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「聖母」


<ガッ><グサッ…>

「小南と…
何としてでも生きのびろ…」(弥彦)

「…お前は…
この世の…救世主だ…
お前…だったら…本当に―」(弥彦)

「弥彦ォー!!」(小南)

第446話「ただ二人を守りたい」で、どカスの半蔵のベタな交渉にアッサリと自分の命を差し出してしまいました。その…あまりに呆気ない命の放棄に、僕は弥彦と長と小南の関係性を感じました。「主流忍術全てに精通した力を持ち…十歳にしてあらゆる術を使いこなした…!」(本来はあり得ない6通りの…おっといけねー…5通りの性質変化をしてみせた…)長門に対しては、弥彦は圧倒的な力量の差を感じていた筈です。そんな長門が弥彦に従うのは弥彦の思想やカリスマに対する尊敬があったのだと思います。弥彦は小南と誕生日や血液型が同じ事から「双子説」もありますが、それに関係なく弥彦が小南を愛し、何としても守りたいと考えていたのだと思います。自分の命を差し出して小南が救えるならば…それが弥彦の最善であり、小南を長門に託したのは、弥彦が長門を心から信頼し、小南を任せて良いと思える人格だったからだと思います。

ある意味、弥彦は小南の兄であり保護者だったとような…(後述しますが、そこに小南の本性があるのだ)。まるで、長門に小南を嫁に出すように自分の命と差し出して逝った潔さは、その深みを考えなければ理解し難い行為だった筈です。純粋に弥彦は妹のように…娘のように…小南を愛していたんだと、僕は考えています。それは雨隠れの二人きりの共同生活で自然に培われた弥彦と小南の関係性であり、その構築には小南が非常に重要な役割を果たしていたと思います。その過程…特に小南の女性故の柔らかさ、温かさを考えるにつけ、小南が好きになって行く自分に気付きました。基本的に僕は偏っています…間違っていると言っても良いくらいに(笑)。だから女子には面白くないだろうし、決してフツーの考察じゃないです。「腐男子限定」と言う事で一つ…でも今は無性に小南みたいな女子に惹かれます。しかし、このままだと、単なる女好き(…のド変態)に終わってしまうので、その部分の「何故」を…これから赤裸々に語らせて下さい…思いッ切り腐ってますけどー…(笑)。



「皆の者
やれ!」<ザッ>(木ノ葉の暗部)

(口寄せ外道魔像!)(長門)

<ゴゴゴゴゴ>「これは…!」(小南)

「長門
それは使っちゃダメ!」
(小南)

第447話「信じる」で、長門の両脚を半蔵の姑息なトラップが奪うと、長門が「背水の陣」とも言える外道魔像の口寄せを余儀なくされます。長門の多脚戦車上の痛々しくも見窄らしい姿が件の口寄せ…外道魔像との契約によって齎された訳で、その口寄せを小南は必死に思いとどまらせようとしていました。長門の高い力量に関しては弥彦の認めるところではあると思いますが、果たしてこの外道魔像の口寄せまで弥彦が知っていたかと言うと、ちょっと疑問です。恐らくは長門の一生を拘束してしまうような「堕天」に近い契約が発生する口寄せだったから、それを使う可能性があったなら弥彦が長門にそれを使わせるとは思えないので、弥彦は長門の外道魔像の存在は知らなかったんじゃないかと、僕は思います。そして、小南はその「禁忌」とも言える口寄せ…外道魔像の存在…その口寄せの危険性を充分にを知っていたようです…。

「ダメよ!あの術はアナタの命を
縮める事になるのよ!」
(小南)

「……!」(小南)

「どうしてもやるのね…長門」(小南)

超特大の神羅天征を練り出そうとする長門を制止できない歯痒さが(第46巻/124頁)、小南には滲んで見えました。小南は明らかに長門を熟知しています。ここまで「秘密」に立ち入れるって…やっぱ…二人が「深い仲」だったんじゃないかと、僕には思えます。それを踏まえて見れば、弥彦が辞世として小南を長門に託したのが、父のものとも、兄のものとも思える行動であり、長門と小南が「深い仲」にあることを、弥彦も知っていたんじゃないかと思えて来るのです。だからこそ、小南を愛していた弥彦は自分より能力(力量)が十二分に高い長門に小南を託す事で小南を守れる…小南を守れるなら自分の命なんて惜しくはない…そう考えて易々と半蔵なんて下衆な忍の取引に乗ったかに見えた…弥彦の行動は胸に刺さるし、それを「子供だった…」と、男と女の機微に疎(うと)そうな長門がおっさん面で嘆くのも非常にしっくり来ます(笑)。

(全てのチャクラを天道だけに
集中した時の術の効果は大きいけど
その分リスクが高すぎる
それに以前この術を使った時より
五人の復活が遅い)(小南)

地獄道の復活忍術(対象者の時間を巻き戻して状態回帰させる時空間忍術の一種?だから、壊れてもそれ以前に戻せる場合は活動できる…身体の欠損も修復される)で、小南は操縦者である長門の疲弊、或いは変質を心配していました(第46巻/147頁)。この時、天道以外の「五人」と言っているのが、システムペイン(ペイン六道)の中にあって、天道(弥彦)の特殊性を感じさせたんですが、天道も他の六道と同じ死体であり、天道は単に輪廻眼の能力(神羅天征や万象天引以外の多彩な忍術)を付与された(他の六道は外道魔像の能力を分担された想定)であろう事が、これまでの描写からは読み取れます。でも、ま…小南が長門の忍術や細かな状態の把握してるのは既に鉄板で、忍(忍術)の特殊性を考えれば、やはり小南の長門に対する精通っぷりは非常に奇異で、それを「深い仲」以外で説明するのは、僕にとっては困難です(笑)。

「…どうしてこんな無茶を……」(小南)

「これが…オレの正義だからだ」(畜生道=長門)

そして、超特大の神羅天征で木ノ葉を圧壊させた長門に小煩(こうるさ)い小南は、利かん坊のやんちゃな子供に小言を言うお母さんのようでありました(笑)(第46巻/147頁)。そして、それに「正義」と応える長門には「中二病」の顕著な症状が…(笑)。他にもペインの木ノ葉強襲前に天道に「小南すぐに準備しろ」(第44巻/95頁)と急かされたり、地爆天星を出そうとした長門を小南が止めようとするも「少し黙っていろ小南……集中する」(第439話「地爆天星」)と、これまた中二病的な反応で長門が返してましたっけ。小南はどうみても長門に世話を焼くお母さん…多分、長門の全てを包み込むような存在だったと、僕は考えています。そして、ここが小南と言う女性の持つ魅力なんだけど、それを「マザコン」だけで片付けられないのが小南と言う女性であって、それこそが僕が小南にハマってしまう理由なのであります。



「今さら
私たちの前に現れて
何のつもりだ!?」
(小南)

「そんなつもりは無かった
お前たちが"暁"でなければの
死んだと聞いていて…
それがまさかこんなことに
なるとはの…」(自来也)

「あの時…あの時
大蛇丸の言う通りにしておけば…
そう思ってるのね…
けどアナタは私たちを助けた
もう遅いわ…
私たちは彼の思想の下
動き出した」(小南)

自来也が雨隠れに潜入して、先ず接触したのが小南でした(第41巻/50頁)。この時の小南は愛憎が渦巻く「女」そのもの…自分を捨てた自来也を怨むみながらも、未だにその想いを捨て切れないでいる…「女」だったと思います。僕の読みでは明らかに小南は自来也に「ほの字」で、自来也と対峙して交戦するも油でベトベトにされるや否や速攻戦意喪失して自来也を直視できないでいる小南に、自来也に対する非常に濃厚な想いが感じられます。そして、それは弥彦や長門のに向けられない感情…小南のエゴのような…小南の中の「女」が突出した情念に思えました。小南が自来也に出会ったのが7歳程度(長門の皆伝を10歳として、三年間の忍術修行期間から逆算)の筈で、そこからズーッと、小南は自来也を好きだった…所謂、ナル×ジャン的な「ほの字」だったと思います。

その気持ちがあった上で長門とも「深い仲」になったのも、長門と自来也に向かう愛情の質の違いであって、それが可能な女の子が小南であったのだと、僕は考えています。小南が醸す独特な愛情の発露はヒナタの醸す「ナルトマンセー」とほぼ対極と考えれば分かり易いかも知れません(…エッ!?全然、分かんないって?!)。ここで自来也に対して小南が言っているように、大蛇丸が三人の子供達にに示した「愛」にも、小南的には一定の理解があり、それを自来也と対で考えるあたり、弥彦や長門の理解力を遥かに凌ぐキャパシティが存在していて、それが小南の周囲を包むオーラになっている…とでも言えば良いか…逆に分かり難いですか…困りました(笑)。あたかも小南には後光が差している…女神様のように(僕には)光り輝いて見えるんだけど…。こ、これは…単なる好みの問題なのか!?ケルベロス…『厚化粧好き疑惑』…(笑)。

ま…愛情面で大蛇丸の存在を自来也の引き合いに出したのは小南だけで、小南は自来也と出会った時には既に大蛇丸の示す一見、冷淡に見える「愛」に対しても理解できるステージに立っていた…と、まあ、そう言う事です…ハイ。その機微にオトナになってから気付いた可能性もありますが、自来也や大蛇丸に接した時点で、既に大蛇丸が示すそこはかと無い優しさ…心の微細な襞(ひだ)を小南は感じていたと言う事で、これが弥彦や長門にできたかと言うと断じて否であり、対して小南はその微妙な心の突起を見逃さず記憶に留めていた…それ程のオトナだった訳です。それが齢(よわい)七つにして「ワ・タ・シ…何でも知ってまーす!!」の小南だったと、僕が考える理由であり、悲惨な境遇で弥彦と小南、それに長門が逞しく生き抜けたのは、小南のお陰だったと、僕は考えています。

「ありがとう…コレ
お礼」
(小南)

「折り紙が好きなお前は
あの子たちの中でも
とりわけ優しい子だったのォ…
他の二人はどうした?
死んだという噂は
嘘なんだろう?」(自来也)

小南は乾パンを分けてくれた自来也に花の折り紙を手渡します(第41巻/53頁)。そして、それが今も小南の髪飾りとして在る…。これは小南の「自来也OKサイン」だったと、僕は考えています。言うなれば「幸せの黄色いハンカチ」の倍賞千恵子さんがせっせと結んだ黄色いハンカチ…何枚も何枚も風にはためかせた…あの「黄色いハンカチ」みたいなモノじゃないかと思います。小南が自来也を「ほの字」と、僕が自信満々に言い張るのはそこに根拠があるのです(笑)。自来也も小南と雨隠れで対峙した時に(第41巻/49頁)、「折り紙」の話を持ち出しています。この時、自来也と小南はあの時、小南が自来也のくれた乾パンの包み紙で折った花の折り紙を思い浮かべた筈です。それは、あの花の折り紙には、勿論、乾パンのお礼の気持ちがあって、それにも増してホントに逞しくて頼れるオトナに出会えた小南の喜び(←この部分に小南の女の業が芽吹くのですが)…それと自来也が小南に感じた可愛さや愛しさが詰まっているのです。


「あれから数年
お前たちの名をちらほら聞くようになった
いくつかの紛争で名を売ったが
その後死んだと聞いた…」(自来也)

「先生は
あれからの私たちを知らない」
(小南)

「確かに知らないがのォ
"暁"のやっとることは
間違っとる!」(自来也)

自来也に激しく噛み付く小南(第41巻/75頁)。自来也が長門達の戦死を知ったタイミングが「半蔵事件」であり、その後、暫くしてから自来也がミナトを弟子受けした…とするのがナル×ジャンの時系列考察ですが、勿論、弥彦はこの時点で戦死し、長門は両脚を奪われる大怪我と、「堕天」ともとれる外道魔像との契約をしてしまう訳で、小南が言う「あれから…」とは、自来也が三年間の修行を終えて三人を放免した時…自来也が自分達の前から居なくなってからです。その辛さや腹立たしさは”どカスでど小物”な「半蔵事件」の長門の回想で嫌と言う程見せられましたね(笑)。小南は半蔵を自来也と対比する事で怒りを募らせているのであって、自来也が自分達と一緒に居てくれなかった事を責めている訳です。ぶっちゃけ、アナタといつまでも一緒に居て欲しかった…と噛み付いているのです。小南は自来也に今でも愛している…と言っているのです。

ここで、礑(はた)と気になるのが小南のキャラの変化です。弥彦と居るときは頼もしい兄に縋(すが)る妹のようであり、長門と居る時は甲斐甲斐しい母親のような小南が、自来也の前では自来也に対する噎(む)せ返るような情念を迸(ほとばし)らせる…ただの女になっている事に気付きますよね。自来也と初めてあった時の小南は折り紙が好きな可憐な少女だったし…。小南の大和撫子七変化的な対応の変化に、僕は大いに注目しております。それはマザコンで、ロリコンで、ペドフェリア?でショタコンの…それじゃ、ただの「ド変態」だってばよッ!!と、言われてしまいそうな性癖のせいだけでもなく、極稀にこう言う…女神様のような…凄まじい量の「情」をその身に湛(たた)える女子が存在するのです。基本的に「可愛い悪魔」の亜種なんですが…その希有な女子の存在をナル×ジャン的に…仮に「聖母」と呼ぶ事にしましょうか。


「うっ」(もうダメだ…
ここでボクは死んじゃうのか?」(長門)

<スッ>「!」(長門)

「これ…食べて…」(小南)

「聖母」…マザコンの何がいけないのサ!!

「聖母」 illustration:Cerberus

第445話「世界の天辺」で長門は小南に命を助けられました。小南が傘を差しパンを差し出す姿に、長門もきっと小南に「聖母」を見た事でしょう。それは食べ物をくれただけではなくて…自らの存在を許容されたような…「許し」を長門は感じた筈です。何を隠そう…僕も小南のこの時の表情にコロッと殺られました。これをして「連れ去られ系」と感想でも書いてしまいましたっけ(笑)。この表情は弥彦に見せるそれとは違うし、相当高い確率で自来也にも見せなかったと思います。小南は長門にだけこの表情を見せた筈です。このアルカイック・スマイルは、小南の計算ではなく無為だったとも思います。そんな計算で動く子ならもっと楽で安全な道に転んでますから…。小南のキャパシティって凄いんです。自来也は兎も角、弥彦と長門を丸呑みにする程に…極めてオートマチックに、極めてリニアに…小南は自分の存在を変形させているのですから。

「小南 何だよ
そいつらは?」(弥彦)

「死にかけてたから…」(小南)

「…………」(弥彦)

長門と出逢った小南が弥彦の下に長門とチビを導いた時の小南は長門にパンを与えたシーンとは明らかに違う小南でした。弥彦に頼り切るか弱い女の子…それに弥彦は男気を絞り出すように応えているように見える…。長門とチビも一緒くたに快く受け入れる…いい歳ぶっこいた大人が長門の物乞いを拒絶する荒んだ雨隠れで、その反応が如何にお大尽かは推して知るべしです(笑)。それでも弥彦が長門とチビを快く受け入れたのは小南が弥彦を頼っているからだと、僕は考えています。弥彦の親分肌な雰囲気は小南が弥彦に頼る日常があって培われた…つまり、弥彦は小南によって育てられたのだと、僕は考えています。最初から男らしい弥彦が居て、か弱い小南が頼った…のではなく、か弱い小南が弥彦に頼る事で男らしく力強い弥彦が出来上がって行った…つまり、小南の存在が今の弥彦を生み出した…と、僕は考える訳です。


「お前は不思議な奴だ…
昔のオレを思い出させる……」(長門)

「長門…」(小南)

「オレは自来也を信じる事ができなかった
イヤ…自分自身をも…
だが…お前はオレとは違った道を歩く未来を
予感させてくれる」(長門)

第448話「形見…!!」で、非常に仄かではありましたが、小南の表情が変化して行きました。ナルトの「諦めないド根性」に解きほぐされて行く長門を小南は恐る恐る確かめるように見守っていました。小南は長門に在っては「母親」の役割を果たしていた女性だから、長門の歪みの修整は正直嬉しかったと思います。小南は長門を許す事は出来ても、自分の脚で立たせ歩ませる父性ではなかったから…(←これは精神論なんだけど「半蔵事件」で不自由になった脚がキレイに符合するのが凄く皮肉…って言うか…)。小南は母性の塊みたいな女性だったのね…もしリアルでこんな娘に出逢ってしまたら…きっと攫(さら)っちゃうと思います(←コラーッ!!)。

小南と長門とが共に暮らす中で形成されて行った二人の関係性は別段、小南がそれを意識、或いは意図して出来上がったモノでない事は、小南のこれまでを考えれば分かる事で、小南は、ただ一緒に居る弥彦や小南の望む愛を極めてきめ細かく提供していただけなのです。それが小南の「素」であったところが、小南の「聖母」たる所以だと、僕は考えます。小南は非常に柔軟性の高い愛情を保有する女子であり、それが相手の形に絶妙に絡み付くように変形して包み込んでしまうのです。そして、これが男性が持ち得ない愛の形であり…愛の機能である事を知る人は少ない…。

例えば、小南は長門の母親のような役割を分担していました。それは幼くして長門が与えられた両親の死。そして親友・弥彦の死…と言う二つの大きな痛みに苛まれる長門の欠落感を補う最善を小南が極めて適性に補完していたのです。具体的には小南が長門を包み込み守る事で、長門の痛みを和らげ…生かしていたのだと、僕は考えます。それは、「うちは虐殺」で、その責めをイタチが一身に背負い、サスケに恨まれ憎まれる事で、サスケが生きる意味を見出せたのにとても少し似ています。もし、長門に小南が居なければ、長門は生きる意味を見失った筈で、小南は長門の母になり甲斐甲斐しく守る事で長門を生かしたのです。そして、それは難民として荒んだ雨隠れを漂白する弥彦においても、か弱い小南が弥彦に頼るシチュエーションがあって、弥彦は生きるバイタリティを発揮し…それによってカリスマが培われて行ったのだと思います。

「今さら
私たちの前に現れて
何のつもりだ!?」
(小南)

ぶっちゃけ、小南が弥彦や長門に生きるモティベーションや居場所、所謂…アイデンティティを与えていたのです。ただ、既にアイデンティティが確立していた自来也(自来也の場合は「予言」と「妙木山」が強く関与していて怪しいと言えば怪しかったんだけど…)にはそれは通じず、小南本人の願望は具現化せず、雨隠れ潜入戦の小南の女女(おんなおんな)した自来也への叱責で暴発したのではないかと、僕は考えています。小南が弥彦や長門に対しては極めて冷静で居られるのに、自来也に対しては感情的で、小南が持つ不満や焦りがダイレクトにぶつけられる。小南の柔軟性が自来也には発揮できなかった訳で、それは「与える愛」「請う愛」の違いとも言え、自来也を前にした小南は「聖母」ではなく、単なる女性だった…。そして、想いの中心(花の折り紙)がいつまでも自来也にある小南に…物足りなさを感じる長門が綱手を求めたのではないか…と、ペインの木ノ葉強襲では勘ぐってしまったのです。

小南は弥彦や長門の望む姿に如何様にも変形出来る柔軟さがあったのです。それをしてナル×ジャンでは小南を「聖母」と呼ばせて頂いております。小南が明確に「自己」を示したのは自来也に対してだけであって(それをさせたのが小南の女の業であり、その特攻も自来也の綱手マンセー故の一方通行だったとは…恋とは切なく、時に残酷なものなのね…)、小南が冷静で居られた弥彦や長門にとって小南は「聖母」であったと思います。ちょっとエッチい話に聞こえてアレなんですけど…弥彦や長門を包み込む小南の柔軟さが二人を立てていたのであって、その「神秘」については将来的に実地(アッ…♡♡に体験して頂くとして…(汗)、取りあえず今は「腐った脳味噌」でシミュレーションでもしてて下さい(笑)。

そして…もしも小南みたいな女子に「これ…食べて…」と、優しい手つきで食べ物を差し出されたら、多分、鳥のように両腕を<パタパタ>と羽ばたかせて(何故だか僕はこのシチュエーションで<パタパタ>してしまうんだけど、もしかしたら僕の前世が鳥だった説が濃厚だったり…笑)、僕は<パックリ>と頬張っていたと思います。そして、僕は「聖母」の膝枕で眠りに落ちるんだ…。その心地よい微睡(まどろ)みの中で…こんな腐ったお話を考える…「腐った脳味噌」が入った頭を優しく撫でる…掌(てのひら)の温かみを感じるのです。その時~あなたの母になって…私の命さえ差し出して…あなたを守りたいのです~と、「火サス」のエンディング風に「マドララ」が絶妙のタイミングでフェードインして…。



  
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第448話「形見…!!」


「………」(ナルト)

自来也先生の信じた事を信じてみる…か
なるほど…それがお前の答か」(長門)

「で………オレ達に―
お前が世界を平和にするのを
信じて待てとでも言うのか!?」(長門)

「………」(ナルト)

「ふざけるな!
今さら自来也の言った事など
信じられるか!」(長門)

「本当の平和などありはしないのだ!
オレ達が呪われた世界に生きているかぎり
そんなものはありはしない!」
(長門)

「なら…
オレがその呪いを解いてやる
平和ってのがあるなら
オレがそれを掴み取ってやる」(ナルト)

「オレは諦めねェ!」(ナルト)

「……」(長門)

「お前…
……それは…」(長門)

「?」(小南)

「長門…どうしたの?」(小南)

「…そのセリフは…」(長門)

「そうだってばよ…
今の全部この本の中のセリフ
エロ仙人の書いた最初の本だ」(ナルト)

「エロ仙人は
この本で本気で世界を
変えようとしていた」
(ナルト)

「………」(小南)

「本の最後に
この本を書くヒントをくれた
弟子の事が書いてあった
アンタの名前だ…長門」(ナルト)

「!」(長門)

「そんな…
これは偶然か……?」(長門)

「そして…この本の
主人公の名前…それが…」(ナルト)

