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第406話「未来への鍵」


木ノ葉隠れ情報部…でも、こんな開けっぴろげに部署名なんか出して良いのかしら?…と思えるけど(笑)、木ノ葉の情報部の建物前。綱手が直々に一匹の小さな蝦蟇を連れて来ました。出迎えは黒いロングコートにポケットに手を突っ込んで、バンダナ頭巾タイプの額当て…これはイビキさんだ。手下を3人引き連れてますね。

この蛙の中に雨隠れの
忍を一人拘束しているそうだ」(綱手)

綱手の連れて来た蝦蟇ですが、これはあの「フロッグ」の看板を掲げた蝦蟇ハウス…背中の模様が一緒。あと、顔つきも似てる。自来也はこの蝦蟇ハウスに雨隠れの下忍を2人拘束してて、片方を「忍法・蛙変えるの術!!」(第40巻/177頁)で蛙に変えてる(プッ…)んですが、その蛙の背中は無地でした。

でもその後、自来也は蛙に変えなかった方の髭面の下忍を「蝦蟇平・影操りの術」(第41巻/40頁)で使役してて、その後、解き放っているので、拘束されてるのは蛙に変えられた方の顔に傷のある下忍か…。やっぱり、「蛙変えるの術」って自来也のユーモアで、口の堅そうな方を最初からイビキに渡す算段だった?

それで、口寄せで子蝦蟇を呼び出しつつ、その口の堅そうな下忍を蝦蟇ハウスの肉壁に隠した…そして、髭面から情報を引き出したんですね。自来也は「尋問は性にも合わんしの」(第41巻/12頁)と言ってましたし、最初からイビキありきの拘束だったと考えて良いでしょう。って事は、あの時に逃げた髭面は超ラッキー!!

「自来也様から前もって
話は受けておりました」(イビキ)

自来也が、蝦蟇の時空間結界を利用して雨隠れに潜入した辺り…。蝦蟇の食道って、結界空間の入り口になってるんでしょうね。そこを肉体の収縮技術(関節外しとか、チャクラの陰陽の利用?)を利用して通り抜ける。自来也の時空間移動って、四代目みたく攻撃的じゃないけど、じっくり何かを探るのには向いてそうでした。

「お前は木ノ葉に戻ってろのォ
帰ったらイビキの所へ行け
話は通してある」(自来也)

「ゲコ!」(蝦蟇ハウス)

水路を利用して潜入した自来也は蝦蟇ハウスのそう命じています(第41巻/32頁)。って事は、イビキは前もって自来也に相談を受け、準備してたわけです。勿論、自来也の訃報も聞き及んでいる。だから、このイビキのすわった目が怖い…。もうウォームアップ終了してて、充分にバネが溜まってる状態。

それが、コートのポケットに両手を突っ込んだ態度に表れてる…と思うんです。そもそも、火影を出迎えるのに、ポケットに両手を突っ込んだまま…はないだろ…って思ったんですが、それを綱手も良しとし、イビキも憚(はばか)らないのは、両者の間にコンセンサスがあるからです。

イビキの拳は怒りに潰れんばかりに握り締められていた…。

この後に続く綱手とイビキのやり取りには奇妙な同調感があって、それが二人の抑えた語調や態度と際立って、この後に拘束された下忍の身に降り掛かる拷問を考えると身の毛が弥立(よだ)ちます。僕だったら頭巾の下のイビキの頭をみただけで完オチで全ゲロしちゃうけど、それじゃイビキは済ませない…でしょうね(滝汗)。

「では大きくなってくれ」(イビキ)

それって、下忍を外に出す為なんだろうけど、結局、死刑宣告に等しい…。って言うか、死ぬより苦しい目を、これからあの下忍は味わうんだろうな…と思うと可哀想。死んだ方が幸せ…死なせてくれと哀願するくらいの苦しみを味わうんでしょうね。ここから先はあまり考えたくない。PTSDになる…(黒汗)。

綱手は火影として、自来也の訃報を悲しんでいる暇(いとま)などありませんから…。自来也の遺したものを所定の部署に託し、自来也の努力を無にしない為に執務をこなす義務がありました。綱手はそう言う立場にあるから。ホッとしたのでしょうか?その重圧から解き放たれたのか…。

綱手が静かな表情で、回想に入ります。

あの執務室でのフカサクの話。
例の暗号(背中)を見せる前でしょう。

「最初は自来也ちゃんも
情報集めが目的じゃった
ペインと戦うつもりでは
なかったようじゃ」

「じゃあけどペインの能力は
想像をはるかに超えとった…」

「あの男の能力が分からん以上
何度戦こうても誰も勝てりゃあせん」

「自来也ちゃんは無理をしてのう…
ペインの能力の正体をもう少しで
暴けるところまでいったんじゃ
自来也ちゃんじゃなけりゃ無理じゃった…」

「じゃけんじゃ…
逃げようと思うたら逃げられたのに
命と引き替えにこの暗号を残した」

「お前らに後をたくしたんじゃ」

自来也は結界空間にペイン(弐)を引きずり込んで仕留めました。瓢箪蝦蟇の中で、その時点でペインには気付かれていなかったから、逃げる事もできました。でも、そこで自来也が逃げたら、他の木ノ葉の忍が危険な目に遭ってしまう。ペインの情報を暴けるのは自分しかいない。そう判断した自来也が決死の覚悟で六道に挑んだ…。自来也の判断をフカサクも認めているんです。

こんな風にフカサクは自来也がペインを相手に如何に闘ったか?如何に木ノ葉の三忍たる忍として恥ずかしくない闘いをしたかを切々と伝えたんだと思います。フカサクは目の前で自来也を奪われたんだから、悲しくない筈なんかないんだけど、そんな素振りを少しも見せていないんです。フカサクだって、ここに居る皆と同じように、否、それ以上に悲しい筈なんです。でも、それに耐え忍んでいる。

その姿で、フカサクもまた、託しているのです。

綱手の回想が終わります。


「少々手荒でもかまわん
全て聞きだせ!」(綱手)

感情を抑えて話す綱手。

「そのつもりです」(イビキ)

きっと、イビキは自来也と関係が深かったんでしょう。若い頃から大蛇丸や綱手とも対面していたようですし、木ノ葉崩しの描写では、特に自来也には尊敬し慕うような素振りすら見えました。「ったく成長したのはその図体(ずうたい)だけかァ!?」(第14巻/129頁)と自来也も言ってましたから、子供の時にあれこれと面倒みてもらったんじゃないでしょうか。

だから、このイビキの抑えっぷりが逆に怖い!!怖いの!!(笑)それは綱手も一緒で、今更ながら、雨隠れの下忍が可哀想になります(笑)。もしかしたら、描写的には出て来ないんじゃないかとも…心配なくらいに…と言うよりは見せられない…少年誌の倫理規定に抵触する?この場のイビキと綱手の自制心に縋り付くような喋りを見てたらそう感じます。

そう言う怖い怒り方を、この二人はしてる…(ゾッ…滝汗)。


場面は「検死室3」に移ります。

入り口のネームプレートが「担当:シズネ/オヨネ/クマドリ」となってます。執務室にサクラを残してシズネが居なくなったのはこの用事があったからでしょう。検死室にあの瓢箪(ひょうたん)蝦蟇も居ます。自来也が結界トラップにペイン(弐)を引きずり込んだ…アレです。

それがここに居ると言う事は、ペイン(弐)の死体はちゃんと木ノ葉に届いてたんですね。ペインの躯には秘密が一杯でしょうから、例えば、雨隠れを無理に出ようとすると、大爆発するようなセキュリティが施されてる可能性も考えたんですが、ちゃんと届いて良かった。しかし、"姐さん"が居ないんですよ。何処にも…。今度はそれが心配。

でも、何もなく木ノ葉にペインの躯が届けられるようであれば、その躯にはそれ程、大した秘密がない事にもなってしまいかねないので、その為に"姐さん"が尽力したとして、それが原因で、この場に"姐さん"が居ないと考えると、この躯には重要な秘密があると考えてられます。だから、余計に"姐さん"が心配なんですよ。"姐さん"の身に何もなければ良いんですがね…。

「自来也様が残された
三つの情報の内の大切な一つです」

ネームプレートの誰が喋ってるのかは不明。何故だかシズネが登場してない…描かれていないんです(やる気満々の検死官がシズネには見えないの…)。検死台に横たわるペイン(弐)を前に、手術前ポーズを取る…恐らくオヨネと、その傍らのクマドリ(あくまでも予想です)。そして、ペインの足下に立ち、フキダシに隠れてるのがシズネ?何故、こんな描写をするのかもちょっと気掛かりです。

エーッと、二日酔いのケルベロスです!追記します(080703)

このYMM(やる気満々)のオペポーズのポニーテイルはシズネですね。あまりにもYMMで、目が吊り上がってて、奥歯を食いしばってるから顔がほっそり見える…ようです。僕はちょっとふっくらしたシズネのほっぺが好きだからか、見誤ったみたいです。ポニテで面の皮も引っ張られるので、ややリフトアップしてるのかね(笑)。

この描写はやはり木ノ葉の全ての忍がみな怒ってる!と言う暗示でしょう。自来也と言うちょっとエッチだけど、理知的で、女湯を覗いたりしたけど、危ない任務でもそのスキルを発揮して、里の為に一心不乱に働いてた…自来也の死をしっかり受け止めて自分の行動のモチベーションにしてると言う。

だから、シズネも顔が変わってしまうくらい真剣にYMMだった…。ペイン(弐)の身体から何としても攻略のヒントを見つけ出す。女のド性骨が伝わって来ますね。で、オヨネとクマドリには悪いけど、エキストラと言う事で…一つ(笑)。木ノ葉をこんなに怒らせた事をペインはきっと後悔する…。

「何が何でも手がかりを
見つけますよ」(オヨネ?)

「ハイ!」(クマドリ?)

「さあ始めますよ」(オヨネ?)

やはり、木ノ葉の人々は怒っていると思う。大切な人…自来也を奪われた悲しみ。それを噛み締めているようです。そして、その悲しみに歩みを止める事なく、自分の役割を確実に果たそうとしている。それは、ボーッとしてても何もならない事を知っているから。だから、粛々と自分の役割を果たしているんです。


一方、場面はスイッチして、壁一面の蔵書が目を惹く一室。<トン><トン>と鉛筆を動かす仕草。大量の蔵書の前の大机に座る黒斑眼鏡の学者風。暗号解読班のチーフ?

「どうっスカ」(シカマル)

心配げに覗き込むシカマル。黒塗りの柱と床がシックな感じの室内。ちょっと知的な雰囲気です。シカマルの後ろにはちょっとモッサリした感じの女性。一見、疲れ果てた綱手風(笑)。長い髪をポニーテイルに縛っている。髪の毛は梳(とか)かした感じがなく、ツンツンとさし毛が目立ちます。


「あ、コレね…
木ノ葉隠れの暗号じゃないね
どのアルゴリズムにも適応せんからね」

「アルゴリズム」ってのは…

アルゴリズム(英:Algorithm)とは、数学、コンピューティング、言語学、あるいは関連する分野において、問題を解くための効率的手順を定式化した形で表現したものを意味する。算法(さんぽう)と訳されることもある。(Wikipedia:アルゴリズム)

と、ひと潜りすれば直ぐに分かる。便利な時代です(笑)。要するに、自来也の遺した暗号から答えを導き出す為の計算法(式)と言ったところ。ま、それを見つけるのが暗号解読だから、出来合い(木ノ葉の暗号)にハマらないなら、今度はその計算法を見つけ出すのが仕事なんだけど、今のところ材料が不足している…。

「自来也様がギリギリで
残されたことを考えると
それほど複雑な暗号ではないと思うがね」

自来也は心臓が停止した状態から、ナルトやミナト、そしてクシナとの想い出に揺り起こされたかのように持ち直しました。その奇跡の中で、チャクラの火を指先に灯し、フカサクの背中に暗号化した情報を遺した…。だから、その場で考えついた…とするよりは、自来也の本能とか魂の持つ「素」が何かを伝えたがった…と、僕には思えます。

逆に、自来也の「素」を知る者なら案外、簡単にその「アルゴリズム」っちゅうのが分かるんじゃないかと…言う事でもある。あと、自来也が誰に伝えたかったかが重要になって来ると思います。これが木ノ葉の暗号でない以上、それを解読するにはその辺の解釈が重要だと、この分析官は言っているのです。

「数字の羅列だから共通鍵暗号だね」

フカサクの背中の暗号(9,31,8,106,7,207,15)ですが、「数字の羅列」としていますが、先頭の「9」はどうしても「タ」(カタカナの「タ」か、漢字の「夕」ゆう)に見えてしまう。だから、分析官の台詞にミスリード(思い込み)されないように!自分の目で見て、自分の頭で考える…それが大切です。少年少女にはアレな展開ですが、苛つかないで頑張って付いて来てね。

「解読出来るんすか?」(シカマル)

「コホン!」(シホ)

多分、話がややこしい方向に進んでいる事にシカマルは気付いているんです。如何に暗号解読のプロと言えども、状況が状況だけに、めんどくせー事になったと、シカマルは気付く。そう言う賢い子なのです。そして、シカマルの背後のモッサリちゃんが「コホン!」。これは、私もいるのよ…って言う意味でしょう。

「えーぶっちゃけ、鍵を知らないと無理です!」(シホ)

「鍵?」(シカマル)

<カチャ>っと、牛乳瓶の底のような下手なガリ勉眼鏡(←ほとんど死語の世界。牛乳瓶ってまだあるんスか?)を掛け直しながらモッサリちゃんが話します。彼女が言う「鍵」って言うのは「アルゴリズム」つまり計算法(式)です。余談ですが、案外、このモッサリちゃんは牛乳瓶底眼鏡を外すと、パッチリした瞳で可愛かったりする?

「つまりこの暗号を解く規則を
知らなくては絶対に解けません…ハイ
自来也様と共通の何かしらの鍵となる
決め事を知らなければダメです」(シホ)

「じゃあどうすればその鍵を?」(シカマル)

「それは分かりませんが
自来也様のことを良く知っておられる方なら
鍵を知っておられるかもしれませんね」(シホ)

「お亡くなりになった状況からして
遺した情報の内容を敵に知られぬよう
急遽思いつかれた暗号かもしれんから
何とも言えんがね」(分析官)

「誰に伝えたかったのか考えて
その方にあたってみれば
何か手がかりがあるかもしれんね」(分析官)

暗号が定型のアルゴリズムにハマらないんだから、当然、この流れになる。それはシカマルには既に分かっていたかも知れません。シカマルのアッサリした引き方からすると、それを暗号解読のプロに確認に来たと考えた方が良いでしょう。シカマルだってある程度の暗号なら分かっただろうしね。綱手に言われた通りに一応この部署に顔を出す必要もあったんでしょう。

「…うーん…だとすると」(まずは五代目かカカシ先生か…)

実にシカマル向きの任務ですね。綱手が別件でシカマルが執務室に赴いたのを知りながら、フカサクの背中の暗号が写った写真を手渡し、解読班に回すように命じたのは、シカマルの頭脳を信頼しているからでしょう。綱手は一刻も早く任務を下達して泣きたかったから、この任務に最適なシカマルは飛んで火にいる夏の虫だったわけです。

だから、あの有無を言わせないような(グダグダにも見える…)綱手のシカマルに対する命令は、ある意味、シカマルに対する絶大な信頼の現れだったわけです。つまり、五代目火影…三忍の一角である傑物が認めざるを得ない知力をシカマルは有しているわけです。シカマルの知力は異彩とか異能のレベルを超えた"特殊能力"の部類と思われ、それを木ノ葉の上層部は明らかに重く受け止めているように感じます。

「じゃあ、ありがとうございました
また何かあったら伺いますんで…」(シカマル)

<ドキン>(シホ)

シカマルはガタイが良くなってます。背も伸びましたね。アカデミーの時は鼻も低く(確か猪っ鼻だった?)てジミーな子だったけど、中忍に昇格した辺りから徐々に男っぷりが良くなって、アスマの死を契機に一気に成長した感があります。今では木ノ葉ベストもめちゃくちゃ似合ってますよね。いつの間にかベストの下の戦闘服もカカシたちが着るのと同じデザインになってるし…。

そんな大人びたシカマルの雰囲気に胸キュン?のシホちゃん。シカマルの頭脳の回転の速さが、まどろっこしい自分の説明にも引っかかる事なくスムースに流れて、気持ち良かったんだと思います。暗号解読なんて頭脳派の部署にいるシホにはシカマルのキレの良さが直ぐに理解でしたんじゃないでしょうか。話す事が苦痛じゃなかった。

「恋」って何処からかやって来るんじゃなくて、最初から其処に在るものだからね…。シホちゃんがこれからどんな風に変わって行くのかは楽しみなんですが、テマリが何て言うか…。もしかして、修羅場?そんでもって「斬り斬り舞い」?それは堪らんでしょう(笑)。シカマルもこういう風に先々を心配しちゃうんだろうな…。気が重いな(笑)。

「ああ…でも帰って寝てるから
家に来てね。家に!」(分析官)

「さて…帰って寝ますかね
シホちゃんは?」(分析官)

「誰かがここに居ないといけませんから」(シホ)

鏡を見ながら髪のボサボサを繕うシホ。もしかしたら、このまま家に帰らずにシカマルの訪問を待ち続けるつもりかしら(笑)。お風呂にも入らずに…。でも、逆にこう言う子が急激に恋愛に目覚めて、突っ走ってしまう可能性も感じます(笑)。次回、突然、コンタクトレンズにしてデヴューしちゃうとか(笑)。シカマルがそんなシホの変化に気付いてチョコっと褒めて更にハマって行く…予感。ああ…恋の悪循環…気が、気が重い(笑)。


場面はカカシとシカマルに移行。
シカマルは早速、カカシに「鍵」の存在を求めたようです。

「9…31…8…106…7…207…15」(カカシ)

「何か思いつかないっスか?
自来也様と交わした会話とかで
数字に関すること…」(シカマル)

さっきの暗号解読班でのやり取りを織り込んで、シカマルがカカシに質問してるんですね。これはホントは暗号解読班の仕事なんですが、火急を要する案件だけに、シカマルがキリキリと動くしかないし、そこには綱手の意図を明察するシカマルらしさが横たわっています。シカマルだって自来也の訃報は悲しいし、ペインに対する怒りが滾(たぎ)っているんです。

「…」(カカシ)

歩みを止めるカカシ。

「この106って数字は確か…」(カカシ)

「何です?」(シカマル)

カカシは何かを思い出しています。

カカシの回想。在りし日の自来也との会話。ところで、自来也は相当にタッパ(身長)があったんですね。大男と言って良いです。ファンブック「闘の書」によれば身長191.2cm体重87.5kgで、カカシが身長181cm体重67.5kgです。身長の割りに体重が軽いのは脱いだら結構絞られた良い身体ちゅう事だと思います。

「自来也様?」(カカシ)

「106だのォ」(自来也)

「何がですか?」(カカシ)

「106センチ」(自来也)

「……」(カカシ)

完璧、違ってる…(笑)。106は106でも、綱手のバストじゃないですか!(笑)自来也は『イチャイチャシリーズ』って何だろう…でも書いたけど、『おっぱい星人』であることはほぼ間違いありません(笑)。幼い頃(6歳程度からですから、超おませだったんですね)から、自来也の目は綱手の胸に集中してましたから。自来也はあの頃から綱手の事を「まな板」と呼んでましたものね(笑)。

また、自来也の執拗な言葉責めを筆頭にしたセクハラが、綱手の自意識を刺激してコンプレックスになり、ついには豊胸手術に綱手が思い切った…と言う妄想もあるんですね。個人的見解ですけど…。自来也の一念は綱手の人生すら歪ませてしまった…と、僕は考える程で(笑)、自来也の綱手のバストに対する思い入れは尋常ではなかったのです。それをカカシも感じていたんですね。

「……いや…違うな…」(カカシ)

「?」(シカマル)

さすがにそれは違うと…。自来也の辞世で、いくら何でもそれはない…と、カカシは溜飲するわけです(笑)。そして、カカシがそう言う情報しか持ってないと言う事は、自来也の遺した暗号はカカシに宛てたものではなかったと言う事です。自来也はカカシを非常に信用し、重くは見ていたんだけど、辞世を伝えるべき相手は他にいたんですね。シカマルはそれを探しているんだ…。

「オレには何も思いつかないな
今度は五代目かナルトに当たってみたらどうだ?」(カカシ)

「五代目ところはもう行きました
ハァ…あとはナルトっスか…」(シカマル)

シカマルは自来也と関係の深かった綱手を先ずは確かめに行ってますね。で、違ったからカカシの元に来た。そう言う流れでしょう。ナルトもその視野にはあって、もしかしたら筆頭だったのかも知れないのだけど、きっと面倒臭いから後回しにしたんでしょう(笑)。綱手の元に真っ先に行ったのも、次にカカシに向かったのも、その行動原理によると思われます。

「暗号もそうだが
あいつのことも心配でね
そっちの方もたのむ」(カカシ)

「あんまり期待されてもね」(シカマル)

こうしてカカシがシカマルと肩を並べて歩んでいるのを見ると、まるで同僚のように感じます。カカシはアスマの死を乗り越えた…ほとんど独力で乗り越えた…シカマルを認めているのでしょう。もうオトナだと…。だから、ナルトを任せた。シカマルならば崩れた今のナルトを立て直せると期待しているのです。

先週、イルカの解きほぐしで持ち直した筈なんですが、カカシがこう言うからには…カカシはナルトが心配で、ナルトの住居には足繁く通っていて、例のように窓越しにナルトを見守っていた…だから、その辺はお見通しなんです。カカシが心配する以上は、未だナルトは立ち直れてない。その前提でカカシはシカマルに依頼した…。それがこの後、描写されます。

で、何で、カカシがシカマルに頼むかって言うのも引っかかりますよね。それは、カカシって、愛情属性で言うとイルカさんと同じく「お母さん系」だからだと思うんです。先週、イルカさんがやったように、お母さん系の解きほぐしは完了してるんです。そして、次に必要なのが「お父さん系」の解きほぐしで、カカシもそれは出来ないと判断したからだと思うんです。

でも、そのお父さん系の愛情属性の筆頭である自来也が逝ってしまった心の欠落の補完だから厄介なんです。そこで、カカシがここに来て急成長したシカマルに白羽の矢を立てた…と。知っての通り、あのテマリを完オチさせたシカマルは「お父さん系」の愛情属性ですから、この場合、カカシが適任とするのは、僕には非常に納得出来るところです。

さて、そのシカマルがナルトをどう解きほぐすのか?(←これはね、シカマルがどんな風にオトナになってるのかを問われる試練でもあるわけで、シカマルにしては同じ歳のナルトに対してむず痒く、やや痛い状況でもあって…見ようによっては醍醐味があると思われます…笑)そして、それがこの後、キッチリと展開されて行きます。その機微に注目しながら、深く読み込んで行きましょう!


<ピンポーン><ピンポーン>

やっぱ…シカマルは玄関から行くのね(笑)。

「なんだ留守かよ」(シカマル)

留守だと思う程、応答がない…。カカシは窓からナルトを観察してるから、こんな風な行き違いはないんです。逆にカカシは窓越しに、ベットで魂の抜けた人形のように動かないナルトを見てる筈だからいたたまれないわけです(笑)。だから、心配してるんです。それで、シカマルにナルトを頼んだ…とまあ、そう言うわけだと、僕は考えます(笑)。

<ガチャ>(ナルト)

「!」(シカマル)

ドアが徐(おもむろ)に開くんですが、中からは変わり果てたナルトが…。完全にキャラ変わってますから…。お前、誰なんだよッ!!ってくらいの落ち込みっぷり(笑)。これだと先週のイルカさんの解きほぐしはどうなるんだっつう話になるんですが、ナルトの喪失感はそれを持ってしても埋まらない深さを持っていたのでしょう。

「…シカマルか
何だってばよ?」(ナルト)

「とりあえず上がっていいか?」(シカマル)

取り敢えず、家に上がってから考えよう…シカマルもここまでメタメタになったナルトは見た事ありませんから、途方に暮れてる状態です。しかも、自分もアスマと言う偉大な師であり、兄であった存在を失っています。ここで、ナルトのダメっぷりに辟易とし、怒鳴り散らすのは簡単ですが、それが何の解決にもならない事は自分の過去を振り返ってみれば解る事でした。

シカマルはあの時…アスマが闘いに倒れ逝ってしまった…あの時の自分を必死で思い出した筈です。あの時の辛さや苦しさ。心にポッカリと穴が開いたような喪失感。どんなにか踞(うずくま)って泣き暮らしたかった事でしょうか。しかし、それをしていては師の、兄の敵(かたき)は到底、討てはしなかった…。

そして、シカマルは留(とど)まらず、踞(うずくま)らず、飛段の術や不死の分析と、その対策に全てを費やし、戦法を編み出し、数々の戦略や戦術を準備し尽くしました。結局、格上の火影クラスである飛段を打倒してしまいました。その時、自分が為した事の本質を、シカマルは今、必死で思い返している筈です。

「どうだ?何か分かったか?」(シカマル)

「……」(ナルト)

自来也の遺した暗号を見てるようで実は見ていないナルト。

ナルトは自来也と言う自分の魂の一部分をもぎ取られたような辛さに支配されているんでしょう。頑張って前に進もうとは考えてるんだろうけど、魂がそれを拒絶している。心では理解しているんだけど、ナルトの魂は未だ自来也の「死」と言うものを受け入れるには至っていない…。その欠落感をシカマルは何とかしてるんだけど、一筋縄じゃ行かない。

自分もあんな風になってしまったかも知れないと想像できるシカマルには、この姿を否定も肯定もできないのです。シカマルにはシカクと言う立派で毅然とした目指すべき父親が居る。怖いけど優しくて可愛い(?)母も居る。その存在がアスマの死と直面した自分にとって如何に大きいものだったか?