先週、クサリ帷子の内に忍ばせた『ド根性忍伝』を取り出したナルトが「エロ仙人の信じた事を信じてみる」と、大見得を切ったナルトでしたが、長門はナルトが取り出した本が『ド根性忍伝』であった事には気付かなかったようです…って言うか、『ド根性忍伝』を忘れてた…ようです。長門はナルトが吐いた台詞を自分の記憶の奥底に見出します。ナルトは妙木山でフカサクに『ド根性忍伝』を手渡され読みました。そう言えば、奥付(著者近影)も読んでましたね。そこには長門の名前があった…。ナルトはそれを覚えていて、長門に自来也の想いを伝えようとしたんだと思います。長門はそれに静かに食い付いています。長門のただならぬ雰囲気に小南がちょっと慌てています。普段の長門にはない揺らぎだったのだと思います。

このエピソードでの小南の台詞…「無言」「……」なんですが…それに特に注目して貰いたいです。その奥底には小南が長門の何だったのかが隠されています。長門は雨隠れでは自来也すら殺してしまった。シズネも人間道に殺されてしまった…。カカシやヒナタを傷付けた。確かに、長門が木ノ葉襲撃を行い、甚大な被害を木ノ葉に与えました。しかし、そこには長門の言い分だってあった訳で、木ノ葉だけが完全な正義でもなかった。小南は長門の半生を知っているから、そんな長門の気持ちが良く分かったのでしょう。それが小南の長門に対する甲斐甲斐しさの正体だった筈です。僕は小南みたいな女の子が好きです。そして、小南のような女の子が描ける漫画家は世界の何処を探してもキッシー以外いない…。僕の歪んだ願望も確かにあるけど…そう断言させて頂きます。

先週まで長門がナルトに切々と告げた過去の回想は長門の恨み節であり、長門が如何にして歪んだのかを伝えるものでした。オトナならばそれがどんだけ言い訳めいているかを感じたと思います。多かれ少なかれ、人は誰かを傷付け、誰かに傷付けられる…そんなの当たり前だし、それを理由に自分が同じ事を他人にする事を「我侭」(わがまま)と呼ぶ事も。だから、退屈だった筈です。面白くなかったとも思う。そして、それと等しく釣り合う程度の怒りを半蔵やダンゾウにも感じたと思います。それは半蔵の行いがオトナとしては看過出来ない非道だったからで、それが長門には同情も感じさせた…筈です。きっと、それと同じ事を小南だけは認識していた…。何故なら、小南は雨隠れの難民だった子供の頃から「ワ・タ・シ…何でも知ってまーす!」女神様だったから(笑)。

ココから長門の回想が始まります。長門が自来也の下で修行した雨隠れの終盤…恐らく、自来也が弥彦や小南に先んじて長門に別れ(安寧秩序の行)を告げた後でしょう。自来也はそこで長門が輪廻眼を持つ意味を伝え、同時に自分が抱える悩みを打ち明けていました。長門は時折、自来也を「先生」と呼んだり、呼び捨てにしたりしています。それは、自来也が免許皆伝とし、一人前の忍として認めた事に由来するものだと、僕は考えています。決して自来也を軽視しているのではなく、寧ろ、その教え…「自分で考える」を厳格に実践しているからであって、呼び捨てに関しては自来也の間違いや不備に対する判定であると思います。それは小南とて同じで…しかし、長門ほど感情が逆立ったりしないのは「想いの質」が、長門のそれとは大きく異なるからでしょう。

自来也が独りラーメン(雨隠れの何処から調達したのか?雨隠れは水産資源は豊富そうだけど、それ以外の穀物や食肉については期待薄で、この場合、自来也が蝦蟇のアシストで木ノ葉隠れ辺りから食材を持ち込んだ…筈です。長門がその姿に驚かない事から三人の子らも自来也にラーメンを振る舞われたのだと思います。描写ではちゃんと具の乗っかった本格的なラーメンでしたね。一楽仕込みだったのかしら…もしかして)を啜るところに、長門がやって来ます。長門は自来也に打ち明けられた「悩み」…奇しくも長門がナルトに問うた問いに等しい…の「答」を携えての登場でした。長門なりに自来也の悩みを解消したかったのでしょう。長門は自来也が自分に悩みを打ち明けてくれたのが余程嬉しかったから、自来也に自分の「答」をどうしても伝えておきたかったのです。


以下…長門の回想…(…って言うか忘れてた記憶…)

<モグ><モグ>(ラーメンを食べる自来也)

<ガラガラ…>「先生」(長門)

「?」(自来也)

「どうした?」(自来也)

「今…大丈夫ですか?」(長門)

「ああ…本を書こうと思っておったが
なかなかアイデアがでなくてのォ…
腹ごしらえをしてからにしようと
休憩中だ」(自来也)

「で…どうした?」(自来也)

「………」(長門)

「先生が前に言われた
この世界の憎しみについて
ボクなりに考えてみました」(長門)

「…ほう
何かいい案でも見つけたかのォ?」(自来也)

「………平和……
そこへ行く方法はまだオレにも
分かりません…」(長門)

「でも…」(長門)

「いつかオレが
この呪いを解いてみせます
平和ってのがあるなら
オレがそれを掴み取ってみせます!」
(長門)


「………」(自来也)

「方法より大切な事…
要はそれを信じる力です!」(長門)

「そうか…いい案だの
確かにそうかもしれん」(自来也)

「!」(自来也)

「おおう!」<ポン>(閃きに喜々とする自来也)


「どうなったんです?」(長門)

「どうやらお前のおかげで
いい本が書けそうだ!」
(自来也)

長門が自来也にこんな風に堂々と告げた「答」が『ド根性忍伝』のネタ元になってたなんて!!(笑)。しかし、ナルトが天道を打ち破った時の台詞「オレが諦めるのを―諦めろ!!!!」(第442話/「最後の賭け!!」)に反応しませんでした。これは大人の特性と言え、もの凄く昔の事をクヨクヨと悩み続けたり、凄く大切な事をきれいさっぱり忘れてしまったり…。長門はこの感動的な行を完璧に忘れていたんだと思います。そして、それを忘れさせたのが「半蔵事件」であり、長門に堪え難い痛みを与えた大人の悪行だったと言えます。あの一件が長門から大切な人や両脚を奪ってしまった。心を挫き、嘱望された長門の希望を失わせた…。それをやっちゃ~ぁ…お終めーよー!!…ってのを半蔵はやっちゃった訳で、それが僕にはめちゃめちゃ腹立たしく、琴線がジャカジャカと掻き鳴らされたのです。

そして、その記憶を蘇らせたのがナルトの「答」でした。ナルトが『ド根性忍伝』の奥付の長門の名を覚えていて、ペインとの戦いの中で、それがペインの本体である長門と気付いた上で、『ド根性忍伝』の台詞を引用して長門を驚かせた訳です。ナルトには物語の主人公のモチーフが長門であった事が分かってたから、こんな芸当ができた筈で、ナルトがシカマル並みに賢く見えて来て、何だか怖いです(笑)。ま…戦術の組み立てや起点の良さはこれまでも何度も驚かされましたし、何たってナルトとは四代目の息子なんですから…。しかも「予言の子」で、世の中をかつて無い安定と平和に導く救世主なんですから!!このくらいの事できて当たり前なんですよね(笑)。その為にナルトに仕込まれたであろう「狡さ」の一つや二つや三つくらい…大目に見れますもんね(笑)。

…で、ここで自来也が「おおう!」<ポン>となったのに、個人的に刺さりました(笑)。これは何か物を書いた事がある人だったら良く分かる感覚だと思います。凡そ、人の考えとはダムに塞き止められる水のようであり、水門が閉まっていればそこから流れ出せず淀んでしまうのです。自来也が何かを書きたくて書けない状態がそれと似ている…と思いました。そして、何かの拍子に水門が開かれ、淀んだ水の塊が流れを生み出す…僕がナル×ジャンの記述を書き連ねる中でも、それと似た事は往々にしてある…。それはタレコミだったり、描写に対する気付きだったり、何気ないリクエストだったり…。多分、『ド根性忍伝』はこの刹那に態を成した…僕はそう思います。箸を置いた自来也はそれをペンに持ち替えカキカキした…怒濤の如く書き下ろした…姿が僕にはしっかりと見えました(笑)。

「いつまで泣いてんの弥彦
またいつか会えるよ」(弥彦を宥める小南)

「…う…先生ェ…」(メソメソしている弥彦)

「……」(何をか想う長門)

<ガラ><ガラ>(庵の扉を開ける…)

「!」(自来也の置き土産に気付く長門)

<スッ>(『ド根性忍伝』作・自来也)(長門)

「?」(小南・弥彦)

<パラパラ>(長門)

自来也が庵に残した『ド根性忍伝』を手に取る長門。長門は物語に一気に引き込まれて行きます。自来也は長門の「答」にインスパイヤされ一気にこのお話を書き下ろしたお話の勢いが齎したものでしょう。その写しなのか、生原稿なのかは定かではありませんが(多分、生原で後に再度原本が起こされたと思います)、売れなかったとは言えその後「イチャイチャシリーズ」で一世を風靡する自来也の処女作ですから、きっと「何でも鑑定団」に出したら驚きの結果が…(笑)。ま…印刷でない自来也の肉筆だったから、読みにくかっただろうけど独特な力を帯びた作品になっていたのだと想います。それが長門のただならぬ雰囲気と、ナルトが妙木山で同著を読み耽った感情移入と似ていて、それが長門っぽくなくて、妙に熱くておかしかったです。ここで…控えめで大人しい長門が、ヒーロー然としたヒーローになり切る気持ちを引き出したのは、偏(ひとえ)に自来也の作品が持つ力だったのだと思います。

<ガガガガガガ>

「そろそろ観念したらどうだ?
鬼ごっこもそろそろ飽きてきたぜ」(悪役)

<ハァ><スッ><ハァ><ハァ>(ヒーロー=長門)

<ブン>(長門)

「!」(悪役)

<ボフ>(ケムリ玉か!)(悪役)

<ギン><ギン><ギン><ギン>

「ぐあ!」

<ハァ><ハァ>

「諦めろ」(悪役)

「一言いいか…」(長門)

「聞く気はねェ…
もうくたばれ!!」<ドッ><ゴッ>(悪役)

「!」(悪役)

「オレが諦めるのを―」(長門)

<ボン>「!?」(悪役)

「諦めろ」(長門)



<ドッ><ガッ>(長門)

(影分身か!)<ガガ>
<ドサ>(悪役)

「くっ…
オ…オレを倒しても
また次の刺客
この里を襲う…」(悪役)

「ケケケ…
オレ達が呪われた忍の世界に…
生きているかぎり
平穏は…ない」(悪役)

「………」(長門)

「なら…」(長門)

「オレが
その呪いを解いてやる
平和ってのがあるなら
オレがそれを掴み取ってやる!
オレは諦めない!」
(長門)

「……」(悪役)

「き…きさまは…?」(悪役)

「オレの名は―」(長門)

ま…ここは妙木山でナルトが感情移入した行と全く同じですが…ヒーローが輪廻眼になっていて、髭痣が無い(汗)…と言う事は、ヒーローの外見に関しての髭痣に関する言及が無く、長門が想い描くヒーロー像が自分を投影した結果であり、それが額当て(雨隠れ)にも現れています。つまり、キッシーのタイムマシーンで加筆されたナルトの思い浮かべたヒーローの髭痣はナルトの付加情報であり、長門の輪廻眼に相当する条件と言え、木ノ葉に過去から九尾の人柱力が居た想定は脆くも崩れ去る事と相成りました(笑)。ヒーローの額当てが長門とナルトで違うと言う事はそれに対する言及が本文に無かった…と言う事で、仮想国間の架空のお話であった事も知れ、木ノ葉が内々で九尾を保有していた史実とは関係無い事が確定した事になります。でも、神無毘橋は赤く燃えましたけどね(笑)。

長門の想い描くヒーローが何気にイケメンで、女子にモテそうな雰囲気なのはナルトのそれと同じですから、これに関しての言及は本文にあった…つまり、それが自来也の想い描くヒーロー像だった筈で、それが綱手の超面食いと関係してる可能性は非常に高いです。自来也の綱手に対する想いは二人が出会った6歳程度から立ち上がっていて、そこから自来也は綱手だけを想い続けた事は明らかで、その願望が自来也の作品に投影されている点に異存は露程もありません(笑)。しかし、それに接したナルトと長門が自来也の想いの深層を察したかは微妙。長門の木ノ葉強襲での機微を鑑みれば、長門は何らかの気付きがあったとは思いますが、男と女の惚れた腫れたまでは分かったとは思えないです。これが解かるのが小南であって、そんな女の子が自分の近くにいる事の意味を男の子はもっと有り難く感じるべきなのよ(汗)。

長門の回想終了…(長かったーッ!!…キッシー乙…汗)



「ナルトだ!!」(ナルト)

「!」<ビクン>(長門)

「だからオレの名前は
エロ仙人からもらった大切な形見だ!
オレが諦めて師匠の形見
をつける訳にはいかねェ!!」(ナルト)

「オレは火影になる!
そんでもって雨隠れも平和にしてみせる!
オレを信じてくれ!」(ナルト)

ナルトの声で長門は現実に引き戻されます…。長門の回想の中で自来也が食べるラーメンの具に「ナルト」が乗っかってましたし、それを自来也が見つめる様は、自来也がテキトーに決めた…とする主人公の名前に符合します。それをミナトとクシナは生まれて来る子…に頂戴したいと言っていました。しかし、これを一読した事のある長門が、この主人公の名前すら忘れていたのはちょっと奇異に思えます。ま…それほどどカスの「半蔵事件」の痛手が長門には重かった…と考えるべきで、記憶喪失に近い精神的には巨大なショックが長門を蝕んだのでしょう。また、外道魔像との契約による障害もあったのかも知れません。何をおいても描写に間違いは存在しません故(汗)、それを認めるのは「考察」を諦めるに等しく…ナル×ジャンにおいては、それこそ「オレが諦めるのを諦めろ!!」に近いです…ハイ(笑)。

余談ですが…某英文のネタバレコンテンツでの第448話「形見…!!」のタイトルは「Inheritance」で、これは日本語に訳すと「遺産」のようです。「形見」であれば「keepsake」が直訳で「記念品」となり語彙的には近いと思いますが…ニアンスとして『ド根性忍伝』の主人公の名前がナルトに託された意味を重く見た配慮かなーと思います。しかし、イタチが木ノ葉強襲でカカシに告げた「四代目火影の遺産ですよ……」(第16巻/149頁)が、ここに来て響きますね。あれが九尾だけでなく、ナルトにナルトと名付けた…自来也やミナトの本意を言っていたのだとしたら…ナルトを「遺産」と呼ぶイタチって…『NARUTO -ナルト-』って…深過ぎるッ!!…って言うか、この場合は英文に翻訳する人のセンスが抜群に良い事になりますが…「形見」は「大辞泉」で引くと~死んだ人や別れた人を思い出すよりどころとなるもの。残した品や遺品、また、遺児。「父の―の万年筆」~で、そもそも「形見」の意味する浪花節的なニアンスを英語で表現するのは難しいのもあるんですけどねーッ(笑)。

ちなみに…「カカシ外伝」でサクモの「形見」の白光のチャクラ刀を携えるカカシが言わなきゃ良いのに言ってしまった「これは父の形見だ!!」「形見」「MEMENTO」(ep242)と訳されていて、これは「記念」のニアンスが強いようです。本命の木ノ葉強襲でのイタチの台詞では「Isan」(ep142)と思いっきりローマ字表記で、注釈に「ISAN is something left after a person's death/inheritance/legacy/heritage」とあります。「inheritance/legacy/heritage」はそれぞれ「遺産」の意味があり、大きさ(規模)や重さ(意味・意義)などのニアンスに違いがあるように思います。翻訳は好み…翻訳者の趣味や嗜好が大きく影響しますから一概に言えませんが、木ノ葉強襲ではイタチの肉声を重視したかったのかな…と、僕は考えます。しかし、ここは門外漢故…英語に堪能な方のご意見が是非欲しいところですね(汗)。これを英語で言うならば「Help me!!」になるのかな?(笑)【閑話休題】

「………」(長門)

(無言)(小南)

「………」(ナルト)

…で、先に書いた小南がこの辺りから…大外一気で巻くって来ます(笑)。小南の心理描写に対する評価には、僕の歪な半生…ま、ほぼ恋愛絡みなんですが(脂汗)…それが大きく影響していまして精度に関しては微妙です。基本的に僕は小南みたいな女の子が大好きですから、そりゃもうどんなに大きなアバタであってもエクボに見えてしまうし、小南が歩き煙草したり、道端に唾を吐くのなんか見えないです(笑)。小南のお話はここで雑談程度に書くのが勿体ないので濁す事にします。詳しくは「小南Ver.2」にでも考察する事にいたします(笑)。ここでは小南の示す存在感と言うか、長門とナルトに対する違和感としての小南と言う女性を考えてみて下さい。でも、既に「火サス脳のマドララ体質」でも書いちゃったしなーッ!!テーマがちょっとカブるなーッ!!(笑)

「おまえは…この世界の救世主だ…
お前なら…本当に―」(弥彦の回想)

「要はそれを信じる力です!」(長門の回想)

「ならオレは…
エロ仙人の信じた事を信じてみる」(ナルトの答)

長門の中をいろんな想い出が交錯します…雨隠れの庵~修業時代のカット…長門家の食卓のカット…幸せだった記憶…それは長門が望む…その力の大きさには些か不釣り合いにも思える…「平和」。それと同期するように長門が「痛み」で忘れていた記憶が蘇って来ます。そもそも長門は大人しく気が弱い子だったから、「半蔵事件」は僕が想像する以上のショックだったんだろうと思います。しかも14~16歳程度の年端も行かない子供だった事を考えれば、この折れっぷりはそう外れてはいません。普通だったらもっと引き蘢りの人生を歩んでも良かったんだけど、長門の傍らの小南がそれを阻止したんだと思います。小南の長門に対する既知は「半蔵事件」当時の二人の深い仲を感じさせますし、長門には小南が非常に大きな存在だったのでしょう。


「……」(長門)

「オレは兄弟子
同じ師を仰いだ者同志
理解し合えるハズだと
前に言ったな
アレは冗談のつもり
だったんだがな…」(長門)

「………」(小南)

長門の硬直した考えが解きほぐされて行くのが解ります。ペイン強襲で、特に天道の醸すユーモアやペーソスは、システムペインの操縦者である長門の持つ雰囲気だったようです。それを徐々に長門が認め始めています。デイダラの言葉を天道が引用したのも、デイダラが示したヤンチャな感じがナルトの元気さと似ていたからだったのかも知れません。長門は人が示す微妙な機微を感じられる繊細さを本来持っていたのです。それが不幸な生い立ちに塞き止められていただけで…。そして、この行の小南の微妙な表情の変化…この機微が小南の存在感であり、ここに来て顕著になる長門の変化に同調しているところに、僕は注目しています。小南の微妙な変化…その機微が示すもの。小南が長門の変化に安堵を感じているように見えるのが、僕は嬉しくてならない…。

「お前は不思議な奴だ…
昔のオレを思い出させる……」(長門)

「長門…」(小南)

長門は不幸だった…住んでいるところも、出逢った大人もどカスでど小物過ぎた…(笑)。対して、ナルトは九尾の人柱力としての不遇さはあったものの、それが何故だか歪みの原因にはなり得なかったし(八卦の封印式によるクシナの関与説)、イルカ→カカシ→ヤマトが織りなす黄金のトライアングルで守られスクスクと成長しましたっけ。しかも、悪い虫…否…女子との接触もサクラ以外皆無(八卦の封印式によるクシナの関与説)だったのも、ある意味、ナルトを歪ませずに成長させた一因であると、僕は考えます。ナルトは重篤に護られていた事は確かであり、それは…まるで長門の失敗を反省するかの様な周到さであり、そこに見えざる力が働いていた可能性はゼロではないとも思います。血統的には長門はナルト以上の資質(輪廻眼)があったのに…。

小南の表情が長門を確かめているように、僕には見えるんです。ナルトがこのシェルターに入って来たばかりの時には「長門、時間のムダだ!今すぐこいつを―」(第444話/「答」)と、極めて厳(いか)つく物騒なこと言ってましたよね(笑)。あの時点からココまでの小南の変遷が長門に対する小南の存在を如実に物語っています。小南が居たから長門が居る…のだと、僕は思います。また、長門の血刀の不意打ち(第444話/「答」)を受け、長門のチャクラを振り切って殴り掛かったナルトが小南が盾となり長門を護ったのを見るや、怒りに流されずその拳を止めたのは、この小南の本質をナルトの無意識が認識したからだと、僕は考えています。ナルトが小南をぶっ飛ばせない理由がそこには存在するのです。そして、それが小南と言う女性なのだと、僕には思えてなりません。



「オレは自来也を信じる事ができなかった
イヤ…自分自身をも…」(長門)

「だが…お前はオレと違った道を
歩く未来を予感させてくれる…」
(長門)

「!」<ズズズ…>(ナルト)

「お前を……信じてみよう…
うずまきナルト…」
<スッ>(長門)

とうとう長門はナルトの「答」を受け入れてしまいます。そして、多脚戦車と神経接続していたと思われる両手を解放し、静かに印を結びます。両腕には無数のピアスが刺さっています。これがシステムペイン(ペイン六道)の操作系の要でしょう。そして、長門には印を結ぶ手がちゃんとあった…。やはり「半蔵事件」で失われたのは両脚だけだったんですね…。あの一件で長門が両脚を失わなかったら…ホントに「安寧秩序を為す者」として長門の今があったかも知れないと思うと、半蔵が為した罪がどれ程大きいか…あのど下衆でどカスな行いが、今さらながら悔やまれてなりません。既に半蔵はペインに殺されたようだからアレだけど、あの一件に加担したダンゾウは今も木ノ葉で温々としている訳で、その「解り易い悪」断罪せずに一歩も先に進める気がしません。しかして、戦うべき「真の敵」が分かり過ぎるのもアレで、ここにはもう一段の高みを求めたい…そんな我が侭が…ムクムクと…(笑)。