それを考える事ができるから、シカマルはナルトを「泣き虫」と罵ったりは出来ないわけです。それは、自分もそうなったかも知れない…と想像できるからです。シカマルがナルトに示す、ある種の大らかさと言うべき雰囲気は、その冷静な想像力に根っ子が存在しています。シカマルの賢さがこの鷹揚(おうよう)さを形成しているのです。

おう‐よう【鷹揚】:[形動][ナリ]《鷹(たか)が悠然と空を飛ぶように》小さなことにこだわらずゆったりとしているさま。おっとりとして上品なさま。「―に構える」→大様(おおよう)

そして、それを「優しさ」なのだと、僕らは感じている。
その姿に激しく感動している…。涙すら流しながら…。


「おいナルト。どうなんだ?」(シカマル)

「!」(ナルト)

「あ!わりィ!わりィ!で、何だっけ?」(ナルト)

「お前ちょっとオレにつきあえ」(シカマル)

「どこ?」(ナルト)

「まあいいからよ」(シカマル)

「な…なんだってばよ!?」(ナルト)

シカマルが動きます。先ずはこの部屋に充満する淀んだ空気からナルトを引き離すべきと考えた。そして、その行く先にシカマルの秘策がある…筈。シカマルはナルトを木ノ葉病院に連れて行きます。シカマルは仕方ないけど、ナルトに恥ずかしい事を言う覚悟を既に完了させています。シカマルはそのくらい先を見ている。それがシカマルの落ち着きを生み出しているんです。

「お!来た」(シカマル)

「?」(ナルト)

「!」(紅)

木ノ葉病院から出て来たのは紅でした。全体的にふっくらとして、お腹もかなり大きい。左手に小さなバックを下げている。忍と言うよりは既に主婦(笑)。お母さんの雰囲気がムンムンです。お腹を冷やさないように(なのかな?そうなった事がないので…)一枚多く羽織って、髪の毛も伸びましたね。美容院にも行かないからセットもややワイルドです(笑)。

「えっ!?紅先生って…」(ナルト)

「ああ…」(シカマル)

シカマルはこの時点でナルトを甘く見てます(笑)。

「焼肉食いすぎて病院かよ!!
チョウジ以上じゃん。腹!!」(ナルト)

「お子さんだ。肉じゃねェ」(シカマル)

ナルトはマジで精神操作を受けてるんじゃないかと思うくらいモッサリしてますが、それは強(あなが)ち的外れでもなく、ナルトの曲がらなさ、折れなさと関係があるかも知れません。その違和感にはカカシも気付いていて、ナルトを理解不能の宇宙人的に考えてるフシもありまして、未だ余談を許さないのが、僕的な考えなんですが…(汗)。

ま、ナルトが高度なボケをカマしたとはとても思えないので、この場合はマジに紅が食べ過ぎて腹痛で通院してた…。その時、カロリーオーバーで紅の額に一筋の汗が流れてたとナルトが真剣に勘違いしたと言う事で納得するとして、シカマルもまたナルトを異星人的に感じた事は言うまでもありません(笑)。一応、「未知との遭遇」です(笑)。

「つーか。めんどくせーな
やっぱお前は」(シカマル)


「え!?じゃ…じゃあ……」(ナルト)

ナルトもようやく、紅のお腹に子供がいるんだと解ったようですが、ここでも一度ボケを被せられるようになったら大したものでした(笑)。それこそ高度なんですが…。もっとも可笑しいのは紅がそんなナルトを完璧にスルーしている点です。きっと、お腹の子に悪影響がある…胎教の観点で本能的に避けていたとしたら…。そっちの方が笑えたりしませんか?

「シカマル
アナタ毎回ここに来るの止めなさい」(紅)

「へへ…
そうもいかないっスよ
アスマにたのまれてんスから」(シカマル)

恐らく、シカマルは紅の通院のタイミングを見計らって、任務の都合が許す限り見守っていたんじゃないでしょうか。紅も忍ですから、シカマルの気配も感じるのでしょう。そしてシカマルも自分の気配を消しはしなかった。両者はお互いの存在を感じ合い、その想いに感謝し、同じように遠慮を感じていたのだと思います。

だから、「止めろ」と紅が言い、「そうもいかない」とシカマルが返すのです。二人の存在をアスマの想いが繋いでいるから、それが二人にとっては心地良いわけです。紅は「アスマにたのまれて…」と言うシカマルを頼もしく見つめ返しています。ややもすると怨んでも良いくらいの間柄のシカマルを…です。

「出歩いていいんですか?」(シカマル)

「!」(紅)

アスマの墓参りで先に居た紅にシカマルが声をかけるシーンです(第38巻/55頁)。ここにはいろんな解釈があり、人それぞれに感じると思うんですが、僕は紅がシカマルに対して、ある種のジェラシー、或いはアスマが死に至った責任がシカマルにあると思っていた…そう言う「目つき」で、紅が振り返ったと、僕は考えています。

「鬼子母神」と申しますか(鬼子母神は子供を殺す鬼が改心した仏様なんですけどね)、そう言う「鬼」の目で、一瞬…紅はシカマルを気圧しています。そう言う険しい目つきでした。でも、その直後、穏やかに…思いとどまった…と、僕は感じました。あの瞬間、紅はシカマルを許せたのです。菩薩の目つきに変わった…と。

アスマはシカマルを遺す為に逝った…。

それが大きくは木ノ葉の利益であり、直感的なアスマの閃きであり、本能の為せる業(わざ)だった。もっと原始的に評価するなら、アスマの情動だった。シカマルを遺したい!護りたいと言う純粋な想いだった。そして、それに結果的に自分やお腹の子は負けた…と紅は感じている(た)。それは女性的な直情的な判断だったかも知れませんが、紅の本心であったと思います。

大切なアスマはもういない…けど、お腹には一粒種。そして、アスマが一命にかえて遺したシカマルが、今も自分とお腹の子を見守ってくれている…それは、アスマの想いそのものであり、それら全てがアスマが遺して行ったものである事に、紅は感謝し、愛して居るのです。だから、こうして生きている。歩んでいる。微笑んでいるのです。


「あの子はオレの弟子になる」(シカマル)

「!」(ナルト)

シカマルは、この恥ずかしい言葉をナルトに伝える為に、ナルトをこの場に連れて来たのです。自分と同じ歳のナルトに対して、この言葉…覚悟を伝える事にシカマルは躊躇していたのだと思います。シカマルが「ハァ…あとはナルトっスか…」と、カカシに返した時点でシミュレーションされてた事柄なんです…実は。

「アスマから託された子だ」(シカマル)

これがシカマルの「生き様」なわけです。それをナルトに伝えたかった筈です。そして、それこそが、シカマルの「今」を支える大切な想いなのです。人は自分の信じる「何か」の為に生き、同時にその「何か」に支えられている。その有り様をシカマルは自分の覚悟を示す事で「生き様」としているのです。

このシカマルの腹の括りっぷりが、カカシをして「ナルトを頼む」としたシカマルのド性骨であるわけです。この覚悟は背負うものがあるオトナのそれであると、カカシが認めた結果だったと思います。シカマルもまたカカシが認めるところのオトナの仲間入りをしたわけです。そして、一等最初に導いたのが、このナルトだった…。

「自来也様のことは聞いた」(シカマル)

「……」(ナルト)

ナルトがまた俯(うつむ)く…。

「オレも師を無くしてっから
お前の気持ちが分からないでもないけどよ」(シカマル)

自分とナルトは同じではない…その考えがシカマルにはあります。これは、確固たるアイデンティティの為せる業で、シカマルの謙(へりくだ)った「高さ」の根拠でもあります。自分とナルトは違う…その出発点から、それでもナルトが俯き、踞り、歩まない態度を取る事を戒めようとしています。非常に勇気の要る叱責だと思います。


これは、イルカやカカシには出来ない…。

ここから始まる…シカマルのほぼ完全な「独り喋り」…。それは、ある種の「懸け」だったのかも知れません。しかし、シカマルもまた、ナルトの不思議な「強さ」に期待してしまった。イルカもカカシも決して手を下せないような荒療治も、何故だかナルトだからやってしまえる。そう思える所にナルトの本当の「強さ」が潜んでいるのかな…と思えます。

「うじうじしても始まらねーだろ」(シカマル)

ナルトは<キッ>と強い目つきで返します。

「とっくにそんな立場じゃなくなってんだよ」(シカマル)

そして、そのナルトの視線…矛先をシカマルは巧みに逸らせるように、ナルトの「居場所」を考えさせようと誘導します。この"間合い"は正に父親のそれで、これはシカク仕込みの切り返しと言えます。叱る相手の人間性や存在感を些かも阻害する事なく、その立ち位置の悪さや考え方の間違いを指摘する…シカクの的確な"叱"の真骨頂であります。

「どういうことだってばよ?」(ナルト)

閉じようとしたナルトの気持ちが持ち直して行く…。

「オレは師から色々なもんを託された
重要なことからくだらないことまで色々だ」(シカマル)

タバコの味。焼肉の美味さ。恋愛。勿論、忍術や体術。任務の話。失敗や成功。友達の事。笑い話。悲しい話…。そして、最後は自分の命を懸けても護らねばならないモノがこの世には存在すると言う事実…「生き様」。たとえ、それが悲しい…今生の別れであっても、シカマルはそれら全てを託された事を受け止めている。

そして、それをナルトに教えようとしている…。

「お前だってそうだろ…
それこそ数限りなくよ」(シカマル)

考え込むナルト。自来也と過ごした2年半を回想しているのか?

「そろそろなんじゃねーか?
オレたちも」(シカマル)

「何がだよ?」(ナルト)

シカマルは<スッ>っと、歩みを始めます。それは、立ち止まり、踞っているナルトに「歩め!」と、示そうとしているかのようです。しかし、これは無為だろと思います。シカマルの天性…彼のナチュラルが動かすのでしょう。シカマルもまた、情動によって突き動かされているんじゃないでしょうか。これはもう、考えのレベルじゃないから。

きっと、アスマがそうだったように。


「託される側から託す側にならねーとよ
めんどくせーけど
そうも言ってらんねェだろ」(シカマル)

「…!」(ナルト)

少し前を行くシカマルが後ろを歩くナルトに視線を送りながら言う言葉。この響きにナルトは自分とは違うシカマルを感じた筈です。ナルトを否定するでもなく、逆に媚びるでもなく、シカマルはナルトの強(こわ)ばりを解きほぐしています。シカマルもこうして託された。それをちゃんと認識しているから、この場でこう言う態度が示せるのです。

「お前もいずれラーメンをおごる側になるし
ナルト先生とか呼ばれんだからよ」(シカマル)

シカマルの「機」を察した具体的な指針の提示。

「オレたちだって
いつまでもガキのままじゃいられねェ」(シカマル)

いっき‐かせい【一気呵成】: 《「呵」は息を吹きかける意》ひといきに文章を書き上げること。また、ひといきに仕事を成し遂げること。「脚本を―に書き上げる」

「アスマや自来也様みてーな
あんなかっけー忍になりてェならよ」(シカマル)

シカマルは二人の「師」を示します。二人はもう居ない…それは悲しい記憶。或いは喪失感。そして、追憶…であるんだけど、同時にいろんな喜びや楽しさと言った人生の面白みや味わいに富んだ想い出でもある。ずっと見上げて来た存在。そして、自分が目指すべき目標。超えるべき壁。そして、その想いは今もこの心の中に在る…。

ナルトは自来也を思い起しています。仄かに微笑む自来也。
ナルトは想い出しながらに…口角がやや上向きに…。

「もっとしっかりしろよ…
お前にはやることがあんだからよ」(シカマル)

シカマルはそう言いながら、フカサクの背中の…自来也が命懸けで遺した…暗号を再度、ナルトに示します。やはり、この暗号はナルトに向けて刻まれたメッセージだったのでしょうか?その答えは解読の「鍵」に気付けるか否かで解るでしょう(個人的には綱手に解き明かして欲しかったんだけどねーッ)。

9(タ?),31,8,106,7,207,15

しかし、ここまでやってもらって、来週またナルトがどんより沈み込んだ腑(ふ)抜けになってたら、卓袱台(ちゃぶだい)にキッチリ夕飯を準備して、ちゃんと「戴きます」してからひっくり返します(笑)。ま、そうはならない事を祈りながら、ハラハラ(ドキドキ?)しながら一週間を過ごすのもまた一興かと…(笑)。


  
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「幸せの黄色いハンカチ」

 
「もし、まだ1人暮らしで待っててくれるなら…
黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ

それが目印だ

もしそれが下がってなかったら俺はそのまま引返して、
2度と夕張には現れないから…」

…と、まあ、こんな感じで、「閃光万雷!」のWILLIAMさんに、何ヶ月振りかのメールを差し上げたケルベロスです。実は筆無精で、余りマメな方じゃないんです。今回は癒し系の考察で、どうしてもイラストを添えたいと思いまして、その相談があって、その為の超久々のご連絡だたんですが、自分の都合だけで連絡するのが、めちゃくちゃ後ろめたかった…。

それで、日本ロードムービーの金字塔…山田洋次監督/松竹作品…「幸せの黄色いハンカチ」のケンさんの台詞の一節を引用させて頂いた…となるのです。映画同様、メールを送りましてからも、「そんな人居ましたっけ?」とか、「誰?」と、返事が来ればまだましで、下手したら迷惑メールホルダーに埋もれてるとか…まで、脳裏を過っておりました。

「黄色いハンカチ」

と、優しいお言葉と共にメールが届いた次第です。イラスト使用の了解やアドバイスも頂けたし、何より覚えてくれてた…。良かった…(マジで…)。覚えていてくれたんだ…(ホッ…)。しかも、そのリンクに跳んでびっくり!!あの映画の万感迫るラストシーンのケンさんの驚きと喜びを味わえるなんて!!マジにちょっと、<ウルッ>と来たケルケルです…。

WILLIAMさん…。

ホントにありがとうございます!今後は定期的に連絡するように…雨の時だけ傘を借りに行くような不義理は謹んで…もう少しマメに伺うように努めますね。言い訳をさせてもらえるなら、お忙しいのに他愛も無い事でお返事を書かせるのもアレだし…。僕も一応オトナだから、その辺には気を使ったりしちゃうんですよ…(ブツブツ…と一頻り言い訳…滝汗)。

しかし、WILLIAMさんって、手が速い!べ、別にエッチと言う意味じゃなくてね…。作品を生み出すスピードの事ね…。僕のメールから作品のアップまでを考えると、それほど暇(いとま)は無い筈なんです。ほぼ一瞬で書き上げないと無理です(…多分)。なんぼデジタルとは言えですよ。きっと、鬼神の如く…書き上げてくれたんだ…。

これが、あの「幸せの黄色いハンカチ(班)」の生い立ち…。

僕の拙い…一応、NASA仕込みなんですがね…アメリカンジョークが、WILLIAMさんの"創作中枢"を刺激した?と考えるのは不遜な事ですが…これを「コラボレーション」と呼ばせて頂いて井の頭…違った…良いのかしら?ほぼ100%、WILLIAMさんのお手数ですからね。ま、そんなドタバタが水面下であった…と(笑)。オトナもなかなか面白いもんでしょ(笑)。

「幸せの黄色いハンカチ」のDVD…借りに行こうかしら。
こう言う「優しさ」って、素敵だな…と思いましたもの…。

「閃光万雷!」のWILLIAMさんに
絶大なるリスペクトを込めて…。

この場合…本能的に…リンちゃんの胸に…
一直線意飛び込んで行ってヨ…ヨカですか?

即答で却下と相成りました(汗)。



 
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「力量」(終末の谷の決闘…第三撃)

   
「そして、オレは敗れた…」

九尾の大迫力の圧力と、マダラの神速の特攻を柱間はたった一人で受け切った…柱間は勝利したわけです(第399話/「すべての始まり!!」)。あの豪快な「終末の谷の決闘」の絵図の猛り狂う九尾とマダラの速攻。この二つよりも柱間は強かった…木遁忍術「城塞の陣」(仮称)や、大量のエモノ(武器)を周到に準備した柱間が凌駕したわけだ。

「我らうちは一族は
図抜けたチャクラと写輪眼を有し
あらゆる戦闘に長けた
いわゆる戦闘一族として知れ渡っていた
そして、オレはうちは一族のなかでも
特別に強いチャクラを持つ者として生まれた」

マダラの提示(第398話/「木ノ葉の始まり」)が忍の闘いにおける「絶対」じゃないかと、僕は注目していまして、武器や体術と言った外的な要因がイーブンであれば、最終的な勝敗はチャクラの量や強さによるんじゃないかと考えてます。そもそも、チャクラって何なんだよ…って話になると思うんですが、ちょっと横道に逸れちゃいましょうか…(笑)。

~美少女くの一・サクラの教えてあ・げ・る♥~
"チャクラ"の巻!!

チャクラって言うのは
簡単に言えば
忍が"術"を使う時に
必要とするエネルギー
のことを言うの

そのエネルギーは
おおまかに
①人体におよそ
130兆個存在すると
言われる細胞の
一つ一つから
かき集めて
生み出す
身体エネルギー


②多くの修行や
経験によって
積み上げられる
精神エネルギー

の2つで
構成されるのよ!

つまり"術"っていうのは
この2つのエネルギーを
体内から絞り出し、練り上げ
(これを"チャクラを練る"という)
意志である"印を結ぶ"
というプロセスをたどって
やっと発動されるってワケ!!

波の国の任務の序盤(第2巻/202頁)でサクラがきっちりと説明しているんですが(懐かしい…全てが懐かしい…)、身体と精神のエネルギーをミックスして生成され、それで"術"を発動する…と言う意味では"燃料"みたいなものですね。

ちょっと補足です。

「陰陽論」を用いると、人(太極)は精神(陰)と肉体(陽)に分離されます。この場合、精神エネルギーを「陰」。肉体エネルギーを「陽」と受け取る事が出来ます。しかし、聞き齧りの「陰陽論」なんで(笑)、ちょっと怪しい…。

例えば、チャクラ自体が太極としての人の「陰」に該当するなら、その分離の結果とも考えられ、精神エネルギーを「陰中の陰」。肉体エネルギーを「陰中の陽」と受け取る事も出来るんです。ここら辺の解釈はもう少し様子見が必要かも…(キッシー…どうなんですか?)。

マダラが自慢するのはその"チャクラ"が図抜けた「うちは」にあって、その中でも特に「強い」と言う点です。忍の絶対的な「強さ」がチャクラの「強さ」によるとする自信みたいなものを感じます。

そして、それに勝った柱間…。
その事実に注目してるケルベロスです。

「イヤ…食ラッタンジャナイ
破ッタンダ"月読"ヲ…」(黒ゼツ)

「サスケVSイタチ」の史上最大の兄弟喧嘩で、イタチの万華鏡瞳術"月読"を状態2の写輪眼(魔幻・鏡天地転?)が打ち破った描写がありましたよね(第42巻/166頁)。武器や術にあたる「写輪眼」のスペックとしては「万華鏡写輪眼>写輪眼」でしたが、それが「力量ノ差」(第42巻/167頁)でひっくり返ったのです。そして、これが「忍の絶対的な強さ」の提示ではないかと、僕は考えているのです。

「力量」=「(チャクラの)強さ=力」×「チャクラ量」

「終末の谷の決闘」の(マダラ+九尾)<(柱間)も、結局はチャクラの「力量」…つまり、「力」×「量」が勝ったと、理論的に考察で来るんじゃないかと、僕は考えてると言う事です。「力量」とは上手い言葉だと思うんですが、「力」=「(チャクラの)強さ」と「チャクラ量」の"積"(×)と考えると、実にしっくり来てしまいます。
(そもそも、「力量」とはそう言う意味だったのか?!と膝を叩いたケルベロスです…笑)

柱間の大巻物(燃料電池)

「終末の谷の決闘」の柱間の足下に展開される大巻物

しかし、一人の忍…つまり、人間である筈(エーッと、十尾の転生説なんてのもありましたけどねーッ!)の柱間のチャクラの力量(強さ×量)がマダラと九尾のそれに勝った…事実を、想像を絶する柱間の強さ…とするのは簡単なんですが、それだけだと余りにも人間離れし過ぎだし、柱間の周到な準備にもやや整合性を欠いてしまうんです。

特に柱間の足下の「大巻物」が…(黒笑)。

あの見開きで柱間が展開していた「大巻物」の術式を分析してみました…。柱間の直下にある「千手」の術式(家紋)。それを左右から取り囲む"渦"。それに接続される触手(コネクター?制御棒…コントローラー)?その両端に林立する術式…。直感的に、これがコンデンサー…つまり、蓄電池(バッテリー)に似てると閃いてしまいました!!

柱間の大巻物の理論考察

大巻物の術式の分析

大巻物の左右の術式って、もしかしたら、尾獣の精神(陰)と肉体(陽)を陰陽分離したもので、そこから漏れ出すそれぞれのエネルギーを中央の「千手」の術式の周りで練り上げてチャクラを作っていたんじゃないか?左右の術式と中央の「千手」の術式を非接触の「●」が三列で分離しているのは、尾獣の汚染を防御する為じゃないか?と、疑惑ってるわけです。

「(尾獣は)チャクラのバケモノだ
元々は初代火影がいくつか集めて
コントロール下に置いていたものだ

忍界大戦の度に火影柱間はそれを
条約や協定の証に五大国を始めとする
他国に分配しパワーバランスを取ってきた」

マダラ(トビ)が「尾獣」について言及していますが(第404話/「"鷹"と"暁"」)、柱間が尾獣をコントロールできる能力があったのはこれまでも、チャクラの結晶石の首飾り(ナルト所有)や、ヤマトの能力の描写でも提示されていました。そして、「他国に分配し」とある以上は、何らかの形でパッケージングしている筈です。でないと、危ない…!!(笑)

一つは、「人柱力」という形式のパッケージングも考えられるし、この大巻物の描写の「術式化」(データ化)が考えられます。尾獣を陰陽に分離する考えは、一緒にしておくとチャクラを練り上げるコントロールが難しいと思ったからです。それは、尾獣を尾獣として閉じ込める「人柱力」が不安定な兵器である事に対する反省があったんじゃないかと考えたのです。

もしかしたら…もしかしたら…ですよ。例えば、霧隠れに柱間が贈った尾獣のパッケージが鬼鮫に伝承してるとして、そのチャクラが「鮫肌」を納得させてるとしたら、鬼鮫の尋常じゃないチャクラ量が説明できるかも知れませんね。

そして、それが柱間の足下に突き立てられた「七振りの大刀」とリンクするネタであるなら…。それはそれは考察したくなるネタになるんですよねーッ!!ま、次はそれなんですけどねーッ!!イラスト起こすのが大変なんですけどねーッ(笑)。

それは、ミナトが命を懸けてナルトに九尾を封印した事にも示されていて、非常に回りくどい方法で丁寧に封印しているんです。それを九尾と闘いながらやっちゃったんですから、ミナトって凄いんですけど…。ま、それと同じような考え方で、柱間は尾獣を利用していた…コントロール下に置いていたと考えられると思うんです。

二人の行いは何だか似てますよね…(黒笑)。

「ミナトは九尾の陰のチャクラしか屍鬼封尽しとらん」

「ミナトがわざわざ九尾の力を陰と陽に二分し
陽の側をナルトに封印したのは
九尾のチャクラをナルトに遺すためだ」

僕の大好きな「胸騒ぎ」で、自来也はこう言っています(第41巻/18-19頁)。ミナトが封印術・屍鬼封尽を使って、九尾の肉体(陽)から精神(陰)を引き摺り出し、それを更に陰陽分離して、「陰(かげ)のチャクラ」のみを屍鬼封尽したのです。つまり、ナルトの中にあるのは九尾の「陽のチャクラ」…つまり「魂」です。

だから、ナルトの中の九尾は「四代目とやら…」になると考えてます。九尾が四代目…ミナトを知らないのは「陰のチャクラ」…精神の陰(かげ=いん)の部分…つまり、「心」を屍鬼封尽で死神の腹の中に連れてったから…と分析しています。

「心」とは「脳の機能」…つまり、「記憶」です。

この解釈には「陰陽論」の理解が必須(と言いつつも、僕が曲解してるつーのもあるけどねー)で、詳しくはチャクラの考察の「九尾の陰(かげ)のチャクラって何だろう?」を読んでみて下さい。無い知恵を絞って、ミナトが命懸けでナルトに何故、九尾の「陽のチャクラ」を遺したのかを考えてみました。

「………この子を守るためだな………四代目よ…」

自来也もナルトの「八卦の封印式」を分析した時にミナトの行いの意味を漏らしていましたね(第11巻/17頁)。「八卦の封印式」は親の愛情そのものとでも言うべき存在であり、それがナルトを内面から支えてる可能性を、僕は感じていて、その一端がこれらの描写に見え隠れしています。同時に、ミナトの封印法が千手柱間の技術大系を参考にしているフシも感じています。

ミナトは柱間の尾獣の陰陽分離を参考にした?!