でも今さら長門が印を結んでどんな忍術を発動すると言うんでしょうか。手枷(手錠)をハメられ、長門(ペイン)以外がアクセス出来る外道魔像とは何らかの事情があって、長門から分断されているようですし、今さら自来也を生き返らせたりするのも…何かなーですし(汗)。ここは地獄道の閻魔蟋蟀の再生忍術(時間の巻き戻し)の大掛かりなのを発動して超特大の神羅天征発動前に戻すか、或いはもう少し小規模に、人間道が抜いた魂(霊体?)を返却するとか…ならばシズネは生きかえる…かも。でも、ま…そんな簡単に過ちが修復出来るから人の命が軽々しく感じられるのであって、それが忍のシステムそのものを殺伐としたものにしてしまってる事を鑑みれば、もっと違う何かか…。ま…ここは次週を楽しみに待つと言う事で…一つ。エッ…!?カカシさんを生き返らせる?!って…そ、そんな…カカシは端っから死んで無いと…口が酸っぱくなるほど…(笑)。きっと、僕らを良い意味で裏切る…キッシーのファンタジスタが見れると…それが僕の予想なんだけど…(汗)。




  
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「窓越し」(まっカカ…其の九)

 
「おそらくコレのことだ」(カカシ)

「イチャイチャタクティクスの…
タ!」(シカマル)

「カカシ先生!」

「気になって
こっちへ寄ってみたら
声が聞こえてきてな
だいたいは聞かせてもらった」(カカシ)

カカシ先生ってば…「窓好き!?」と気付いたのが(第44巻/86-87頁)、暗号解読に躍起になるシカマル・シホ・ナルトに助け舟を出したカカシが何故だか暗号班の窓からイチャイチャタクティクスを携えて現れた時です(笑)。カカシが「声が聞こえてきてな」と言い訳(笑)をしていましたが、普通はちゃんと入り口から入って来るでしょうよ(笑)。ま…この後、「椅子がギシギシと音を立てて…」(P15)とか「意外に大きいのね…」(P7)と、暗号解読のヒントをカカシが与えた為に、普段、カカシが読み耽っている「イチャイチャ」がどんだけイカガワシイ読み物であるかがナルトやシカマルに知れて、自分で掘った墓穴に自分で入るハメになり、ナルトは兎も角、ちょっとオトナなシカマルにイチャイチャの内容が漏れたのが、何よりもカカシにとっては痛かったように思えます(笑)。

シカマルやナルトがなんぼ幼いとは言え、一応は忍なのですから、不意の接敵があったなら察知するくらいのスキルはあると思います。しかし、この時もカカシが声を掛けて初めてナルトやシカマルがカカシの存在に気付いたのは、寧ろ、シカマルやナルトの感知を掻い潜る卓越したカカシの接敵能力隠形(おんぎょう)を褒めるべきでしょう。カカシは例え忍相手であろうと、察知される事無く近付き様子を窺う(透遁)なんて得意中の得意だったんでしょうね。そして、それには「窓」がお誂え向きだった…。カカシは常に忙しい人だから手っ取り早く情報が入手できる「窓>玄関」で、それを誰にも察知されないように、秘匿し続けているところがまたカカシらしく、奥ゆかしい…と言うか複雑と言うか…まったく…カカシってヤツは…と、僕らが感じてしまうとこなんですよね(笑)。

「………
お前の目になって
先を見すえるのは……

どうやらここまでのようだ」(カカシ)

例の「死ぬ気満々」のカカシの走馬灯ですが(笑)(第46巻/44頁)、カカシがオビトの代理人生を送っていたんじゃないかと、改めて気付いた時(詳しくは「焚き火」まっカカ⑤参照して下さい)、何だかカカシの「窓好き」が染みて来たんですよ…。染みた…と言うよりは痛かった…かな。カカシの「黙秘」(まっカカ④)にこれまで散々騙されて来た訳ですが、同じ事はナルト達にも言えて、カカシはこのオビトの代理人生と言う極めて自虐的な生き方を送る事実を、誰にも悟られる訳にはいかなかったのです。だから、カカシはソッと「窓越し」に大切な人達を静かに見守る事しか出来なかったのです。それをカカシの「窓好き」として、それを滑稽に思い笑っていた僕は浅はかでした…。カカシがどんな想いで子供らを見守っていたのか…それに気付いた時には…まったく…カカシってヤツは…どんだけオトナなんだってばよォ!!??……と。


「もう……
みんな殺されてる」
(カカシ)

「オレもお前より長く生きてる
時代も良くなかった
失う苦しみは嫌ってほど知ってるよ」(カカシ)

「……」(サスケ)

「ま!
オレもお前もラッキーな方じゃない…
それは確かだ
でも最悪でもない」(カカシ)

「!」(サスケ)

「オレにもお前にも
もう大切な仲間が見つかっただろ」(カカシ)

そのカカシのオトナっぷりが揺らいだエピソード…(第20巻/112-113頁)。それがカカシがワイヤーでサスケを拘束した樹上のサスケの慰留の行でした。この時、カカシが「オレもお前もラッキーな方じゃない…それは確かだ」と言うように、神無毘橋で盟友・オビトを失いオビトの写輪眼と言う「十字架」を背負ったカカシと、うちは虐殺で全てを失い、兄・イタチを憎しむ事でしか生きられない「イバラの道」を歩むサスケにカカシは確かに共感を感じていて…それは「オレと似たタイプだったからだ」(第13巻/94頁)と…千鳥伝授(中忍試験のサスケVS我愛羅戦)の行で、カカシが言い訳した台詞に奇麗に符合します。カカシはサスケには明らかに特殊な感情を抱いているように思います。そして、その一端がこのシンパシィ(共鳴?)にある事は間違いないでしょう。そしてここでカカシは大きな過ちを犯しているのです……(汗)。

「オレにもお前にも…」

それは別に「もう……みんな殺されてる」と、サスケの儚い期待(サスケは自分がカカシの「大切な人」じゃないと知って唖然とした…実際はカカシ側の事情があったんだけど…それを知る由もなく)を打ち砕いた冷淡さではなく…第20巻/112頁…最下段のサスケのポカン顔のカット…カカシがサスケに「大切な仲間」の存在を問うた時も、勢い余ったのか「オレにもお前にも…」と付加してしまったところです。その前にカカシはサスケに「もう……みんな殺されてる」と言ったばかりなのに……(笑)。カカシは確かにオビトの代理人生を送っているのだと、僕は確信しています。サスケが自分に向かって「大切な人を殺す」と言っているのだけど、オビトとして生きるカカシにとってっは「もう……みんな殺されてる」は正しい訳です。ここまでカカシはオビトの人生を正確にトレースしてたんですよ……。しかし、カカシも人の子…生身の人間です。そんな…機械のように精密で完璧な行動をとるのは不可能なのよ。

そして、カカシはサスケに自分を重ねて感情移入してますから、ナルトを見守る様な冷静さは持ち得ない訳です。ココ(←冷静さ)はちょっと「アレ!?」っと思うだろうけど…いつか書きます…「黙秘」(まっカカ④)でも書いたけど、カカシはミナトにナルトを託されている筈で、巻物蝦蟇(ゲロ寅)を自来也に委ねたミナトが、それと等価な「何か」をカカシにも委ねた可能性がある…のです……ここでカカシはサスケに対して自分の自虐的な生き様を同期させているので、大きな不条理や欠落感を抱えたサスケの遣る瀬なさが良く分かるのです。だから、サスケを前にしたカカシはオビトではなく、どうしてもカカシとして対応してしまうのでしょう。それが「オレにもお前にも…」の持つ不整合さです。言い換えればこれはカカシの人間味であり、温かさです。そして、カカシはサスケに対しては冷静でいられなかった…。サスケはカカシにとって「特別」だった…。

「オレの
言ってることが
ズレてるかどうか
よく考えろ」
<ザッ>(カカシ)

里抜けにリーチが掛かってるサスケに(第20巻/114頁)、この淡白さはないだろ!!と思ってしまったカカシのサスケ慰留でしたが、これ以上、カカシがサスケに接する事にカカシの方が絶え切れなかったんじゃないのかな…と、僕は思うんです。カカシは特殊な生き方を余儀なくされているから、こんな風に心が剥き出しになってしまう相手に接するのは、繊細でナイーヴなカカシには苦痛だったんだと思うからです。この不整合さがカカシがサスケを止められなかった理由であり、ガイがリーを立ち直らせる事が出来た行(くだり)との対極にあるカカシの心理です。これはズーッとお待たせしてる「ガイ」(まっカカX)で書きますね。カカシはバツが悪くなって立ち去ったようなもんで、ズレてるかズレてないか…って言われれば、明らかに…ズレてましたよね(笑)。

カカシはオビトとして生きる決意を誰にも悟られないように実践してたから、カカシが前面に引き摺り出される相手…特にサスケにはカカシは苦慮してたのでしょう。だから、カカシのサスケに対する淡白な態度は悪気があった訳ではなく、もっと大きな目で見ると「イタチの意向」と言うものがサスケには纏わり付いていて、それをカカシは知らなかったとは思いますが、「運命」と言う必然がサスケを里抜けさせてしまった…。カカシがサスケの慰留に失敗したのも不可避な側面が多分にあって、どうしても僕には責められない…。ここには『NARUTO -ナルト-』と言う物語の孕む「謎」が潜んでいまして、それを書きたくて…でも書いてしまったら……と、切ない気持ちで一杯なんだけど、このお話はもう少し温めさせて下さい。



<コン><コン>「!」(ナルト)

「な…なんだ…
カカシ先生か……」
(ナルト)

「五代目がお呼びだ
すぐに支度しろ」
(カカシ)

「窓越し」(まっカカ…其の九)

「窓越し」(まっカカ…其の九) illustration:Cerberus

自来也の訃報をナルトに知らせる行で(第44巻/27頁)、カカシがナルトを呼び出しに来ています。「窓好き」のカカシはやっぱり窓ガラスを叩いてナルトを起こします。この時、カカシはナルトの心中を察するあまり冷静さを欠いていました。何故なら…こんな風にナルトを起こしたら、いつもこうしてナルトの寝顔をカカシが確認してたのが、僕にバレちゃうじゃない……。この自然さは明らかにカカシにとっての日常であり、当たり前の行動だった証拠と言えるでしょう。勿論、ナルトにも誰にも気付かれないようにして…。ナルトに対してはサスケに対するそれとは違った想いがカカシにはあった筈で、そこには明らかに「ミナトの意向」が影響していたんだと思います。だから、カカシはナルトを穏やかに眺める事が出来るのです。ナルトに対しては冷静で居られるのです。それがサスケとナルトが託された「それぞれの意向の差異」と言えるでしょう。

カカシは自来也に常に棘棘しかった…。サスケには何処か余所余所しかった……。そして…今にして思えば…ナルトには白々しかった……。そこには明らかに「ミナトの意向」があり、カカシは確かにミナトから依頼された「約束」が存在するのだと、僕は考えています。しかし、カカシはオビトの呪縛も同時に抱えていた…複雑な生き方をする人だったから、その日常は「謎」に満ち溢れ……そしてすごく切ないのです。ただ…カカシが「窓越し」にナルトを確認する時、カカシはカカシで居られたんじゃないかな…と思います。カカシがカカシとしてナルトを大切に思えた…。そして、薄っぺらな窓ガラス一枚が、カカシがナルトを抱き締めてしまう衝動を阻止してくれた…。死ぬ気満々のカカシはミナトとの「約束」を、サクモさんとの邂逅できっと想い出すでしょう。その「雷閃」が煌めくまで、後少しのご辛抱を……。

カカシはナルトの寝顔を「窓越し」に静かに見守っていた…。

「窓越し」(まっカカ…其の九)
まったく…カカシってヤツは…



 
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弥彦は何歳で死んだのか?

  
「!!」(綱手)

「んー……」(綱手)

「食べ物はさっきやったろ!
何で付いて来る!?」
(綱手)

「オレたちに忍術を教えてくれ…
アンタたち木ノ葉の忍だろ」(弥彦)

雨隠れの難民だった弥彦・小南・長門が後に「三忍」と呼ばれる自来也・綱手・大蛇丸に接触したエピソードで(第41巻/52頁)、綱手が弥彦達を邪険にしていた描写に非常にご執心です(笑)。綱手は実弟・縄樹の死と、恋人・ダンの死と言う大きな「痛み」を経験して「血」に対する恐怖…PTSD(心的外傷後ストレス障害)に陥っています。縄樹の死においては大蛇丸のGJ(詳しくは「大蛇丸の”優しさ”について考えてみる!」を今一度…)で回避されたんですが、ダンの死を間近(ダンの血を浴びながら治療するも力及ばなかった…)に体験して以来、「血のPTSD」に陥り、隠遁生活(シズネを随伴してギャンブルに明け暮れる諸国漫遊…「伝説のカモ」の異名あり…笑)に入っていた筈です。

「忍術を学ぶ!」(弥彦)

弥彦ら雨隠れの難民との接触は綱手は自来也と大蛇丸と共に木ノ葉の任務に就いていますから、少なくともダンの死以前の描写である事が知れます。最近の描写では弥彦らとの接触が「三忍命名」にまつわる山椒魚の半蔵との一戦の直後、或いは至近であった事が知れています。弥彦達は自来也らが半蔵と対峙する戦域にたまたま居合わせ被害(チビ戦死)を被っています。その時、弥彦は忍術修得の必要性(第446話/「ただ二人を守りたい」)を感じていて、半蔵と互角に渡り合い生き延びた自来也たちに目を付け意図的に接触した可能性があると思います。自来也の隈取りの長さも符合しますので、半蔵の一戦と弥彦らと自来也たちの接触は非常に近接しているのは動かないでしょう。

僕の考察は「潜る」(ダイヴ)が基本で、キャラに憑依(ひょうい)するようにして、そのキャラの心の奥底に潜るようにして、その時起こった出来事を考えるもので、時には鋭い刃物で刺され、ある時は業火に焼かれ、ある時はフカフカのオッパイに埋もれ…ま…いろんな辛い事や苦しい事…そして極稀に役得を味わいながら『NARUTO -ナルト-』と言う壮大な物語を考える荒行をしています(笑)。それが非常にナイーブでセンシティブな状態を作り出すので、そんな時にコメントでアレコレやり取りするのが辛いのでコメント欄を封印している…そんな弊害を抱えながらも、それが一応、気難しい僕の考察スタイルなのであります。そして、それをベースにした考察で極極稀にGJがありますので、こうして皆さんとの関係が継続してる…って事でもあります。

…で、弥彦らに会った時の綱手にダイヴしてみたところ、綱手のつっけんどんで邪険な弥彦らへの反応は、どうしても縄樹が戦死した後とは思えない…と言うか、有り得ないです。縄樹をあそこまで溺愛した綱手が、縄樹の死後、弥彦(ナルトにも似てるし、縄樹にも何処か似てる…しかも元気で生意気…)に綱手があんな風な厳しく素っ気ない対応は出来ない筈です。綱手には明確に母性が在り、それが単に自来也に向かわなかっただけで、縄樹、ダン(そして大蛇丸?)には極めて濃厚に注がれています。その綱手が縄樹に似通った子供であり、悲惨な境遇にある弥彦らを前にあんな態度が取れる状況はただ一つ…それは…縄樹が存命している頃だった…と言う事です。もしあの時、縄樹が既に死んでいたなら、あの場で綱手のあの邪険さは無かった筈です。

綱手は縄樹が心配で早く木ノ葉に帰りたかった…。

母性は優先順位(プライオリティ)が極めて明確に分別され、何をおいても先ず身内(最優先は我が子)に向かうエゴと言い換えても良いくらいの愛です。それは種を保存する生命のメカニズム=本能に起因する必然とも言えます。だから、慈愛とはまったく違います。あの時、綱手が弥彦らを邪険に出来たのは縄樹と言う発露があったからであって、もしそれが失われていたなら、大蛇丸が懸念した「その場限りの慰め」であろうと、綱手の母性は弥彦らに向かった筈です。僕の屈折した境遇は長門にも降りていて、この接触でその綱手の非常に濃厚な母性への接触は長門に大いなる期待を抱かせたのではないかと…疑念を抱かせるほどです(笑)。つまり、自来也たちと弥彦らの接触は縄樹の死以前に特定出来ます。

「お前は亡がらを見ない方がいい……」(自来也)

「別にいいなじゃない…
どうせ見た所で弟だと判別できや
しないんだから」
(大蛇丸)

具体的には…縄樹の戦死(第18巻/136頁)が縄樹12歳ですから、綱手=三忍が23歳の頃だと思います。つまり弥彦らと自来也が遭遇したのは三忍が23歳以前。これは乾パンを弥彦らに分け与えた自来也の外見…特に隈取りの長さと上手く符合していて…その意味では縄樹の死の描写での自来也はもう少し長いのでかなり後とも思え、一応上手く説明出来ます。丁度、縄樹戦死の頃、オビトが生まれ、その後、カカシが生まれ…奇しくも綱手の最愛の男性・ダンの姪であるシズネもこの頃生まれています。ダンを失い「血のPTSD」に陥った綱手がシズネを弟子受けし、ギャンブルに溺れることで気を紛らわして放浪する…その綱手の自暴自棄な喪失感の反動形成は個人的に良く判ります。綱手も大きな「痛み」に流された一人だったんですよね…。

弥彦は何歳で死んだのか?




「この戦い…おそらく木ノ葉隠れの勝利だ
お前たちはいかしておいてやろう」(半蔵)

「情けは要らねー!
まだまだ戦える!!」
(自来也)

「よせ!自来也!!」(綱手)

「お前たち三人は強い……
そしてここでさえも生き残った…
この半蔵…これよりお前たちを
”木ノ葉の三忍”と呼び称えよう
命の代償にそれぞれ名を名乗れ」(半蔵)

自来也は雨隠れの内紛の終結…半蔵の死を驚きを持って受け入れ、半蔵に対するリスペクトともとれる回想をしています(第40巻/183-184頁)。一番、近々のエピソードで、恐らくこの行が半蔵のブラフ(はったり)であり、半蔵ってホントは「どカスのど小物」だった…と言うのはおいていて…(笑)、「三忍」とは無双の強さを持ち忍界にその名を轟かせる半蔵に命を救われた…ある意味、「蔑称」であった訳で、それを臥薪嘗胆(がしんしょうたん)した自来也・綱手・大蛇丸が自ら創設した揺るぎない力量を獲得した行ないに対する二次的な賞賛を意味する称号であったのだと思います。なので「三忍」は自来也たちが広めた筈も無く、寧ろ半蔵が自分の売名の為に積極的に吹聴したものであって、自来也達の成長の期間が必要ですから、その普及には時間を要した筈です。

「三忍命名」の一件は、半蔵に命を救われた…情けをかけられた自来也たちが自ら「三忍」を誇る道理は無く、寧ろ、最近分かった(第447話/「信じる」)半蔵の「どカスでど小物」な本質が、自分の武勇を吹聴し、そもそもでこれから忍界でブイブイと存在感を発揮して行くであろう自来也・綱手・大蛇丸と言う新進気鋭を見逃してやった…と言う大物っぷりを広める為のプロパガンダに近く、「嫌らしい売名行為」と言えるものであったのだと思います。それとは別に自来也たちはあの時の悔しさをバネに精進した結果、忍界で大きな存在感を示す「三忍」を称号として昇華させた…全く別のラインが恰も同じ地平にあったような錯覚があるだけで、ま…それもこれもどカスの半蔵のせいで…(笑)。ちなみに、「三忍命名」の時期に関する手掛かりはダンの死で描かれています。


「……綱手……
……オレはま…まだ……
死にたくない……や………
やらなきゃ…ならないことが
山ほど……あるんだ」(ダン)

「しゃべるなダン!」<ジュウウウ>(綱手)

(腎臓自体が吹っ飛んじまってる…駄目だ…
たとえ三忍と呼ばれる綱手の医療忍術を駆使しても
臓器自体を蘇らせることは出来ない…)(木ノ葉)

きっと綱手とダンが同じ任務に就いていた時の事件だと思います(第18巻/142頁)。ダンが負傷し、綱手が医療忍術で治治療しようとするんですが、あまりにも傷が深過ぎて(内臓が吹っ飛んでしまうような…)どうにもならなかった…。これが綱手の「血のPTSD」の契機なんですが、後にそれを克服した綱手が陰・封印解で繰り出す「創造再生」が臓器をも創造する忍術だった…と言うのが”ダンに対する綱手の心残り”だったかと思うと胸が詰まりました、似た様なお話で、大蛇丸が「不死転生」を考案したのも両親の死を起点にしたものだったかと思うと、忍術が殺し、忍術がそれを復帰させるイタチごっこみたいな…忍術なんかがあるから「命」が軽薄になってしまうんじゃないか…と思えて来ます。

身近な者の死を知って
何も感じなのは殺戮者だけだ」(自来也)

「………」(綱手)
「お前は違うだろ?」(自来也)

「お前ほど里の者たちの身を
案じてる奴はいなかった…

あの時だって………」(自来也)

「そのくらいで
説教は止めろ!」(綱手)

…ちょっと余談ですが(第18巻/122頁)、綱手の放浪って何時からだろう…と考えてたんですが、綱手捜索編で自来也と綱手が飲み屋で差し向かいで、自来也が意味不明な事を言ってまして、もしかしたら「あの時だって………」と自来也が言うほどの事件って、「九尾事件」かしらと思うと、綱手が「カツユの術」(カツユを口寄せして、木ノ葉隠れ全土を網羅する医療ネットワークを構築する忍術。カツユが人員を包み込み敵の攻撃を防護する防御系忍術でもある)…つまり、陰・封印解で額に溜め込んだ膨大なチャクラを解放し木ノ葉を九尾の被害から救う一助を為したんではないかしら。