で、ミナトがナルトに九尾の「陽のチャクラ」のみを遺したのにも意味があって、ぶっちゃけ、ミナトはナルトのチャクラを強化する為に、こんな回りくどい封印をした…それをチャクラの考察の「ミナトは何故、ナルトに九尾を封印したのか?」に提示してあります。それが、チャクラの「力量」にも符合するな…と思っています。

尾獣の陰陽を分離して、術式下(データ化)して、巻物に封印し、コンデンサー(蓄電池)として利用した柱間。一方、九尾の陰のチャクラのみを屍鬼封尽し、ナルトに「陽のチャクラ」のみを遺したミナト。この二人の技術は尾獣の「陰陽分離」と言う手法で共通しています。二人が同族(系譜)か同系統の技術大系下にあった可能性もあるんじゃなかと、この場合、疑惑って良いくらい似ている…。

柱間の「大巻物」は尾獣をデータ化し、チャクラを大量に発生させ、それが中央の「千手」の術式=木遁忍術を発動させていた…と、僕は考えています。それが木遁秘術・「城塞の陣」(仮称)の全貌だと考えています。何せ、九尾とマダラの強烈タッグを相手にするんですから、恐らくオートマチックで九尾を抑え込むような力を発揮したんじゃないでしょうか。

その為には尾獣が何体か必要だったかも知れません。九尾のチャクラの「力量」と拮抗する必要性を感じます。と言うか、九尾に拮抗する為には尾獣のチャクラ量がどうしても必要だと思います。その為に柱間は術式化した尾獣のチャクラを大巻物にパッケージングして、この局面で使ったんじゃないかと思うんです。

「九尾を手懐け
コントロールすることが出来るのは
うちはの瞳力だけ…」


マダラ(トビ)が言うように(第399話/「すべての始まり!!」)、九尾とは特殊なチャクラのバケモノで、柱間の技術を用いても完全にはコントロールできなかった…。だから、ミナトは屍鬼封尽で、陽のチャクラをナルトに遺したんだろうけど、柱間がマダラと九尾のタッグに対抗するには、この大巻物でチャクラを補う必要があったんです…きっと。

そして、九尾を「城塞の陣」が押さえ込んだ後は、一対一の闘いがあった…。柱間は七振りの大刀と超大型の風魔手裏剣でマダラを圧倒したのでしょう。勿論、マダラも真・万華鏡写輪眼と自慢の強いチャクラで対抗したでしょうが、それも柱間が上回った…。チャクラの強さがその勝敗を決した。柱間のチャクラがマダラのチャクラを凌駕したのです。

柱間の「力量」がマダラに勝ったのです。

お互いを殺す決意でぶつかり合った二人。
親友かも知れなかった…。
あの「終末の谷の決闘」は、文字通り…
「すべての始まり!!」だった…。

  
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第405話「遺されたもの」


「ペインとの戦闘でノドを潰されてしもーた自来也ちゃんは
最後、ワシにメッセージを残して倒れたんじゃ」

徐(おもむろ)にマントの襟に手を添えるフカサク。

「それがコレじゃ!」

9(タ?),31,8
106,7
207,15


「暗号…」(シズネ)

シズネがそう呟(つぶや)くんですが、その時の綱手の表情…。何か思い当たるモノがあるように感じますが、過去の自来也とのエピソードがこの暗号解読の「鍵」になるんじゃないでしょうか?何せ、自来也の辞世ですからね。綱手へのメッセージも刻まれてる…と思いたいんですが…何か?(笑)

「ペインに気付かれんよう。そうしたに違いない
…ここまでが自来也ちゃんの全てじゃ」

多分、ここまでに至る過程を切々とフカサクは説明して来たのでしょう。描写としてその部分は端折られていて、きっと「VSペイン」も克明に伝えられた…自来也がどんなに頑張ったか?どんなに勇敢に戦ったのか?そして、それを伝える事がフカサクにとってどれ程、酷(コク)な事であったか?それを想像できるか?できないか?で、この描写の味わい深さって変わりますからね。

「………
バアちゃんが…行かせたのか…?」(ナルト)

静かに見守るサイとサクラ。特にサクラはドキドキハラハラしてる…ように感じます。もしかしたら、お母さんの心境なのか…なんて思います。サクラは成長した…。ナルトの顔つきも気持ち、シュッとしてやや大人っぽくはなったけど、サクラと対比すると、微妙。特に内面は…どうだろう?(汗)二人の機微の違いに注目しながら読み込んで行ってみて下さい。

「………」(ナルト)

「そうだ」(綱手)

フカサクもそうだったけど、綱手も非常に辛い状況でしょう。50年来の間柄ですし、綱手は自来也に告られてる過去もある。想い出の量を比べるんであれば、ナルトは遠く及ばない。その綱手が言い訳一つせずにナルトの前に居る。それがナルトにはどんな風に映っているのか?ちょっと、焦れったい気分です。

「何でそんな無茶許したんだってばよ!!」(ナルト)

「バアちゃんはエロ仙人の性格
良く分かってんだろ!
たった一人でそんな危ねー所に……」(ナルト)

「よせ、ナルト」(カカシ)

堪らなくなったのか?(笑)カカシがナルトを制します。カカシだって自来也には一言も百言もある人ですから、その訃報は衝撃的だったに違いないです。そして、その衝撃を自分の中で消化しつつ、次の心配をした…この事実をどんな風にナルトに伝えるべきか?…を。その思案が非常に重い負担だったから、カカシと言えども踏ん張り切れず、やや揺らいでるのかもね。

「五代目の気持ちが分からないお前じゃないだろ」

これは自来也と綱手がどんな関係にあったかを想像しなさい!と言う気持ちを抑えて、カカシなりにソフトにナルトに伝えているんですが、人目もあることだし、綱手の心模様を痛いほど想像できるカカシにはこれ以上、踏み込んだ内容は話せないわけです。この場面、この局面は、オトナであればあるほど、心が軋(きし)むのです。


あの「酒酒屋」の暇乞いの回想…

「一人じゃ危険過ぎる…!」(綱手)

「ワシは木ノ葉の三忍だぞ
お前もその意味は知ってるだろ?」(自来也)

自来也が単身潜入した雨隠れの里内部で、雨隠れの頭領、山椒魚の半蔵との一戦の回想。雨隠れの下忍にペインに半蔵が倒されたと聞かされ、焦った自来也が思い出した…。

「この戦い…
おそらく木ノ葉隠れの勝利だ

お前たちは
生かしておいてやろう」(半蔵)

「情けは要らねー!
まだまだ戦える!!」(自来也)

「よせ!自来也」(綱手)

「お前たち三人は強い……
そしてここでさえも生き残った…

この半蔵…
これよりお前たちを
"木ノ葉の三忍"と呼び称えよう

命の代償にそれぞれ名を名乗れ」(半蔵)

雨隠れとの戦争があって、そこで自来也・綱手・大蛇丸の三人は九死に一生を得ています(第40巻/183-184頁)。自来也が雨隠れの里に潜入した時の「VS半蔵」の回想から察するに、半蔵の強さに自来也は畏怖すら感じていました。

また、綱手が自来也に肩を貸し、支えるような描写。そして、辺りに散らばる夥しい数の同胞。そこから想像すると、半蔵の大技が炸裂して、この戦域の木ノ葉の勢力は自来也たちを除いて殲滅されてしまった。

「そしてここでさえも生き残った…」と言う台詞からすると相当な威力の術が発動されて、それすらも凌いだ三人に対する敬意が半蔵にはあったのでしょう。そして、自来也は綱手をこの時、守った…。

大蛇丸は自分だけを防御したのに対して、自来也は自分が傷付くのも顧みず、綱手を庇ったのだと思います。そして、その結果として半蔵に与えられた「木ノ葉の三忍」の称号。それはこの時生かされた三人にとっては「蔑称」でもあったのです。

それを噛み締めて自来也や綱手(大蛇丸も)今に至ってるわけです。だから、少々の事じゃ死なないよ…と自来也はこの甘酸っぱい「三忍」の意味を綱手に問うたのです。そして、綱手を守った事を思い出させた…。それが自来也のタクティクス(笑)。

「美しかったお前も
今や五十のババア…

死に別れた者たちへの想いが
その大きな胸に詰まってるのかと
思うとやりきれんのォ…

普通だったら、これはセクハラなんですが、
相互理解の賜物と言う事で…一つ(汗)。

しかし、それは
この先も増える

だが…しんみりするのはちと違うのォ

ワシらの役目は次の世代のために
手本となり手助けすることに…
そのためなら笑って命を懸ける」(自来也)

事実上の自来也の「死亡フラグ」だったんですが、こう言う凛としたオトナを、自来也は示す必要があったのです。こう言うしっかりしたオトナが子供たちに何かを伝えようとする姿を自来也は残す必要があったのです。それが「生き様」と言うものです。言葉じゃ伝えられないから行動で示す。そう言う教え方を父親はするものなのです。

そして、その想いが…自来也の遺したものが…この執務室仁には充満しているようです。そしてその想いを噛み締めてジッと我慢するオトナたちの態度が、この執務室の雰囲気を作り出している事に気付くと思います。第一、綱手が切れたり、怒ったりしない…。いつもと違うものね。自分だけが苦しいと思って憚(はばか)らないのは子供だ…。

以上、「酒酒屋」の回想…。


「……くそ!」(ナルト)

ナルトの苛立ちも判る。でも、それはナルトの内面の未成熟さを受け入れる前提で…です。サクラの場合はサスケとの別れ(死んだわけではないけど死ぬほど辛かったから)で経験済みで、それをしっかりと乗り越えて「今」があるから、ナルトとの対比が際立つのです。要するに、ナルトは自来也の訃報を未だに受け入れられないで困っているわけです。

「!」(サクラ)

「ナルト!どこ行くの!?」(サクラ)

既にサクラはナルトの保護者っぽい目線になってますね(笑)。ナルトにはナルトの言い分があるんだけど…。そして、それを見守る周囲もそれは判っている。でも、「現実」ってものが先ずありきで、それを受け入れられないでいるナルトにみんな焦れてるのです。そして、その無防備な姿がこの悲しい顛末を引き立てる…負のスパイラルなのです。

「エロ仙人が五代目火影になってたら!
綱手のバアちゃんに
こんな無茶はさせなかった…
ぜってェー…」(ナルト)

そう言いながら、半ば逃げるように火影の執務室を後にするナルト。もし、自来也が火影になっていれば、確かに綱手にこんな任務は与えなかったでしょう。しかし、その場合も自来也がその役を買って出る事は自明の理であり、現状に帰結する事にナルトは気付いた筈です。でも、認めたくなかった…だから、ナルトは振り返らなかった。

自来也は綱手を先に逝かせたくはなかった…。

「ナルト!」(サクラ)

「サクラ…いい
少しそっとしておいてやれ」(綱手)

綱手にはナルトやサクラの気持ちが痛いほど判るから、こんな制し方になる…。二人は若かりし日の自来也と綱手に似ている。友達以上恋人未満の腐れ縁?二人が戸惑い彷徨う様を見るのは、綱手にとっては苦しい。だって、思い出しちゃうじゃないですか。だから、そっとしておけ…と言った?

「でも…」(サクラ)

そして、サクラは綱手の方に目をやりながら、ナルトの子供っぷりを抑え付けるようなサクラの行いも、綱手の前では陳腐だった事に気付いた筈です。この気付きがこのエピソードの終盤に向かう大きな伏線になっています。ピリリと効いた隠し味です。この時、既に綱手は限界だった…。サクラはそれに気付いたのです。

「すみません。フカサク様
ナルトとはいずれまた…」(カカシ)

カカシがフカサクに振るのは綱手に立て直す間合いを与える為です。これぞオトナの優しさと言うべきでしょう。かつて、ペイント自来也の闘いで、二大仙人が自来也に気遣った機微と非常に似ている。ワザと咳き込んだり…。直接的じゃない事がかえって胸に詰まるような思い遣りになる。それを人は学ぶべきだ。

「ああ…それでええ」(フカサク)

これは「カカシGJ!!」と言う意味でもあります(笑)。

「さっき説明した"予言の子"についてじゃけどの…
あの子が自来也ちゃんを
真っ直ぐに慕っとったのが良く分かった
"予言の子"はあの子であって欲しいと…
そう願わずにはおれんの」(フカサク)

フカサクは自分を「じじい蛙」とか、綱手を「バアちゃん」とか呼ぶ事を窘めるでもなく、遮ることもありませんでした。それは事実で、ナルトの物事の本質を見抜く眼であると言う認識があるのでしょう。そして、そう言う眼を持った人格が忍界の行く手を左右する存在である事を願っているのです。

自来也を「エロ仙人」と最後まで言い通したナルト。その姿を真っ直ぐだと評したフカサク。真っ直ぐなだけならペイン(長門や弥彦)も真っ直ぐなんですが、フカサクが期待するのはナルトの、ここまでの真っ直ぐさを維持できる…柔軟性じゃないでしょうか。どんなに強くても強度には限界がある。一番厄介なのが折れる事です。

ペインは痛みに負けて折れてしまった…。
人々の涙に押し流されてしまったんです。
あの「泣いている国」で…。

それよりも情けないのが曲がることで、そう言う情けなさって、再不斬だったのかな…。最後の最後にはナルトの恨み節で心を抉じ開けられて、真っ直ぐさを取り戻したんだけどね。そう言う…人間は曲がっても復元できる柔軟性があるんです。そして、柔軟性があれば、強烈な衝撃が加わればしなったり、撓(たわ)んだりして、決して折れたりはしないんです。

それが、今のナルトの状況じゃないかと思います。最愛の師。良き相棒。親代わり…とも言える自来也の訃報。その空前の大激震をナルトがどんな風にやり過ごすのか?そのしなやかさにフカサクは期待しているんです。人の本当の強さとは、力や術ではない!どんな不遇にも諦めない「ド根性」だと言う事をナルトが思い出せるかどうかなんだな…。

ナルトは今、試されているのです。

ナルトは第一部と第二部の間の自来也と共に過ごした二年半の修行生活に想いを馳せます。下らない、取り留めも無いような話に明け暮れた珍道中。体術修行(自来也って体術のキレが凄く良かったですよね)。蝦蟇の頭に乗り内観(自来也は秘書蝦蟇の忠さん。ナルトは不明だけど、もしかしたら初めて呼び出したオタマジャクシが成長した子?)。

そして、水風船を使った螺旋丸の修行。その手に鈴を吊って、螺旋丸を練っています。きっと、鈴を鳴らさないように螺旋丸を薄皮一枚で圧縮し留める修行。この修行があってナルトは螺旋丸を片手で練り出せるようになったんだろうと思います。自来也は日々の修行で、一朝一夕にならない精進と言うものをナルトに教えていたんじゃないでしょうか。

そして、アイスキャンディの割り与え…。第一部の螺旋丸の修行でも一度見せた笑顔。女湯の覗き見はカムフラージュであって(脂汗)、全てはナルトを安心させない。慢心させない為の我慢だった。孫のようなナルトを…おくるみに包まれた赤子から知る…ましてや、自分が名付け親であるにも関わらず、全てをの見込んだまま伏し、ただただ扱(しご)いた自来也。

普通のオトナだったら抱きしめちゃうからね…。

ご褒美の新コス。あれは自来也のプレゼントだったんだ…。自来也がナルトの甘い顔を見せないのは親心そのものだった。自来也の事だから、ミナトを救えなかったのは自分のせいだと思ってるから、自分がナルトの親代わりに仕込んで行く使命感を感じているんです。それはサスケに対して抱くイタチの罪悪感にも似ている…。

まったく、『NARUTO -ナルト-』のオトナって…、
どんだけ凄い奴らばっかりなんだよ…敵わねえ…。

で、もう一人。ナルトの前にその…オトナが…。

「よっ!ナルト」(イルカ)

「!」(ナルト)

木ノ葉の繁華街?で傷心のナルトに不意に出会うイルカ。いつものように軽く声をかけます。木ノ葉の額当て。横一文字の刀傷。木ノ葉ベストの出で立ち。いつものイルカ先生です。

「任務でもずいぶん活躍してるみたいだな
里のみんなも噂してるぞ」(イルカ)

角都の命を一瞬で二つも削った風遁・螺旋手裏剣。そもそも螺旋丸を使えるだけで驚きで、その時点で大した忍なんだけど、ナルトのアンバランスさがそれを無効化させると言うか感じさせない。それがナルトの親近感になっているんだろうなと思います。逆にイルカなんかはそこに気付いてるから距離を感じてる。その上でナルトに何かできないかともがいてるように見える…。

「久しぶりに話でもしないか?
一楽でも行くか?ラーメン!」(イルカ)

俯くナルト。右下に落とす目線。
策謀の象限?何かを誤摩化そうとしている。

「………」(イルカ)

心配そうにナルトを見つめるイルカ。

「やめとく…」(ナルト)

いつもなら「一楽」と言えば濡れ手に粟のナルトなんだけど、それを事も無げにスルーして通り過ぎてしまいます。イルカもその反応になす術が無い。勿論、イルカも自来也の訃報は知っている。知っていて、こんな風に自然にナルトに接近してみせた筈です。これでナルトの「内」に入り込めるなら易いものだと考えたいたんでしょう。

先ずはジャブ程度。様子見。
とっぷりと陽が落ちてしまいます。

ナルトの居室。項垂れるナルト。
食べ残しのカップラーメン。

深夜の住居区?
徘徊するナルト。二十四時間の商店(コンビニ?)
その光…誘蛾灯に導かれるように迷い込む。

一人切りで座るベンチ。
二つに割れるアイスキャンディー。
自来也が片方分けてくらたヤツ。
螺旋丸修行で見せた自来也の優しさ。

それを食べられないでいるナルト。

徐々に溶けるアイスキャンディー。
滴る…<ボッ…><ポタ><ポタ>

ナルトの涙。
それを拭いも出来ないでいる…。
受け入れる事が未だできていない。

「ナルト…」(イルカ)

「…!」(ナルト)

額当てをしないイルカ。木ノ葉ベストも未着用。黒の上下。忍具も持たない…。特に驚いていないので、ナルトに偶然あったようでも無く、ナルトの住居に向かいその足跡を追尾したのかも知れません。<ゴシゴシ>と涙を拭うナルト。他人には見られたくない涙。ナルトが承服できない涙。俯(うつむ)くナルト。

「…自来也様のことは聞いたよ」(イルカ)

ベンチにそっと座るイルカ。ナルトとはやや間隔を置いています。普段なら擦り寄るナルトですが、その気配はない。俯くナルトが静かに語り始めます。昼にイルカと会った時よりは幾分かは消化できたのか?自来也の訃報。認めたくない現実…。

「オレのこと…
ずっと見てて欲しかった…

オレが火影になるとこ
見ててもらいたかったのに…」(ナルト)

「エロ仙人はかっこわりーとこばっか
見せられなくて…オレってば…」(ナルト)


この時、ナルトがイルカに対して吐露する内容は、サスケがミコトにイタチとの距離感を告白した描写(第25巻/129頁)…「オレはただ、兄さんのかわりなのかなって…」に近いと、僕は思いました。自来也の辛抱(ナルトを一度たりとも抱きしめなかった…)に対する自己無価値観と言えば良いか…。

フガクはサスケに「…さすがオレの子だ」(第25巻/120頁)と一度だけ告げてしまいましたが、自来也は一度もなかったんでしょうね。それに近い意味の言葉は吐いたろうけど、それも上手く誤摩化す巧みさが自来也にはありましたから、ナルトの語彙をもってすれば、それに翻弄された事は想像に難くない…(笑)。

「自来也様はお前のことを
いつも褒めてたよ

自分の孫のようだと
いつも鼻高々に話して下さった」(イルカ)

「お前が自分の意志を継ぐ存在だと信じてた
いずれ立派な火影になると信じて疑わなかった」(イルカ)

対して、ナルトの弱音に返すイルカのそれは、サスケがミコトに吐露した返しに酷似しています。「でも、ここだけの話…私と話すときは、アナタの事ばかり話してるのよ…父さん」(第25巻/131頁)と言ったミコトの言葉そのままです(笑)。これがイルカの愛情の本質とすれば、イルカもまた母親のように感じます。

そして、それは波の国で出会った「白」の笑顔に似ている。あの優しく魂を包むような愛し方は母親の所行に、僕には思えるのです。ナルトはイルカを父親のように感じてると言っていましたが、それは「父親」と言うものを知らない概念であって、漠然とした「親」と感じる直感ではないかと思います。

「自来也様はお前をずっと見てるさ…
今だってどこからかな

あの人はお前が
落ち込んでるのを見ても
褒めてはくれないぞ

だから…

今まで通りの
褒めてもらえるような
お前でいればいい

いつまでも落ち込んでんな!」

イルカの「今だって…」に、思わず自来也の復活を期待してしまったじゃないですか(笑)。イルカが自来也と会話していた描写は見当たらなかったんですが、きっと隠れてコソコソ会って話してたんでしょうね。イルカはカカシのように刺刺しくなくて話し易かったのかも知れません。自来也がイルカにあれこれ喋ってたのはこの後、その痕跡が露出しますから…。

イルカは頃合いを見計らって立ち上がり、ナルトに接近しています。それを許容するナルトの心の瓦解を感じたのだと思います。非常に良識に満ちた接し方だと思います。イルカはナルトの目を見て喋っています。これが父親だったら、もっと違った接し方になると思うんです。何かかなり危険な任務を一緒にこなすとか…、行動で示すんじゃないでしょうか。

言葉で何かを示すのは母親向きの表現方法だと、(非常に偏った…)僕は思うんです。想いを言葉で伝えられる母親が子育ての主導権を握ってしまうのは、父親が不器用で不在なだけが理由ではなく、こうしたコミュニケーションの質の違いにあるんじゃないでしょうか。魂の距離…と言えば良いのか?距離が近いんです。母親って…ちょっと狡いですよね(笑)。

そして、自来也はそんな母性にも似た愛情の持ち主に、ナルトの話を聞かせる事で「もしも」に備えてたんじゃないか。これはカカシでも良かったんだけど、ちょっと関係性がアレなもんで、イルカになった…。自来也は危ない橋を渡る任務を数多くこなす身だったから、何かを遺しておきたかった。そして、それをナルトに伝える為にイルカに雑談の中で仕込んで行ったんじゃないでしょうか。

自来也はナルトへの想いをイルカに託していた…

これが…自来也によって…遺されたもの…。


「!」(ナルト)

静かにナルトの持つアイスキャンディーに手を伸ばすイルカ。

「お前は、あの三忍自来也様が認めた
優秀なでしなんだからな」(イルカ)

イルカが言う「三忍」とは、自来也や綱手、それに大蛇丸らが噛み締める「三忍」とは色合いが違って、火影にも比肩する「雲の上の存在」…「目指すべき対象」を意味します。その「三忍」が認めた弟子。これは相当な持ち上げ方と言って良いでしょう。こう言う懐柔…言い方が悪い…解きほぐし方はアリでしょう。

ちなみに、先にも書いたけど、「三忍」自身はその命名の本質(=敗北)を充分に知っていますから、自分で自分を「三忍」と呼ぶのは蔑称になると思います。これは「臥薪嘗胆」(がしんしょうたん)とも言うべき戒めに近い縛りで、木ノ葉との戦争に敗れた(けど、局地的、個人的な勝負には勝ったと言いたかった…)雨影・半蔵のせめてもの意地でもあると思います。

でも、傍目には凱旋した木ノ葉の優秀な忍である自来也、綱手、大蛇丸を称える称号になった。広めたのは勿論、自来也たちではなく半蔵の筈です。自分で、「三忍」なんて自来也たちが吹聴する筈はありませんから(笑)。執念深い半蔵があの手この手で布教したんです。きっと…。それが良い意味合いで定着してしまった…(笑)。

それは自来也たちには痛痒い想い出だったんだろうな…と思います。しかし、その名を勇名にしたのは、それ以降の「三忍」の努力や頑張りがあった事は間違いない。文字通り、三人は「臥薪嘗胆」を実践し、自分を磨いたのです。そして、もしそれを半蔵が意図したのだとすれば、半蔵も『NARUTO -ナルト-』の立派なオトナの殿堂入りになるんですがねーッ!!(笑)

ナルトは自来也に何一つ認められずに逝かれたのが耐えられなかったのです。それをイルカが上手く補完した。これは相当に濃厚なシミュレーションをした結果だと思います。昼間に一度、イルカはナルトに接しましたが、その時も自来也の訃報は織り込み済みだった筈です。そこで何とかなればそれで良しで行ったけど駄目だった。

それで、一度引いて頃合いを見計らった。きっとナルトを着けていたんだと思います。そして、ナルトがアイスキャンディーをコンビニで買うのを見ていた。そして、それを「機」と判断した。自来也とイルカはかなり話をしていたんだと思うんですが、第一部の螺旋丸の修行のアイスキャンディーのエピソードも聞き及んでいたのでしょう。

それは、自来也もしまった…と反省した行いだったのかも知れないです。ナルトに優しくしてしまった自分を戒めたのかも知れない…或いは、これくらいは良いかな…みたいな言い訳めいた自白をイルカにしていたのかも知れません。要するに、自来也はアイスキャンディーをナルトに割り与えた事をイルカに話していたのです。

だから、自然に…溶けそうだったアイスキャンディーをナルトの手から取って、二つに分けた。普通なら割らずに口元に運ぶかなにかするでしょうから。そして、その行いをナルトに示す事が、自来也の吐露=「ナルトの自慢話」をソフトに肯定する事に繋がるのです。イルカが示す優しさに、ナルトは自来也の匂いを感じたんじゃないでしょうか。

ナルトは「信憑性」で判断するのでなく、本能的な知覚で物事を感じますから、こう言うサブリミナルな提示は効果があるんです。そして、フカサクが心配した「心」が(ペインのように)折れたり、曲がったりする最悪の事態は回避できたと思われます。それはイルカの功績でもありますが、フカサクが期待したナルトの「強さ」が証明されたとも言えます。

これからナルトたちの行く手には、本当の強さとは何か?そして、それは何故、必要なのか?それを問われる戦いが待ち受けているのです。何でこんな良い子たちが闘わないといけないのか?そもそも、闘いってなんなのか?その問いに対する答えを、ナルトたちは探し求めているんです。

「………」(ナルト)

「ありがと…イルカ先生」(ナルト)

片方のアイスキャンディーを受け取るナルト。それは、自来也の残した「承認」でもあるのです。自来也がナルトを褒めていた。賞賛していた。その事実がナルトに伝えられたのです。ここでイジケずに受け入れられるナルトもはっきり言って凄い!!(笑)この真っ直ぐさに光明を感じるのは、僕が汚れたオトナだからかな…と、ジワッと考えるケルベロスです(脂汗)。


一方、火影の司令所。時間はやや戻るのかな…?
ナルトが執務室を飛び出したちょっと後のシーンでしょう。
フカサクの背中の暗号…それを見せられるシカマル。
頭脳を要する任務と言えばシカマルしかないからね…。

9(タ?),31,8
106,7
207,15


「それを持って今すぐ行って来い」(綱手)