…シズネのアカデミー卒業年次が9歳から4年後の神無毘橋の戦い。その2年後の九尾事件。第三次忍界大戦が終結し、落ち着いたかと思った頃の「九尾事件」。そのドサクサで綱手が逃げちゃったのかな…なんて考えたりします。「血のPTSD」を克服は出来たいなかった筈だから、負傷者を直接の治療できなかっただろうけど、「カツユの術」を発動して仔カツユ達が<ズズズズ…>とやったのを、自来也は綱手に思い出させよう…それが「説教」だと綱手が言ったのかな…なんてね(笑)。綱手の「九尾事件」での実績があったから、ダンゾウが地下に潜る時に「全滅はない」と断言出来たのかな…とも思います。(閑話休題)

で…この時、一緒にいた木ノ葉の忍(一時、イビキさんかと思ったんだけど、よく見たら違った…老眼かしら…そう言えば新聞読む時、ちょっと遠ざけてる?…笑)が、綱手を「三忍」と読んでいるので、半蔵との一戦はどんなに遅くてもダンの戦死の時期…つまり綱手らが27歳以前だった…と特定出来る訳です。弥彦達と遭遇したのが縄樹が死んだ以前で、しかも自来也たちが半蔵に互角の戦いを繰り広げられる時期に、雨隠れでの難民だった頃の弥彦らとの遭遇のタイミングはかなり絞り込まれます。自来也を取り巻く時系列の考察にはミナトも関係していて、それによって弥彦らの時系列はもっと整然として来ます。


「…波風ミナト
確かに似てるな…」(綱手)

「いやミナトは十年に一度の逸材
あれほどの天才はそう生まれてこん
優しい男だったが根性は筋金入り
瞬く間に四代目になった」(自来也)

「親になったことがないから良く分からんが…
あいつがワシの子だったら
さぞかし鼻が高かっただろーの」(自来也)

ナル×ジャン的考察法で自来也にダイヴしてみたところ(第40巻/146-147頁)、自来也がミナトを失った喪失感は、カカシをもってしても、ましてやナルトをもってしても埋まらないくらい深いものだったと思われます。そして、この時、自来也が見せた濃厚な父性はミナトに対する「一点買い」をも感じさせます。加えて、自来也が粛々と「予言」の付託に応える様や、弟子への思い入れ(…消し去る時の悲しみ)などを考え合わせると、同時に並行して弟子を持つ事は自来也は許容しなかった…と思います。と言うのは自来也の弟子は「予言の子」であり、「間違った成長」を遂げた弟子は殺す事が妙木山の「予言」には内包されていたからです。それが両肩にフカサクとシマを降ろした「仙人モード」の真実(監視)でしょう。

またまた余談ですが…「仙人モード」における「融合」(両性の術)は、はっきり言って過ぎたるお節介であると思います。そもそも「正しくなけりゃ殺さにゃいけん」(フカサク)と言うのが妙木山の自分ルールであって、一体、どんな権限があってそんなあんのサ!!と腹立たしくもあり、ナルトに融合しようとしたフカサクを九尾が拒否った時には、拳を握り締めて喜んだものでした(笑)。自来也の「仙人モード」の完成形こそ、親の過ぎたるお節介そのもので、それが自来也の双肩に乗っかってたのは何をか言わんやの過保護っぷりをアピールしているようでおかしいです(笑)。同じ理由でミナトも仙術をマスターしてた可能性はあったけど「融合」は拒絶したフシがあり「ミナトは何故、"黄色い閃光"だったのか?」にまとめてあります。

また、フカサクの「融合」を拒んだ描写では猛り狂う九尾のイメージ(チャクラ)がフカサクを弾き飛ばし、畏れを感じさせていましたが、ナルトはそれに全く無反応で何が起こっているか分からないようでした。つまり、ナルトの意識の及ばない領域での拒否だったと言う事です。ナルトの中に在ってナルトの意識の及ばないところって、八卦の封印式の内側しかないじゃないですか(笑)。多分アレは、フカサクの理不尽な介入に業を煮やしたクシナが八卦の封印式の蛇口をほんの少し開いて、フカサクを追い出したんだと思います。ナルトの面倒は心配してくれなくてもちゃんと見てますから…と言いたげに(笑)。その意味で、八卦の封印式が機能していれば九尾は既にナルトの相棒なのかな…と思えます。同時に、その手厚い配慮にはミナトとクシナがその一命を賭して施した大きな愛を感じました。

「少しの間だが…
お前(長門)だと信じていた…」(自来也)

「さよならだ…」(自来也)

ペイン三体(畜生道・人間道・餓鬼道)を幻術に嵌め石剣で貫く時の自来也の辛そうな唇…(第41巻/179頁)。自来也が輪廻眼に六道仙人の布教した忍教の理念…「安寧秩序」を託された…と思われる長門を「正しき予言の子」と信じたからこそ忍術を三年間も教えた訳で、長門を弟子受けしている期間に並行して他の弟子を取ったり、長門が存命中、或いは消去前に自来也が他の弟子を取るのは、自来也の性格やポリシーを鑑みれば有り得ないと、僕は思います。恋愛じゃないけど…二股かける様な不義理を自来也がしない事は、綱手へのストーカー的な50年(半世紀ですよ!!半世紀)にも及ぶ勢いの粘着に現れてると思うんです。長門を修行後、放免したのは木ノ葉の内部情勢の不穏さが大きく、それでも自来也は三人を遠くから見守っていた筈です。

「あれから数年
お前たちの名をちらほら
聞くようになった
いくつかの紛争で名を売ったが
その後死んだと聞いた…」(自来也)

「先生はあれからの
私たちを知らない」
(小南)

自来也が免許皆伝を与え雨隠れを去ってから数年(第41巻/75頁)、長門の戦死を知った。自来也の事だから自分の目で確かめに行っただろうし、状況から考えれば「どカスでど小物」の半蔵が弥彦を死に追いやり、長門の両脚を奪った「半蔵事件」だったんじゃないかと思います。この一件で長門は「外道魔像」との契約で堕天を余儀なくされ、弥彦の遺した組織と共に闇に消えた…それが”暁”の母体になった…。多分、このタイミングで長門はトビ(或いは黒幕)と出会い、現在の形(システムペイン)を構築した筈です。ま…何れにしても跡形も無く痕跡を消した。それが自来也に長門の死を認定させた…と。そして、綱手一人を愛し続ける自来也の律儀さから、自来也がミナトを弟子受けしたのは、長門を失った…長門の「死」を自来也が認識した以降だったと、僕は考えます。

…と言うのは、自来也の弟子=「予言の子」だから、弟子受けするからには殺す覚悟が最初に無くてはならん訳です。自来也みたいに優しくて暖かい人が、手塩にかけた可愛い弟子を殺めないといけない…その心の「痛み」を考えると、次から次へと弟子受けするのではなく、弟子の成長を見守りながらの取捨選択があったのだと、僕は考えるからです。自来也が長門を「信じていてた」のであれば、長門が「正しき予言の子」であると信じていたと言う事であり、その長門がいるのに殺さねばならない可能性の在る弟子を受ける事を自来也は望まない…望む筈なんかないってばよ!!と、ナル×ジャン的には考えざるを得ないと言う事です。ぶっちゃけ…こんなに萌えちゃう…可愛い仔ミナトを自来也が弟子にしたのは長門が死んでから…だと、僕は考えちゃう訳だ…。



仔ミナトに萌えて何がいけないのサ!!

「飛雷神・仔ミナト~木ノ葉の黄色い閃光」
illustration:Cerberus


「この木ノ葉の里には
毎年多くの忍が生まれ育ち…
生き…戦い……
里を守る為に死んでいく…」
(三代目)

「そんな里の者達は
たとえ血の繋がりがなくとも…
ワシにとっては大切な…大切な…」(三代目)

「家族じゃ!」(三代目)

木ノ葉崩しでの三代目の走馬灯に可愛い「仔ミナト」が登場しています(第14巻/94-95頁)。走馬灯の流れとしてはヒルゼンが後に「三忍」と呼ばれるようになる自来也・綱手・大蛇丸を弟子受けし、三代目火影に就任。その後、一人前になった自来也がミナト(と他に二人の弟子)を弟子受けした…その後、大蛇丸のアンコの弟子受け…と続いて行くんですが、ミナトの横で屈んで枠に収まろうとする自来也の隈取りはかなり長い。弥彦らと会った時<縄樹が死んだ時<三代目の走馬灯で、自来也の時系列と自来也の隈取りが関係しているのであれば、かなりこっち寄り(九尾事件)の回想と言えそうです。そして、この時のミナト…描きながら萌え死にそうでした…。この待画(240×340px/72dpi/jpeg)…ミナトの頬を紅潮させたのは個人的な僕の趣味です(笑)。

ああ…そうさ!!ペドフェリア(幼児性愛者→ペドベロス?)さッ!!、ショタコン(腐的少年愛?)さぁッ!!(笑)←ノ、ノリなので…ご理解を(笑)。正直、萌えました…けど。自分のケータイに飛ばして、待ち受けを見て…何度…何度…<ニタッ>っとした事でしょうか(笑)。ま…その筋の人(←やっぱそうなんですね。分かります)として言わせて貰えるなら10歳程度。もっと幼くてもおかしくない外見であると…その筋の専門家として断言させて下さい(笑)…となると、自来也が長門らを弟子受けし、三年間面倒を見て「あれから数年」して戦死した=「半蔵事件」であるとすれば、かなり窮屈な時系列になる…困りました(笑)。でも、自来也の人間性を考えれば『二股は無い』と信じたいので…。この場合は、弥彦らの自来也との接触した年齢をやや下目に考えて回避する方法しか無いと思います。

或いは…自来也たちが半蔵と殺り合った「三忍命名」の一戦を自来也たちが18歳程度だった…とすると、もう少し整合性が保てるかなーと思います。これは自来也たちの外見年齢からしてギリギリの譲歩であり、半蔵にブラフかまされて、コロッと騙され、退き下がる素直さ的には18歳程度がしっくり来ますし、となれば、綱手が幼い実弟の縄樹(綱手が18歳ならば縄樹は7歳)を心配して、縄樹との天秤は当然、縄樹にガツンと傾きますから、弥彦らを邪険にしたのももっと受け入れ易いです。新進気鋭の忍に対して半蔵が「賞賛」と言うあめ玉と「ブラフ」(はったり)と言うムチで丸め込む手法は「半蔵事件」の長門に対する言葉でも見え隠れしていて、「三忍命名」の一戦と非常に近似しいると、僕は考えています。

まあ、18歳程度で自来也が長門たちを弟子受けした…となればミナトの享年は23歳程度。「半蔵事件」は長門たちが16歳程度の時系列になる筈で一番しっくり来るかも…ッて事は自来也たちは18歳で半蔵と互角の力量があった…半蔵がブラフで逃げたなら既に凌駕していた事になり、その自来也たちに「三忍」と命名する事で自分のネームバリューを上げた狡猾さは半蔵の行いに一貫してて、実は「どカスでど小物」であった山椒魚の半蔵が「はったり」だけで世の中渡ってた事が分かった今は腹立たしさだけがフツフツと湧いて来て、ペイン六道(システムペイン)が半蔵をフルボッコにして全てを無に帰した一件には同情を禁じ得ません(笑)。

当初、7歳程度で弟子入りと考えていましたが、それを6歳として、三年間の修行で9歳。そこから数年で14歳程度で「半蔵(どカスでど小物)事件」があった…そこで自来也が長門の戦死を知ったとすれば、ギリギリ10歳程度でミナトを弟子受けし、ミナトは18~19歳程度で神無毘橋の戦いを経験し、そのまま一気に19~20歳程度で四代目火影に就任。その直後、「九尾事件」が勃発し、20~21歳程度で逝ってしまった…(「波風ミナトは何歳で逝ったのか?」参照)となると言うのがナル×ジャン的な見解であります。弥彦や長門の外見からも「半蔵事件」での年齢は14歳が下限であり、ちょっとキチキチだけど、人間考察…心の襞を考えるナル×ジャンの見解だとこうなってしまいます。

しかし、しかし…ですよ。「半蔵事件」でも長門らが14歳程度(譲歩して16歳)だったとするならば、そんな若者をですよ…いい歳ブッコイタ忍者の頭領の…よりにもよって山椒魚の半蔵なんて自来也がリスペクトするような有名人が、手下を大量に集め、おまけに木ノ葉の暗部まで増援まで呼んで、その上、女子の小南を縄で縛って(縛るのはいろんな意味があって、時に「愛」も存在するんだけど、この場合は違ったみたい…)人質に取って、弥彦を騙した後に、駆け寄った長門には起爆札のトラップを仕掛けてあったなんて…こんな酷い事、どんな脳味噌があったら出来るんでしょうか(笑)。ああ…今考えても腹が立つ!!こんな事ができる大人がいるから悲しみが連鎖してしまうんだ…。きっと…この闇に”真の敵”は潜んでいる…。

「性別は男
年齢は見るかぎり25~30
特徴は鼻に六つ耳に七つのピアスをしています
能力は引力と斥力のような術を使用!」(チョウジ)

…となると、死んだ筈の弥彦の外見年齢の説明が…となるので時系列考察は大変(あまり好きではない…)なんですが…(汗)、例えば…長門の老け具合は「外道魔像」との契約による寿命(生命)の供出で説明できますし、実際死んではいないですから、現状だと40歳程度なのかな…長門は何とでも説明がつきますけど、問題は弥彦ですよね。天道の弥彦が「25~30歳」と言うのは、長門がシステムペインで常にチャクラを供給し続け、それが肉体を活性し、細胞を成長させた…腐らせない為に維持管理した結果…と考えればある程度、納得出来ると思います。普通の経時による成長ではなくもう少し緩やかに変化したと考えれば、天道の現在の外見も一応おかしくはないと思います。

僕は本体の長門が姿を現した時から多脚戦車風の乗り物に乗った…長門が見窄らしく痩せ痩けた無様な格好をしているのに、天道が颯爽と凛々しく美しいのが僕には引っかかっていたんだけど、あれは長門が弥彦を大事にしてた結果だったんじゃないかと思います。長門は弥彦が死んでからも、小南と弥彦の…ただ二人を守りたい…と言う願いを貫き通したんだと思います。だから、自分の事など顧みる余裕など無かった訳です。…それと、小南。小南の年齢ですよね。これまで綱手の忍術なんかもありますが、リアルの世の中でも化粧なのか変装なのかで(笑)……ま…苦節ウン年…可愛い悪魔に翻弄される人生を送って参りましたが…女子の年齢だけは未だに良く理解ができかねておりまs(ry




    
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第447話「信じる」


「うっ…う…」(小南)

「殺れ!」(半蔵)

<ドクン>(長門)

第447話「信じる」

「長門~輪廻眼完全解放」 illustration:Cerberus

「ボクにはでかい夢があんだ!」(弥彦)

長門の持たせたクナイで弥彦が自刃したところからの続き…その様子を見ていた半蔵が「殺れ!」って…アンタ最初から残った長門と小南を助ける積もりなんて無かったんだね…となった瞬間…瞬間最高視聴率が(←大様のブランチ風)…じゃなかった怒りが最高潮に!!(笑)自来也はえらく山椒魚の半蔵評価(尊敬するくらい…)してたけど、単なる”どカス”にしか見えません(笑)。きっと、長門も同じように腹が立っている筈。長門と小南の為に命を捧げた弥彦の死は何だったんだ!!長門のやり場の無い怒りが、これまで長門の優しい気持ちが抑えていた…真の輪廻眼の瞳力を引き出す事になるとは…半蔵…涙目(笑)。

<シュビビビ><ヒュ>(雨忍)

「こんな戦いの続く世界なら―
ボクがこの世界の神様になってやる!」
(弥彦)

チビが死んだ時、弥彦が長門の気持ちを代弁するかの様な…一体感がありました。長門も、その瞬間、弥彦の夢が自分の夢にもなったと感じていました。輪廻眼の瞳力は弥彦の言う「神」にも思えるほど強大な力があったのだと思います。しかし、長門はその過ぎた力を恐れていた筈です。長門はホントに物静かで心の優しくて穏やかな性格の男の子ですから、人を殺める力を忌む傾向にあったと思います。また、弥彦には深い信頼と友情を感じていたから、弥彦を立て、弥彦に協力する事で、弥彦を「神」にしよう!!…きっと長門はそう考えていたのだと、僕は思います。しかし、長門は半蔵の非情で下衆でこ狡い取り引きで帰らぬ人に…。

<バッ><キキキキキキキキキキン>(長門)

<カッ><カッ><ガッ><カッ><カッ><カッ><カッ>

大勢の雨忍が一斉に投げるクナイ…長門は左手を翳し弾き飛ばします。恐らく神羅天征の発動でしょう。多分、人前での発動はお初だったんだと思います。小南は知ってたと思いますが…弥彦は微妙。長門が弥彦に潜在的にある長門に対する劣等感を刺激するとは思えないので…。小南は後述がありますが、長門の術について詳しく知っているようですので、いろんな相談を受けていたのか知れません。もしかしたら既に深い仲になっていた可能性もあります。そして、それを薄々知っていた弥彦が「小南と…なんとしてでも生きのびろ…」(第446話/「ただ二人をまもりたい」)と、長門に辞世として告げたのだとすると…もの凄く切ないです。

「弾いただと!」(雨忍)

「どうやった!?」(雨忍)

雨忍たちも神羅天征なんて知りませんから、ビックリしてますね(笑)。ま…カカシも散々苦しめられた不可思議な術ですから…これも後述がありますが、神羅天征は恐らく輪廻眼のチャクラが有する基本能力なんだと、僕は考えます。長門の両親を殺した忍を殺ったのはどうだか分かりませんが、雨隠れの忍術修行のきっかけになった岩忍を殺めた術も神羅天征だったと思います。輪廻眼は眼の能力だけでなく特殊なチャクラを有する血継限界で、白眼や写輪眼のような眼力としての瞳力の発現とはちょっと違った大系であると思います。能力の覚醒に関しては写輪眼と似ています。とても興味深い描写です。



<サッ><ダッ><スッ>(長門)

「!」(小南)

<タン><バシャシャ>(半蔵)

長門の神羅天征に気をとられる雨忍を尻目に長門は一直線に小南の救出に跳びます。弥彦と長門が立っていた場所から半蔵達の待ち構えた崖の上まで一気に間合いを詰めます。半蔵以外は一歩も動いていないので”ぱ”ネー移動速度だった筈です。しかし、この時、人質である筈の小南をアッサリと放棄し、半蔵だけが長門と間合いを切っていました。これに違和感を真っ先に感じたのが小南で、長門にはそんな余裕が無いようでした。長門が小南を万象天引で引き寄せれば良かったんでしょうが、インターバルのせいか、それとも未修得(覚醒前)だったのか…長門の瞬身による対応が後々に大きく影響します。これをして長門は「子供だった…」と漏らしたんだと思うんですが、余りにも哀しい。そして、どカスの半蔵が憎たらしくて仕方ない。ただ…純粋に長門は小南を守りたかったんですよね。


<ダン>(半蔵)

<ペリ><ペリ><ペリ><ペリ><ペリ><ペリ>

<ペタペタペタペタ>

<ボシュ><ボシュ><ボシュ><ドゴォォ>

半蔵が呆気なく小南を放棄し、横っ飛びして長門を躱したのは小南の足下に起爆札のトラップを仕込んでいたからで、小南を餌におびき寄せてい一網打尽にするパターンの作戦も事前に用意していたのでしょう。しかし、新進気鋭とは言え…年端も行かない若者相手に人質を取ったり、大勢で待ち伏せしたり、トラップを仕込んだり…と、山椒魚の半蔵のどカスっぷり&ど小物っぷりが際立ちますね。あー段々、腹立って来た!!自来也達に「三忍」の称号を与えたのも、こうなったらブラフに見えちゃう。自来也達に恩着せがましく逃がしてやる…みたいな事言ってたけど、ホントは半蔵も一杯一杯だったんじゃないかな…(ケッ!!)。



<モク><モク><モク>「やったか?」(半蔵)

「うっ…」<シュル>(小南)

<ジュウウウウ………>(長門)

長門は小南を最優先に守ったのだと思います。かなり大規模な爆発だったけど小南は無傷ですから…。しかし、長門の両足は激しく焼けてしまっています。この後の描写を何度も見ましたが、長門はこの時点から一歩もこの場を動いていないようなんです…って言うか、きっと動けなかったんじゃないでしょうか。この両足の負傷が今後の長門の運命の分かれ道になった筈で、こんな”どカス””ど小物”の半蔵のせいでそれがなったかと思うと悔しいです。無性に腹が立つ。恐らくこの一件で長門は多脚戦車に乗るハメになった筈です。勿論、半蔵の姑息さに一番腹が立ったのは長門だと思います。その気持ちが爆発する…。

「長門」(小南)

「小南
弥彦を抱いてじっとしていろ…」
(長門)

小南を縛っていたロープを解き、長門は小南に弥彦を任せ一人で半蔵と大勢の雨忍と木ノ葉の暗部と戦う決意をします。しかし、雨忍の一団と木ノ葉の暗部が左右に少し距離をおいた陣形に些かの違和感も感じなかったんですが、半蔵の起爆札トラップの爆発の規模を見ると丁度その間隔を爆発が埋めています。初めっからココで小南もろともふっ飛ばす腹だったんだ…半蔵は。この”どクソヤロー”め。お前なんぞ、人の上に立って政(まつりごと)をする器ではない…。雨隠れがこんなに悲しく泣いている国なのはきっと半蔵が里長なんかやってるからだ!!あー腹立つ!!