「え!今からっスか?」(シカマル)

「暗号解読班の奴らって
こんな時間まで仕事してないっすけど…」(シカマル)

「私に命令だと言って招集しろ
とにかくこの件はお前に任せた」(綱手)

「ちょ…どこ行くんスか?
オレは元々別件でここに…」(シカマル)

この綱手のグダグダっぷりからすると、ナルトが出て行ったすぐ後っぽいです。サクラが「でも…」と振り返ったカットから、そう時間は経過していない筈です。多分、空気を読んだカカシが一同を部屋から出した後にシカマルがノコノコとやって来たんだと思います。そして、それが別件であろうと、綱手は堪らずシカマルに丸投げしてしまったんだと思います。

サクラがここに残っているのは弟子だし、秘書的な任務も兼務する形で受け持っているからでしょう。シズネもサクラが残るから外したんだろうな。そして、サクラの女心が綱手にシンパシーを感じてます。サクラは「でも…」と振り返った時点で、綱手の"テンパイ"を察してましたからね。サクラもかつて似たような「痛み」を感じてますし…ね。

「シカマル!」(サクラ)

「でもよ…」(シカマル)

「今日は綱手様は朝からずっと忙しくされてたから」(サクラ)

「そりゃこっちだって…」(シカマル)

「シカマル、お願い…」(サクラ)

サクラは良い女になって来たな…と思います。綱手の想いを察する事が出来るくらいに成長している。ここにシズネがいたら、サクラもこんなに頑張らなかったんだけど、シズネはシズネで何かあったんでしょう。それで、サクラは執務室に居たのかもね。そして、それが功を奏した。シカマルだけだったら綱手にぶっ飛ばされかねない状況ですからね。

男の子って、鈍いですから…。特に恋愛経験の乏しい木ノ葉の少年たちは「女心」ってものが全く判ってない!!(笑)何か変な精神操作とかされてないか心配なくらいです!こんな時は二つ返事で何でも了解して女を楽にしてやるのが、男ってもんだろう!シカマルよッ!!もっと、女心を敏感に察しやがれッ!!(笑)

「?」(シカマル)

「……」(サクラ)

綱手の回想…。壁に凭れて斜に構える若き日の猿飛先生。美しき黒髪の大蛇丸(綱手's eyeはむしろこっちにむかってるのかもね)。右手を出して握手を求める自来也。それに、屈託の無い自己紹介が加わります。綱手のアカデミー卒業→弟子入りのタイミングでしょうね。つまり、6歳くらい?ほぼ50年前の一場面…。

「はじめましてだな…
オレ、自来也ってんだ!
ラブレターは後でいいぜ
よろしく!」(自来也)

<ニシシ>(自来也)

この笑顔は自来也の時限爆弾だ。自来也は出会った瞬間から綱手が好きだったんだな…。それを変わらず50年もの永きに渡って貫いた。真っ直ぐに愛し通した。自来也もまた強き人だったのです。何度断られても折れたり曲がったりはしなかったのさ。一人の女性を変わらず愛し通すなんて…自来也らしい生き方じゃないですか…。

「バカヤロー……」(綱手)

火影の執務室を出てすぐに、綱手は壁に寄り掛かり泣いてしまいます。誰もいない廊下。辺りに人気の無いことは検索済みです。綱手が自来也を雨隠れに潜入させたのは仕方の無い事だった。極めて危険な任務であり、自来也しても死の危険性がある事も予想はできた…。行かせたくなかった…。しかし、自来也を止められない事も判っていた。

一刻も早く執務室を立ち去りたかったのは綱手本人だったのです。恐らく、フカサクに事の真相を知らされてから今まで綱手は泣いてなかったと思います。ズーッと我慢してたと。その堰が今、切れてしまった。ちょっとくらい良いじゃないか…。少しの間、思い切り泣かせて上げようじゃないですか。何も示さない…。そう言う優しさってのも、時にあるのです。


 
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「死神」(終末の谷の決闘…第二撃)

  
マダラの武器(芭蕉扇とデスサイズ)

マダラの芭蕉扇と首斬り鎌(デスサイズ)

マダラの象徴的な武器としては、先ず「芭蕉扇」が挙げられます。これは描写(サスケの儀式でのトビの吐露など)にかなりの濃度で織り込まれていて、芭蕉扇がマダラの主力と考えて良いでしょう。相撲の行司が持つ軍配が大きくなったような形状です。瓢箪型の羽の左右にはうちはの写輪眼を示す?三つ巴が刻印されています。

忍具としては砂隠れのテマリが使う大型の扇子に近い存在かと思われます。描写的にはかなり大型で畳んで携行するタイプでもなく、普段はベルトで背中に固定しています。鬼鮫や水月が大刀を携行する要領に似てますね。それ程、取り回しが良くて、邪魔にならないようでも無いので、これをワザワザ携行すると言う事は、マダラにも相応のメリットがある…と考えて良いでしょう。

形状的な分析をするなら、第398話「木ノ葉のはじまり」のトビラ絵のマダラの装備品の芭蕉扇の体裁から、羽の部分も厚みがあります。重さは材質にもよるでしょうが、それ程、重いようではないでしょう。瓢箪型の羽に心棒が付くシンプルな形式で、心棒の根元は握り手になっていて、その端には穴があり、太めの鎖が繋がれています。

物理的な「扇(あお)ぎ」による旋風に期待するよりは、寧ろチャクラを練り込んだ羽部分を振るう事で、チャクラを放出するデバイスと考えるのが妥当でしょう。つまり、材質的にはチャクラを蓄積、或いは伝達できるようなチャクラ刀に用いられるようなレアメタルか、チャクラに感応するような特殊な樹木が存在して、それから削る出された可能性を感じます。

「"風"の"性質変化"は近・中距離において一番の攻撃力を持つ」

風遁修行でアスマがナルトに教えたように(第35巻/154頁)、攻撃性の高い「風」もチャクラ特性。「芭蕉扇」をワザワザ携行するマダラも同特性の所有者と考えるのが妥当でしょう。きっと、テマリが「斬り斬り舞い」を使うようにマダラも広範囲を一気に薙ぎ払うような攻撃を多用したんじゃないでしょうか。

「風」のチャクラは空気に練り込みが可能で、物理的な空気の流れに乗せて広範囲に満遍なく散布が可能で、刃物による切断ではなく、気体(空気)による切断なので、刃が血液や脂肪が付着する事で切れ味が悪化する事なく常にフレッシュです。常に最強の切れ味が持続できる…攻撃力の高い能力なのです。

アスマが言うように「なかなかいないんだぞ…"風"のタイプは」と、攻撃性の高い風遁のチャクラ特性はレアだったようですね。それに「うちは一族」がファンダメンタルで持つ「火遁」のチャクラ特性と合わせれば、マダラは相当攻撃的な特性を併せ持った忍と考えられます。火遁と風遁の連携が可能ならば、その攻撃力は絶大だったと言えるでしょう。

しかも、それに芭蕉扇の移動・瞬身の強化があり、その超高速に対応できる写輪眼が合わさった時、アグレッシブなマダラの攻撃重視の布陣が浮き彫りになって来ます。マダラは超イケイケの斬り込み隊長だったと思うんです。何でも自分でやってしまうようなワンマンタイプだったんでしょう。しかし、それがアダになったとも言えまいか…。

その意気込みは小規模な集団においてはカリスマともなり得たでしょうが、何でも自分で出来る要領には限界がある。それは物理的な制約と言って良いです。人には休息も必要だし、どんなに頑張っても一日は24時間しか無い。どんなに優秀な人間であろうとも、一人の人間に為し得る仕事には自ずと限界があると言う事です。

人を使う…動かす事が出来なければ大規模な集団の統率は不可能です。政治力が必要とされる組織の規模の拡大には、マダラの人間的な「器」はに相応しくなかった…のではないか?この超攻撃的な戦闘スタイルでカリスマを示したマダラが、組織の成長に伴って堕ちて行く様が見て取れるようです(笑)。マダラの斜陽には「帝王学」の欠如が拭えません。

希有なほどに高い攻撃性を有した…しかも、並外れて図抜けたチャクラをもつ「うちは」の中にあって更に強いチャクラを有したマダラ。その傑出した能力がマダラを単なる戦闘職人に仕立ててしまった…。そして、それは政治力や人望とは無縁だった。才能がマダラの「足枷」になったとするなら、運命とは残酷で皮肉だ…。

また、終末の谷の柱間との決闘シーンでは、満月を背に跳んでいます。九尾の大きさや足場が取り崩されている想定を合わせ考えれば、これを小規模でも「飛翔」と考える方が安定感があるように思います。サスケも天の呪印の状態2の翼竜のような触手で飛翔してましたから、チャクラと忍具を組み合わせる事でマダラが飛行可能であった事を想像しています。

かなり大きな構造の忍具を持つ事で機動性が阻害されるようにも心配したんですが、これで飛行による移動。或いは瞬身の術の移動距離を稼ぐような効果があるなら、機動性は飛躍的に向上した事でしょう。具体的には、マダラが芭蕉扇を移動や瞬身の補助・強化に使用していたんじゃないかと、僕は想像しています。

終末の谷の柱間との決闘の描写は正にそんな感じがします。風のチャクラは攻防一体で干渉する範囲が広いので、多勢に無勢の「うちは一族」が斬り込んで行く先頭にはマダラの芭蕉扇が翻っていたんじゃないでしょうか?だから、芭蕉扇には三つ巴が刻印されている。文字通り、「うちは」の旗印だった…。そして、それを振るうのはマダラだった。

この「うちは」を代表するような武器を振り回し、集団先頭をする事は攻撃に矢面に立つ事に等しく、個人的には相当に不利な条件であったことが考えられます。しかし、それをマダラが良しとしたのは集団戦闘における連携を重視したからでしょう。マダラが斬り込み、それに追従するチームが敵を駆逐する…と言う必勝パターンがそこには存在したのかも知れません。

マダラは終末の谷の決闘では芭蕉扇以外に、首斬り鎌(デスサイズ)を振るっていますが、普段は使わなかったようです。デスサイズはサシ(一対一)でのみ使った接近専用の武器だったんじゃないかと思います。「オレは里を出た」(第399話/「すべての始まり!!」)で肩を落として里を抜けるシーンで、僅かに腰に畳まれた柄の部分がチラ見えする程度で、普段は芭蕉扇の鎖が繋がる留め金みたく固定されてたんだと思います。

マダラの首斬り鎌は折畳式だった!!

イラストのデスサイズは刃物好きのケルベロスの妄想成分でかなり誇張されていて、ギミックに関してもナルト的ではありません。ただ、首斬り鎌の歯の部分はドッグトゥース(切り欠き)がって、刃物部分の折り畳みを想像させます。未使用時の自傷を防ぐ意味でも効果があるし、普段は使わなかったと考えれば、ある程度、準備が必要な構造でもおかしくはない。

普段はデスサイズを使わなかったのは、万華鏡写輪眼の瞳術もあるし、そもそも芭蕉扇の風のチャクラによる攻撃力で大抵の相手は圧倒できたと思うんです。それでも駄目な相手が現れた時に初めて首斬り鎌(デスサイズ)を使った。つまり、瞳術(幻術)が無効な相手…強いチャクラを持つ相手を殺す時のみ首斬り鎌(デスサイズ)を使用した…。

デスサイズは柱間用の武器だった!!

チャクラの強さが幻術を無効化する描写("月読"を破ったサスケの状態2の写輪眼)からは、自分より強いチャクラを有する相手に対して、幻術による攻撃が無意味である事を物語っているように感じます。柱間が本気であったように(明らかにマダラを殺すつもりで終末の谷の決戦を準備しています)、マダラも本気だったのです。

マダラも柱間を殺すつもりだった…。

マダラが首斬り鎌を振るう描写からはマダラには十分な殺意がある。それが柱間に対する絶望的な距離感や敬意の裏返しにも似ていて…それをおして尚、マダラが首斬り鎌を振るう描写には悲壮感すら感じます。何が何でもマダラは柱間に勝たねばならなかったのです。チャクラの強さが同じなら、残されるのは肉弾戦のみ…。マダラはその一点に賭けた!

尊敬もしていた…憧れさえ感じる柱間に遠慮や容赦のない攻撃をマダラが加える背景には、相当な覚悟が存在した事が窺えます。そこには面子や意地と言った体裁ではなく、自らの存在そのもを懸けた闘いがあった…そして、それこそが「終末の谷の決闘」だった…。相手を殺す事でしか得られない自らの存在の許容…。

これを「運命」で済ますには余りにも悲しい…。

マダラは「死神」に徹し切るしかなかった…?
首斬り鎌の使用は、その決意の現れだった…?!


 
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あの夜…

 
イタチの想い…うちは虐殺

(何だ?…今、何かいたような気が…)

「あの夜」のイタチの気持ちを想うと…(第25巻/137頁)、胸が捩れます。サスケが見た「涙」を信じる事ができなかったのも、何だか解る気がする…。「あの時…泣いてた…オレの…」(第1巻/184頁)の「涙」……。長い長い伏線。そして、その回収。あの描写は美しかった…。

考察中の「終末の谷の決闘」の副産物で、久々の「待画」(240×340px)ができました。今回は僕のオリジナル(なのでちょっとラフでアレなんですが…汗)です。御用とお急ぎでない方は、イタチの「あの夜」を一緒に感じて下さいな。

ちょっと追記です。

あんまりやっつけ仕事過ぎて(脂汗)、アレなので、やや丁寧にやりかえました。この勢いでマダラVer.も作ってみるか!!なんて思ってます。この記事に追記する形でアップできると思いますので、ちょこちょこ覗いてみて下さいね。

週末は雨の予報。バイクが弄れなければ考察にどっぷりと潜ります。あと、久々に美容院に行ってカット&ストパでもして来ようと思います。何かおいしいものでも食べて、ついでに買い物もしに行こうかしら…。

皆さんも良い週末を!!


うちはマダラ…「週末の谷の決闘」

激闘!!うちはマダラ in 「終末の谷」

案外、サックリと出来上がってしまいました(笑)。技術が単調でスミマセン…。こんなんでもよろしければ、落として使ってやって下さい。マダラもがんばり屋さんなんで…。どんな気持ちでマダラは柱間と闘ったんだろう…。

ちょっと、潜ります……。


 
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「月光」(終末の谷の決闘…第一撃)

 
原点

「オレは復讐者となり
木ノ葉隠れの里に戦いを挑んだ」


「終末の谷の決闘」(第399話/「すべての始まり!!」)。木ノ葉隠れの里を追われた…自らの意志で抜けた…マダラが初代火影・千手柱間に決闘を挑んだ…それが、「終末の谷の決闘」だったと思います。マダラは九尾の妖狐を口寄せして、強大な破壊力をもって大地を割り、切り裂きながら、芭蕉扇と首斬り鎌を巧みに使い、柱間に襲いかかる…。

方や木遁忍術を擁する柱間。木遁秘術・樹界降誕による「城塞の陣」(仮称)を展開し、敵・マダラの口寄せの九尾の妖狐を迎え撃つ。足下に広げた大巻物。千手の家紋入り。ご丁寧に左手にも大巻物。そして、足場に突き立てられた「七振りの大刀」と大型の風魔手裏剣。柱間はかなり周到な準備でこの一戦を迎えたフシがあります…。

「こんなところで…サスケとナルトが…」(カカシ)

「皮肉なもんだな…」(パックン)

「ああ…この川はかつて二人の男が争い
その傷跡から生まれたと言われている…」(カカシ)

「この流れを見てると…
まるで永遠に止まることなく流れ続けていく
戦いを見せられているかのようだ…
…木ノ葉の里を作った
この像の二人の運命と同じように…」(カカシ)


終末の谷で倒れるナルトを抱きかかえるカカシとパックンが石像を前に語り合ったシーンです(第26巻/158-159頁)。今にして思えば、パックンの「皮肉なもんだな…」が妙に引っかかります。「終末の谷の決闘」が「柱間VSマダラ」だったんですから、そこで闘う二人がその相似形にある…と言う妙をパックンが拾い上げたのだとしたら…。

うちは・写輪眼のサスケに対する森の千手一族の系譜にナルト…つまり、波風ミナトが居るかもしれない…と勘ぐってしまうのです。そして、そのパックンの言葉を問い返すこともなく受け止めるカカシは、ミナト→ナルトの関係性を知っていたことになります。ぶっちゃけ、ナルトの父が師・ミナトであるとカカシが知っていた事になる…。

(なかなかおもしろい成長をしたな。こいつ…)

カカシがこれまでに示した唯一の痕跡(第1巻/115頁)。第七班の自己紹介でナルトを一見したカカシが漏らした懐かしさ…だったのかな。この時、ナルトは下忍になりたての分際で「火影を超す!!」(第1巻/114頁)なんて宣(のたま)ってるんですよ(笑)。その屈託ない笑顔にカカシは堪え切れなくなったのかも知れませんね。

他にももう一つ…

風遁螺旋丸の修行の回で、ナルトの後ろ姿に四代目をダブらせるシーン(第37巻/186頁)があったけど、(ミナト→ナルトの親子関係を)カカシが知ってて、黙ってたなら、あの驚き様はフェイクだったと言えます。だとしたら、完璧、殺られてた…。キッシーマジック、恐るべし!!

しかし、それ以降、カカシはナルトには優しいけど決して甘くなかった。例えば、ミナトの子と知っているなら、猫可愛がりしても良い筈。もしも、僕がカカシだったら、ナルトと初対面で泣き崩れ、ボロボロになりながらナルトを抱きしめてしまった…と思われたので、委細をカカシは知らなかったと考えてたんです。

でも、よくよく考えれば、自来也なんかナルトの「名付け親」だったんですよ!しかも、ミナトとクシナにデレデレの師匠でもありました。ミナトを「我が子」とすら思ってたろうし、綱手の前で「孫を見とるようとでも言おうかの…」(第40巻/148頁)とも自来也は吐露してましたが、そんな素振りを一度たりともナルトには見せませんでした。

だから、カカシもそうなのかな…って、近頃、無性に考えてしまうんです。オビトの事はあんなにグズグズと引き摺ってるのに(笑)、カカシは他にもミナトの想い出話をするわけでもなく、一番痼るのが「九尾」を恨んでないところなんです…。だって、ミナトは九尾を封印する為に一命を落としたんですから…。

でも、そのシッポは一度たりとも掴めなかった。

これが、僕を欺(あざむ)いた…とするなら、カカシもイタチや自来也と同じくオスカー張りの演技賞ものの名優になってしまう…。三代目火影・猿飛もそうだ。綱手だって、ちょっとアマアマ(チュッ)なところはあったけど、上手い事、騙してくれました。やっぱり、『NARUTO -ナルト-』のオトナって凄過ぎる…。

もしかしたら、その中にカカシも居るのかな…?

終末の谷…確か、木ノ葉隠れの里を抱える火の国と隣国の国境。今はこの時の戦いが造り出した地形(川や滝)の辺境の地です。決闘の描写が少ない(見開きだけですからーッ!!)ですが、その時も辺りに人気のない辺境だったでしょう。そして、柱間の周到な重武装の描写には「迎撃」とも言える雰囲気を感じます。

マダラ的には違った…と言う事です。

マダラは「オレは復讐者となり木ノ葉隠れの里に戦いを挑んだ」(第399話/「すべての始まり!!」)と言うくらいですから、自分の力を広く木ノ葉の住民に示す必要があった筈ですから。だから、「果し状」が存在し、「何日何時何処何処で決闘する」…と言う示し合わせは合理性が薄いのです。それが、柱間の重武装にもあまりしっくりも来ません。

柱間にはマダラが攻めて来るタイミングが判っていた!?

柱間にはマダラが木ノ葉に潜入・侵攻してくる経路や時刻・期日が概ね予測できた可能性があります。だから、彼(か)の地で、「城塞の陣」(仮称)を敷き、待ち伏せた。大量の武器召還や大巻物も周到に準備ができたのだと、僕は考えます。できるだけ、火の国や木ノ葉隠れの里から離れた地点でマダラを止める必要が柱間にはあった。

マダラが九尾の妖狐を口寄せして来る事が判っていたから、如何に木遁秘術・樹界降誕をもってしても、終末の谷を造形した圧力を防ぎきれるものでもない事は想像に難くありません。だから、柱間が人気のない場所でマダラを止めなければならなかったのです。また、マダラもカリスマですから、里の人々に与える影響も少なくはなかったでしょう。

しかし、柱間はマダラを殺す気でいたから、人目にそれが触れる事を避けたかったんじゃないかと…。マダラの「柱間を相手にすることは仕方の無いこと」(第398話/「木ノ葉の始まり」)と、半ば捨て鉢な台詞や、柱間との対峙での冷や汗(タラタラ)の描写は柱間の優位や上手(うわて)を感じさせます。

柱間はマダラを辱めたくはなかった…?

そして、それを人目に曝したくはなかった?とする柱間の配慮には、マダラへの友愛すら感じさせるのです。木ノ葉草創期の一族間の抗争などで、柱間とマダラは何度となく手合わせしていますが、柱間はマダラを殺す事無く和平協定を結び、うちはを取り込む戦術を取っています。その裏には「うちは」の有能さもあったろうけど、マダラに対する慈悲があったんじゃないでしょうか。

「のちに初代火影となる木遁の千手柱間
この忍の世界の頂点であり、オレの憧れの忍だった」

マダラが敬意を示すように(第398話/「木ノ葉の始まり」)、柱間もまた才能や覇気に溢れる若者・マダラには一目置き、友情すら感じる好敵手だったんではないかと思うんです。二人はお互いが力を示し、ぶつかり合う中で認め合い、それぞれを尊重し合う関係を自然と育んで行ったんではないかと…。

誰よりも認めて欲しい相手…

それが、ナルトとサスケの「皮肉なもんだな…」と、パックンが漏らした関係に符合するのかな…と思い当たるわけです。もしかしたら、柱間とマダラは「親友」だったのかも知れません。或いは達観者故に解り合えるような共有感や一体感のような…二人だからこそ持ち得た特別な「境地」があったのか?その意味で、二人にはソウルメイトと言えるような存在だったのかも知れません。



うちは虐殺の満月

写輪眼は「月光」と関係している?!

「うちは虐殺」然り、「九尾事件」然り…写輪眼が何かを為そうとする時、そこには必ずと言って良い程、「満月」が存在します。もしかしたら、チャクラの「陰陽」を最大限に写輪眼が利用する仕組みがあると仮定して、月の影響が最大になる「満月」がそれに関与している可能性もあると、僕は考えています。

月光のマダラ

「月光」が写輪眼に力を与える?

この「終末の谷の決闘」でも、マダラは芭蕉扇と首斬り鎌を振り翳し、「満月」を背に柱間に襲いかかっています。つまり、「満月」の昇る東の方向からマダラが木ノ葉に侵攻してくる事を柱間は予見していたんではないかと、僕は考えるわけです。或いは、万華鏡写輪眼の力を持ってしても九尾は御し難い存在だった?その為に「満月」が必要だった?!

「満月の光」の力を借りて、初めて九尾のコントロールが可能にだった?!

どちらにしても、「月光」がマダラ(写輪眼)に優位に働く(かも知れない)事を柱間は知っていて、この地でマダラを迎撃できた…。そして、そこには柱間の優しき配慮も見え隠れしている。マダラのやり場の無い想いも感じます。もしかしたら、ソウルメイト?とも思える二人がこうして闘わざるを得なかった…意味と言うものを考えてみたいです。

この闘い…「終末の谷の決闘」は考えさせられる事が数多く鏤められています。たった一枚の見開きに過ぎないんですけどね…。そこから何か掘り出してみたい!何かを捻り出してみたい!ボチボチにはなると思いますが、発掘作業にこれから取りかかって行こうと考えています(未だ、着地点すら見えてないんですけどね)。

しかし…、「満月を背にして闘うのがカッコ良い!」と、マダラが考えてたとするのも、それが「うちは」の持つエリート意識や優越感が支える「自意識」にも符合するな…とも思え、そして、それをキッチリ読み切った柱間のオトナっぷりが別の意味で「皮肉」と感じられるから、『NARUTO -ナルト-』って面白いな…なんて思ったりもしてしまう…ケルベロスなのです(笑)。


  
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第404話「"鷹"と"暁"」


大きな樹木の根っ子…樹海?
とんがり帽子の庵(いおり)。
煙突から立ち上る煙。水辺…湖畔?

「鬼鮫先輩にお話があるんスけど」(トビ)

「ゼツが邪魔しに来て次はお前ですか
死んだと思ってましたがね。トビ」(鬼鮫)

通路で鬼鮫に声をかけるトビ。
暁の衣。鬼鮫は背中に「鮫肌」。

「結局、最後になってしまったが…
一番身近なお前を騙していて済まなかった」

多分、口調の重さが変わっている。
いつものトビのそれではない…筈。
「一番身近」が意味する事は、この後知らされます。

「!?」

何かを感じて振り返る鬼鮫。

<スッ>

渦巻き文様のお面に手を掛けるトビ。

「…!」

驚く鬼鮫。つぶらな瞳が充血してます(笑)。

「…そういうことでしたか」

お面を外したトビ。
サスケの時とは違って鬼鮫に"天照"は仕込まれてなかった(笑)。
ここで、また<ボン>と、トビが発火したら笑えたかも…。
「閃光万雷!」のWILLIAMさんの四コマに密かに期待中です(笑)。

「トビがまさかアナタだとは思いもしませんでしたよ」

つまりは鬼鮫の既知の人物と言う事。
それを悟られぬようにトビは別キャラを演じていたのか?

「これで安心しました…
アナタが黒幕なら私も立ち回りもやりやすい
水影様…いや、マダラさん」

さてと…、ここが第一関門だ…お立ち会い(笑)。

エーッと、「ゼツが邪魔しに来て」と鬼鮫が、トビとの出会い頭に言ってますよね。このシーンって、きっと「水月VS鬼鮫」の後のエピソードだと思います。一瞬、過去の回想かとも思ったりしたんですが、違った…(汗)。しかし、これで、波打ち際の「木ノ葉潰し宣言」の「蛇」の合流が何だか理解できました。

あのシーンで水月は「鮫肌」を持っていませんでした。もし水月と鬼鮫が衝突して水月が無事だったとするなら、鬼鮫は殺られたか、敗れて遁走している筈。水月が殺ったなら、水月は「鮫肌」を携行していないのは、思い入れや水月の人間性(キャラ)と相反します。しかも、水月にダメージが無い事からは水月に圧倒された鬼鮫が「鮫肌」と共に逃げた可能性を、僕は感じていました。

それが…鬼鮫に期待してしまった…経緯でありました(汗)。

しかし、ゼツが鬼鮫と水月の闘いに割って入って二人を制したんでしょう。それが「邪魔」だったと…。で、ゼツが「蛇」の面々にサスケの現状を説明し、今後の展開を理解してもらったんだと思います。だから、あの波打ち際の「蛇」の面々の表情があった…。であれば、三人がマダラの息がかかった存在だった…と言う可能性は薄くなる。そして、それは描写の流れには似つかわしい。

何が繋がらないって、「蛇」の結成での綿密な各々(おのおの)の思い入れが無になってしまう。言い出しっぺの僕が言うのもアレなんですけど(汗)、やはり、水月・重吾・香燐の三者は三様の思惑があり、自分の意志で「蛇」に参加…サスケに従った…と考えるのが自然です。そこまでしてサスケを懐柔したかった…と、マダラが考えたのもアリなんですが…それも、以降の描写で打ち消されます。

で、ちょっと吐露…

と言いますか、期待めいたものがあったのが、鬼鮫でした。水月に敗れ敗走する中で、イタチの軀を奪還する…と言うエピソードを考えてたんですが、それも的外れでした…(汗)。具体的にはイタチの見張りだった鬼鮫がイタチの生き様に打たれ、感化された…と言うシナリオだったんですが…(笑)。僕が鬼鮫だったらそうするだろうな…と、図らずも思ってしまったんです(「鬼鮫には…期待してしまう…」参照)。


鬼鮫はイタチの見張り番だった…。

鬼鮫が「黒幕」と言う言葉を使う以上は「暁」での表面的な繋がりや鬼鮫の反応(結構な天然で、「蛇」にあっての重吾っぽい立ち位置)が示す関係性以外に「黒幕」からの密命を帯びて行動していたと考えて良いでしょう。それがイタチを見張る任務だった。勿論、その「黒幕」が誰だったのか?を知るのはこの時点…一番最後…「VS水月」の後、この庵に帰って来た時だった。

それは、鬼鮫が「水影様…いや、マダラさん」と言う鬼鮫の台詞に示されていて、これもゼツが「蛇」の三人に説明するのを、鬼鮫が聞いていたのだと思います。サスケには「マダラ」が付きっきりで、それは「写輪眼」の持ち主である…と。しかし、実際に、鬼鮫が見た「顔」は、鬼鮫が知る霧隠れの里影である「水影様」だったのです。鬼鮫は霧隠れ出身の忍ですからね。

「水影暗殺…そしてクーデターに失敗した
お前(再不斬)は数人の部下とともに野へ下った…」


過去の描写では桃地再不斬が暗殺を試みた(暗殺した?事になってるのかも)と言うカカシの証言以外はなく(第4巻/49頁)、顔などはどこにも出ていません。それと、「数人の部下」と言うのが…まさか…忍刀の七振りとは関係ないですよね。「七振りの大刀」は終末の谷の「マダラVS柱間」の一戦の柱間のエモノだと考えてるので…(黒汗)。

そもそも、クーデターと言うのが大袈裟だな…とは当時から感じてました。鬼鮫は再不斬を討ったカカシに敵意を抱いていましたから、全く無縁でもなく、どちらかと言うと関係は浅からず友情めいたものもあったと考えるのが自然かな…と思います。再不斬もただの悪党ではなかったとも思うし…。もしかしたら…

忍刀七人衆の反乱があった?

そして、それが柱間の残した「七振りの大刀」の使命だったとしたら…。そして、鬼鮫が霧隠れの抜け忍として「暁」で行動する本当の意味だとしたら…。そして、水影暗殺?も、水影本人が姿を隠すための策略だった可能性も生まれて来ます。再不斬の「首斬り包丁」は忍具の考察でもその違和感を指摘しているので一度読んでみて下さいね。

描写から判断するならば、水影と写輪眼は関係はなかった筈ですから、鬼鮫が「マダラさん」と言い直したのは、マダラ(トビ)が写輪眼を隠さなかったからでしょう(僕はマダラ(トビ)は常時覚醒の写輪眼だと考えてますがねーッ!!)。でも、水影の顔だった…と、僕は考えています。つまり…

水影はマダラの眼を宿した…?!

そして、霧隠れの里影(水影)が、この一連の騒動に絡んでるとなれば、「木ノ葉潰し」はより現実味を帯びて来ます。それがサスケの懐柔や余命幾ばくも無いイタチの代わりにサスケを覚醒させ、自分の駒にしようとしたのも解せる。そして、イタチの死体(と、マダラが言ってるだけですけどねーッ!!)を回収したのも将来的な拡張や延命の布石としての合理性がある。

でも、それとペインの「世界征服」がやや乖離(かいり)してるのも見逃せない!!ペインの野望や意識はもっと「真っすぐ」だと思うんです。対して、マダラ(トビ)のそれは湾曲してる…どっちも目的達成が最優先ではあるんでしょうが…。それもこれ以降の描写で仄かですが織り込まれています。それに注目しながら読み込んでみて下さい。

「これからも頼むぞ。鬼鮫」

水影=マダラの「顔」ってどんなでしょうね。気になりますね。となれば、トビの躯はオビトでもシスイでもダンゾウでもなくなる…(汗)。それはちょっと寂しい気もするんですけどね。これまで、散々考えて来ましたからね(笑)。でも、これで森の中の対峙で、カカシが何も感じなかった事や、ヤマトの木遁にマダラ(トビ)が反応しなかった事にはリニアに繋がるんじゃないかと思います。

で、ここをもう少し拡張してみると…

マダラ(トビ)って何種類もパターン…つまり、身体があるのかな…なんて思ったりしますよ。"天照"では確かに焼かれたし。かと言って攻撃がすり抜けるSFチックな反応は説明できない。これがTPOに応じて身体=筐体(きょうたい)を使い分ける"写輪眼"……。

それが、マダラ(MADARA)だとしたら…。

…観察を継続します。

でも、鬼鮫が死んでなくて良かった…。実は相当なお気に入りだったので、冒頭のエピソードが回想で、マダラ(トビ)の想い出話だったら嫌だなって思ってしまったんですが、生きてて良かった…(笑)。後述しますが、鬼鮫も何らかの「思惑」があるようです。それが、「立ち回りもやりやすい」に繋がる。黒幕がクーデターに乗じて姿をくらました「水影」だったから…ならば…。

鬼鮫も「忍刀」に突き動かされる一人…なのか?





場面が変わります。ナルトの住居。

サスケを想いながら、俯せでナルトは眠ってしまったのでしょう。枕にはきっと、ヨダレが溜まってる(笑)。どんな夢をみたんでしょうか?(サスケの夢かな)…その微睡(まどろ)みを呼び覚ます音。<コンコン>とカカシが窓のガラスをノックします。それにナルトが「!」と気付きます。

「な…なんだ…カカシ先生か……」(ナルト)

「五代目がお呼びだ。すぐに支度しろ」(カカシ)

場面変わって火影の司令所。

その外には…ガマぶん太と、その頭の上にガマ吉が載っかってる?大きくなってる。「ナルトの巻物」(忍具の考察)で考察してるんだけど、去年の夏の週ジャンの付録ポスター(映画の番宣用)くらいに…。詳しくはその考察に示しているんですが、ナルトの今後が楽しみな流れになってきました!!(笑)

「アレ?ガマオヤビンにガマ吉」

ナルトは額当てをしていません。ポケットに手を突っ込んで、ちょっと緩~い感じ。カカシはマスクと額当てって、もしかしたら皮膚みたいなモノかもね(笑)。この人のプライベートってトビラ絵くらいでしか見せないのね。普段のカカシって、めちゃくちゃ興味あるけど、キッシーは意地悪だから見せたがらないのね…。

「おう!ナルト

やっぱ、ガマ吉。ガマぶん太と顔が似てますね。もう立派に闘えるようになったのかな?油くらいは吐き出せる?でも、ナルトがガマ吉が大きくなったのに反応してないから、この時が久々の再会ではなく、自来也と過ごした2年半の修行期間でも会っていた?雰囲気から察すると久々ではないから、かなり頻繁に会っていたんじゃないでしょうか。

「朝っぱらから何でこんなとこに居んの?」

このナルトの言葉を聞くガマぶん太の顔が、僕には堪らんのです。ガマ吉やぶん太は自来也の顛末を知っている…筈。ナルトのこの時の空気って、自来也の事を知る前の自分と同じだから、それがぶん太には刺さるわけです。そして、それを我慢してる雰囲気が伝わってくるから、僕も堪らんわけです。

「何かあったのか?」

ナルトの子供っぽさや鈍感さって、こんな時には残酷に映りますね。「死」って、厳粛ですから、それをどんな風に表現するか?って、極端にデリケートなならざるを得ない。「命」って重いんです。質量すらあると思う。気持ちが見えるように「命」だって見える。特にそれが天に昇って行かんとする様は見える…。

「実はのう…」

「ガマ吉!おめーはいらんこと言わんでええ!
頭と綱手に任しとったらえーんじゃ!」

ガマ吉の気持ちも分かる。そりゃ痛い程…分かる。そして、それを制したぶん太の気持ちはもっと分かる。そして、ナルトの鈍感さがそれを際立たせます。ナルトが鈍感であればある程、痛みが痛みとして押し寄せてくる。

「?」(ナルト)

「………」(カカシ)

「一体何だってばよ?」(ナルト)

「いいから行くぞ」(カカシ)

「……?」(ナルト)

ま、ナルトには罪は無いんだけど、ナルトの鈍感さには罪がある…(笑)。でも、それを責める事もできないから、カカシの口調や態度が、普段にも増して…ピリピリしてたんじゃないでしょうか?何か変だな…とは、ナルトも微妙には気付いてるみたいですが…。

<バタン>「!」

火影の執務室に足を踏み入れたナルト。

中央の五代目火影・綱手。その左手に秘書?のシズネとトントン。サクラとサイ。そして、火影の右手には乗り物蝦蟇?に座した"頭"と、その傍らに腕組みをした強面(こわもて)の蝦蟇…縮んでいるけど、この太々(ふてぶて)しさは恐らく巻物蝦蟇。大蝦蟇仙人の予言の騒動の真実を知る主要メンバーです。

でも変だ…"姐さん"が居ない…。ペイン(弐)の死体を運んで綱手の元に先行した筈だけど、どうなんだろう?無事ならこの場に居ても良い筈。胸騒ぎがする。凄く心配です…。心痛な面持ちのサクラとサイ。やや強張(こわば)った感じの"頭"や巻物蝦蟇…。非常に重々しい空気が充満してる。

「………」(ナルト)

「この子が自来也ちゃんの弟子か?」(頭)

「はい…これが、うずまきナルト…
その話の"予言の子"でしょう」(綱手)

綱手が「予言」と言うのだから、ペインとの戦いの一部始終や自来也の使命などの子細は"頭"から知らされているのでしょう。ナルトがサスケを想いながら寝入ったように、綱手も充分に泣き濡らし、今を迎えているんじゃないでしょうか。その前のカカシ、サクラ、そしてサイの心痛な表情よりも遥かに心を抑えている綱手。噛み殺している…。

「じじいの蛙…?何だ?」(ナルト)

「コラ!口を慎め、ナルト!
こちらは妙木山の二大仙人の一人。フカサク様だ
お前に用があってわざわざお越しになった」(綱手)

"頭"の名は「フカサク」って言うんだ…。恐らく、「仁義なき戦い」の深作欣二監督。享年72歳。いろんな名作を生み出した名監督。「トラ・トラ・トラ!」って彼の作品だったんだ(マジ、知らなかった…目が飛び出しちゃたかも)。中でも「蒲田行進曲」が一番のお気に入り…。

「正確には二大仙蝦蟇じゃ…と、そんなことよりじゃ
お前は自来也ちゃんの弟子に間違いないかいの?」

普通ならここで、"姐さん"の突っ込みが入る予定なんです。気のせいか"頭"もやり難そうに見えませんか(汗)。「ボケ」が単独で笑いを取るのは非常に困難なんです。締りがなくなると申しますか、笑いどころ…タイミングが笑う方としても見出し難いんです。「突っ込み」がない場合は「笑い声」を挿入する手法も残されるんですが、この「場」にはどう見ても似つかわしくない…。

「自来也ちゃん?ちゃんて!
エロ仙人をガキ扱いかよ!
何なんだってばよ。このじじい蛙!!」

ナルトは自来也を「エロ仙人」と呼んでたんですね。それは二人の出会いから変わらない…。きっと、2年半の修行時代を通して、それは変わらなかったのでしょう。そして、自来也を別の呼称で呼ぶ「じじい蛙」にナルトは憤慨します。それは自来也への敬意であり、自来也に対する思い入れなのでしょう。

「口を慎めと言ってるだろう!」(綱手)

「この方は自来也様に仙忍術をお教えになられた自来也様の師です」(シズネ)

恐らく、シズネが割り込まなければ、綱手は火影の執務机を叩き割ってたかも知れませんね(笑)。シズネがフカサクと自来也の関係をナルトに教える事で、綱手のまどろっこしい気持ちを鎮めているんです。綱手はシズネみたいにトントンを<ギュー>っと抱きしめて気を紛らせるなんて出来ないから、凛としてなくちゃいけないから…それをシズネは慮(おもんばか)っているんです。

「!」

少しずつの見込めて来たナルト…お、遅い…(汗)。

「ハハハ…エロ仙人とはの…!
自来也ちゃんらしい慕われ方じゃ」


慕われ方…綱手やシズネがヒヤヒヤしながら(笑)、ナルトを諭していますが、ナルトの無礼にも一向に反応しない"頭"はナルトの本質を見ているからと考えて良いでしょう。これは人の上に立つ者(正確には蝦蟇の上じゃ…←ココ、笑うとこです)としてはとても大切なところで、"頭"にはそれが備わっている。

自来也も同じで、ナルトが「エロ仙人」と呼ぶのを一度たりとも戒めたりはしなかった。それはナルトの親愛の情だったから。それを汲んでいたんです。自来也もナルトの中身をしっかりと見ていたんです。"頭"と自来也のコンティニュアスな関係は非常にしっくり来ます。だから、ナルトにこれから伝えようとする事が重い。重過ぎる…。

「そのジジイ仙人が一体オレに何の用だってばよ?」(ナルト)

「どこから話せばええかの…
そうじゃの…とりあえず言っておくが―」(フカサク)

フカサクは躊躇(ためら)っている。それは、綱手がここに居るからかも知れません。既に知っている事とは言え、綱手にフカサクが語る事の真相を何度も聞かせるのは忍びなかったんじゃないかと思います。しかし、火影として自来也に任務を与え見送った綱手は、フカサクと共にナルトに伝える使命感を感じている…それをフカサクも認めているんでしょう。

「自来也ちゃんが戦死した」(フカサク)

「……………は?」(ナルト)

サクラ、カカシ、サイ、シズネ、トントン。それに、綱手…。微動だにしないでナルトを見ています。既にこの面々は自来也の顛末を知らされ、それぞれ受け入れ済みだったのでしょう。そして、それをどんな風にナルトに伝えたら良いか?それを必死に考え倦(あぐ)ねていたんでしょう。そして、その答えがこの「沈黙」だった…。

フカサクに一任する…

それはガマぶん太がガマ吉を制したのにも表れていますね。ナルトと自来也の想い出の中に居る者が伝えるべき無いようでない事を悟っていたんです。それは優しさだな…。フカサクだってナルトに告げるのは辛かったろうけど、そこまで飲み込んでの大役だったと思います。ガタイはちっちゃいけど腹は太い!!フカサク自身も、その痛みを噛み殺しているんだけどね…。フカサクは痛みを比べたりはしないんだろうな…。

「な…何言ってんだよ…」

ナルトがどんな風にこの事実を受け入れて行くんでしょうか…。
胸が軋(きし)む…。

で、今後の展開としては妙木山でナルトがガマ吉と修行したら良いなと思います。大蛇丸を払拭し、イタチの「死」(まだ決まったわけじゃないけどねーッ!)の上に万華鏡写輪眼を開眼したサスケとの開きは大きいですから…(汗)。不気味に腕組みする巻物蝦蟇もナルトへの「蔵入り」を自来也に命じられていますから、九尾を封印する「八卦の封印式」とも関係してくる。

第一巻のトビラ絵や自来也が代々継承する蝦蟇一族の巻物によれば、ミナトも蝦蟇一族との契約が認定されますが、フカサクとの面識や関係はなかったんでしょうか?綱手や自来也がナルトを前に何もなかったような顔で素知らぬ顔で、フカサクもまた平静を貫いているのでしょうか(カカシもそうなのかな…と疑い初めています…)。だとしたら…

『NARUTO -ナルト-』に出て来るオトナって、凄げーッ!!



めちゃくちゃ偉そうに(笑)、椅子に身を投げ出すように座るサスケ。
場面は"鷹"とマダラ(トビ)、それに鬼鮫の会合に移行…。

<ドッ>(サスケ)

冒頭の庵とはまた違ったデザインの建築物のようです。深い樹海の中か鍾乳洞のような地下?マダラ(トビ)が"鷹"に与えたアジトみたいなものでしょうか。サスケは用意された椅子に凄い勢いで座ります。ちょっと偉そうな感じ…です。マダラ(トビ)はテーブルに腰を降ろし、香燐、水月、重吾がそのテーブル越しに鬼鮫と対面しています。

「木ノ葉を潰すと言っても具体的にどう狙っていく?」(マダラ)

「殺るのは上層部だ…
それ以外は基本的に対象としない」(サスケ)

いきなり核心?に斬り込むマダラ(トビ)。サスケも機敏にそれに応えます。イタチと闘う中で急速に大人びたサスケ。表情にも落ち着きが生まれましたね。サスケの言う「木ノ葉潰し」が上層部のみを対象にしているようなのでちょっと安心しましたが、それには具体性や現実味が薄い…。それに噛み付くのが鬼鮫でした…。

「上を狙えば下が盾になる」

ま、これは少し考えれば解る事なんですが、鬼鮫がこんな風に言う事に意味があると思うんです。鬼鮫はこれまで結構な天然っぷりを披露して来ましたが、そんなに理知的なキャラではなかった…(バカと言う意味じゃありませんよ)。その鬼鮫がこう言うのは実際に似たような経験をしてるからじゃないかな。

鬼鮫にはサスケが里の同胞を傷付けたくはない気持ちが理解できています。それは自分も同じような経験をしたから…と、僕は考えています。そして、実際に歯がゆい思いも経験した。ここで示される鬼鮫の感受性はイタチと居ても同じような作用をしたんではないか?そんな期待めいた空想もありましたっけ(笑)。でも、鬼鮫の人間性(正確には鮫性じゃが…)には期待しちゃうんだな…。

「そう簡単には行きませんよ…
アナタたち"鷹"とやらだけでは戦力不足ですねェ」

これが鬼鮫が言った「立ち回りやすい」と微妙に繋がると思うんです。鬼鮫も「忍刀」を持つ者として何らかの使命を帯びている?霧隠れを抜け、テロに明け暮れたのも無軌道な行動ではなかったのかも知れない。それに…再不斬の墓標代わりだった「首斬り包丁」の形状が変わっていたところが非常に気になっています。詳しくは忍具の考察の「首斬り包丁」をご一読下さい。

「鬼鮫先輩…ボクたちをあまりナメない方がいい
あの時の遊びの決着はまだつけてないし…」(水月)

水月のこのイライラはその全てを知らないからじゃないか…と思うんです。カカシが自来也に棘棘しかったり、ミナトに対しても微妙だったのに似てる。それに水月はゼツの乱入によって止められた鬼鮫との闘いが未消化で物足りないんでしょう。それに、一度は手合わせしたであろう鬼鮫の実力も理解した?それに焦っているのかも知れません。

「やめろ水月」(重吾)

重吾もそれを感じていると思います。それと、この場の雰囲気を見てもマダラ(トビ)と元「蛇」メンバーとの関係性は薄そうです。後述になりますが、"暁"にしても"鷹"にしても、一騎当千の海千山千ですから、何かに従うと言うよりは、利害関係による共生に近い合流じゃないかと思います。

「フッ…」<タッ>(水月)

「サスケ。しつけがなってないぞ」(マダラ)

(…こいつ腕だけで…)(水月)

水月が堪らず鬼鮫に襲いかかるんですが、それをマダラ(トビ)が受け止めます。<ガッ>と、物理的に受け止めています。しかも片腕で…。この描写ってこれまでのマダラ(トビ)の難攻不落な受け方と違う…と言うか、真逆ですよね。こう言う受け方もマダラ(トビ)はできるんですね。

そして、鬼鮫がピクリとも反応しなかったところを見ると、鬼鮫にはマダラ(トビ)の動きが見えていたんでしょう。そして、それに盤石の信頼を寄せていた。また、マダラ(トビ)が鬼鮫にこの闘い方を見せた…と言う事は、これは水影の能力。そして、何でもすり抜けて無効化してしまうような力は別の能力。それを鬼鮫は知らないかも知れない。

「水月。てめーバカじゃねーのか。こんなとこで」(香燐)

「ボクの目的はそこの鮫肌だ…
それを手に入れるためにサスケにくっついているだけだ」(水月)

「サスケ…どうするんだ?」(重吾)

「分かった…やりたきゃ勝手にやれ。水月
どうせまだそいつには勝てない」(サスケ)

香燐の浮きっぷりはおいといて(笑)。サスケは落ち着いてて、そして上手い。「まだ」と付け加える事で、鬼鮫を持ち上げつつ、水月にも可能性を残しています。(フフ…まだ…ね)と、鬼鮫は複雑な心境のようですが、サスケの見切りは正確だとも感じたのでしょう。

「おお…言うねサスケ
まあそのうち美味いフカヒレでも食べさせてあげるから」(水月)

だから、水月も振り上げた大刀を仕舞えた。サスケがそのタイミングを与えているのです。サスケはイタチの行いや考えを租借しているから「今」がある。後悔であれ、懺悔であれ、「過去」を噛み締めているのです。それを人は「成長」と呼ぶのです。

「そうは言っても"暁"も戦力不足だ」(マダラ)

「人の事ばっか言えないねアンタら」(水月)

「我々の利害は一致する
これより"鷹"は"暁"と行動を共にしてもらう」(マダラ)

唯一、マダラ(トビ)と水月の関係だけは未だに疑ってて(汗)、もし、"蛇"の結成に関する疑惑があるとすれば、水月とマダラ(トビ)は繋がってた線は消せないです。ただ、一方的に従うような関係ではなくて、何かの見返りを要求するような…利害関係。それが水月とマダラ(トビ)の間に存在した関係性はあるかも知れません。

「その話にオレたちが乗る見返りは?」(サスケ)

「"尾獣"をやる」(マダラ)

「尾獣?」(サスケ)

「何も知らないのか?」(マダラ)

「尾獣」を集めることが"暁"の目的で、それから「禁術兵器」を造り出し、各国に配布し世界のバランスを崩すのがペインの目論みでしたが、マダラ(トビ)の思惑は別のところにあるようです。"鷹"に与える尾獣が「禁術兵器」とも取れますが、マダラ(トビ)の感じからはもっと自由な利用法が想像されます。

「あれだろ!九尾の仲間みたいなもんで
尾に生えたチャクラの塊が具現化した―」(香燐)

「つまり何だ?」(サスケ)

香燐の浮きっぷりはおいといて(笑)。香燐は九尾を知っているのかもね。もしかしたら、木ノ葉の出身か関係者かも知れないと思いました。"蛇"の結成においてもサスケとの関係を水月に揶揄(やゆ)され、切れましたよね。かなり前から香燐はサスケの事を知っていたようだし…。歳もやや上なのかな。

「チャクラのバケモノだ」

「元々は初代火影がいくつか集めてコントロール下に置いていたものだ
忍界大戦の度に火影柱間はそれらを条約や協定の証に
五大国を始めとする他国に配分しパワーバランスをとってきた」

柱間は特殊な能力者だった事は、木遁忍術や尾獣をコントロールするチャクラの結晶石(初代の首飾り)の存在からも明らかで、その能力で忍界を統べようとしていたんだと思います。それが…マダラが憧れていた柱間でしょう。それと、似たような事をサスケに持ちかける辺りにもマダラ(トビ)が有する柱間に対するリスペクトが感じられてなりません。

それと、柱間が他国のバランスに配慮した行いをしていたとして、尾獣以外に配ったのが、あの終末の谷の「七振りの大刀」であるとするなら、霧隠れの「忍刀七人衆」とはその大刀を持ち、振るう事に使命を帯びているのでは…と、余計な想像力だけを養って来た僕は考えてしまったりするのです(笑)。

「究極のチャクラ兵器と言ってもいい…
悪くない条件だろう」(マダラ)

しかし、尾獣そのものを"鷹"に与えるとして、それをどう使うのか?サスケには万華鏡写輪眼がありますから、尾獣のコントロール=口寄せも可能なのかしら?サスケが「人柱力」になるのは逆戻り(大蛇丸を取り込んだのは人柱力に近かった)だし、"暁"の尾獣集めでも知れている通り、人柱力は圧倒的な力にはなり得ないです。

それは、ナルト自身にも言えて、九尾に頼る闘い方ではこれから先はヤバいです。サスケも大蛇丸や呪印を払拭し、更なる高みを手にした事ですし、そろそろ、九尾を払拭してもらいたいです。そして、何故、ミナトがナルトに九尾をその一命を懸けて封印したのか?それが明かされる時が来て欲しいと、僕は考えています。詳しくはチャクラの考察を遡って探してみて下さい。

「気前がいいな」(サスケ)

「ただし"暁"を裏切ればちゃんと死んでもらう」(マダラ)

「フッ…」(サスケ)

<プー…>と、香燐が脹れているのはおいといて(笑)。サスケの笑みは何だろう。マダラ(トビ)への信頼感かな…と思います。イタチの「真実」を自分に伝え、後悔させてくれた…それの本意は何処にあるのかは未だ確定していませんが、少なくとも何も知らないよりはマシですから…。その意味でサスケはマダラ(トビ)に感謝しているのだと思います。

「…この世に尾獣は九匹います
今は七匹まで"暁"が集めてますから
…あと二匹」(鬼鮫)

さて、お立ち会い…ココが第二関門。鬼鮫の言う「七匹」。これって、変だと思いませんか…。これまでの描写から判断するなら、一匹多いんです。実際は六匹の筈なんですよ。

「こいつ(我愛羅)を除き、今までに二匹
"人柱力"をオレの仲間が倒したんだがな」

我愛羅(一尾・守鶴)奪還編でデイダラがそう言っていて(第30巻/80頁)、その後、二尾・猫又(二位ユギト)→三尾・磯撫(捕獲)→四尾・熔遁(老人)の描写があっただけで、それだとデイダラの言った二匹を足しても六匹なんですよ。それを鬼鮫が七匹と言った。しかも、マダラ(トビ)の尾獣貸与の条件は尾獣が封印像に収まっている必要性を却下しています。

それ以外に描写外で尾獣を捕獲してたなんてのは人員不足で無理だろうし、ここはデイダラが「二匹」と知らされてただけで、実は既に「三匹」捕獲されていたと考えるべきと思います。しかし、その一匹は封印像には封印されなかった。それが、尋常ならざる鬼鮫のチャクラ量の描写に繋がる…と、僕は考えています。

「コイツ…とんでもないチャクラ量だ
これほどのチャクラ量を持ってる奴を見たのは
ナルト以来だ」


我愛羅奪還でネジが白眼で透視した鬼鮫のチャクラ量はナルト並みだった(第29巻/48頁)。それって、鬼鮫が「人柱力」って意味じゃないかと、僕は疑っていたんです。そして、描写のない一匹。それが鬼鮫の中に居るとしても、それはマダラ(トビ)の構想にはマッチしています。この組み合わせにおいては整合性が得られると考えています。

で、ここで浮き上がって来るのが、ペインとマダラ(トビ)の温度差でしょう。そもそも、輪廻眼所有者であるペインが、写輪眼のマダラ(トビ)に従っている事がしっくり来ていませんから、尾獣に対する考え方やそれを含む目論見の違いも一種の不協和音に感じてしまいます。"暁"の有する内部的な不整合さは一つの期待でもあり、それがイタチの今後にも関わる大きな含みであると、僕は考えています。


「オレたちと"鷹"で残り二匹を手分けして狩る…
それが我々の当面の目的だ」(マダラ)

「ってことは…九尾はまだってことか」(サスケ)

「ナルトは"暁"が狩る
"鷹"はもう一方を当たれ」(マダラ)

急展開の予感ですね…。マダラ(トビ)が、サスケとナルトとの接触を回避しようとしてるようにも感じました。マダラ(トビ)は人の機微と言うモノを知り尽くした診療内科医みたいなところがあるから、ナルトがサスケに対して持つ「意味」を重く見ているんだと思います。逆に、それをマダラ(トビ)が恐れた事はサスケの救いでもあると思います。

ナルトならサスケを止められる!?