「やるな小僧!
ワシの火遁をくらいながら
逃げきるとは!」(半蔵)

<メラ…><ジュウウウウウ…><メラメラ>(長門)

「!
お前…ただのガキじゃないな
……その眼」(半蔵)

長門は全く痛がってませんが、両脚が思いっ切り焼かれています。長門はこれから一歩も動かない筈で、動けなかったんだろうなーと思います。しかし、あんな起爆札のトラップ「火遁」と言って憚らない半蔵ってバカなの?(笑)半蔵の物言いがストレートじゃないと言うか、自分の狡さを直視しない…ぶっちゃけ、すごく嫌ーな大人なんですよ。僕が近くに居たらこのカスに思いっ切りビンタ食らわせてフルボッコにしちゃうと思います。後にペインが半蔵だけでなく半蔵に関連する全てを灰燼に帰す殺戮を行った意味が、今なら分かる。こんなどカス相手に命を落とした弥彦や不自由な身体になった長門が浮かばれないです。

しかも、この段になってやっと半蔵はやっとこさ長門の輪廻眼に気付いています。コイツは頭悪いだけでなく目も悪そうですね(笑)。あー半蔵のシュノーケルに水流し込みてーッ!!鼻から水逆流させて<カツーン>とさせてやりてーッ!!(笑)そして、これに輪をかけて腹立つのが、長門に輪廻眼がある事が解った途端、半蔵は一切、長門に攻撃してなくて、取り巻きに戦闘を任せるんです。ホントに頭悪いだけのカスなんだったら、こんなに腹が立たないんだろうけど、狡賢いどカスなところが、もう僕は生理的に馴染めません。汚い言葉遣いになってスミマセン。でも…こ狡いヤツって、どうも性に合わなくて…(脂汗)。

「皆の者
やれ!」
<ザッ>(木ノ葉の暗部)

(口寄せ外道魔像!)(長門)

…で、ここなんですよ。半蔵が積極的に行かないのは分かるんだけど、ダンゾウはこの場には来てないのね。先週の紹介でもダンゾウだけ黒バックだったから、この場には居ないけど長門は面識があった…と言うことになり、ペイン六道が半蔵の関係筋の全てを根絶やしにした割りにダンゾウが生存してるって事は別の利害関係が発生してる可能性もありそうです。取り敢えず、半蔵とダンゾウは繋がっていて、半蔵の要請でダンゾウが暗部の数個小隊を増援に貸し出した…と言う事なんだと思います。しかし、いくら命令とは言え、こんな若者相手に暗部が大勢で…これを知ったナルトは大いに恥じたんじゃないでしょうか。

<ゴゴゴゴゴ>「これは…!」(小南)

<ゴゴゴゴ>「ぐあ!」「があ!」(木ノ葉の暗部)

「長門
それは使っちゃダメ!」
(小南)

小南が長門の忍術を良く知ってる…と、僕が考えたのはこの描写です。やっぱ恋仲だったのかな…。そして、その小南が「使っちゃダメ!」「外道魔像」だった訳ですが、この術の使用は長門の両脚が半蔵に焼かれて使用不能になった為に、長門が仕方なく使った背水の陣だったものと思います。恐らく後戻りできない…後述されますが、長門の一生を支配してしまう様な「契約」がこの口寄せによって発生しているようです。術の傾向としては屍鬼封尽に近いです。ま…命こそ奪われませんが(汗)。木ノ葉の暗部はこの時の外道魔像の第一撃でほぼ全滅したみたいで、おまいらこんなとこまで来て何やってんだ…状態です(笑)。


<ズン>(外道魔像)

「オオオオ!!!」(外道魔像)

「何だ…アレは?」(半蔵)

「うおおおお!!」(長門)

涙目の半蔵も知らなかった外道魔像…これはガチで"暁"が尾獣の封印に使ってる封印像です。背中の変な突起形状。肌の感じ。目隠しプレイ状態…どれをとっても間違いなく尾獣の封印像です。これが輪廻眼の真の覚醒に拠る特殊な口寄せであるとすれば…尾獣と輪廻眼は非常に深い関係がある…と言えます。だってこの魔像が長門が拘った「尾獣(禁術)兵器」の器ですから…。六道仙人がこの外道魔像を残したのだとしたら、安寧秩序の頃から尾獣が存在した筈です。そして、その尾獣のチャクラを溜める器が外道魔像だった…。ならば、六道仙人が造ったとされる「月」と尾獣が呼応(影響下)する関係にあるのも強(あなが)ち偶然ではなさそう…ですよねーッ(笑)(「月」は何故、今も在るのか?参照)。そして、「月」の影響を強く受けている可能性の在る写輪眼…これも六道仙人の存在と無関係でない…ぶっちゃけ、六道仙人が写輪眼のクリエーターだった…と言う線も、ナル×ジャン的には非常に有力な選択肢になって来たと感じています。六道仙人、輪廻眼、月、尾獣、外道魔像、そして写輪眼…。いよいよ役者が揃って来たんじゃないでしょうか。”約束の日”は近い…(Voice Only)(笑)。



<ズズッー…>(外道魔像)

<スボボボボボボ>「ぐあああ!!!」(長門)

<ズギュン><ズギュン>「アアア…!」(長門)

<ゾク…><ゲソソソ>(長門)

長門の咆哮(ほうこう)と共に外道魔像の臍からが出て来て、それが長門の背中に<ズギュン>と刺さります。ナル×ジャンではこれをして「契約」をイメージしています。この時、長門の背中に突き立てられたのは恐らく今も長門の背中にあるアンテナのようなものの筈(後述)。そして、外道魔像との接続される事で長門は急速に老化したように見えます。外道魔像と接続前の長門はまだ少年の様な外見だったのが、接続後は特に頬が痩(こ)けて、見るからにゲッソリして、今の多脚戦車上の長門の外見にかなり近付きます。長門はこの契約で自分の生命を何十年分を供出したんじゃないかと、僕は考えています。

輪廻六道を安寧秩序に生きるなら、その輪廻の環から「解脱」以外で脱する事は…即ち「外道」であり、「邪道」の筈です。外道魔像を口寄せし契約をする事で長門は安寧秩序から外れる…外道になる…と言う事で、それを余儀なくさせたのが半蔵の仕込んだ起爆札のトラップで焼かれた長門の両脚だったかと思うと、僕は腹が立って仕方ない訳です。しかも、あんな姑息なトラップを「火遁」と言い訳する半蔵の”どカス”で”ど小物”なところが追い討ちをかけ、僕の琴線をジャカジャカと掻き鳴らすのです。若者の将来を先人である大人が踏み外させるなんて在ってはならない事です。僕には到底、看過できない蛮行なのです。

<ズオ><バッ>「なっ!」(雨忍)

<ズフォオオ><ズッ><ズッ><ズッ><ズッ>(雨忍)

<ズオオオオ>(外道魔像の朧龍)

長門と契約(接続)を済ませた外道魔像はその半身(臍から下…多分、全部出たら一部がモザイクになるから?…否…全部出るのが尾獣がコンプした完全体で「尾獣兵器」の完成形の予想)を地面に埋めたまま、その口から朧龍(おぼろりゅう)(仮称)を吐き出し、雨忍(木ノ葉の暗部は既に壊滅してる)から次々と霊体を抜き出して行きます。システムペインだと人間道に割り当てられた能力だと思います。多分、外道魔像との契約により外道魔像が持つ能力や口寄せ契約などを租借できる特典が発生するのだと思います。先ずはシズネを殺めた人の霊体に直接関与できる能力が最初に貸与されたんだと思います。

長門は外道魔像と契約(接続)する前に神羅天征を発動していましたから、神羅天征(その応用で万象天引や地爆天星は説明できる)は輪廻眼のベーシックな能力と考えられ、それを「天道の力」と、超特大の神羅天征で木ノ葉隠れを全壊させた後、暫く神羅天征が使えない時に天道が漏らしていたので、輪廻眼の血継限界が所有するベーシックな忍術に関しては天道(弥彦)に分配されたと考える事ができると思います。つまり、雨虎自在の術、幻龍九封尽、鏡面襲者の術などは輪廻眼のベーシックであり、天道が一系統の能力者でないのではなく、輪廻眼の基本能力を分配された…と考える事ができると言う事です。そして、他のペインは外道魔像の能力を分配された…文字通り…外道魔像との契約はペイン六道(システムペイン)の誕生の契機であったと言う事です。


ここで余談を少し…ペインが木ノ葉襲来してから「コイツどんだけチャクラ持ってんだよ…」と長門(システムペイン)に関しては疑問でしたが、尾獣をプールするのが外道魔像であれば既に八尾と九尾を除いた尾獣のチャクラを貯蔵している外道魔像から長門の背中の黒い棒(アンテナ?)に外道魔像から尾獣のチャクラが供給されていたなら、あの無尽蔵とも思えるチャクラ量の説明が付きます。しかも、ガマブン太を含む大ガマトリオを一瞬で吹き飛ばし、活動停止に追い込んだり、木ノ葉全土を一瞬で圧壊させた神羅天征の力量が尾獣の強力なチャクラの成せる業であったなら救いがあるんですが…。

でも、その長門のチャクラもナルトの仙人モード+九尾のチャクラで凌駕されてるので、如何に九尾のチャクラが強大かが知れるところです、そして、そこにミナト(とクシナ?)がその一命を賭してナルトに九尾を託した理由であったのならば、その深慮遠謀に今さらながら唸ります。実際、ペイン強襲作戦と同期してトビ・ゼツ・鬼鮫の三名で外道魔像を起動し、八尾(キラビの蛸足分身だった)の封印を行っていましたから、外道魔像のアクセス権は長門以外(トビ…或いは未だ出て来ない黒幕?)にもあり、何らかの方法で長門と外道魔像が分離された状態に在り、ミナトにはペインではない”真の敵”を感じていたのだと思います。(閑話休題)

<ブチ><ドチャ>(雨忍)

「うオオオ!!!」(長門)

「アレに触れたら死ぬぞ!!」「うわっ!」(雨忍)

<ハァ><ハァ>(長門)

外道魔像の朧龍(仮称)で半蔵軍はほぼ壊滅状態。残るは半蔵だけです。何故、半蔵が残ったかと言うと、長門への攻撃には参加していなかったからで、逃げる手段か自来也達と殺り合った時の「三忍」のような言い訳を必死に考えていたんだと思います。そして、描写の一部始終を何度見てもダンゾウはこの場には居ない。つまり、木ノ葉からは暗部だけが参加しておりダンゾウは木ノ葉で安閑としていたのだと思います。…となれば、やはり長門がダンゾウと面識があった…事が何より気掛かりです。半蔵は後に長門のシステムペインにより灰燼に帰す訳でもう関係無い人ですから…(笑)。ダンゾウは要観察…と言う事で。


<ザー>(長門を凝視する半蔵)

「長門…」(小南)

「お前が影のリーダー
だったようだな!

輪廻眼を持っていようとは
驚かされたわ」(半蔵)

「うおおおお」(長門)

弥彦を抱えた小南が長門を心配して声を掛けます。この位置関係…やっぱ長門は一歩も動いてはいません。つまり、両脚はこの一戦の半蔵の姑息なトラップに拠って不自由になったのだと思います。こんな”どカス”の”ど小物”の半蔵に何で将来ある若者の芽が摘まれニャならんのですか!!しかも、言うに事欠いて「影のリーダー」と来たもんだ!!この半蔵の台詞は『NARUTO -ナルト-』の歴史の中で一番腹が立つ台詞の堂々ナンバーワンです(笑)。恐らく、後にも先にもこれ以上腹が立つ考えが出て来るとは僕には思えません。何故なら…この「影」と言う言葉に半蔵の持つ卑しさが多量に混入されているからです。

それで長門が…あんなに大人しい長門がこんなに凶暴に吠える訳です。僕も同じように吠えたい気分でした。弥彦がリーダーだったのは、力量が何倍も何十倍も上手の長門がそれに従う事を許容する理念やカリスマがあったからで、何より気が優しくて戦いを好まない…本心では自分の力(輪廻眼)を恐れていた長門を矢面に立たせない思い遣りがあった…その「友愛」を前提とした組織の構築があった訳で、それを弥彦が小南と長門を生かそうと自ら死を選んだ意味も分からず(←これをバカと言うヤツが居たら出て来い!!僕が思いっ切り張り飛ばしてやる!!)、長門を「影のリーダー」と、半蔵は言った…その下衆さ加減(笑)。


<バッ>(朧龍)

「瞬身の術!」(半蔵)

<ズゴゴ>(朧龍)

<ゴゴゴゴ…>

唯一人残った半蔵に朧龍(仮称)が向けられて半蔵が戦うのかと思ったら…ですよ…。何の事は無い「瞬身の術」だって(笑)。尻尾を巻いて逃げただけなんて、”どカス”の”ど小物”の半蔵に似つかわしい(笑)。半蔵は外道魔像と戦わず、コソコソと逃げ回って足にチャクラを溜めていたんじゃないでしょうか。丁度、「対談」で綱手や護衛の暗部が足にチャクラを溜めていたように…その行いがこの時の半蔵に余りにも似ていたもんだから長門は木ノ葉隠れの里を圧し潰したんじゃないのか?折角、こうして綱手に逢いに来たのに、嫌なもん見ちまったぜ…と…長門は大人の猾さや汚さに嫌気が差したのかも知れませんね(笑)。


<バキキキ>(長門)

<ボフフ…>(外道魔像)

<ハァ><ハァ>(長門)

尻尾を巻いて逃げた半蔵。この戦域の敵は長門が殲滅しました。しかし、その代償は余りにも大きかった。長門は倒れる弥彦に近付く事も叶わない。怯えて踞る小南の肩を抱く事も出来ない……。こんな悲しい事を…大人が子供にしてはいけない。僕は涙が出た。悔しくて堪らなかった。この人の卑しさ、下衆さ…と言った汚れた側面を否定はしない。光があれば影が生じる。それは自然の理(ことわり)だから…。しかし、それを食い止める理性を人は持っているだろうに。知性と言う素晴らしいからそそり立つ図太い樹木のような…優しさを人は持っている筈だ。人の中には清らかで汚れ亡きものが確かにあるのだ。

現に長門と弥彦はそれを実現していたではないか!!僕らは確かにその「友愛」に震えた筈だ。胸の底から込み上げて来る”救い”をこの子らの勇姿に…背筋を伸ばした子供らの美しく勇ましい姿に見出した筈だ。それなのにこの子らより何倍も年月を重ねた筈の半蔵やダンゾウがこんな卑しく下衆な事が何故できるのか?僕にはそれが腹立たしくて仕方ない。確かに生きる事は戦いだ。しかし、それは人が人である為のものであるべきだ。長門が外道魔像を口寄せ(契約)せざるを得ない悲しき選択を余儀なくされた気持ちを考えると、僕は長門に大人として顔向けが出来ない…。もし長門に会えるなら土下座して謝りたい。

「弥彦は死んだ…
それからオレは弥彦の代わりに
組織のリーダー
となった」(長門)

「……」(ナルト)

長門がナルトに「弥彦の代わりに組織のリーダーに…」と言うのを聞いて、僕はまた胸が痛んだ…。半蔵の考え…「影の…」…これこそが長門やナルトが戦うべき真の敵ではないかと、僕は思う。人が人を欺く。全てを自己責任で片付けてしまえばそれまでだけど、その原点が(よこしま)であったなら、それは人が人として存在しない事に気付くべきだと、僕は思う。今、皆さんを不快にさせてるかも知れない…僕の憤怒が向かう先…そこに在るものから僕らは目を逸らしてはいけないと思う。それがペインを生んだ元凶だから…。長門を勘違いさせてしまった元凶だから…。大人ならそれが分かる筈。きっと…きっと腹が立つ筈…。


「その後何人も
仲間が戦いで死んでいった
何人も何人も…
何人も死に続けた


平和ボケしたお前達
火の国の民…
木ノ葉隠れに依頼する
小さな依頼金が戦争の
資金になる

火の国の民は
少なからず戦争
加担した事実を知りつつ
偽善の平和を口にする

お前達大国の平和
オレ達小国の犠牲の上に
危うく成り立っているだけだ
お前達の平和が我々への暴力なのだ

人は生きているだけで
気付かぬ内に他人を傷付けている
人が存在し続けるかぎり
同時に憎しみが存在する


この呪われた世界
本当の平和など存在しない
自来也先生の言っていた事は
全て虚構でしかない」
(長門)

「………」(長門)

「オレの話を聞かせてやった…」(長門)

「答を聞こう」(長門)

長門の背中に突き立った外道魔像との契約の黒い棒が長門の力でも何でも無く、ただ長門を堕天(だてん)させた「痛み」と気付く時、それは人の卑しく汚れた側面を強く感じさせ、同時に世界中の全ての人間に罪悪感を抱かせる事でしょう。人は生きる為に他の生き物を殺している。住む為に木々を切り倒し、地面を抉り、工業製品は黒い煙を吐き出し空を染めている…。確かにそれは長門の言う通りで、弁解の余地はない…です(汗)。それでも人は生きねばならんのよ。それにも自然の摂理は存在する事を大人が歪めてはいけないのです。そして、それを歪めるもの…それと断固として人は戦わねばならんのです。

「………」<スッ>(ナルト)

「!?」(長門)

「人が本当の意味で
理解し合える時代が来ると信じとる!!」
(自来也)

『ド根性忍伝』を取り出すナルト…こうやって大切にクサリ帷子の内側に仕舞ってたんですね。フカサクがナルトにこの本を手渡したのは自来也だけでなくフカサクも「答」が見つからなかったからだったんだと思います。それは長門とて同じで、木ノ葉を蹂躙したにも拘らず、思いの外、戦死者は少ない…筈です。そこには綱手の尽力(綱手の場合はKYな煽りもあって”行って来いでチャラ”くらいなんですけど…)もあったんだけど、それも織り込んだ長門の問題提起だったんだと、僕は考えています。ぶっちゃけ、長門も「答」が見つからずに悩んでいたんですね。そして、こんなに長ーいシャベリまでして…まるでナルトに託すかの様に。



「確かにそうかもしんねェ…
…オレもアンタの言ってた通り
そう思う」
(ナルト)

「…そうか」(長門)

「アンタ達の事は理解した
それでもやっぱり
お前らは許せねェ…
やっぱり憎い」(ナルト)

「なら決着をつけると―」(長門)

「でも…」(ナルト)

「!」(長門)

「?」(小南)

「エロ仙人は
オレの事を信じて託してくれた…
ならオレは…
エロ仙人の信じた事を信じてみる
それがオレの答だ」(ナルト)

自来也が「ド根性忍伝」で人々に伝えたかった事。それは「諦めない!!」でした。ある意味、長門は諦めてしまった人だから…。そのきっかけを作った半蔵やダンゾウは責められて然るベキだけど、凡そ人は愚かで浅はかな生き物なのです。邪(よこしま)で愚かな生き物なのです。しかし、一方では長門と弥彦がそうだったように…ナルトを取り巻く大人達がそうだったように…人にはお互いを想い合い、庇い合い、助け合える…清らかで澄んだ心も備わっているのです。ナルトはそれを信じるのだと言うのです。信じる事。信じる事を諦めない事がナルトの出した「答」なのです。人が人で在り続ける限り…人が人を信じられる限り…きっと、人は邪(よこしま)で愚かなだけの生き物で終わらない筈です。

自来也がナルトを導き、カカシやイルカがそれを支え、ナルトを健やかに育んだ行いは間違いじゃなかったと、僕は思います。長門の提示する「痛み」に折れそうになったナルトをミナトが救ったように…そして、今もナルトのお腹に必死にしがみつき、ナルトをクシナの想い(ナル×ジャンの独断と偏見です)が支えるように、大人がしっかりと子供を導ける社会があるならば、人の未来はそれ程、悲観するののではないと思います。だからこそ、子供が信じる事が出来る大人…子供が信じたくなる様な大人に、僕らはならねばならない!!その決意の継承が世の中を…世界を良き方向に推し進める…のだと、僕は信じています。しかし…そんな素晴らしいオトナに恵まれたナルトは運が良くて、どカスの半蔵と殺り合う羽目になった長門は運が悪かった…それだけで済ませてしまうのは長門には申し訳ないけど…(涙)。

「だから…
お前達は…殺さねぇ」
(ナルト)

長門がナルトを信じる事を、僕は心から願います。
そして、それが世界を正しき「未来」に導く事を…。

僕はナルトを信じます!!(暴言を謹んでお詫びします…)



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「就寝」(まっカカ…其の八)

 
「病院で寝込まないなんて
珍しいですね…カカシ先生」
(サクラ)

「そんなイメージ
付いちゃってるのね…今のオレ…
ショック…」
(カカシ)

「…ま
今回は万華鏡写輪眼
使わずにすんだからな

あの時お前達が
駆けつけてくれなかったら
また確実に使っていた

今頃イメージ通り
ベッドの上だったな
アハハ」(カカシ)

”暁”の飛車角コンビを打倒したナルト達が”一楽”で寛いでいるところに(第38巻/74頁)、カカシが登場してサクラが何気にKYさを発揮して、カカシをチクチクやってましたね。角都戦でカカシは既に何発か雷切を撃ってましたから、チャクラ残量から考えても神威一発撃てれば良いところで、「また確実に(万華鏡写輪眼を)使っていた」と、カカシもさり気なく反攻していましたが、あそこでナルト達の増援がなければ…と考えると<ゾッ>とします(笑)。もっともサクラだって大した仕事はしてないんですがねー(笑)。しかし、サクラに悪気は無いし、カカシのさり気ない受け流し方ってオトナだなーと思います。この相手が自来也だったらカカシも針千本の棘を立てるところですが、相手がナルトやサクラだから丸い、丸い…(笑)。やはり、カカシみたいなオトナが近くに居るから、子供がコドモらしく居られるんだな…と思います(「自己紹介」まっカカ…其の弐)。


(まずい!!)「二人とも
奴の目を見るな!!」
(カカシ)

「!」(アスマ・紅)

「いいか二人とも
絶対に目を開けるな…
今の奴と目が合ったら終わりだ
アレとやり合えるのは
おそらく写輪眼を持つ者だけだ」(カカシ)

「確かに写輪眼を持っていれば
この”万華鏡写輪眼”に多少は抵抗は出来る
しかしこの特別な写輪眼の瞳術
幻術”月読”は敗れない………
オレを倒せるのは
同じ”血”を持つ写輪眼使いだけだ」
(イタチ)

カカシの一回目の病院送りがこのイタチの木ノ葉強襲事件でしたっけ(笑)(第16巻/144-145頁)。この白昼堂々の忍の隠れ里に対するたった二人の賊に拠る攻撃が、後に木ノ葉上層部に対するイタチのメッセージだったと解り、カカシを月読に沈めるイタチが「オレを倒せるのは同じ”血”を持つ写輪眼使いだけだ」と、カカシに暗に自分がサスケに殺られる存在である…その意向である事を伝えたエピソードにも思え、自分の為にイタチみたいなイケメンに…こんな事された日には、それこそ「惚れてまうやろー!!」ですが、カカシはイタチの『何か』を必死に探っている様でもありました。今にして思えば…カカシはこの頃から写輪眼の情報の多くを知り得ていた可能性があります。

(…あの眼は昔のまま…
…とはいえ真の写輪眼継承者
最悪の事態も想定しておかなきゃ
ならないな…)
(カカシ)

アスマと紅の増援にカカシが乱入した時、カカシは明らかにイタチの万華鏡写輪眼を警戒していて(第16巻/132頁)、「最悪の事態」がそれだったと思います。ちなみにカカシが、イタチの三つ巴の写輪眼を見て「あの眼は昔のまま」とホッとしていた描写から過去の面識を感じさせます。今の知識でイタキサの木ノ葉強襲を見ると非常に面白いです。ここでカカシがイタチの月読を自分から喰らったのは、強ちアスマと紅を庇う為だけではなく、自らが万華鏡写輪眼を体験する事に意味があったのかな…とも考えてしまいます。もしかしたら、この一戦がカカシの万華鏡写輪眼の開眼に関係してるかも知れませんね。

(クッ…なるほど…
精神世界で流れる三日間は
現実世界での一瞬にも満たない…
というわけか
しかし…何故殺さない…
その気になれば簡単に…)
(カカシ)

イタチはワザワザ、カカシに月読をかけながらワザと殺しませんでした(第16巻/148頁)。イタチは木ノ葉上層部に自分の存在を示し、サスケの命を守るのが第一義に在り、サスケの師でありお護りであるカカシを殺すなんて無い訳ですが、カカシにしたってこの時点でそれが解る筈も無く、カカシを黙らせるにしてもイタチは<ハァ><ハァ>しちゃう様な大技をここで使うのは、やはり別の意図があったのもかも知れないと考えてしまいます。写輪眼が万華鏡写輪眼とコンタクトする事に大きな意味があったりして…ね。でも、結果的にこの一件でカカシは木ノ葉病院に…(笑)。その治療が木ノ葉に復帰した綱手の初仕事になろうとは…この時、誰が予見した事でしょうか(笑)。


(どうにか間に合った…)<ハァ><ハァ>(カカシ)

(…さすがは我がライバル…)(ガイ)

「大丈夫か?カカシ先生!」(ナルト)

「…いったい………
何をしたの……?」(サクラ)

「爆発ごと……
別の空間へ飛ばした…」
(カカシ)

デイダラの自爆分身を神威で飲み込んで…(第31巻/131-132頁)、カカシは二度目の病院送りを経験します。デイダラに対する超超遠距離攻撃を敢行したカカシは、一発目の神威でデイダラの左腕を喰い千切り(第31巻/94頁)、それに続いて完全な発動ではありませんでしたが、二発目の神威でナルトの螺旋丸よる直接攻撃を支援していました。ザックリとですが、この時点でカカシは1.5発の神威を撃った事になると思います。そして、デイダラの自爆分身を丸呑みにした神威。爆発する前のデイダラではなく既に爆発して膨張する空間を丸呑みですから、これはかなり大規模な発動だったと思います。しかも、その場でデッドにはならず、その後もかなり動けました。カカシがガイにあのキショい…オヤジおんぶ(第32巻/20頁)されたのは砂隠れをさる段になってでした(笑)。

この作戦でカカシは雷切も雷遁影分身も使っていませんから、概ね「神威×3発」がカカシのチャクラ量的には安全圏で(そりゃ規模にも拠ると思いますが…)、写輪眼を使った戦闘をする上で、カカシの戦いは自分のチャクラ残量との戦いであったとも言えるでしょう。デイダラの爆発を喰い千切った時も、キッチリ神威が発動していましたから、カカシは自分のチャクラ残量の中で上手く術を発動する…チャクラのやり繰り上手と言いますか…繊細なチャクラコントロールができる優れた忍だったのだと思います。うちは一族の体でないカカシが写輪眼を使い戦うはチャクラの消耗との戦いみたいなものですから、カカシが戦闘する時にはチャクラ残量と術発動の規模には充分に注意を払っていたでしょうし、効率的なチャクラ運用がとしてカカシには染み付いていた…筈です。

「無理に
術を発動しようとすれば…
術は上手く発動しない上に
チャクラは0になり……

ヘタしたら死ぬぞ」(カカシ)

サスケの千鳥修行でもこんな説明をしてましたね(第15巻/37-38頁)。「無理に…」と言うのがポイントで、これは裏を返せば慎重に術を発動してチャクラ残量内でコントロールすれば大丈夫なのだと、カカシがサブリミナルに教えたんだと、僕は考えています。つまり、カカシはいつもこうして戦っている訳です。ペイン襲来でチョウジを逃がすために修羅道のミサイルを飲み込んだ神威も、修羅道の身体を飲み込むチャクラは無いけど、ミサイルだったらギリギリ大丈夫と言う判定があってジャストサイズの神威を発動した訳で、事実、神威は適正に発動しミサイルを異空間に飛ばしてチョウジは見事遁走に成功しています。つまり、あの神威は無理に発動されたものでも、上手く発動しなかった訳でもなく、ましてや「ヘタ」など打ってないから間違ってもカカシは死なないって事です(笑)。

(たとえ生き残ったとしても……
お前にとって
決してロクなことにならないよ

…特にお前にはな…)

「無理に……」とサスケを脅す様な事を言ったカカシが、サスケには内緒で何やら意味不明な事を考えてるんですよ。チャクラをギリギリまで使う様な事をすると陸(ロク)な事が起こらない…と。カカシがサスケの復讐心をいましめてるのかな…と考えてみましたが、それならこの場で声に出して言うでしょうし、もしかしたら、写輪眼使いが限界以上にチャクラを使うのが良くないのか?そう言えば、”須佐能呼”を出したイタチも両眼が白化してました。写輪眼の限界を超えた酷使にも特別な意味があるのかも知れませんね。そもそも、うちは一族でないカカシが写輪眼を使って戦うのは無理がある…サクモは素で三忍を霞ませる実力があったんだから、同じ”牙”をカカシが振るうのの何が…何処が悪いのサッ!!(笑)

ぶっちゃけ、カカシの左目の写輪眼はオビトの呪いみたいなものだから、あれがある限りカカシはオビトの呪縛…代理人生を歩み続ける事になります(「焚き火…まっカカ⑤」参照)。カカシが限界以上に写輪眼を使った為に写輪眼が封印されてしまった…のであれば好都合なくらいです(笑)。詳しくはこれからあるであろう「カカシの夢見」で明かされると思いますが…(キッシーならスルーしませんって…笑)。でも、ま…天道戦でカカシが首をうな垂れて死んだみたいに動かないのはチャクラや体力をギリギリのところまで使い切っただけで、無事に神威が発動(正常な発動)されたって事は、カカシが神威の発動で死ぬ事には当たらない。ただ、カカシは昔からちょっと弱気で神経質なところがあって、心細くなっていて……(汗)。


「あーあ…
またここか…」
(カカシ)

我愛羅奪還編(デイダラ阻止)で(第32巻/30頁)、木ノ葉に帰還後、カカシは木ノ葉病院で就寝していました。この時のカカシの自分に対する呆れっぷりからすると、病院送りは僕の知る…二度どころではないようです(笑)。逆に言うと、カカシはこんな風にギリギリのところまでチャクラを使い切るくらい頑張っちゃう人だったんだと思います。そして、その度にカカシは木ノ葉病院のベッドで就寝していた…。今回もカカシは死ぬ気満々だけど、きっとサクモさんがそれを許さないだろうし、その内、こんな風に木ノ葉病院のベッドで目覚めるカカシのカットがあるんじゃないかと思います。そして、今度こそ、死んだ気になってカカシがカカシの人生を歩んでくれると、僕は信じています。でないと…「昔、バカだった自分」を後悔したままで逝くなんて…そんなの…カカシが可哀想過ぎる……。

”大切な人”を守る為だけに
常に…カカシは”力”を使う…
たとえその身が砕けようとも

「就寝」(まっカカ…其の八)

「就寝」(まっカカ…其の八) illustration:Cerberus
まったく…カカシってヤツは…




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「雷切」(まっカカ…其の七)

 
「気を付けなね
みんな…敵は二十はいる
…おそらく影分身の術だけどね」(ミナト)

「みたいですね……
先生…オレが突っ込みます…
援護して下さい」(カカシ)

「焦っちゃダメだ…カカシ
やっぱり君がバックアップしなさい」(ミナト)

「先生…今日はオレが隊長でしょ!
ちょうど開発中の新術を試して
みたいんです…!」<バチ><バチ>
(千鳥!!)<バチチ>(カカシ)

神無毘橋の戦いでカカシがお披露目した新術とは(第27巻/83-85頁)、間違いなく「千鳥」でした。ミナトは別動して敵(岩隠れ)の本体を直接叩く(ミナトは戦局を一人で覆せる力量があった…)為に、カカシに小隊長を任せます。カカシも上忍に成ったばかりとあってやる気満々ですし、ミナトに開発中(ほとんど出来上がっていた?)の「千鳥」を見せたい…と言う気持ちも多分にあったと思います。カカシはミナトに大いにライバル意識があって、決して仲の良い和気藹々とした師弟関係とは言えなかったと思います。しかし、それは拒絶する方向に向かうものではなく、自分を認めて貰いたい渇望に近い、カカシの一方的な顕示だったと思います。

ミナトはミナトで”木ノ葉の白い牙”をかなり良く知っているようで、その実子であるカカシの才能を如何に上手く伸ばすかに苦心していたフシがあります。「カカシ外伝」ではカカシの歪んだ情緒面の成長を正すエピソードでもあり(笑)、ミナトとしては力のみが突出した形で成長するカカシの育成に憂慮していて、カカシに対しては人が「力」を持つ事の意味を教えようとしていたんじゃないかと思います。カカシは自来也に対しても棘棘しかったし、種類はちょっと違うけどミナトに対しても棘棘しい…この場にしたって敵の人数の把握で「みたいですね…」と、そんな事…自分も解ってると言いたげじゃない(笑)。ま…他にもナイーブなカカシの棘がミナトにツンツンと刺さるシーンはあちこちに…(笑)。

「大勢の敵がいてもこの術なら一瞬でやれます
先生の通り名と同じですよ…」(カカシ)

敵の数が二十…それを受けてカカシがミナトにそれでもこの術ならば…と詰め寄って(第27巻/88頁)、仕方なくミナトは折れるんですが、ミナトの「通り名」を引き合いに出すカカシは明らかにミナトの飛雷神の術を意識しています。これを憧れとするにはあまりにも不遜にも思える…若き日のカカシでありました(笑)。後述がありますが、カカシの「千鳥」は高速移動(瞬身)が前提の忍術であり、同時にカカシが広域を掌握する方法論としての肉体活性(体術)を思いついたのも、黄色い閃光の異名を持つミナトの存在が大きかった筈です。また、カカシならば飛雷神の伝授を要求しても良さそうなのにそれが成っていない事実から、飛雷神の術が血継限界に類する得意な条件の術だった可能性がこのやり取りからは想像できそうです(それともミナトに別の考えがあったのかは謎だぁ)。

<ダッ>「18人目」(カカシ)

「図に乗るな小僧ォ!!」(マヒル)

カカシがミナトの的確な後方支援に支えられながら(第27巻/93頁)、とうとうマヒル(岩忍の斥候)の本体に辿り着きますが、(ギリギリあのガキにカウンターは合わせられたが…)(第27巻/95頁)とマヒルが悔しがるように、ミナトの飛雷神の術での介入が無ければ、カカシはマヒルの手に掛かって「カカシ外伝」はここで終了の筈でした(笑)。ま…それじゃ困るので(笑)。「千鳥」は全チャクラを右手に集中して常時放電状態で、瞬身(肉体活性による移動)に工夫を加える余裕が無いのか…それに雷遁チャクラの放電現象が周囲に影響して航跡が相手にバレバレな解り易い欠陥がありました。(まっすぐに突っ込んでくるとはな…)(第27巻/90頁)とマヒルもバカにしてんのかと、ちょっとご立腹でしたね(笑)。

「さっきの術(千鳥)なんだけどね
あの術はもう使わない方がいい
見たところ一点集中の突き
確かに破壊力とスピードはあるけど…
自分自身の移動スピードが速すぎて
相手のカウンターを見切ることが出来ない…
不完全な術だからね」(ミナト)

「……」(カカシ)

間一髪…まさに間一髪でミナトに救われたカカシはミナトの苦言に返す言葉も無く…(笑)(第27巻/100頁)。ミナトはカカシの「千鳥」が持つ問題点を簡潔に、そして的確に言い当ててしまいます。カカシは自分のスピードが相手を凌駕できる…先生と同じように…と思ってたんだろうけど、忍の世の中もそんなに甘くはなかったんですね(笑)。後述がありますが、「千鳥」は非常に汎用性の高い忍術で別段、「一点集中の突き」を実現する為の高速移動に拘る必要は無いんだけど、カカシはミナトと同じ事を飛雷神の術以外(←カカシが持つミナトに対するコンプレックスとも言える…)で実現しようとしている…先生と同じように…ところに問題がある訳で、その背伸びとも言えるカカシの行いを直接的に叱らないところがミナトの素晴らしいところなんだと思います。

カカシは明らかにミナトと同じステージに立とうと焦り急いでる訳で、「千鳥」の汎用性を活かして別のアプローチも…サスケのような…あるんだけど、黄色い閃光のように一人で戦局を一変させる様な大それた忍術をカカシなりに模索してる努力を、ミナトとしては無碍に諌める事を望まないのです。カカシがミナトを追い抜け追い越せと焦る根っ子にはサクモの存在がある事もミナトは重々承知してて…サクモは”木ノ葉の白い牙”でしたから…カカシのアプローチも満更でもなかったのかも知れなくて…兎に角、ミナトはカカシの意志を最大限尊重しようとしたたように感じます。教育論の一方には長所を積極的に伸ばす有用性が現実としてあり、ミナトの困り顔ではあるにせよ…カカシの放任に関しては一応、理に適った行いであると思います。当初…カカシの「千鳥」はこんな感じに激しく迷走してたんですね(笑)。

「…………オビト……
…お前が完成させてくれた術だ…」
(カカシ)

カカシはオビトの写輪眼を移植されて直ぐのカッコウ(岩隠れの手練)を「千鳥」で退けました(第27巻/178頁)。それに続く岩忍の追撃にもカカシは「千鳥」を擁して戦いに臨みます。写輪眼の見切り(動態予測)が「千鳥」の「一点集中の突き」としての妥当性と言うものを確立しているのです。でも、それは飛雷神の術で戦局を一変させるにはほど遠く、カカシがミナトを目指して編み出した…とするには些かチープとしか言いようがありません。実際、岩忍の大挙した襲来に際してもチャクラ切れでブラックアウト(失神?)してましたし、戦法としては個人戦において有効であり、カカシを助けたミナトの後ろめたい雰囲気がモリモリの事後報告はそれを如実に物語っているかのようでした(笑)。

しかし、ミナトを意識しなければ「千鳥+写輪眼」の有用性は絶大であり、以後、カカシはこの忍術を根幹とした戦闘パターンを考え出し、戦績を上げ、諸国に有名…「写輪眼のカカシ」…を轟かせる事に成るのです。それが「千鳥のカカシ」でなかったところが、「千鳥」がカカシの絶対的な必殺技であり、それを見た者は死んでしまうので噂と成り得なかった…。つまり、ちょっと地味で大規模な戦闘には向いていない…ミナトの美麗な飛雷神とは正反対の一対一の戦闘で有効な術だったと言う皮肉があった…。逆にそこにカカシの「千鳥」に対する拘りであり、写輪眼をくれたオビトに対するカカシなりの礼儀だった…のだと、僕は考えています。そして、そのカカシの気持ちを誰よりも早く気付いたのはやっぱり「あの人」だった訳で…(笑)。これからその説明をば…ネチネチと…(笑)。



<チチチ><ヂヂチチ>(サスケ)

「何なのあの技…!?
それに凄い音が…」(サクラ)

「ただの突き…」(ガイ)

「え?」(サクラ)

「しかし木ノ葉一の技師
コピー忍者カカシ唯一の
オリジナル技」
(ガイ)

「!?」(ナルト)

暗殺用のとっておきの技でな…
その極意は突きのスピード
そして強大なチャクラを生む肉体大活性
膨大なチャクラの突き手への一点集中
さらにはその突きのスピードがあいまって…
チッ チッ チッ チッ と………
千もの鳥の地鳴きにも似た
独特の攻撃音を奏でる

よってあの技はこう呼ばれる」(ガイ)

「千鳥!!!」<ガッ>(サスケ)

中忍試験の「サスケVS我愛羅」でサスケは「千鳥」を披露しています(第13巻/100-103頁)。そもそも中忍試験に遅れ、カカシと木ノ葉瞬身で颯爽と登場(第13巻/22頁)する辺り、合コンでの一人勝ちを意識してる様で僕は好きじゃなかったんですが(笑)、カカシはギリギリまでサスケの「千鳥」を調整していたんでしょうね。サスケは写輪眼があるから忍術の伝授はナルトに対するそれより何百倍楽でしょうが、リーの開門状態に匹敵する体力の底上げ(肉体活性)には物理的に時間を要したのだと思います。ところで、この時サスケのコスチュームもリフレッシュ(ボンテージちゅーんですかね…)していたし、色んな準備をカカシがお母さんみたいに面倒見てたんかしら…と考えるとちょっと萌えます(笑)。

(体術ばかりを
極めさせたのは何故だ!?)
(ガイ)

…と、かなり話が逸れちゃった?!(笑)…で、軌道修正して行きますと、ここでガイがカカシの「千鳥」について、この場にカカシがいるにも関わらずガイがまるで自分の事のように吹聴(まるで自慢話のように…笑)していました。先ず、サスケが登場してからサスケの異常な瞬身の速さに疑問を感じていました(第13巻/75頁)。その時点で、まさかカカシが「千鳥」を伝授するなんてのは意識の隅っこにもガイはありませんでした。しかし、サスケの左手に光り輝く雷遁チャクラ(当時はちょっと違ったけど)を見るや否や、カカシがサスケに「千鳥」を伝授した事の重さをガイは悟るのです。きっと、それはガイがリーに「裏蓮華」を伝授した事と重なるからでしょう。それは弟子の成長を喜ぶ師の親心…の筈。そこから急転直下のガイのアナウンスが始まる訳ですが…ここでもカカシは「言い訳」に終始してしまう。これがカカシって人だから、仕方ないんですがね(笑)。

「オレがサスケの修行についたのは…
アイツが…オレと似たタイプだったからだ」(カカシ)

当時はチャクラ性質に対する言及は微塵もありませんでしたから(第13巻/93-94頁)、カカシが言う「似たタイプ」とはサスケが写輪眼保有者だった…と言う意味だと、僕は捉えています。カカシのすぐ側にはナルトが居ましたから、カカシがナルトを気遣ってこういうエクスキューズになったんですが、それが後に上手くサスケの雷遁特性とサスケの風遁特性に繋がったのは多分、結果オーライだったのだと思います(笑)。実は一見無理のある「突き手のスピード」に拘るのはチャクラ性質の概念がまだ整っていない為で…と考えるのはナル×ジャン的考察に反するんですがね…ま、それが良い感じに写輪眼保有者の見切りが前提の術としての「千鳥」のスタイルとして受け入れられるので、決してナルトはカカシにハブにされたんじゃないので…(笑)。



(………上出来ね!!)(風影…実は大蛇丸)

「…あれはカカシの…」(三代目)

「………千鳥
…つまり雷切」
(ガイ)

「雷切…?」(サクラ)

「雷切は……
カカシがあの術で雷を斬ったという
事実に由来する異名だよ

その本来の術名が”千鳥”…
極意は
人体の限界点ともいえる
突き手の速さと
その腕に集約されたチャクラ…

…そしてその腕はまるで…
斬れぬもののない
名刀の一振りと化す」(ガイ)

「雷切」(まっカカ…其の七)

「雷切」(まっカカ…其の七) illustration:Cerberus

ガイの小気味良いアナウンスが続きます(笑)(第13巻/107-108頁)。そしてついに「千鳥」の異名…「雷切」が登場します。「暗部のカカシ」でこれは切々と書いてる事なんだけど、ここまでガイがカカシの「雷切秘話」を見て来たように言うのはホントに見てたからなんだと思います。…って言うか、恐らく自分の身に降り掛かった不可避の落雷をカカシが「千鳥」でホントに斬り裂いてガイの命を救ったんだと、ナル×ジャンでは決めつけています(笑)。そして、「雷切」という「千鳥」の異名の名付けの親がガイであるとも…(笑)。カカシの「千鳥」で降って来た雷を斬り裂く一部始終を見たのであれば…ガイが古来の名刀「雷切」をカカシの「千鳥」にオマージュして贈った…と言うのは、個人的には充分アリアリで、僕の脳内では「赤ペングリグリの鉄板」(←ガチガチのガチ)と化しています。

「…………」(リー)

(…ボクには分かる…
ボクなら助走をつけた
あのスピードで相手に
ただ真っすぐ突っ込む
ような攻撃はしない……

…………
というより出来ない!!
直線的な攻撃は相手にとって
カウンターを狙い易い…
そしてボクには
そのカウンターを
見切る”目”が無いからだ…
君の血がうらやましいよ…
サスケくん…!
以前一度君と仕合った時
ボクはこう言った…
”目で分かっていても
体が動かないんじゃ
どうしようもない”
と…
優越感に浸ってね…
でも今は…
ボクと同じ
高速の体を手に入れた…
そして君には
写輪眼がある……!!)(リー)

「つかまえた」(サスケ)