そんな期待も自然と抱いたり…して。で、"暁"がナルトの九尾。そして、流れ…と言いますか期待的には八尾・八岐大蛇(八岐大蛇って頭が八個でシッポが八本じゃない!っと言う説がありますが…ここはシッポが八本あるバケモノと言う事で…一つ…)を擁するカブト(大蛇丸化)と"鷹"が接触すれば良いな…と考えます。そろそろカブト(カブチ丸)も熟成してる筈ですし。

で、鬼鮫の中には七尾が居るんじゃないか?
……と言うのが、僕の読みです。





一方、場面がかわって静かな水辺。洒落た橋の上。ゼツとマダラ(トビ)の密談。

「ドウダ?」(黒)

「上手くいった…」(マダラ)

恐らく、サスケの万華鏡写輪眼の開眼の「儀式」の首尾だと思います。サスケはあれで、万華鏡写輪眼を開眼していますから、首尾は上々と言ったところでしょう。しかし、その後、マダラ(トビ)から真・万華鏡写輪眼へのスペックアップを持ちかけたのが良く解らない。それって愛情?親心?の為せるワザに他ならないから…。

「ソレハ良カッタナ」(黒)

「イタチも死んだ―目の上の瘤(こぶ)はもうない
"木ノ葉に手を出さない"という条件もこれで白紙だ」(マダラ)

イタチが死んだから(と、マダラが言ってるだけですけどねーッ!)、木ノ葉に攻撃できる…。つまり、マダラ(トビ)はイタチと正面切って闘う事は望まなかったわけです。恐らく、"須佐能呼"の前にはマダラ(トビ)も完璧な勝利を確信できなかたんではないかと、僕は思います。それを知っていたかも疑問ですが、少なくともイタチと殺り合うのは避けたかった。ゼツに記録させた映像?もそれを確認する為かな…。

しかし、そのイタチが居なくなった…。つまり、これから"暁"の行動が激化して行く予感です。そして、イタチが影響力を持ったのは木ノ葉だけにあらず、"暁"にあっても楔(くさび)たる役割を充分に果たしていたんですね。イタチは凄い人物だった。その姿はマダラ(トビ)をも恐れさせた。イタチも真っすぐに自分の考え(言葉)を曲げなかった…。その生き様にみんな、シビれた!!

「ずいぶん待ったね…」(白)

「計画通りに進めるためだ…これでいい」(マダラ)

これはマダラ(トビ)とゼツの関係が永い…と言う示唆だと思います。一体、どんだけ二人は付き合いが長いんだろう…(汗)。マダラが木ノ葉を抜けた時からだとすれば80年来の仲?木ノ葉の草創期からの付き合いになります。二人の付き合いが長ければ長い程、二人の目的の純度は上がると思う。

そして、それが「善」なのか?「悪」なのか?と言う疑問が意味を成さない事が、僕らにも薄らと解りかけている筈です。自然界に完全な「白」や「黒」と言った色が存在しないように、純粋な存在こそ不自然である事に、僕らは気付き始めている…。この不純な状況こそ、自然なのだと…。でも、それを認めてしまう事をオトナになるとしたくはない…なと、やや微妙な心境でもあります。

「イタチはやはりサスケに保険をかけていた。"天照"だ」(マダラ)

マダラ(トビ)はイタチの"天照"が相当、ショックだったんだと思います。はっきり言って死にかけた(笑)。そのくらいヤバかった…。そこまで追い込んだのが、イタチの"フリ"だったら、やっぱりイタチって凄い。そして、もしそうなら、イタチにはもう一度逢えるかも知れない。そんな期待を僕は捨てきれないでいます。

「イタチのヤツ
自分の真相を知られてるとは思ってなかったんだろ…
何でそこまで…?」

「真相うんぬんは抜きにして
オレがサスケを仲間に引き入れることを危惧していたんだろう」

微妙にマダラ(トビ)がゼツの質問の矛先…焦点をズラしているように感じます。ここでゼツが言う「真相」とはイタチが「うちは虐殺」の中核に居た事だろうし、木ノ葉の上層部から「うちは」に送り込まれたスパイだった事なんだろうけど、マダラ(トビ)はそれとちょっと違う気持ちを内包している?

それが、「真相うんぬんは抜きにして」に色濃く滲み出ている…と感じます。マダラ(トビ)がサスケに言った事が全てホントの事だとは思わないし。それと同じようにマダラ(トビ)はゼツにも隠し事があるんじゃないかと思います。ただ、付き合いが長いから嘘は言えない…だから、ちょっとズレた言葉を返しているんです。

マダラ(トビ)が何を考えてたかは、言ってるままと捉えるのも良いし、もっと他に穿った見方もある。そこは自由に考えれば良いと思います。それを考える事はイタチの行いの「真実」に光を当てる事になるんだと思います。そして、より深く物語を楽しむ事ができるでしょう。自由に考えて『NARUTO -ナルト-』の持つ深みを味わって行きましょう!

「シカシ…ココマデ来ルノニ
コレホド"暁"ノメンバーガヤラレルトハ」(黒)

「どこかしら問題はあったが
皆、己の意志で"暁"に貢献してくれた」(マダラ)

"暁"って、組織の存在って、「服従」ではなく「同意」に近い関係で成立してたんだと思います。ある程度、個人の意志に任せつつ、マダラ(トビ)がシナリオに沿うように調整してたんだろうな…。こんな風に穏やかなマダラ(トビ)を見せられると、増々、マダラ(トビ)の本心が解らなくなって来ます(汗)。

「デイダラ
サソリ
飛段
角都…

彼ら無くしてここまでの進展は無かった」(マダラ)

この中にイタチと大蛇丸が居ないんです。って事は…二人は"暁"の為に…マダラ(トビ)のシナリオに沿った働きをしなかった…。マダラ(トビ)の意に沿わない行動をとった。つまり、邪魔をしていたって事になるんでしょうか。きっと、大蛇丸は大蛇丸なりに自分の使命みたいなものを感じていたのかな?それじゃ、イタチと同じじゃないか…。

だから、大蛇丸も所謂(いわゆる)、「悪者」だったわけじゃない…と思うんです。凄く利己的だったかも知れないし、極めて自己愛の強い我侭(わがまま)さんだっただけで…。それって、デイダラや飛段、サソリや角都も同じ。違うのはマダラ(トビ)の利益にはならなかった。大蛇丸はマダラ(トビ)のシナリオに抵抗していたと言うことだと思います。

つまり、マダラ(トビ)の「真意」に気付いていた…。

「そのお陰でオレのシナリオ通りに事は運んでいる」(マダラ)

マダラ(トビ)…あんた、どんだけ引っ張るつもりなのよ。これが単なる木ノ葉への復讐とか、柱間個人に対する怨恨とかだったら、ホントに燃やしちゃうからね(笑)。でも、マダラ(トビ)が名前を掲げた四人って、何をしたんだろう?飛段がアスマを殺したのにも何らかの意味があったんだろうか?それか、逆にアスマがシカマルを護ったとも取れる…か?

サスケが"鷹"を擁して木ノ葉の上層部を叩くとしているのもマダラ(トビ)のシナリオ通りと言う事にもなる。それが、マダラ(トビ)の木ノ葉乗っ取りを目的とするのも、この話の規模からするとそぐわない。しかし、一つのステップとしては受け入れられるとは思います。でも、どうだろう…もし、それが善行であるのだとしたら…(汗)。

しかし…考えれば考える程、ドツボにハマって行くようです(笑)。何か、頭から湯気が出て来そう…です…ね。

「何より…サスケを手懐けた」(マダラ)

イタチを無くしてもサスケが欲しかったマダラ(トビ)。そして、その都度、見せる三つ巴の写輪眼。マダラ(トビ)のシナリオにサスケは重要な地位を占めている事は確かなようです。お陰でサスケの体裁はほぼ整ったから、次はナルトなんだけど、キッシーのリークでは暫く放置プレイみたい…(でも、ナルトにエピソードが向かうならシナリオの変更を意味する?)。

巷の『NARUTO -ナルト-』いよいよ終盤説も何だか嘘臭いし…。部分的には風呂敷畳みかかってるようにも見えるけど、まだまだ回収されていない伏線は数多くある。回収される前に別の伏線の提示もあるし…。風呂敷はむしろ拡張傾向にあるんではなかろうか…?キッシーのリーク通りなら、『NARUTO -ナルト-』はまだまだ続きそうな気がしてならないのです(汗)。

何より…こっちの身体が持つかしら…それが心配なのさ…。

↑これって、「こち亀」みたく続いたら…って意味だから…(汗)。
心配しないでね(笑)。忙しい時も稀にあったりするだけで…(滝汗)。




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「薫陶」(鬼鮫には…期待してしまう…)

  
僕の考察って、そのキャラにダイブする…憑依(ひょうい)するように考えるんです。だから、サソリみたいな「純悪」って苦手なんですよ。サソリって、極めて純度が高いから、教えを忠実に実行してるだけなんですけど、それって現実的ではないのも事実です。ある意味、不自然な存在なんですね。だから、苦手なんですけど…(詳しくは「ケルベロスは何故、サソリが苦手なのか?」を読んでみて下さい)。

そこ行くと、鬼鮫って、外見的には一般的で自然ではない(笑)。有り体に言えば…キモい。しかも、天然のKYと来れば、言わずもがなの痛キャラなんだけど、何故だか、僕の大好きなキャラの一人になっています。特に、甲斐甲斐しくイタチに付き従うような描写は表面的な立ち振る舞いであったとしても、ちょっとキュンとなっちゃう…でしょ。

「お体に障りますよ…」

特にデイダラVSサスケの後の雨の中で心配するイタチを思い遣った言葉は胸に来ました(第40巻/82頁)。イタチが病んでいることは鬼鮫にも判っていたんですね。しかし…マダラ(トビ)がイタチと探り合っていた描写や、"暁"内でのマダラ(トビ)の影響力や権限から判断するなら、鬼鮫はイタチの見張りだった…と考えるのが妥当でしょう。

「………せっかく…
ウズいてきたのに仕方ないですねェ…」

好戦的な鬼鮫ですが、不自然に感じられる程に、イタチにはめちゃくちゃ従順でしたし…(第16巻/166頁)。イタチと鬼鮫で実力差があったのも事実ですが、一騎当千の忍の従い方としては違和感が拭えませんでした(しかし、鬼鮫の台詞ってイカしてるのが多いですよねーッ)。

「この方
けっこーウルサイですね
殺しますか?」

その呆気ない程の諦め方は、「木ノ葉強襲事件」において…在りし日のアスマに凄んでみせた鬼鮫には似つかわしくない行いでもありました(第16巻/116頁)。政治的に考えれば、イタチの戦死の可能性を最小限にする保険みたいな存在だったんだろうけど、そう言う目で見れば、イタチの100%の言いなりになっているのも意味のある事に思えます。

しかし…もし、イタチが鬼鮫を良しとしないのであれば、何かに紛れて殺してしまったと思うんです。理由なんて何とでもなったと思いますし、角都も言ってたけど相棒を殺してしまうなんてのは"暁"にあってはそれほど珍しい事でもないようでしたから(笑)。しかし、イタチは鬼鮫を殺さなかったし、かなりの痛キャラの鬼鮫を邪見にもしてはいませんでした。

むしろ、鬼鮫を相棒と認め、"暁"の誰よりも鬼鮫には真摯に接していたんじゃないでしょうか。そして、その姿を一番、間近で見ていたのは鬼鮫自身だった。僕はイタチが大好きで、イタチの考察を度々練り出して来ましたが、イタチの気持ちになって(憑依して)鬼鮫を感じた場合、嫌悪感は微塵もなかった…な。

そして、鬼鮫に自分がなったとして何を感じるか?を考えてみると、やはり、イタチの痛々しいまでの滅私に徹し切った「生き様」を間近で感じた驚きが鬼鮫にはあったんじゃないかと、自然に感じてしまいます。先にも言ったように、鬼鮫がイタチのバディとしてあてがわれているのはマダラ(トビ)の政治的な思惑が大きいように思いますが、それを飲み込んだ上でもそれは変わらない。

そして、それを受け入れるイタチにも…これは自来也の蝦蟇口縛りの術からの脱出後の二人の会話からも知れるところでもありますが、疲弊時のバックアップ(チャクラ量が尋常じゃないくらい鬼鮫は多い…持久戦に強い)としてのメリットがあったと考えられます。"暁"と言う組織自体がお互いの「利害関係」によって成り立っているフシもあるので、マダラ(トビ)とイタチのコンセンサスには合理性があります。

一方、鬼鮫はどうかと言うと、極めて天然っぽいキャラではありますが、それほど頭が悪いわけでもなければ、根っからの性悪の糞ヤローでは決してない。むしろ、「心」を持ってる…と感じてしまう事が多かった。何らかの密命を帯び、イタチと行動しているにしても、イタチと一緒に居て、しかも、誰よりも近くでイタチを観察していたとなれば、少なからず感化されるんじゃないかと思うんです。

それは、僕らがイタチを信じたいと願った気持ちに似ている…と思うんです。そして、信じ通した気持ちに符合する。僕が鬼鮫だったら、イタチの「生き様」に何かを感じない筈はない!純粋に鬼鮫に潜り(ダイブ)、憑依して考察するなら、鬼鮫がイタチを人として(生き物として…かな)尊敬する気持ちは容易に理解できるのです。

そして、波打ち際のサスケの「木ノ葉潰し宣言」で、サスケの背後に控えた"蛇"の面々とマダラ(トビ)。そこに鬼鮫が居なかった…。しかし、水月が「鮫肌」を所持しなかった描写から、VS水月で傷付いた鬼鮫の敗走を、僕は想像しました。そして、その行く先がイタチの死体(だと、マダラが言ってるだけですけどねーっ!)であるなら、鬼鮫がイタチを奪還してくれるんではないか?と期待してしまう。

「干柿鬼鮫
以後 お見知りおきを」


鬼鮫って意外に礼儀正しくて行儀も良いんです(笑)(第16巻/113頁)。それが表面的な所作であったとしても、それを行うに足る考え…つまり「心」を少なくとも鬼鮫は持ち得ているわけです。そんな鬼鮫がイタチを見ていて何もないわけはない…何も感じない筈はない…と、鬼鮫にダイブして考えてみると、どうしても其処に行き着いてしまう…。鬼鮫の微笑みに期待してしまうのです。

何より、イタチと一緒に居て心を揺さぶられないなんて…
…有り得ないから。それが…どんな「悪人」であろうとも…。


くん‐とう〔‐タウ〕【薫陶】
[名](スル)《香をたいて薫りを染み込ませ、土をこねて形を整えながら陶器を作り上げる意から》徳の力で人を感化し、教育すること。「―のたまもの」(大辞泉)


   
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第403話「涙」

  
邂逅(かいこう)、その記憶…。

邂逅:[名](スル)思いがけなく出あうこと。
偶然の出あい。めぐりあい。(引用:大辞泉)

ナルトの住居…木造?バラック?室外機あり…。屋根の上の貯水槽。『NARUTO -ナルト-』の世界観で判らないのが、文明レベルの混在で、電気や電化製品があるかと思えば、乗り物などの内燃機関を有するような移動手段がない(波の国の船外機はあったか…笑)。或いは、木ノ葉隠れの内部で農耕作業や何かを生産するような描写もない。

何かの事情で、一度文明が破滅したその後の世界なんでしょうか?その遺物を大切に使ってる?もしかしたら、電気?などのエネルギーや食料の生産の方法や技術を大名以下の一般的な社会が独占していて、戦闘技能に特化した忍はそれらを得る為に身体をはって戦う…のは善意や良心が根底にあるのだとしても、忍のみが殺し合う理由としては脆弱と言わざるを得ません。

ここは、経済や社会から軍事力である「忍」が乖離して存在する世界観に何らかの説明が欲しいです。歴史的な機微を考えると、戦国時代であれば、武士の頭領が大名に成った筈ですから、この世界でも大名は元忍なのでしょうか?でも、大名の描写を見るならばちょっと違う。国家が忍の勢力に拮抗する程度の軍事力を有するのか?と言えば、そんな描写はなかったです。

マダラ(トビ)が説明した「一国一里」のシステムが、アウトソーシングしていた軍事力の取り込みにあたり、「忍」が国家と言う仕組みの一部に移行する過渡だったのであれば、木ノ葉隠れで「火影」がトップダウンの即断即決するような指令の出し方は合理性が薄いし、隠れ里が国家から金銭を対価に存在するとしても、大名側にも軍事力がないならば、現実味は極めて薄い…。

「国家=大名」と「隠れ里」のパワーバランス

その拮抗…或いは、両者が共存共栄していくべき必然的な理由…もしくは、戦闘集団の「忍」が「大名」に従う理由が欲しいところです。もし、その理由が崩壊しようとしてる…「一国一里」のシステムが折り返し地点に掛かっている…木ノ葉隠れの里が、『NARUTO -ナルト-』の描写が示す世界観に対して抵触する存在に成長=進化している様が、今ある"不穏"の元凶だとするなら、本当に戦うべき敵が見えて来ます。観察を継続しましょう…。

「サスケ捜索任務」からは帰還した模様です。ナルトの居室。フローリングに散らかった洗濯物。ちゃぶ台の上の空き瓶。壁のカップ麺のポスター(笑)。シングルベッドにうつ伏せに横たわるナルト。開かれた瞳。それが閉じられる…ナルトの回想。

あの森の中のイタチとの接触シーン…。

「…お前が一人なのは知っている
…何故、逃げない?」(イタチ)

「"一対一なら必ず逃げろ"
"二対一なら後ろを取れ"じゃ」

これはイタチの思い上がりではなく(第29巻/72頁)、砂の相談役・チヨがナルトに教えた内容をイタチが重く受け止めていると言う事です。確かにこれは戦場で生き残る為の定石です。そして、イタチの写輪眼はナルトのチャクラを見切っている。つまり、今ここに居るのが影分身ではなく、実体=ナルト本人であると…条件提示しているわけです。

「年寄りは丁重に扱え」

それと、イタチが年寄り(この場合はチヨの教え)を大切に扱うひととなりが色濃く滲み出た描写であると思います。四尾・熔遁の老人に対するゾンザイな扱いの鬼鮫を窘(たしな)めたイタチ(第39巻/67頁)に、何故かしら暖かいものを感じましたよね。そんなイタチがどうしても悪人には見えなかった…。それが、ナルトとの会話でも貫かれてる。

信じて良かった。信じ通せて良かった…。

イタチさんは無実だ!


「ケッ!」

ちなみに、ナルトのこれは完全な虚勢ですので…(笑)。

「オレの人数は一人から千人までだぜ!
それに逃げるわきゃねーだろ!
お前捕まえりゃあサスケに会えんだからな」

僕は、ナルトがこんな風に息巻くところのイタチの表情に注目しています。何だか懐かしそう…に見えませんか?ナルトが生まれたのが15~6年前の「九尾事件」当日。イタチは4歳で地獄の戦場を彷徨い、その戦火の中で殺されずに生き残り木ノ葉上層部に見出された…。タイミング的にはほぼ同時期。

もしかしたら、イタチは…知っているのかも(後述)。

「………何故そこまで弟にこだわる?
あいつは抜け忍だろう」(イタチ)

「少なくともお前なんかより…
アイツのことを兄弟だと思っているからだ…!!」

「………」(イタチ)

息巻くナルトに、イタチの口元は確かに揺るんでいます。ナルトがサスケを何故、追い求めるのか?はイタチじゃなくても気になるところではあります。この人手不足のご時世に、綱手の勅命で、8人もの人員を割いて、ナルトがサスケに逢いたい!連れ戻したい!に応えた…とは、誰も思っちゃいない。イタチも同じ。

ここはオトナの事情があって、それがこの忍界を巻き込まんとする騒動の中核を成している。勿論、イタチもその事情の中核にいる一人なんですが(汗)、そのイタチがナルトにわざわざ、理由を尋ねるのは、別にバカにしてるわけじゃなく、ナルト個人の気持ちを確認しに来てるわけです。

何故かと言うと、組織や集団の考えは利害の上に成り立っているから、ちょっとした事で揺らぎます。ま、それは個人でも同じですが、大勢に影響されない、組しない「強さ」(と言って良いのかな…「若さ」…「青さ」かな…)をナルトは持っているから、イタチはそれに期待してるんじゃないかと思います。

「ウォォォォッ!!」

<スッ>

イタチは「暁」のマントを広げ、無数の烏を放出します。その無数の烏らがナルトを取り巻き、弄びます。そう言えば、イタチは「烏」を使います。幻術なんですが、その烏の両眼は写輪眼です。ペイン(弐)が使う口寄せも、洩れなく輪廻眼ですし、瞳術使いが使う幻術の半実体を補助するような契約か、術体系が存在するのかも知れません。

「お前はすでに幻術の中だ…もう一度言う
お前と少し話がしたいだけだ」」(イタチ)

「!?」

この時、ナルトが違和感を感じてるのは、攻撃されてない…敵意が感じられないからでしょう。察しの悪いナルトに、イタチの本心はまだまだ見えていない…ってところでしょう(笑)。

「お前はサスケを連れ戻したがっていたな
だが、上手く行かなかったらどうする?」(イタチ)

<キッ>

100%断言しましょう!
ナルトはそれを考えもしていなかった…(笑)。

「どうやってでも連れ戻す!」

苦し紛れ…でも、これがナルトの本心でもあるんです。

「無理矢理にでもか…
運良くサスケが大人しく里に帰れば確かにそれでいいが
それと、全く逆の場合はどうする?」(イタチ)

「どういうことだ…?」

「さっきお前はサスケを兄弟のようだと言ったな
ならば、もしそのサスケが木ノ葉を襲ってきたとしたら
どうすると聞いているんだ」(イタチ)

イタチの思慮深さは「VSサスケ」の余韻にも多量に含まれていて、「他にもある!」と、僕は期待していました。恐らく、サスケの前に自分が倒れた後、マダラ(トビ)がサスケを主導した場合のシミュレーションがこれでしょう。つまり、少なくとも、木ノ葉小隊がサスケを追い、ナルトが森の中でイタチと接触する時点で、イタチはサスケの「木ノ葉潰し」を想定していたと言う事です。

「何だ?何でサスケが…
そんなことするわけないだろ!」

ナルトの意見って、多分、僕らが『NARUTO -ナルト-』を楽しむ読者の代弁だと思います。それが主人公たるナルトの親近感。この間合い…あざとい…。何だか、ナルトにシンパシー感じちゃうじゃないっすか。だから、よく予想を外す僕は、ナルト並みに純粋って事で…一つ…(それって、天然なだけだから…笑)