カカシがサスケに教えたのは「千鳥」であり(第13巻/108-109頁)、我愛羅戦を見返しても単なる「突き」としてだけの運用ではなかった事は明白です。リーがサスケの血統(写輪眼)を散々羨ましがり、その目の前で絶対防御の我愛羅の砂の防壁を「千鳥」一閃貫いた時もサスケは突き手から攻撃を変形させて我愛羅を捕捉(多分、掴んだが触れるかしてたと思います)しています。写輪眼に頼った「一点集中の突き」だけが「千鳥」ではないのです。ここから自分の血に狂った我愛羅が反撃に出てサスケがヤバくなるんですが、その時も「ラァ!!」<バチチチチ>と、「千鳥流し」のように我愛羅の砂の防壁の中で雷遁チャクラを放出して我愛羅の攻撃から逃れています(第13巻/113頁)。「千鳥」は本来、高い汎用性のある忍術なのです。

(これならどうする?)(カカシ)

<バチチチ><バチチチチチチ>

ペインの木ノ葉強襲でカカシが天道と対戦した時(第45巻/167頁)、カカシは(多分)「千鳥」の雷遁チャクラを獣のように走らせて数十メートルの射程で天道を攻撃しています。ナル×ジャンではこの時のカカシの攻撃を一応「千鳥」の変形応用として「千鳥獣撃」(仮称)としていますが(笑)、カカシはセンスが良い…6歳で中忍に昇格しちゃうくらいの天才忍者ですから、こんな風に汎用性の高い「千鳥」をアレンジして使いこなす事なんて雑作もない事なんです。別にサスケだけが「千鳥鋭槍」や「千鳥千本」を使える訳じゃない事を、僕は声を大にして言いたいのです(エッ!?充分に普段から大きい声だって!?笑)。カカシも「千鳥」を器用にアレンジして使えるんだけどワザとそれをしないだけで、それをしないのがカカシのカカシらしさであり、僕らが「まったくカカシってヤツは…」と唸ってしまうところな訳だ…。



「カカシのだろアレ!
伸ばしたり投げたりと
形態変化は認めてやるが」(デイダラ)

(伸ばせる限界は
5メートル程度か)
(デイダラ)

(遠距離タイプか…
間合いを見切られたな…)
<バチチ…>(サスケ)

あれ?!っと思いました…デイダラはカカシの「雷切」を何で知ってたんでしょうか?(第39巻/161-162頁)我愛羅奪還編でカカシとデイダラは対戦してて、その時。デイダラはカカシの神威に片腕を捥がれた筈ですが、カカシの「雷切」は一発も貰ってない様な…って言うか、遠距離タイプのデイダラに対してカカシは一度も「雷切」を出さなかったんじゃないかな…と思います。インファイター(接近戦タイプ)のナルトに焦らないように注意してたくらいですから、そんなカカシが接近戦に特化された「千鳥」=「雷切」を使わないのはカカシらしいオトナさと言えます。多分、デイダラの知識は諸国に勇名を馳せたカカシの得意技として「雷切」があると”暁”から情報の提供があったんじゃないかと思います。そして、それがたまたま「千鳥」ではなく「雷切」だった…。だから、サスケが同じ「千鳥」を使うのを見てカカシの存在を感じ、「雷切」と言うのにサスケが食い付くのです(笑)。


「そうか…
さっきの雷切
自分の体に…」(デイダラ)

(それで体内の
C4を不発にしたのか…)
(デイダラ)

「ああ…お陰で体がボロボロだ
正確には千鳥という術だがな…」(サスケ)

そもそも命のやり取りをしてる時に、そんな術の呼び名なんてどうでも良いじゃん…と、みんな思ってましたよね(笑)(第40巻/38頁)。でも、サスケのこの反応からすればカカシはサスケに「千鳥」を教えた事の重さをサスケも充分に認識しているのだと言えるでしょう。おまけにいくら高い汎用性が「千鳥」にあるとしても、形態変化を使いこなすのは非常に困難で高いセンスを要求されるスキルだから、一生懸命カカシに伝授された「千鳥」を進化・発展させて来たサスケにはカカシの存在を強調するデイダラの「雷切」という用語の使用方法は看過(かんか)できないものだったようです(笑)。デイダラは土遁特性だから、カカシの雷遁特性=「雷切」は苦手と言え、事前に情報収集するくらい警戒していたから、不意に口を突いた…それがサスケに対する失礼な対応に繋がったんでしょう(笑)。

”千鳥”はお前に大切なもの
出来たからこそ与えた力だ
その力は仲間に向けるものでも
復讐に使うものでもない
何の為に使う力か
お前なら分かってるハズだ」
(カカシ)

カカシの里抜け直前(第20巻/114頁)、カカシがサスケの慰留に来た時、「千鳥」をサスケに与えた意味を伝えています。サスケもカカシの真意がちゃんと分かっていると思いたい。それもあって、カカシの「雷切」と自分の「千鳥」をデイダラに違うモノだ…と、黙っておけなかったのも、僕はあると思います。サスケは子供だからカカシにとって「千鳥」がどんな経緯で完成したとか、カカシがどんな想いで「千鳥」を使っているのか?の奥底を知る由はないと思います。しかし、カカシを見てれば「千鳥」がどんなに大切で特別かは分かっていたんじゃないかと思います。そして、それをカカシも期待しサスケを確かめているようでした。サスケがデイダラにあの状況でエクスキューズするんだから、カカシの心の奥底を少しは感じていて欲しい。だから、八尾に万華鏡写輪眼瞳術・天照を放った時、サスケは第一部の第七班を思い出したんだと…僕は思いたいんですよね。

「………千鳥
…つまり雷切」(ガイ)

雷切は……
カカシがあの術で雷を斬ったという
事実に由来する異名だよ」(ガイ)

ガイがオビトとカカシの経緯を知っていたとは、僕は考えていません。しかし、サスケがカカシから感じ取った程度には…きっとそれ以上にガイはカカシの中の闇に気遣っていたんじゃないかと思います。もの凄い才能があるカカシが如何にも汎用性の高い「千鳥」の肉体活性による一点集中の突きに特化した…ある意味、不器用な使い方をするところには違和感を覚えたでしょうし、それが悲しき「暗殺用のとっておきの技」と言って憚らないところから考えれば、カカシが「千鳥」を使う事に対する並々ならぬ拘り(何らかの事情)がある事を見逃すガイではなかった筈です。そして、恐らくは自分の命の危機であった落雷から救ってくれた(事にかこつけた…はガイ的ではなく、無意識に良き方向に転ぶ…がナル×ジャン的にはビンゴです)…カカシの「千鳥」を無理矢理「雷切」と名付けたのもガイであり、その命名の事実が近くにいたサクラ達に嬉しそうに「雷切」を吹聴させてしまうのだと、僕は考えます。

カカシは「(神無毘橋の)千鳥」に縛られている…

細かい事にガイは頓着してはいないでしょう。しかし、カカシが「千鳥」に縛られている辛さみたいなモノは何故だガイには分かったと思うんです。そこにどんな辛い想い出があったのかは多分、ガイは突っ込んでは聞かなかっただろうし、そんな事してもカカシが救われるとはガイは思わなかっただろうし…。ただガイは、まるで呼吸をするように自然に…自分の命を救ったカカシの「千鳥」を勝手に「雷切」名付け吹聴して回ったんじゃないかと思うんです。きっと、中忍試験のサスケの「千鳥」の時のように…。そりゃ、もうしつこく…<ハァ><ハァ>と…。ガイはカカシの「千鳥」を「雷切」と言い換える事で、少しでもカカシが「千鳥」の呪縛から救われる事をガイの無意識が願った…のだと…。そして、そのガイに無言でカカシも応えてる訳で…。カカシには「雷切」がガイとの友情のキーワードでもあったと…僕は考えています。すごく解りにくいだろうけど、それがカカシにとってのガイと言う人だから…。それじゃ…ガイはまるで…(つづく)。

それでもオビトとの「約束」を守り続けるカカシ
その頑さが…ガイをソフトに「拒絶」させる訳だ…

まったくカカシってヤツは…
「雷切」(まっカカ…其の七)




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第446話「ただ二人を守りたい」


<ザー>「うっ…うっ…」(長門)

長門…いつまでも
泣いてんじゃない!

やられていつまでも
泣いてるだけじゃ何もかわらねェ
この国の雨と同じだ

オレはこの国を変えてやる!

それには口だけじゃなく
力がいる!」(弥彦)

「……」(長門)

「忍術を学ぶ!」(弥彦)

降り続く雨…チビが半蔵VS木ノ葉の戦闘に巻き込まれ死んでしまって、長門はその骸を抱き締めて泣いています。それを弥彦は戒めるように上を向き、決意を新たにします。「弥彦の夢がオレの夢にもなった」(第445話/「世界の天辺」)と長門は言っていましたが、控えめで大人しい性格の長門にとって弥彦のカリスマは生きて行く希望にも等しかった事でしょう。同時に弥彦が具体的な指針…「忍術を学ぶ!」を提示する辺りにはリーダーの資質を感じます。ま…ナル×ジャン的には…この背面に小南の存在を強く感じていて、弥彦を育てる母性の存在が長門の逞しさにとっては不可欠であると考えています。男が女を大切にするのはそれなりの恩義があるからで、小南のような女性がどれだけ大切であるかに気付けるようにならねばならない…と、不遜にも僕は訴えているのです。



「それから
オレ達は忍を探して回った
そして半蔵と戦っていた
を見つけた
自来也先生を…」(長門)

「何だお前!?」(自来也)

「だがオレは木ノ葉の忍を
受け入れられなかった

それは…
お前にも分かるはずだ」(長門)

「…………」(ナルト)

ナルトが長門の問いに沈黙しているのは「こんなに地味で重いネタを何週も続けると感想を書く人も困るってばよォ!!」と思ってくれてる訳でも、「少年少女が話について来れないってばよ!!」でもなく(笑)、長門の両親を木ノ葉の忍が殺めた過去を既にナルトが聞かされているからでしょう。同じように雨隠れの潜入戦で自来也をペインに殺されて「やっぱてめェは許せねェ…!今にも殺したくて…震えが止まらねェ…!」(第444話/「答」)と、押さえ切れない怒りと殺意をナルトが実際に感じているからです。それが自来也を殺された「痛み」がナルトを長門の地平に押し上げた結果であり、ある種の共有感が二人の間には芽生えているのです。長門の回想が雨隠れで難民だった頃、弥彦が先陣を切って物乞いした…自来也たちに接触したあの行に繋がります。


「殺す?この子たち」(大蛇丸)

「なっ!」(弥彦)

「ずいぶん戦争孤児
見てきたけど惨いものよ
いっそのことここで殺してやるのが
この子たちにとっても……」(大蛇丸)

「よせ大蛇丸!
…お前は綱手と先に帰ってろ
ワシはしばらくこいつらの
面倒を見る」
(自来也)

「はぁ!?」(綱手)

「多少
自立が出来るようになるまでだが
これがせめてもの償いだ」(自来也)

単行本で言うと41巻の43頁…「泣いている国!」に収録された行です。雨隠れに潜入して小南と対峙した折に、小南の女女した恨み辛みに自来也が回想してた辺りで、僕は黒いからこの時の大蛇丸の「殺す?」を自来也に対する煽りで、弥彦らを自来也に面倒見させる為の意図的な誘引であったと考えていました。そして、それに両親を殺されていた長門が輪廻眼を覚醒させていた事実が加わり、大蛇丸の積極的な介入を意識したんですが、その気があるなら大蛇丸が三人を連れて行った筈で、まさか自来也の「予言」を知る由もなかった大蛇丸が自来也を利用したとは考え難いです。だから、この時の大蛇丸の「殺す?」大蛇丸の純粋さが絞り出す愛の形であったと思います。大蛇丸は純粋な探求願望の権化ホシガリスト(何でもかんでも欲しがる人)だったと、僕は考えているので、この場合は長門の輪廻眼には気付いていない…と言う事になりそうです。

多少強引ではありましたが、自来也が三人の子供たちをこれ以降、三年間もの永きに渡って面倒見る事になり、しかして忍術の皆伝後、あっさりと三人を野に放った自来也の行いにも、黒犬としては大いに噛み付いていたんですが、この後の長門の説明でかなり軌道修正を余儀なくされます。多分、この場にヤマトが居るならば、父親の寛大さを持って「考えすぎなのでは」と諌められそうな…(笑)。僕が考えるほど、人の心とは黒くなく、自分自身への利益誘導という形での発露は少なく、寧ろ、自分以外の誰かの為に、大切な人の為に人の想いは注がれるものなのでしょう。そう考えれば、人の世には救いがある。しかし、それはある程度、自分に力がある事が前提であり、弥彦がそれに気付いたのだとすれば非常にしっかりした考えであり、リーダーとしての優良な資質を感じさせます。


「だが自来也先生は
少し違う気がした


それから四人
生活を始めて少しして
ある事件が起きた」(長門)

「事件?」(ナルト)

「忍の残党
オレ達を襲って来て
弥彦が殺されかけた時
オレがその忍を
返り討ちにしてしまった

それも無意識に…
どうやらオレには
特別な力があったようだ
輪廻眼の瞳術だ

その件があり忍の修行に
乗り気でなかった自来也先生も
オレ達に忍術を教えるようになった

先生は己の身を守るための
忍術だと言ったが
オレだけに関して言えば
輪廻眼の力をコントロールさせる
ためだったようだ

だがオレは自分の力が怖かった
憎しみが己を暴走させた
間違ったことをしたと思い込み
罪悪感に苛まれたのだ

しかし先生はオレをそこから
助けてくれた」
(長門)

「ワシも
それが正しいのか
間違っているのか

良く分からん

だが
お前のお陰で弥彦
死なずに済んだ
友達を守った……
お前は正しい事
したハズだ

誰もお前を
責められはしないのォ…」(自来也)

「気が付くとオレは先生を認めていた」(長門)

僕も本誌でこの行(第373話/「師弟時代…!!」)が提示された時。自来也が輪廻眼に期待した…と考えたものです。自来也は「お前たちに忍術を教えてやることにした」(第41巻/64頁)と言っていました。明らかに長門の輪廻眼の発見を起点にしてる事は確かでした。才能に対しては否定的な自来也が血迷ったのかとも思いましたが、そこには歴史的な背景もあった事が、後述される長門の説明で納得できるレベルに落ち着きます。また、自来也が三人の難民を木ノ葉で引き取らなかったのも事情があった事がこの後知れる事になります。つまり、自来也にしても大蛇丸同様、黒い部分は少なく、大ガマ仙人の「予言」を粛々と履行していたに過ぎない…となれば、やはり真に疑うべきが何なのか?ホントの敵とは…?!黒くなり過ぎて見えなかったけど…徐々にピンが合って来ました。



「それから先生はこう続けた
”傷付けられれば憎しみを覚える”
”人を傷付ければ恨まれ罪悪感にも苛まれる”


だがそういう痛みを知っているからこそ
人に優しくできる事もある
人は痛みを知るからこそ成長できる

そして成長とは
どうするか自分で考える事だと
痛みを知り考え
どうを導き出すのか
自来也先生も
自分に言い聞かせているようだった
…先生にもは見つかっていなかった

今のお前がそうであるように

その時オレの答は
すぐに見つかった…


ボクはただ二人を守りたい
どんなに痛みが伴う事が
あったとしても」(長門)

「…そうか」(自来也)

「先生は…先生はいつも
何を考えているの?」(長門)

「この世は戦いばかりだ
憎しみばかりがはびこっている
オレはそれをどうにかしたいと考えとる
平和とは何か…その
知りたくてのォ…」(自来也)

長門の「先生はいつも何を考えているの?」という質問に「綱手のおっぱい」と答えなくて実はホッとしたケルベロスです(笑)。この場で長門に性的な歪みまで与えてしまったら…(笑)。ま…冗談はさておき、教え導く側が迷っていると、子供は堪ったものではない…の好例だと思いました。結果的にその命題を継承する事で師弟関係とは存在するのでしょうが、自来也の落ち度があるとすれば、長門たちにズーッと付いていなかった事だと思います。確かに「自分で考えること」は非常に大切であるけれど、いつも正しい答が得られるものではないし、人は間違い易い生き物です。それを正す公平な存在…「親」とは非常に重要です。しかし、自来也にも諸事情(後述)があり些か尚早とも思える親離れ子離れになってしまった訳で、如何にも不可避の非運としか言いようが無いです。

しかし、この雨の夜の語らいで、長門が躊躇無く「ただ二人を守りたい」と自来也に告げた事が、自来也には輪廻眼以上に長門に期待してしまった理由だったのかも知れないと、僕には思えます。長門は気が弱くて引っ込み思案であるけれど、本当に優しい良い子だと、自来也は確信したのでしょう。自来也は嬉しかった。できればこれからこの子らが不自由無く生きて行けるように、生きる為のスベとしての「忍術」を教えよう!!この子が居る限り大丈夫だ!!…それが「少しの間だが…お前だと信じていた…さよならだ…」(第41巻/179頁)の、自来也の何とも言えない口惜しさだったんじゃないかと思うと、ペインの胸を石剣で貫いた痛みが我がもののように感じられます。



「三年間の修行で
身も心も強く成長した気がした
だが先生の言葉がいつも心の奥
引っかかって止まったままだった

―先生は
そのがオレの輪廻眼に託されている
気がすると言っていた」(長門)

「はるか昔…人々は常に争い
…戦争が絶える事がなかった
今よりひどい時代

そんな時代に
ある一人の僧侶が現れた
始めてチャクラの真理を解き明かし
世界を平和に導こうとした

忍宗という教えを説いて
世界を回ったと伝えられる

時が経ち
忍宗は忍術と呼ばれるようになる
忍術は武力ではなく
人々を平和に導くための教えだった

その僧は六道仙人と呼ばれ
この世の救世主だと言われた存在だ…
お前と同じ輪廻眼を持っていた

”我 安寧秩序(あんねいちつじょ)を成す者”

それが仙人の言葉だったそうだ
いつしか人々が
本当に理解し合える時代が来ると
信じていたんだろう…

もしかすると…
お前は仙人の生まれ変わり
なのかもしれんのォ
お前の目に仙人の想い
託されている気がするわい」(自来也)

「オレに平和を託し…
そして先生はオレ達の前から
去って行った」(長門)

自来也の影分身を倒した三人の成長を見届けた自来也が、長門達を雨隠れに残して木ノ葉に帰ろうとした時、長門だけが「ありがとう…先生」(第41巻/74頁)と言った意味が分かりました。長門は予め自来也の意向や長門の運命を知らされていたんですね。この時、自来也は「長門…お前たちは成長した」(第41巻/74頁)と言っていて、忍術皆伝や自来也の教導の筆頭が長門であった事が見て取れます。確かに弥彦は自来也の一番のお気に入りだったと思います。しかし、本当の信託は長門にあった…実はそれは弥彦にとっても周知であり、それがこの後の悲劇の芽であるかと思うと胸が痛みました。ちなみに「安寧秩序」(あんねいちつじょ)とは「社会の秩序が保たれ、平穏なこと」(大辞泉 )で、予言の一方っである「平和と安定」を意味するんですね。

しかし、忍術が「忍宗」という宗教…精神的な概念だったのはお初で驚きでもありました。チャクラの真理が齎す奇跡が人々の関心を集め、救いや心の拠り所として定着して行ったのが、イエス・キリストの数々の逸話を思わせます。そして、忍宗の歪曲とも取れる忍術が世界を再び混沌に貶める元凶である事が、宗教が戦争の火種になる現実世界にも見事にマッチし、非常に皮肉です。或いは、それをチャクラの真理を「科学」としてみても、ノーベルのダイナマイトや、アインシュタインの相対性理論が起点ともいえる核爆弾が人の愚かさを加速した現実に準えていて悲しくもあります。この愚考に目を向けると、人が力を手に入れる事と、心を失う事が何故だか比例している事に気付きます。でも、それが人の本性であると諦めて欲しくない…。ナルトには是非ともそれに気付いて貰いたいと思います。


「オレ達は
弥彦をリーダーとして行動を始めた
オレ達の組織はあっという間に
有名になった

極力武力に頼らない平和
構築しようとした考えに
皆が賛同してくれた

しかし世界は岩・木ノ葉・砂の
三大国間で戦争をしていた

雨隠れの長半蔵
オレ達の組織の噂を聞きつけ
近寄ってきた
オレ達を無視できなくなって
きていたからだ

半蔵はオレ達を主軸にし
三大国への平和交渉
行おうと持ちかけて来た
オレ達の力で平和の合意
三国から得ようというものだった

オレ達はその考えに
協力する事にした」(長門)

「しかしそれが
全ての災いの始まりだった
オレ達は子供だった」(長門)

「災い…?
な…何があったんだってばよ!?」(ナルト)

「……」(小南)

エーッと、ちょっとコアなところを攻めるなら、この行の小南の「……」がポイントですかね。これがこの後の長門達が「子供だった」の伏線になっています。キッシーのネーム(台詞)センスには毎度、敬服奉りますが、本誌110頁の小南のカットをこの位置に挿入できる漫画家って、どんだけいるんでしょうか。非常に短期の伏線回収ではありますが、キッシーの創造を絶する力量を感じるには良きサンプルだと思います。是非とも小南の歯痒い唇を噛み締めながら、以降を読み込んで頂きたい。お話が重苦しくて停滞感が否めない…それを面白くないと考えるのも、僕は分かります。しかし、それを想定できないキッシーとも僕には思えないし、それでもやってると言うことろに意味を感じた方が良いとも思います。僕らも「痛み」を感じるべきなのサ(笑)。