「サスケはまだ純粋だ。簡単に何色にも染まる
そうなった場合、お前はヤツを止められるのか?」(イタチ)

イタチにはマダラ(トビ)が洞窟の中で行った「儀式」が、既に見えていたんでしょうね。でも、それは写輪眼の能力でも忍術でも何でもなくて…。言うなれば、「人間力」。それって、「知性」だけでもない、もっとダイナミックで動物的なバイタリティを含有する……人が生きる上で大切な心や魂の「筋力」…。

「その写輪眼…
お前はどこまで見えている」


玉座の間の玉座に座るイタチ(第42巻/17頁)。イタチがあんな風にサスケに言ったのは、写輪眼の能力ではなく、如何に大局的に物事を考えることが出来るようになったか?どれだけサスケがオトナになったか?成長したのかを問うていたのでしょう。そう言えば、カカシもどこかで言ってたけど、写輪眼があっても見えない事はある…。

むしろ、それは写輪眼を有した「うちは一族」に言える事で、大層な能力を持つ写輪眼であれば、あの夜…「うちは虐殺」も回避できた筈ですが、現実は違った。それをイタチは踏まえてサスケに接しているのでしょう。血継限界が滅ぶエピソードは数多く出て来ましたが、「優越感の中に潜む慢心」をイタチは戒めているんじゃないでしょうか。


「サスケを殺してでも…」(イタチ)

この言葉はナルトに刺さったろうけど、イタチも辛かったろうなと思います。イタチは「うちは虐殺」の中心人物で、多くの血を浴びたことは拭えない事実ですし、フガクやミコトも経緯はどうあれその「死」に関しては、恐らく一番間近で接している筈です。殺してでも成さねばならない事情を抱えていた…。

「弟だけは…殺せなかった」

そして、これだけはイタチにも為せなかった(第400話/「地獄の中で」)。それを、ナルトに問うイタチの心中を察すると、もう筆舌に耐えない…。普通なら想いがこみ上げて、言葉に詰まったり、嗚咽(おえつ)したりするんじゃないでしょうか。イタチは何かをナルトに期待している…それは…両極端の答え…。

「サスケと木ノ葉を天秤にかけられるのか?」(イタチ)

「木ノ葉は守る!
そんでもってサスケも殺さずに止める!」


「…子供だな
お前の話は絵空事ばかりだ…
忍は時に厳しい選択を迫られることだってある」(イタチ)

ナルトがこんな風な反応をするのは、こう言う性格だからでしょう。それはこれまでのナルトの短い人生の中で何度か繰り返されています。その記憶…つまり、経験です。ナルトは心の中の記憶の倉庫からこれと似た空気を見つけ出します。音の四人衆の猛攻に遭い、「サスケ奪還任務」の失敗の傷を癒した木ノ葉病院のワンシーンです。

「サスケのことは諦めるんだのォ

遅かれ早かれこうなる運命だったんだ
もう苦しむな…忘れて切り捨てろ

術や力だけじゃない…
忍なら正しい判断や選択する目を養え

忍として生きるならもっと賢くなれ

バカのままじゃ…この世界
生き辛いのが現実だ…」(自来也)

「賢いってのがそういうことなら…
オレは一生バカでいい…

一人でももっとスゲー術あみ出して
サスケはぜってー助ける!」

それで、あみ出したのが「新開発したオレの新エロ忍術!!」(第28巻/23頁)で、ま、それは「…そうそう新エロ忍術とか……って、このバカー!!!」(第28巻/24頁)と、想像を絶するノリ突っ込みで潰されたアレじゃなくてね(笑)。しかし、あの怪力でノリ突っ込みは危険(笑)。それに、後ろから突っ込むのがセオリーだから…(お笑いの…だけどね)。

これは、ナルトの「根幹」であるわけです。何があっても変わらない。だから、周りにいる人間が変わらざるを得ない…。強引と言うのではなく、人を誑(たら)す変な説得力みたいなものがナルトにはあるんだな。それを「魅力」と言うんだと思います。そして、それを誰よりも強く感じているのは…イタチ本人なんじゃないかと…。


「前にも一度、同じことを言われた…
でも選択肢なんてねェ…」

「真っすぐ自分の言葉は曲げねぇ
それがオレの忍道だ」


この時のイタチの顔をマジマジと見て下さい(笑)。「よくぞ言った!」と言う風ではありませんか?だとすれば…これがイタチの期待の一方だった…と言えないかと。勿論、良い方のです(笑)。そして、このエピソードの冒頭で、「一人から千人まで」と言ったナルトに郷愁にも似た風情を醸したイタチと合わせ考えると…

イタチはミナトとクシナに会っている!?

地獄を彷徨ったイタチは木ノ葉で何かしらの「暖かさ」に触れている筈です。イタチが木ノ葉を愛して止まない事を、僕らは痛いほど見せられ、納得していますよね。それに木ノ葉のオトナたちの暖かさは他にも充分に感じますし。何より、ナルトを見るイタチの雰囲気が、イタチの過去を感じさせるのです。

「ああ…性格と忍術
うずまきクシナそっくりだ」

分身の術はクシナ譲り(第40巻/148頁)。時系列的には非常に厳しいんですが、ミナトやクシナと会っているんではないかと思うんです。そして、ナルトの「忍道」はミナト譲りだった…。もしかしたら、これと同じようなミナトの宣言をイタチは聞いた事があるんじゃないでしょうか。僕はイタチの雰囲気にそれを感じてしまいました…。

「!」

見ようによってはややイヤラシイ(笑)。

「うぐっ!」<ズッ>

ナルトの口にイタチの烏が入り込みます。

「お前にオレの力を分けてやった
その力…使う日が来なければいいがな」(イタチ)

さて、イタチがサスケに"天照"を仕込んだのに似てますね(笑)。こういう風に、イタチはあの時、分散してサスケを捜索していた木ノ葉小隊に接触・関与してる可能性を疑っていたんです。イタチはナルトにも「何か」を託したんですね。しかし、それもナルトの反応を吟味しての対応だとは思いますが…。

具体的には"天照"のような術と言う事になるんでしょうか。「VSサスケ」の兄弟喧嘩で、イタチは水遁も使えるのに(第16巻/139頁)、水遁を全く使いませんでした…そう言えば…。水遁なら、サスケの火遁に対して優越できる特性なのに変だな…とは思っていたんですが、もしかしたら使えなかった?

ナルトに「水遁」そのものを与えた?

ナルトにはサスケの雷遁に優越する風遁が既にあって(それしかないんですけどね…笑)、それは火遁に対しては劣勢にあるチャクラ特性でもあり、その他の術のバリエーションや瞬身などの基本忍術を対比しても、ナルトが圧倒的に不利です。しかし、これに水遁のチャクラ特性が加われば、ホンの少しですが、溝が(ホンの少しですよ)埋まるかも知れない(脂汗)。

しかし…チャクラ特性自体を他者に与えるなんて…そんな事できるのか?…と、根源的な不安はありますけどねーッ!!(笑)案外、仕込みの"天照"のような一発大逆転の大技…とか?だとすれば…

"須佐能呼"…?

或いは、八咫鏡(やたのかがみ)と並び称される…八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)か、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)…。ま、これって「三種の神器」なんですけどね(汗)。イタチが八咫鏡を使った事から、それに対抗できる手段=「霊器」をナルトに託すのは、イタチの思慮深さとはマッチしますから。恐らく、八咫鏡や十挙剣(とつかのつるぎ)は、マダラ(トビ)の手中にあるんだろうし…。

「霊器」を降ろす「霊媒」としては、ナルトのお腹に刻印されている「八卦の封印式」が有力だと思います。いつか書きたいな…と考えてるんだけど、やっぱり、ナルトのアレは特殊…って言うか、ナルトって異常です(笑)。別に変態ってわけじゃなくてね。理解不能な特殊さがあるんです。それに説明するには、どうしても「八卦の封印式」を解明しないといけない…と、僕は考えてるんです。

「ど…どういうことだってばよ?」

「お前はオレを狙ってんだろ!?
だったらここで!」

で、ここに繋がる…。この間を当時は伏せて流されてたから、何が何だか判らなかった(笑)。でも…これと似たような事がナルト以外にもあるんじゃないかと思うんです。例の…カカシもそうだろうし("天照"の黒炎や仕込みを意識した行動)、捜索中に姿を消していたサイとか…(描き忘れ説もあるけど、このイタチの思慮深い行動に繋げれば誤摩化せる?…笑)。サイがイタチに何かを言いつけられた…とかね。

「これから大事な用があるんでな」(イタチ)

で、イタチはサスケとの接触に向かう…或いは、他の木ノ葉小隊の誰かに接触に向かった…?イタチの事だから、想像し得る全ての想定に対する対処と言うものを施していたんじゃないだろうか。その都度、自分の力を分け与えたり…まるで、自分の身体に埋め込まれた宝石や装飾品をツバメ?に運ばせ、人々に分け与えた優しき銅像のように…。

うつ伏せのまま…ボーッと…あの時の事を想うナルト。

満月…。

断崖絶壁の窪地?マダラ(トビ)のアジトの一つか?骸骨のような建築物の屋根?の上の座り、その望月を見上げるサスケ。「九尾」や「うちは」の騒動は満月の時に起こっています。血が騒ぐのか?写輪眼の能力と関係があるのか?

「何してる?準備はとっくに整ってるんだぞ」(マダラ)

マダラ(トビ)がサスケに話しかけます。

「こうして夜月を見ていると
あの夜のことを思い出す…
それに―忘れようとした記憶もな」(サスケ)

サスケが黄昏れてる…。

「今ならイタチのことを思い出せる…
自分の心の奥にしまい込んでた
かすかな記憶が蘇って来るんだ」(サスケ)

マダラ(トビ)にこんな風に話すサスケ。
二人の距離は確実に縮まっている…。
マダラ(トビ)はサスケの信用を勝ち取ったのかな?


「逃げて…逃げて…生にしがみつくがいい
そして、いつかオレと同じ"眼"を持って
オレの前に来い」

非常に余談ですが、イタチの前に万華鏡写輪眼を持ってサスケが現れたなら、イタチは迷わず自分の眼をサスケに差し出したんじゃないかと思うんです。それは、マダラの弟が「笑顔」で自分の両眼を差し出したのに似てる…だろう…と思うんです。しかし、サスケは万華鏡写輪眼ではなかった…。しかし、それはイタチにとっては幸運な事だった?!

何故なら、それが…イタチを救うシナリオの選択に繋がったんじゃないかと、僕は考えてるんです。何とか「死んだフリ」で、サスケを追い込み、万華鏡写輪眼を開眼させ、自分の命を賭(と)すのはその後で良い…から。それに加えて、イタチがあちこちに鏤めた(かも知れない)時限爆弾…にも可能性を感じます。だから…

イタチの生存には極めて微小ながら「希望」が残されている…。

<ドクン>→<フラッ>→<グッ>

辛うじて踏みとどまったサスケ。

写輪眼の第一次覚醒

「ハァハァ」(サスケ)

イタチの万華鏡写輪眼の催眠眼を返した?そして、その両眼は写輪眼を開眼しています。一つ巴文様。タレコミ(よくぞ!見つけた!!拍手!!)があって、対白戦に写輪眼覚醒でもサスケの左眼だけは一つ巴文様だったんですね(第3巻/190頁)。右眼は二つ巴ですけどね。オビトはいきなり二つ巴だったですけど(第27巻/144頁)。

「………」(イタチ)

きっと…きっとイタチも4歳で彷徨った「地獄の中」で、サスケと同じような覚醒(開眼)を経験したんじゃないかと思います。ちょっと、驚いてますね。しかも、イタチも万華鏡写輪眼じゃなくなってる…チャクラ切れか?そのせいか、それ以上、サスケには危害を加えようとせず、<ザッ>っと逃げてしまいます。

「待て!!」(サスケ)<タッ><ダッ>

サスケはあのまま倒れてしまったんじゃなく、勇敢にイタチと闘っていたんですね。辺りに散乱したクナイを拾い集め、逃げるイタチを追撃している。しかも、イタチの瞬身の術に対応して動いている。そして、油断していた?とは言え、イタチの額当てを地に落とす程に加撃しています。サスケの行動力や機転はやはり非凡でしたね。

イタチはサスケのクナイを背中の長刀で薙ぎ払い無傷ではあったんでしょうが、落ちた額当てを慌てて頭に戻します。きっと、めちゃくちゃ慌てていた…。だから、額当てが後頭部の方を向いています。膝を付き崩れ落ちるサスケ。破壊の後が残るうちは集落の街並み。そこかしこに倒れている死体。散乱したクナイや手裏剣…。そして、逆手に長刀を持ち背中を見せて立つイタチ。

後ろ向きの額当て…。

このカット…ズーッと前に見た!!後ろ向きの額当ても中忍試験の大蛇丸戦で、サスケが本気になった時に思い出してる!!(第6巻/75頁)凄いよ!キッシー。あんた、どんだけ前からこのシーンを練り、温めてたんだよ。凄過ぎる!!どんだけ長い伏線なんだよーっ!!参った!!正直、降参しました…。キッシーは凄い…ハンパねーッ!!

「あの時…泣いていた」

告白しましょう!脚色もやらせもない…本心で…
僕はこのカットを読んで…「あ~ッ!!」と唸った。
相当大きな声で…。そして、負けた…と思った。
実に美しい繋がりです。参りました!!キッシー…。

サスケは倒れる前にイタチの涙を見ていたんですね。「オレにしかあの男は殺せない」(第1巻/184頁)で、サクラに言った「泣いてた」ってのはイタチだったんだ…。またもキッシーに殺られた。僕の想像を遥かに超えていた…。イタチの写輪眼も泣いてたんだな。フガクやミコト。一族が一夜にして消去されたんだから…察するに余ある…。

「忍が何、泣いてやがる…」

で、こんな良い話に水を差してしまうのはアレなんだけど…。この涙はカカシがオビトの写輪眼を移植した直後(第27巻/164-165頁)のそれにも似ていると思うんです。でも、「サスケ…来てはならん!」(第25巻/138頁)が移植のタイミングとするなら、時間的には間が空くので無理もありますね(汗)。ま、一つの可能性と言う事で…。


…満月。

「見間違い…だと思った」

月を見上げるサスケ…。

「オレは気付けなかった」

そのサスケの黄昏を無言で見つめるマダラ(トビ)。

「どうやらアンタの言ったことは本当だったようだ」

サスケのこの静かさはマダラ(トビ)への信頼感だと感じました。そして、イタチに対して真摯に反省の意を抱いています。サスケは角が取れて、何だかオトナになったな…。落ち着きがしっとりしてて、子供がする虚勢ではない。そして、眼差しが凛としてる。こんな風に人はオトナになって行くのかな…。悲しみや後悔が人を高みに持ち上げてくれるのかな…。


一方…ナルトの住居。あのままうつ伏せのナルト。

(あん時イタチは何が言いたかったんだ?何でオレに…)

「何でオレに…」と、ナルトが考えてるって事は、イタチがナルトに与えたものが如何に大きな…大切な術?力?だったかを、ナルトが反芻しているのかな?と思いました。それが、森の中のマダラ(トビ)とゼツの情報交換のシーンに繋がっています。あれで、ナルトはイタチの「死」を知らされてますから…。

サスケの勝ちだよ!
うちはイタチは死亡

サスケも倒れちゃったけど
…どうだろう?
結構、ギリギリかも

でもね…ナルト。ゼツの情報操作って常套手段だから、あまり気にしない方が良いと思うんです。デイダラ戦のサスケも一時は死んだ事になってたし(笑)。特にゼツの二枚舌は有名?だから。描写でも、イタチの医学的な死亡判定はありませんから…(脂汗)。僕は諦めませんから…。

「お前、いま…どうしてんだ。サスケ…
………無事だよな…?」

二人が同じ空の下に居る。同じ満月の明かりを浴びている…それは事実です。しかし、二人が別々の空気を吸い、それぞれの考えで歩もうとしてるのも事実。そして二人の足取りが徐々に接近している…のも事実。このままではイタチの心配した将来が再現されてしまう…。そして、イタチがナルトに分け与えた「力」を使う日がやって来るのかも知れない…。

一方、マダラ(トビ)のアジト?満月が遠くに傾いでいる…。

「どうする。イタチの眼は…
移植するのか……?」

マダラ(トビ)がイタチの「死体?」を掌握しているのは確かなようです(もしかしたら、眼球だけの場合も考えられるけどね)。そして、眼の移植を問うと言う事は、サスケは万華鏡写輪眼を開眼した状態であると言う事です。そして、移植の是非を問うと言う事は、サスケにとってイタチの眼は血縁のそれである事を示しています。

しかし、それだと4歳で地獄の戦場を彷徨い、里の上層部にうちは一族に送り込まれたスパイ…と言うマダラ(トビ)の証言と何となく合致しない…と、僕は思うんです。それは、サスケを大切に育て守ったフガクや、優しく包むように愛したミコトの姿と相反する。あの二人が我が子を戦場に放り出したりなんて事…決してしないと思うんです。

しかし、マダラ(トビ)がサスケに移植を打診する描写は、その眼が血縁…真・万華鏡写輪眼の開眼条件に沿った存在である証拠ですから、そのイタチの生い立ちと不整合を示すのです。それを埋めるのが「うちは虐殺」のサスケの突入直前の「移植説」になるわけです。そう言う考えもある…可能性もある…程度に考えて下さいな。

ところで、真・万華鏡写輪眼をサスケに与えようとするマダラ(トビ)に、僕は「善意」を感じています。利己的ではない…と言うか、サスケに何かを託し、事を為そうとしているような暖かさ、大らかさを感じるのです。案外、ワルじゃなかったりして…なんて思ったりもしてしまう。それは、これまでにも感じて来たマダラ(トビ)の「親心」にも似た雰囲気ともマッチしています。

「いいや…」(サスケ)

「………」(マダラ)

それに、眼の移植を拒んだ…辞退したサスケには儚さを感じてしまいます。このままではサスケは失明に向かう筈だけど。何か考えがあるのか?それとも僕と同じようにイタチの生存の可能性を打ち消したくないのか…(黒汗)。マダラ(トビ)はサスケを見つめてるんですが、サスケは何処か遠くを見つめています。これは、二人のやり取りが同じものを見つめてはいない…と言う心の有り様が浮き出ているんじゃないかと期待しています。

「イタチの見たかったものと
これからオレが見ていくものは
まるで違うものになる」

「イタチが望んだ通りには出来ない……
オレはオレのやり方でうちはを再興する」

イタチの眼の移植を辞退したサスケだけど、その割には随分と時間の掛かる野望を抱いていますね。サスケの眼はどれだけ持つんでしょうか。それか、ヤバくなったらイタチの眼を使うのか?しかし、そんな打算的なシナリオをサスケが考えるものか?違和感があります…。サスケは何を考えてるんだろう…。

それも、僕の陳腐な想像を遥に超えてるんだろうな…(脂汗)。

思い、願いを知った。
だからこそ、自分(こ)の道を行く―!!

  
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万華鏡写輪眼…蓮華覚醒

 
サスケの万華鏡写輪眼

「木ノ葉を潰す」

波打ち際の「木ノ葉潰し宣言」で(第402話/「最後の言葉」)、見開くサスケの両眼は「万華鏡写輪眼」であったと、僕は考えます。イタチとサスケが繰り広げた史上最大の兄弟喧嘩が、サスケの万華鏡写輪眼開眼の為の闘いであった事は、マダラ(トビ)の告白の通りだと思います。それが、イタチの「最後の言葉」であり、「最後の笑顔」の必然性だと思います。

「里を抜けた時より、お前と戦い死ぬことを心に決めていたのだ
その時、お前に新しい力を与えるため…

マダラ(トビ)がサスケを落とした「儀式」(第400話/「地獄の中で」)。その締めで、マダラ(トビ)はイタチの「真意」を仄めかしています。イタチがサスケを大切に想う気持ちがベースには存在しますから、ここで言う「新しい力」とは、マダラが開眼したとされる「真・万華鏡写輪眼」であるべきだと思います。

しかし、この波打ち際のサスケの決意表明の両眼の文様は非常に特殊なもので、通常の写輪眼の三つ巴文様を変形・踏襲してる風ではなく、カッコ良いか悪いかは置いといて(笑)、全く新しいパターンの文様であると思います。マダラやマダラの弟を第一世代。イタチやカカシが第二世代とするなら、サスケは第三世代?!なんてところでしょうか。

マダラ(トビ)が過去に「イタチ以上の目になる」(第40巻/77頁)と、デイダラ戦の後にペインや小南に自慢げに話していましたが、サスケの万華鏡写輪眼の文様にはサスケのポテンシャルの高さや素質が影響していて、やはり、道具(武器)としての写輪眼の「強さ」なのではないかと、僕は考えています。

万華鏡写輪眼の覚醒(開眼)にもランクとかレベルがあって、サスケのそれは相当に高い境地なのではないかと考えます。それで、サスケの万華鏡写輪眼の文様からの連想で「蓮華覚醒」としておこうと思います。仏像が立つ「蓮華座」は悟りの境地の高さを示すもので、サスケの明らかに違う第三世代とも言える文様とマッチして大きな可能性と期待を感じています。

で、これを万華鏡写輪眼と言い切ってしまうのは、真・万華鏡写輪眼の開眼には、兄弟(血縁)の万華鏡写輪眼が必要で、もし仮に、現状のサスケの両眼の万華鏡写輪眼がそれだとすると、既にサスケの両眼には、回収されたイタチの死体(マダラ(トビ)がそう言ってるだけだけどねーッ!)から眼を移植する必要があります。

それだと困るんだな…(汗)

だって、それだとイタチの生存の可能性は完全に否定されますから…。現状で、マダラ(トビ)が言うイタチの「死」は、サスケを猛烈に後悔させ追い込み、開眼を促す為の方便であるとも考えられますし、描写でもイタチの医学的な死亡判定はなかった。ゼツが遠目に観察していて、ゼツ(白)が「死んでない?」と、どっちにも取れそうなトーンを残しただけですから…(笑)。

逆に、サスケの両眼が真・万華鏡写輪眼でないとするならば、イタチは生きてる可能性があると、もう少し引っ張れると思うんです。僕はイタチが好きだし、も一度逢いたい…って言うか、サスケに生きて会わせてやりたい!そして、サスケに謝らせてあげたいんです。サスケの後悔って、イタチに謝れなかった…からだから。子供だったから仕方ないけど、今はオトナになってるから…。

「やっと…たどり着いた…」

サスケはイタチとの闘いでオトナになれたんだと思います。それがあのサスケのベストフェイス(第42巻/133頁)だったと。サスケはイタチに縋り付くだけの…泣いているだけの…子供から、たとえ、怒りであれ、恨みであれ、憎しみであったとしても、自分を培う「庇護」から脱却する事ができたんです。

それは…乳(父)離れ。巣立ち。脱皮。割礼…。

このままだと…情緒的な考察過ぎるので(笑)、マダラの万華鏡写輪眼から真・万華鏡写輪眼への推移を分析してみましょう。

マダラの万華鏡写輪眼

マダラの万華鏡写輪眼

マダラの弟の万華鏡写輪眼

マダラの弟の万華鏡写輪眼

開眼と同意に失明に向かう万華鏡写輪眼。その定めはマダラであっても例外ではなく、手の施し様のない状況に追い込まれています(第42巻/123頁)。しかし、それを弟の万華鏡を奪うことで回避しています。そして、弟の眼を移植したマダラの万華鏡写輪眼(真)の文様は自分のオリジナルをベースに、弟の文様が合わさったデザインになっていました。

マダラの万華鏡写輪眼Ver.2

マダラの真・万華鏡写輪眼

眼のやり取り…移植の周辺の描写を観察すると、眼軸(しつこいようですが、ナル×ジャン的には"視神経束"です)までを奪い、自分に移すのではなく、ザックリと眼球だけを移植する形式で、マダラの場合は眼球は弟の物ですから、文様が弟のそれの筈ですが、むしろ、自分のオリジナル文様が色濃く反映されている。

つまり、眼軸に万華鏡の情報や機能が存在して、同時に眼球にも同じように存在する。また、神無毘橋の戦いにおける盟友オビトからの左眼の移植の描写で「眼軸ごと」(第27巻/163頁)と言及している事からは、眼軸が写輪眼のシステムにとって「要部」とも言うべき不可欠の器官と考えられます。

しかも、移植で「眼球」と「宿主」が相互に影響し合う描写からは、他者の眼球を眼軸と組み合わせるとことで、初めてシステムが完成するような、写輪眼とは生来的には不完全なシステムである事が想像されます。そして、それが肉親(血縁)の眼を移植する事で完成する…何とも忌まわしい条件が提示される…存在そのものが「試練」のような…悲しい定めを内包していると言えます。

イタチの万華鏡写輪眼

イタチの万華鏡写輪眼

イタチの万華鏡写輪眼は手裏剣型で(厳密に言うと、「うちは虐殺」前後で変化しています。写輪眼の三つ巴文様から万華鏡写輪眼への移行に関しても明らかに違っています。それを根拠に、「フガク→イタチ」の眼のやり取りを、僕は提唱しています)、それはサスケの両眼にはどう見ても反映されてはいません。

万華鏡写輪眼のマダラのケースを参考に、サスケのそれを想像するなら…

真・万華鏡写輪眼…蓮華覚醒

サスケの真・万華鏡写輪眼 Ver.2

サスケが「蓮華覚醒」なので、その影響でイタチの手裏剣文様も二重配置となる予想です。サスケの覚醒が高度で、これまでにない能力を秘めていて、それがサスケの「眼軸」に存在して、そして、イタチが運んで来た「眼球」が合わさるとで相乗効果を生み出すことになる…(これには、「フガク→イタチ」への迂回経路の眼の移植も考慮に入っています)。

「オレはお前と共に在り続けるさ」

あの縁側の語らいで(第25巻/85頁)、イタチがサスケに残した言葉です。サスケはこの言葉を今後も噛み締めて行く事になるんですが、イタチがサスケに交わした「約束」は「眼球」の授与の契約にも似ている。「うちは一族」にあっては…今、マダラが在るように…それはこの言葉が特別な存在感を持つかも知れない…と言う事です。


と、まぁ…以上のような理由で(笑)、僕はサスケの両眼の文様を「単なる!万華鏡写輪眼」と位置づけて考えています。そして、それはイタチの眼球の移植が未だ為されていない証であり、イタチの生存(安否)に関する一縷の望み、或いは光明とも言える「希望」であります。だから…サスケが真・万華鏡写輪眼でない限り、イタチは生きているかも知れない…と、僕は考えている…次第であります(脂汗)。

「木ノ葉を潰す」

そう意気込むサスケを(第402話/「最後の言葉」)、マダラ(トビ)は流し目で追っかけてるんですが、三つ巴の通常写輪眼です。マダラ(トビ)が「漢」(オトコ)なら、ここは自らも万華鏡写輪眼、或いは真・万華鏡写輪眼で応える筈です。誇示するまでもなく、それが「漢の心意気」と言うものですから!!それをしない…と言う事は、もしかしたら…

マダラ(トビ)は真・万華鏡写輪眼を発動できない!!??

それがペインを前に身汚く訴えた「写輪眼の本当の力が…このうちはマダラの力が」(第40巻/96頁)になるんじゃないのかな…って思ったりしています。つまり、マダラ(トビ)は眼球・眼軸も写輪眼のシステムはマダラであっても、「器」(身体)は別の何か…と言う考えに繋がるんです。それが、オビトなのか、シスイなのか…はたまた…何なのか?は明言できませんが…。

「イタチのことなら何でも知っている
…まぁイタチはそのことに気付かずに死んだがな」

慢心とも言えるマダラ(トビ)(第397話/「真実を知る者」)。その上を行くのがイタチ…と、僕(ら?)は信じたがっている(笑)。それは、イタチが好きだから…とか、男前…とか。カッコ良い…ってのは確かにある!(笑)でも、それだけじゃなくて、確かな描写も残っているんですよ。一つは「違和感」(イタチの考察)で示しましたけどね。

実はもう一つあるの…。

「イタチVSサスケ」が決着して、それをゼツに知らされたマダラ(トビ)が時空間忍術?で、一気にサスケに接触しようとした時、木ノ葉小隊もサスケの居場所に急行しましたよね(第396話/「自己紹介」)。あそこにも数々の違和感が溢れてませんでしたか?ナルトは兎も角(笑)、カカシとヤマトは連携や察しが良過ぎ…だったとは思いませんか?それに、"天照"の情報などが的確過ぎた…。

(土遁・土流割!!)「このまま行って下さい!」(ヤマト)

「よし!ヤマト以外はオレに続け!」(カカシ)

そして、カカシは<スゥー><ギン>っと、万華鏡写輪眼を覚醒させています。当時、森の中のマダラ(トビ)との接触で写輪眼を見せられた焦りだと思ってたんですが、もしかしたら、カカシも仕込みの"天照"を知っていたんじゃないかと、今になって考えるようになっています。カカシは"天照"の黒炎の中にサスケがいて、その眼にはイタチの"天照"が仕込まれている事を知っていたんじゃないでしょうか?!

カカシもナルトのようにイタチの分身と接触していた!!??

イタチがサスケとの接触の前に、ナルトと森の中で接触しています。描写的にはナルトとしか接触していませんが、同様の仕組みでイタチの烏分身がカカシと接触し、VSサスケのシナリオをカカシに伝えていたんじゃないでしょうか?だから、カカシは"天照"の黒炎を知っていたし、その中に突入するシーケンスを用意できた。

そして、そこで倒れているであろうサスケとイタチの身体の意味も知らされていた。そして、マダラ(トビ)よりも先にサスケに接触する可能性もあるから、三つ巴文様ではなく万華鏡写輪眼でサスケに接触するようにカカシに教唆していたと、僕は考ています。あの突入の周辺のカカシとヤマトの連携の良さや焦りっぷりは異常とも言えますから…。

イタチの"天照"の仕込みは「三つ巴文様」にセットされていた?

と、僕は考えていると言う事です。もし発動対象が、マダラ(トビ)なら傷を与えるか、時間を取らせる。カカシの場合は万華鏡写輪眼なので仕込みは発動しない…。そして、サスケの左眼に流し込まれたイタチの「血」を洗い流せば仕込みの"天照"は解除される手筈だった(イタチのリーク)。この場合は、「儀式」はカカシがする事になったでしょう。

イタチはマダラ(トビ)を三つ巴覚醒だと断定していた!!

"天照"の仕込み情報のリーク説を受け入れるなら、イタチはマダラ(トビ)の万華鏡写輪眼、もしくは真・万華鏡写輪眼の所有を否定している事になります。その機微は「今のマダラは負け犬だ…」(第42巻/127頁)と、言い放ったイタチの描写にも奇麗に符合します。そこから、イタチのシナリオはマダラ(トビ)のそれを凌駕していた…と言う考え方も湧き出てきます。

あの黒炎の中に強敵(マダラ)が先行していて、カカシが万華鏡写輪眼でそれに応えた…とするのが自然かも知れませんが、イタチが敷いて来た分厚い配慮はそれにも増して強力だとも考えられます。それに、あの森の中のナルトとの接見…「ど…どういうことだってばよ?」(第40巻/132頁)…だって、まだ明確には示されてはいません。

イタチは分散して捜索にあたる木ノ葉小隊に接触を試み、何かしらの布石を敷いているんではないか?と思うんです。その一つがカカシのあの万華鏡写輪眼の使用の描写(第396話/「自己紹介」)だった…。僕にはそう思えてなりません。そして、その周到さがイタチの行動密度の高さを物語っていると思う。

つまり、他にも…ある!!!!

そして……サスケのあの「眼」が…鷹の眼…蓮華覚醒が…
単なる「万華鏡写輪眼」である事を祈る…ケルベロスです。

実は…あともう一つ、「希望」があって…それは別の「考察」で…ね!!

  
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第402話「最後の言葉」

 
すべてを知った…。そしてサスケは―

波打ち際に立ち尽くすサスケ。
憑き物(大蛇丸?)が落ちた様な顔?
打ち寄せる波。砕け散る波頭。

以下、サスケの回想…。

「ただいま…」(イタチ)

「!」(サスケ)

ふっくらとした子供顔のサスケ。可愛い…。
子供部屋。おもちゃで遊ぶ。手裏剣のおもちゃ?
イタチの帰宅に喜々とする。

「!」(イタチ)

「兄さん!」(サスケ)

帰宅した直後のイタチ。
若い!サスケの声にちょっと驚いている?
疲れた感じ。

「お帰り!ねぇ!一緒に遊ぼう。兄さん!」(サスケ)

<バフッ>と、イタチに飛びつくサスケ。
サスケはまだ幼い。
イタチはショルダーバック。
イタチの上着の背中に「うちは」の家紋がない。
サスケの背中は未確認。

「ねぇ!何して遊ぶ?」(サスケ)

「こらサスケ!兄さんは忍者学校の宿題があるんだから
それが終わってからにしなさい」(ミコト)

洗濯カゴを両手で運ぶミコト
洗濯機はあったんだろうか?
イタチは忍者学校の生徒のようだから七歳以下。
って事は、サスケは二~三歳程度?
イタチも老けてるけど、サスケも歳よりは老けてる?(笑)

「ムスッ」(サスケ)

落胆するサスケ。

「いいよ。宿題は後でするから…簡単だし」(イタチ)

仕方無いな…と言うイタチの目。

「ヘヘ…」(サスケ)

喜ぶサスケをミコトはどんな表情で見つめたのか…?

(どこに隠れたかな?)<キョロキョロ>

森の中…。
あの手裏剣術の修行をした森?
かくれんぼをしているようですね。
イタチの足に気付くサスケ。

「兄さん。みーつけた!」<ザッ>(サスケ)

「!」(イタチ)

この場合の、イタチの「!」は非常に大げさなリアクション。
おもちゃの刀で斬られた時の「や・ら・れ・たぁ~」と同じ。

「なかなかやるな、サスケ。でも…残念」(イタチ)

「あー!ズリーよ!!」(サスケ)

印を結ぶイタチ。
分身の術を解除する。
イタチの分身はワザと見つかったんだろうな…。

「あのね父さん!今日、兄さんとかくれんぼしたんだけど
兄さん。分身の術使って逃げたんだよ。
それってずるいよね!?」(サスケ)

夕食。この日は蕎麦と天ぷら。
台所でエプロン姿で炊事に勤しむミコト。
サスケとイタチとフガクが食卓を囲む。
イタチは正座してる。
サスケは立ち上がって食卓に手をついて興奮気味に報告。

「ほう…もう分身が使えるのか」(フガク)

「………」(サスケ)

フガクがイタチの分身の術に食いつく。
その反応にサスケが反応してる。

「兄さん。食後にオレにも分身の術教えてよ!」(サスケ)

「宿題!」(ミコト)

「もう………」<ガクッ>(サスケ)

サスケは幼いけど、愛情に敏感だった。
フガクの興味がイタチに向かってる事を感じています。
だから、自分も分身の術を覚えればフガクの関心が惹ける。
ミコトママは結構、刺々しい表情でサスケを牽制しています。

「許せ、サスケ。また今度にしよう」<トン>(イタチ)

恐らく、これがデコトンのお初。
サスケが喜ぶでもなく驚いている…虚を衝かれている…。
デコトンの分析は「DEKOTON」(虐殺前夜…第四夜)を参照。



「サスケ。そろそろ帰ろう」(イタチ)

「新しい手裏剣術教えてくれるって言っただろ!」(サスケ)

やや時間が経過。件の手裏剣修行の森。
イタチが写輪眼全開で、カッコ良く手裏剣術を披露した直後。
イタチもサスケも成長してますね。

「明日はちょっと大事な任務があって、その準備がある」(イタチ)

それがイタチの暗部入りを内定させる任務。
イタチが十歳~十一歳で、サスケが五歳~六歳。

「……兄さんのうそつき」(サスケ)

<チョイチョイ>(イタチ)

「!」<ニコ>(サスケ)

サスケはデコトンを意識しています。
だから…<ニコ>っと笑ってる。
玄関で抱きついたみたいな甘え方を恥ずかしがってる…。
ゆっくりとではありますが、サスケも成長してるんです。
デコトンってサスケにしたらイタチに抱きつくのに似てるわけだ…。

「許せ、サスケ…また今度だ」<トン>(イタチ)

「イテェ!」(サスケ)

サスケはオデコをイタチに小突かれる為に飛び込んでるんですね。
痛がってるようですが、ホントは嬉しいんです。
サスケはフガクの「愛情」を感じ取れないで悩んでいたから、
サスケは…フガクに愛されてる…イタチのようになりたかった。
そうすれば…イタチのようにフガクに想われると思っていたから。
イタチはその気持ちが判ってるからサスケの方を向いているのです。
それがデコトンの「本質」だと、僕は考えています。

「………」<ムスッ>(サスケ)

「………!」(イタチ)

「兄さん。見てて!」(サスケ)

サスケはイタチの手裏剣修行を見取っていましたから、
動きや理屈は子供ながらにも、しっかりと把握してるんです。
きっと、イタチと同じ動きをトレースしようとしたんでしょう。
イタチは日常の中で、サスケの非凡な素養は感じていた筈です。
そして、その才能を伸ばす事を考えた…。これこそ、親の役目。
イタチの「思惑」は地下深くを滔々と流れる水脈のようですね。

「トォー!」(サスケ)

「コラ!無茶したら…」(イタチ)

それが仇になったのか?サスケは足を挫いてしまいます。
これは、ワザと挫いた疑惑もあるんですが…。
お陰でサスケはイタチのおんぶをゲットしてますので(笑)。
子供の頃の「不安」って、触れ合いで軽減されますから…。
抱きしめて上げるって大切なんですよ。
これはオトナの役目なんです。
子供が、何をする事ができなくても…何も生み出せなくとも、
そこに居て良い事を教えてあげないと行けないんです。

「兄さん。また今度、一緒に修行してくれる?」(サスケ)

「ああ…」(イタチ)

こんな風に可愛くサスケはイタチと話してたんですね。
サスケはイタチの背中の暖かみを今も引き摺っています。
大きくて暖かかった。だから、甘えられた…。
この時は二人が闘い、殺し合う事になろうとは…、
誰が予想できたでしょうか。

「ただ、オレも任務を受ける身だし、
お前も明日から忍者学校だろ
二人だけの時間もそう取れなくなるだろうけどな」(イタチ)

イタチの暗部入りはほぼ確定…。
って言うか、イタチは木ノ葉上層部に送り込まれたスパイでしたから、
こんな風にイタチが仄めかすような事を言ってしまうんでしょう。
この重さはイタチの人間っぽさだな…。

「……」(サスケ)

「それでもいい…たまに一緒にいてくれれば」(サスケ)

サスケはフガクの愛情を感じられずに彷徨っているから、
イタチを見張るように追いかけてしまうところがある。
かと言って、自意識や自我が芽生えて来て、
玄関の抱きつきみたいな真似はできない。
だから、ワザと足を挫いておんぶされた??
サスケのイタチに対する想いを分析すると、
「不安」が多量に検出されて来ます。
二人が一緒にいる描写で心が和むのは、
それをイタチが理解してフォローしてるからだと感じます。
サスケも無意識にそれを信頼し、甘えられた…。
だから、「うちは虐殺」がサスケにとっては信じ難かった。

「お前とオレは唯一無二の兄弟だ
お前の越える壁として、オレは―」(イタチ)

「シスイ事件」の怒鳴り込みの直前。
縁側に腰掛ける二人。
二人の間には忍者学校のサスケの通知簿。

「兄さん…」(サスケ)

「今日は手裏剣の修行につきあってよ……」(サスケ)

うちはの集落の門。
家紋をあしらった造りが目を惹きます。
それが、「うちは一族」を隔離するかのような政策であった。
木ノ葉隠れの中の「うちは」。
忌むべき歴史。差別。
その全てを一身に背負うイタチ。
それを知る由もないサスケ。
「うちは虐殺」…あの夜に向かう「予兆」。
イタチを苛(さいな)む「焦燥」。

「………」(イタチ)

「オレは忙しいんだ…
父上にでも教わればいいだろう」(イタチ)

「シスイ事件」から一年余。
この時期のイタチの心中を察すると心が軋(きし)む…。

「だって手裏剣術なら
兄さんの方が上手だって…
子供のオレにも分かるよ
…兄さんはそうやって
いつもオレを厄介者扱いする」(サスケ)

<チョイチョイ>(イタチ)

サスケもぎくしゃくしたイタチとフガクの関係に対して、
心配できる程には成長していました…。体躯も伸びている。
それが、この探る様なサスケの台詞回しに出ているのです。
このシーンのデコトンはサスケがイタチを誘っているのです。

「………」<タッタッ>(サスケ)

「許せ、サスケ………また今度だ」(イタチ)

そして、それを知りながらイタチはサスケのオデコを小突いた…。
恐らく、これがイタチの「さよなら」だった筈です。

「お前の越えるべき壁としてオレは―
オレはお前と共に在り続けるさ」(イタチ)

サスケと交わした…イタチの「約束」。

たとえ憎まれようともな…それが兄貴ってもんだ

イタチのこの言葉の真意が知れるのは…。
大切なモノはなくしてから初めて気付く。
それが人の浅はかさ。そして、それが「現実」。

「!?」(サスケ)

そして、イタチとの闘いの終盤。
"須佐能呼"を擁するイタチがサスケを追い込みます。
あの時、イタチがサスケに何かを伝えた…。
サスケはそれを聞いていたんですね。
それを思い出している…。

「!?」(サスケ)

時間を巻き戻すように…。
後悔をさかのぼるように…。
思い出すサスケ。
その記憶に残っていたモノは…。

「許せ、サスケ……これで最後だ」(イタチ)

それは…イタチのこれ以上ない「笑顔」でした。
今までこんな風にイタチは笑った事なんてなかった。
あれほどまでに重々しい「覚悟」を抱えてたんだから、
これが最後だったから…笑える筈ないじゃないですか!!
でも、イタチはやり遂げた確信があったから…微笑んだ。
このデコトンで…イタチは解き放たれたんじゃないでしょうか?
だから…こんなに暖かく微笑む事が出来たんだ…。きっと…。

イタチはこの瞬間まで、この笑顔を我慢していた…のです。

「制約を抜け、己の器から己を解き放つ!」

サスケを追い込みつつ(第42巻/131頁)、イタチは本心を僅かに吐露していたんでしょう。この言葉は、「オレはお前と共に在り続けるさ」と同様に、イタチの眼がサスケと共に在り続ける示唆を含んでいるのかな…と、僕は考えています。イタチの親心が本物なら、サスケの先々にまで想いを馳せている筈。だから、イタチの想いは継続してると考えて良い!!

イタチはサスケに「約束」したんだから…。その気持ちを信じましょう。世界で独りぼっちになろうとも、僕は信じ続けますよ!!奇跡でも何でも起こりやがれッ!!矢でも鉄砲でも持って来やがれッ!!(笑)


回想を終えたサスケは、波飛沫を被りながら、悔恨の涙を流します。その背後にマダラ(トビ)と小隊「蛇」の面々。水月、香燐、重吾。そして何故だか「キー」っと、鷹?が吠えています(笑)。誰もサスケの涙を直視しないで、静かに待っているようです。優しい配慮だと思います。

しかし、足止めしていた鬼鮫はどうなっちゃったんでしょうか?「VS水月」が決して倒されたとするのも、水月が「鮫肌」を持ってませんから…何とも言えないし(現状の描写は「首斬り包丁」のままです)、でも、マダラ(トビ)が一緒にいるって事は「暁」との軋轢(あつれき)はない事になる…。もしかしたら、最初から…?!グルだった?!

三人は…マダラ(トビ)の息が掛かった連中だった?

で、なければ、鬼鮫とは話し合いがあり、委細を承知して合流したか、水月が鬼鮫を打破したが、所詮、"咬ませ犬"と、マダラ(トビ)は捨て置いた?(マダラ(トビ)に承認された?)しかし、それだと水月が「鮫肌」を所持しないのがしっくり来ないけど、武器召還の口寄せよろしく、巻物で武器庫に保管してる可能性もあるので、何とも言えないか…。

しかし、「蛇」の三人のサスケに対する付き従い方が「蛇」の結成の経緯とは温度差があるように思えます。あの描写ではそれぞれの思惑が優先され、利害関係が一致するから成立したものと思いましたが、やや変質を感じます。三人がマダラ(トビ)に背中を見せて立っているのが、やや解せない…な。個人的には。「蛇」の三人がマダラ(トビ)に信頼を寄せているかのように感じますから。

「我らは"蛇"を脱した」

サスケが静かに口を開きます。マダラ(トビ)と「蛇」の三人には背中を向けたままです。サスケは意地っ張りだから、他者に涙なんて…一生、見せたりはしないでしょう。マダラ(トビ)は兎も角、「蛇」の三人は少なくともサスケの気性や人格を理解してますから、サスケの気に障らない距離で静かに見守ってるんでしょう。これが「素」の行いなら、悪いヤツらじゃないんだな…。

「忍」として生きて来た水月、香燐、重吾。彼らもまた、大切な人の「死」を経験して来たのかも知れません。先ず、人は自分の体験で、他者を推し量ります。自分が悲しみの淵に沈んでいる時に、何が嫌だったかを思い出し、自分の振る舞いを考える。それは、記憶であり、その積み重ねが「優しさ」に昇華して行きます。だから…「優しさ」とは想像力であり、知性(データベース)なのです。

「優しさ」って、べったりと、ベタベタに持続して与えたり、感じたりするものではないと思うんです。どっちかと言うと、ピンポイントでしか、通常は維持できないです。それ程、「優しさ」ってエネルギーを使うものなんですよ。ベタベタに「優しさ」なんか示そうとしたら、ラッシュアワーに会社になんかとっても辿り着けない。

本当に辛い時に与え、与えられる…
それが「優しさ」ってものだと思います。




「これより我ら小隊は、名を"鷹"と改め行動する」

サスケは「うちは」を背負っています。白い衣の背に「うちは」。イタチを殺し(たと思ってる…?)、次に一族の復興。それが、サスケの夢でした。サスケは「転がり出した石ころ」なんだろうから、止まらないんだろうけど、忘れて欲しくない…今、自らが流した涙を!!「我」を通す…生き方って、如何にも真っすぐで男らしいんだろうけど、真っすぐな軌跡は何かを壊して突き進むものです。

「"鷹"の目的はただ一つ。我々は―木ノ葉を潰す」

最悪の展開。マダラ(トビ)がサスケを懐柔したいと考えてるのは、見え見えだったけど、サスケがここまで木ノ葉に敵意を剥き出しにするとは予想できませんでした。「うちは一族」もクーデターを画策してたんだから、木ノ葉の反応は妥当でもあるんだけど、それを「うちは外し」(差別)と絡めたマダラ(トビ)の作戦勝ちと言ったところでしょうか。

しかも、案の定、サスケは万華鏡写輪眼を開眼している。イタチの手裏剣文様を継承していないので、真・万華鏡写輪眼ではありません。イタチの死体をわざわざ回収したマダラ(トビ)(第396話/「自己紹介」)ですから、それには何かしらの思惑がある筈です。その瞳孔…否…動向に注目したいと思います(笑)。

サスケの万華鏡写輪眼

サスケの万華鏡写輪眼

問題の瞳術に関してですが、これには諸説あり、ゼツの解説を重く見るなら、「左ノ万華鏡ガ最強ノ幻術ヲ持ツナラ、右ノ万華鏡ハ最強ノ物理攻撃…」で、サスケも"月読"と"天照"を標準装備するのかな…と考えられるし、カカシの万華鏡瞳術が左眼でありながら、空間切削をするような物理攻撃をすることから、人それぞれ…と考える向きもあります。

ただ、サスケの万華鏡写輪眼は「イタチ以上の目になる…」(第40巻/77頁)で、トビ(マダラ?)が言ったように、サスケのポテンシャルの高さを反映した万華鏡写輪眼である可能性が高いです。呪印の状態2のチャクラを使ったとは言え、通常の三つ巴文様の写輪眼で、イタチの"月読"を返してますから(多分、「魔幻・鏡天地転」)。

サスケの真・万華鏡写輪眼の予想図

サスケの真・万華鏡写輪眼予想図

マダラの真・万華鏡写輪眼の文様が弟の万華鏡写輪眼の文様とミックスされていた描写から想像するなら、サスケの万華鏡写輪眼の文様をベースに、イタチの手裏剣文様を付加するデザインが有力かな…と、僕は考えます。もし、イタチに血の繋がりがないとして、その為にフガクの眼を運んで(育てて)サスケに渡すとなれば、第三者経由の二次的、三次的な付加価値が加わる可能性を感じます。

サスケの万華鏡写輪眼のデザインがアレなんで、イタチの手裏剣文様は反転させてみました。でないと、ややこしくて…(汗)。真・万華鏡写輪眼のデザインはマダラのがカッコ良いと思います。万華鏡写輪眼もマダラの有機的なデザインが良かった。サスケも万華鏡写輪眼開眼する事は予想できたから、どんなデザインになるか楽しみにしてただけに、やや微妙な感じがしてしまう…(笑)。

呪印から解放されたサスケのチャクラがどう言う「強さ」を持っているかが重要で、これはナルトの試金石とも言える検証でもあります。サスケは呪印状態の浸食に抗するチャクラを自然と練っていた状況を呪印を授与されて移行、継続して来た…つまり、日夜訓練していたようなもので、それはサスケ自身のチャクラを鍛えるトレーニングになっている…と、僕は考えています。

それが、ナルトに封印された「九尾の陽のチャクラ」と同義で、あれもナルト自信のチャクラを鍛える手段であったと展開した考察が「ミナトは何故、ナルトに九尾を封印したのか?」(チャクラの考察)になるのです。ヤマトがナルト自身のチャクラを認め、諭した叱責(第33巻/176-184頁)にも、その効果は現れているようです。

だから、サスケも「天の呪印」を抜かれても、自分自身のチャクラが鍛えられたから弱くなる様な事はない…と、僕は考えます。そして、それが大蛇丸を「暁」から追い出し、「木ノ葉強襲」でサスケを焦らせて大蛇丸に走らせたイタチの「思惑」であったんじゃなかろうか…と、強く思うわけです。同様の理由で「一尾・守鶴」を抜かれた我愛羅も強さ(隈が取れてイケメン?)を維持してる筈です。

それに、サスケの場合、万華鏡の文様もシンメトリーが高いデザインで、瞳の部分全体が蓮の花のような造形を成しています。瞳孔を中心に、レンズ型の文様が60度の位相で折り重なった、非常に凝ったデザインです。恐らく、これがマダラ(トビ)のイメージした「蛇」から「鷹」への脱皮(転生?)。猛禽類の眼。超高高度から獲物を見出す眼力…。強烈な瞳術。優れた資質…。

しかし、「うちは一族」が木ノ葉隠れで差別の果てに淘汰(抹殺)された歴史を忘れてはいけない。そんなに優れた眼があるなら、予見はできた筈だし、誰よりも強いのではなかったのか?そこに、写輪眼の「慢心」を感じてなりません。他者より優れている。眼が利く。それに胡座をかいて敗れたならば、それはまさしく「ウサギとカメ」だから…。

イタチの最後の言葉と、最後の笑顔がなければ、サスケは開眼しなかったかも知れません。そして、イタチは命懸けでそれを為した。ちゃんと目的をもって行動していた…あのイタチが…。詳しくは「違和感」(イタチの考察)を読んでもらいたいんですが、何かありますぜ…きっと。イタチが、ただ転ぶはずなんてありやせんから…。

サスケ…その眼で「真実」を見通せ!!

  
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