…と、ちょっと横道に逸れちゃったけど…忍術を修得し力を得た長門らがある種の達成感を得て、生きて行く自信を得られたのは自来也の功績と言えます。それは彼らを独り立ちさせた偉大な父の行いだと言えるでしょう。惜しむらくはココにが居なかった事で、それを補完していたのが小南だった訳だけど、弥彦は兎も角、長門は小南にちょっと物足りなかったんじゃないかと邪推するのが、甘えん坊のケルベロスたる所以でもあります(笑)。ま…これは歪んだトラウマが形成する説ですが、もしも…あの雨の庵に綱手が居たならば、きっと違った未来があったんじゃないかとは思います。自来也が三年と言わずズーッとこの子らを引き取っても良かったのだし、この周辺の自来也の行動が釈然としないでこれまで悶々としてたところもありましたが、この後の行(くだり)でそれは一応の解消をみます…。

弥彦が大刀を携えた威風堂々に付き従う忍が集まる姿は壮観でした。やはり、そこには長門が認める弥彦のカリスマが在り、小南が自来也に告げた恨み節の「もう遅いわ…私たちは彼の思想の下、動き出した」(第41巻/50頁)における弥彦のアイデンティティがあるのだと思います。長門らが身に着けるマントが微妙に”暁”のマントのデザインと重なるので、この組織が後の”暁”と言う事になるんかしら?天道は”暁”を立ち上げたような事を言ってましたし、じゃ、マダラが「新たに”暁”を組織しその陰に姿を隠してな」(第42巻/127頁)とするイタチの発言は何だったんだと…(脂汗)。イタチがウソをつく筈無いし…と言うことは長門らの組織とマダラの組織が合流して”暁”が形成されたのかな…と考えるのが自然と言うことになるでしょうか。”暁”の生い立ちに関しては、もう少し考える時間が欲しいです。



「そのせいで
弥彦は死んだ」
(長門)

「!?…死んだ?」(ナルト)

「それは全て半蔵の罠だった
雨隠れの主権を我々に
奪われるのではないかという疑念
それだけのために弥彦は…

後日交渉を行うため
落ち合うはずだった場所に
木ノ葉の暗部を含め半蔵の部下が居た

半蔵は木ノ葉のダンゾウという男と組み
オレ達を抹殺しようとした

ダンゾウは
火影の座を奪うため半蔵と組み
半蔵は己の主権を守るために
ダンゾウと組んだ」(長門)

ぶっちゃけ、急速に台頭して来た弥彦の組織が目の上のタンコブだった半蔵が木ノ葉のダンゾウと組みし弥彦らを潰しにかかった訳です。何で雨隠れの半蔵木ノ葉のダンゾウがタッグを組んだのかは不明ですが、こんな大勢でたった二人を相手にしようなんてどっちも小ちゃい…小ちゃい(笑)。しかし、ダンゾウが若いですね。時系列ではどうなるんかしら、自来也の修行からかなり経過してるようだし、弥彦達も大人びて見えるので10年程度とすれば、縄樹の戦死前に自来也が長門らと出会い弟子受けしたとして、そこで自来也20歳程度とすれば、自来也が30歳代前半と思われ、九尾事件(自来也38歳)の5~7年程度前でしょうか。つまり第三次忍界対戦の直前?ま…僕の時系列は基本怪しいので(汗)、あまり信用できませんが…。「者の書」によれば現在72歳のダンゾウが当時40歳代後半~50歳代前半と、僕は考えます。

この頃からダンゾウは右眼が包帯で覆われています。…と言うことは神無毘橋の前だからオビトとは無縁(笑)。ダンゾウを巡る謎は諸々あって想像するのは面白いんですが、如何せん描写が少な過ぎで考察の対象には厳しい…と言うのがナル×ジャンの見解です。しかし、ダンゾウが如何に火影に固執しているかは痛いほど分かります。何としても木ノ葉の里長に成りたかったんですね(笑)。さぞかし三代目に火影の座を奪われたのは悔しかったんでしょう。そして、賎しくも他里と連係し、目下相手に人質をとって恫喝する辺りはやはり小物の片鱗を窺わせます(笑)。きっと、二代目はそんなダンゾウを見切っていたんじゃないかと思います。木ノ葉にはしっかりと人を見る雰囲気が在り、それはシカマルの中忍昇格の一件でも感じましたっけ。その木ノ葉が、こんな(よこしま)なダンゾウを木ノ葉が認める訳はないじゃないですか(笑)。

…で、あれだ…書き忘れるといけないので書いてしまいますが、自来也が輪廻眼の長門を木ノ葉に連れ帰ってもですよ…ダンゾウなんて不穏分子が里の上層部に居るんだからとても安全とは言えない訳で、「うちは虐殺」が平然と起こってしまう様なコンプライアンス(企業倫理)の低い木ノ葉隠れに超レアな長門を置くのは危険極まりないと自来也が判断したと考えられまいか。その意味では自来也も木ノ葉暮れが内包する不合理な構造には手を焼いていたんでしょう。木ノ葉には確か戦争孤児を引き受けるシステムがあったと思いますが、それが「根」と繋がっているフシもあり、それだとダンゾウの思う壷だったろうし、木ノ葉が大きくなりすぎた弊害が思いっ切り露呈してるようです。ダンゾウが里の外に暗部を大挙して動かせるのも木ノ葉の管理体制の甘さを鮮明に提示しています。


「くっ…」(弥彦)

「オレにとって
お前達の組織は邪魔
弥彦
リーダーのお前には
ここで死んでもらう
抵抗すれば
この女の命はない」
(半蔵)

<ガッ>「そこの赤髪のお前
…それで弥彦を殺せ
そうすれば女とお前は助けてやる」(半蔵)

「……!」(長門)

「やめて長門!!
私の事はいいから
二人共ここから逃げて!!」(小南)

「…………」(長門)

「長門…」(弥彦)

「!」(長門)

「オレを殺れ」(弥彦)

<ハァ><ハァ>(ボクは
ただ二人を守りたい
どんなに痛みが伴う事が
あったとしても)
(長門)

「長門!!」(弥彦)

「やめて!!」(小南)

「早くしろ
この女が死んでもいいのか!?」(半蔵)

<カチャ>(弥彦)

<ハァ><ハァ><カタ><カタ>(長門)

<ザッ>(弥彦)

「!」(長門)

<ガッ><グサッ>「小南と…
なんとしてでも生きのびろ…

…お前は…この世の…救世主だ…
お前…だったら…本当に―」(弥彦)

「弥彦ォ―!!」(小南)

「それが二つ目の痛み
成長したハズなのに
前と何も変わらなかった

両親が死んだ時と同じだ
オレの出したかつての
クソ以下だと気付いた」(長門)

この場に長門が威風堂々のカットで携えていた大刀を持って来なかったのは交渉する上での礼儀の筈。しかしそれが「子供だった」とする長門の後悔だったと思います。完璧、半蔵とダンゾウにハメられてた訳で、組織があったのにバックアップ(もしもの為の増援)も用意していなかった様ですね。小南が先んじて拉致られていたのも寝耳に水のようだったし、やはり青い。この程度のシチュエーションはナルト達ですら下忍のサバイバル演習で経験済み(汗)。自来也は鈴取りの演習はやらんかったんでしょうか(笑)。ま…それもこれも偏に弥彦の正直さや真っすぐさが生んだ悲劇ですが、逆にこんな弥彦だから人が集った…と言うのもあったと思う。物事とは何事も痛し痒しであり人の長所はひっくり返せば短所なのです。しかし、それをも利用した半蔵とダンゾウには濃厚な悪意を感じます(←ココ!!テスト出るからな~ッ…笑)。

「そこの赤髪のお前…」

弥彦もまた…ただ二人を守りたかった!!

赤髪のお前…半蔵が長門の輪廻眼を意識していない事実を弥彦は敏感に察知したんだと思います。それで自分が殺られれば長門と小南は助かるかも知れない!!機転が利いた…臨機応変に物事に対応できる柔軟な思考を持っている弥彦は即座に半蔵の目が節穴であることに気付き、自らの命を進んで投げ出す決意をしたものと、僕は考えます。元より遥かに力量が上の長門を自分の背後に敷いたのは…ホントは気が優しくて大人しい長門を矢面に立たせたくない…とする弥彦の心遣いだったとも、僕は考えています。そして、敵は長門の輪廻眼を意識していない…みたいな。ならば、小南と長門を助ける為に全力を尽くす…弥彦もまた、長門と同じように二人を守る正義をその胸に秘めていたのだと気付いた時、弥彦がオビトに…長門がカカシに見えた僕はやっぱり「神無毘脳」なのかも…(笑)。

弥彦が長門に告げる「お前…だったら…」とは、自来也が長門の輪廻眼のコントロールを主眼とした忍術の伝承をした真意や、自来也との別れを先んじて長門に告げ、輪廻眼が長門にある意味を話した行を示唆しているものと、僕は考えます。勿論、事の詳細を弥彦が知り得た訳ではなく、非常にウマのあった自来也と弥彦が長門には羨ましかった訳で、しかして自来也の本心での信託は長門に在り、それを感じない弥彦ではなかったと考えれば、弥彦の滅私が長門を生かした意味に、僕は震えずには居られない…。弥彦には自来也の想いを独り占めして悪かった…というそこはかと無い長門に対する後ろめたさがあったのだとも思います。弥彦が、そう考える事が出来る優しい子だからこそ人々を集わせるカリスマになり得たのだし、力量が断然上だった筈の長門が一歩も二歩も退いて弥彦の後ろに立付ことを許容した…長門側の理由でもあります。

少年少女よ!!…この美しき人の心の有り様…相互理解を…「友愛」と呼びます。人は老いると忘れっぽくなるから、少年少女には是非ともこの機会に胸に刻んで欲しいです。そして、こんな風に解り合えて、助け合い庇い合える友達を見つけて欲しいです。僕自身も含めて…昔、バカだった自分に苦しんでいるオトナは多いです(滝汗)。若くて心が柔らかい内じゃないと感じられない…出会えないシーンがあります。それを見逃さず、自分のものにして欲しいです。他人を思いやり愛する気持ち…人の中に在る清らかさを感じて欲しい。一生の友達を見つけて欲しい!!(閑話休題)

忍術や能力…凡そ力量に関しては長門が抜きん出ていた筈です。何せ長門は本来は有り得ない「6通りの…」…おっといけない…「5通りのチャクラ性質変化」を実現し、尚かつ輪廻眼を継承する逸材でありますから。しかし、それをしても弥彦の後ろに控えるのは長門が弥彦の人間性に敬意を感じ、その優しさに心酔していたからでしょう。しかし、その弥彦が自分に小南を託し自ら逝ってしまったその衝撃は、確かに親を同時に失った時の苦しみや悲しみに比肩するものだった筈です。恐らく、あの嵐の中の長門の両親を殺めた木ノ葉の忍に起こった事がこれから長門の周辺をドロドロと包み込んで行くのだと思います。しかし、半蔵はここではやられず暫く雨隠れを二分する膠着の中を漂いますし、ダンゾウは今もしぶとく木ノ葉隠れに居座っているのです。

…と言う事は、ココでは決着が付かなかった…と言うか、今の長門の多脚戦車風の見窄らしい格好を考えると、半蔵一味とダンゾウと木ノ葉の暗部(根とした方が正解かも…)にかなり押し込まれるんじゃないでしょうか。またこの後、雨隠れを二分する均衡が暫く続く事を考えれば、ここでは痛み分けの決着が妥当なんですが、犬好きのケルベロスとしては是非とも長門がチビ(←ナル×ジャン的には後に畜生道が使う増幅口寄せの悪犬なのよー)を召還してダンゾウの体の半分を喰い千切るくらいの事はしてもらいたい…(笑)。同時にこれ以降、めっきり用心深くなって24時間の警備体制がないとオチオチ寝てられない程に半蔵を弱気にする恐怖を刷り込む…すっごい輪廻眼の覚醒を期待しちゃうんだけど…。

真に戦うべき敵を…見逃すな!!



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「小南」


「これ…食べて…」(小南)

第445話「世界の天辺」の小南の、この表情(本誌78頁)に僕はクラっと来ました。「私、何でも知ってまーす!」と言う感じの…いろんな所で書いたなーと思いますが…小南の何にも驚かない力強さに、見ちゃ行けないモノを見てしまった気がしました。多分、十歳未満の子供ですよね…。で、でも…色っぽいと言うか、一応、個人的に「連れ去られ系」と呼んでるんですが、隣に座ったらすっごく良い匂いがして、非常に無力に為すスベも無く何処かに連れて行かれる…女子を小南に重ねてましたっけ。まさか!!ケルベロス…マザコンだけじゃなくてロリコンも入ってんのか!?(嗚呼、そうさッ…ロリコンさ!!ロリコンの何処が悪いのs(ry

「ボクはこんなところで
終わるつもりはねーんだよ
ボクにはでかい夢があんだ!
世界征服だ!!」(弥彦)

僕は長門の回想…「世界の天辺」で弥彦が妙にやる気満々なのが気になっていました。何だ!?このバイタリティは!?…と。戦乱の中、親も身寄りも既にない子供の弥彦が、小南ばかりでなく、小南が連れて来た長門と野良犬のチビを快く受け入れる心の広さって有り得ない(汗)。潤沢な食料や生活物資があったとは思えないし、第一、子供達だけで不安だろうに…。それでも弥彦は極めて快活で、長門に「いやそれは犬の…」とボケたのをスカされても怒らない寛大さがありました。長門の逞しさって何だろう?自分が子供の頃に同じ状況だったら絶対無理だなーと思える程の強さを弥彦はこの時点で実現してるんですよ。

小南
何だよ
そいつらは?」(弥彦)

「死にかけてたから…」(小南)

弥彦は小南のこの一言で、あっさりと長門とチビを受け入れました。弥彦は小南と幼なじみか近親者(双子?2月20日生まれで血液型・O型が同じ…「者の書」より)、きっとこんな風に弥彦は小南に願われるまま、小南の願いを叶える事に全身全霊を注ぎ、頑張って来たんじゃないかと、僕には何だか凄く良く分かる…。これって、小南の願いを叶える事が弥彦の生き甲斐になってるからなんだと思うんですよ。小南が弥彦を頼るから弥彦がそれに応えるべく元気モリモリになって頑張る訳で、小南がおねだりしなければ、弥彦はきっと何をして良いかすら解らなかった筈です。小南が居たからこそ、弥彦はこんなにもバイタリティに溢れてたんだと思います。


「ありがとう…
コレ お礼」
(小南)

「………」(折り紙か…
乾パンの包み紙で」(自来也)

雨隠れの難民として、三忍にある意図を持って接触した時の小南は年齢相応の子供に見えました。自来也が食べかけの乾パン(携行食)を三人に分け与えた包み紙で花を折り自来也に返礼したんですが、自来也もこの一撃で思いっ切り「連れ去られ」てたでしょ(笑)。この小南の見かけ年齢の変異を、僕は小南のテクニックだとは思いたくはない派で、小南の無意識な知覚が自来也に対する無条件な信頼を感じ、子供である事を許容したのだと思います。しかし、この接触は雨隠れの里長である半蔵と互角に渡り合った木ノ葉の三忍(長門達が垣間見た一戦が後に「三忍」と言われる自来也達を初めて見た訳で)の力を得んが為の策略…。

勿論、弥彦が主導する小隊(一家)ですから、弥彦の一存なんでしょうが、その背面には小南の誘引があったんじゃないかと、僕は考えています。それは弥彦がこんなにも大胆に動けるのは小南の要求(おねだり)があってこそ…と、僕が考えてるからなんですが、小南が考えの無い(浅い)弥彦にきっかけを与え動かしていた…厳密には小南の信託を得る為に弥彦が自発的に動いていた…つまり…連れ去られていた…と言う事で(汗)、小南の生存本能が弥彦を巻き込んで大きく回転していた…とすれば美しい表現となるでしょうか(笑)。裏とかやらせとかでない、自然な生存本能が小南に顕現してるんだと考えています。

今さら私たちの前に
現れて何のつもりだ!?」(小南)

「あの時
大蛇丸の言う通りに
しておけば…
そう思ってるのね…」(小南)

小南が雨隠れに侵入した自来也に真っ先に接触するんですが(第41巻/50頁)、小南が自来也の油でベトベトにされて、いきなり妖艶な女のシャベリを始めてしまいます(笑)。「殺す?この子たち」(第41巻/53頁)と、冷徹ではあるけれど自分達に対してしっかりした関心を見せた大蛇丸も認めているし、小南は乾パンを分けてくれただけでなく、それから3年間の永きに渡って生きるスベを教えてくれた自来也にはそれにも増した感謝を感じているのだと、僕は考えています。やはりそれは小南の自来也を前にした女女した小南の遣る瀬なさが全てを物語っているんだと思います。小南は自来也に「ほの字」の筈です。

大蛇丸の「殺す?」と言うのも、明確な愛だったと、僕は考えています。戦場で、その時だけ食べ物を与え、優しい言葉だけをその場に残し、立ち去る事を大蛇丸は否定したのです(ある意味、自来也のとってしまいがちな行動を予め潰した…とも言える)。大恩ある自来也に小南が大蛇丸を引き合いに出す事自体、自来也の施しに非常に近接した大蛇丸の存在を小南が意識している…と言うことを明確に物語っています。あの時、小南は大蛇丸に命を絶たれる事も一つの幸せであるとの認識があったのだと思います。だから、自来也が三年間だけ面倒を見てその後、自分達を放免した事を小南は痛烈に非難してましたね(笑)。

「術のキレも良くなったが
いい女になったのォ…小南」(自来也)

結局捨てられるなら、大蛇丸に殺された方が幸せだった…と言う女心ですね。小南の自来也を前にした恨み辛みは自分を捨てた男に対するそれに見えて仕方なかとです。ペインが弥彦だ、長門だと最後の最後まで迷いまくってた自来也が即座に小南を認識(第41巻/頁)した前後で、「自来也よ」(第41巻/35頁)から「先生には…」(第41巻/45頁)とか「アナタを…」(第41巻/46頁)に急変しています(笑)。小南は殺せるなら殺すつもりで自来也を迎撃に来たんだけど、それもいきなり潰えましたし…。小南は間違いなく自来也に「ほの字」で、何でも解っていた…。小南はきっと幼い子供の頃からオトナだった…んだと…。僕が萌えた小南の表情は明らかにその提示だったと思います。

だから小南は、大蛇丸の行いの真意にも気付けたし(ここは結構深い闇で、大蛇丸の誘引だったのか、ホントに戦場に難民の子供達をする事の残酷さを考えての愛だったのか…依然、流動的ですが…)、自来也とほぼ等価に評価出来た訳で、それは弥彦に対する「連れ去られ系」の魅力でやる気満々にさせたのと合わせて考えれば、小南が自来也と出逢った頃には既に酸いも甘いも噛み分けた境地にあって、当時、20歳代の自来也に対して一桁…ヘタしたら7歳とかの女の子の小南が男女の関係を意識…ぶっちゃけ恋愛感情を小南が自来也に感じていたとしても、ケルベロスとしては一向に不整合さは感じません(笑)。

(いや…違う…
”輪廻眼”を見て最初の奴を
長門だと思い込んでしまったが…
ワシが知る長門とは違和感がある…
…それによく見れば
あの六人(ペイン六道)の中に
長門の面影を感じる奴は
一人としていない…
それなのに弥彦の面影を持ち…
長門の”輪廻眼”を持つ者がいる…)(自来也)

「弥彦なのか…
長門なのか…?
お前らは一体何なんだ!?」(自来也)

「我々はペイン…
神だ!」
<ババッ>(天道)

ペイン六道を前に焦りまくる自来也を尻目に(第42巻/10-11頁)、自らを「神」と言い切り襲いかかるペイン六道…。自分で自分を「神」なんて言っちゃう人はメチャクチャ狂った人じゃないと困る…って言うか、冷静に物事を考える事が出来るなら、それはジョークじゃないと話が通りません、しかし、実際に登場したシステムペインの本体である長門は確かに極度に病弱そうで、多脚戦車風の奇怪な乗り物(なのか身体の一部なのか…)に乗ってはいますが、シャベリは概ね正常で、僻みっぷりも理に適っていて、自分を「神」だと言うのがジョークにも思えないし、これは偏(ひとえ)に頑張ってるとしか思えませんでした。

長門は小南の為に頑張っている!?

ここちょっと難解なんで追記します…エーッと、長門は非常に微妙…つーか、「火サス脳」で考えるなら長門の想いは綱手にあって欲しいと思うんですね。ここは賛否あると思いますが、長門が矮小な平和を望む裏に雨隠れでの自来也と過ごした庵のイメージがこびり付いているならば、そこに欠落してた愛を今も渇望していると考えられ、そのポジションに小南が収まらなかった訳で、長門のゾンザイな小南の扱いが中二病患者のそれではなく、純粋に綱手と言う大いなる母に向かう慕情であり、それがマドララのキューになる機微と言えます。この微細な突起に対する期待感は自来也の生存に繋がる一縷の希望であり、火サス的エンディングの布石とも言えます。非常に歪んだ考え故、ここはスルーして頂ければ…できれば小南マンセーの長門の方が少年誌的には整合性が高いし、「自来也生存=ラスボス」で、それはちょっと…なところもあるので…ま、独り言と言う事で…。

弥彦がそうだったように、長門もまた小南によって役割を付与されているのだと、僕は考えます。長門が自分を「神」と言ってしまうのは虚勢に近いものに、僕の目には映ります。それもこれも小南を守る為。弥彦が望んだ世界の構築。それを小南に見せて上げようと、長門は必死に自分を「神」だと言い張っているのではないでしょうか。その「中二病」ともとれる長門(システムペイン)の万能感が絵空事である事は、ナルトに対する敗戦で明白です。自来也がペインを見誤ったのは、ペインの「神」にユーモアを感じなかったからだと思うんですよ…。それは長門が真剣に小南の願いを成就してあげたかったからじゃないかと…。

そう言う目で見ると、神様って弥彦でも長門でもなく、小南なんじゃないかと思う訳です。そう思えば、小南が長門を救う時の…あの「私、何でも知ってまーすッ!」と言う表情が達観とも思え、小南がまるで観音様のように見えて来ます。少なくとも弥彦は小南に「小南を守る」と言う目的を与えられて、それであんなにテンションが高かったと僕には思え、弥彦の遺志(目的)を引き継ぐ事になった長門もまた小南の存在無くしては有り得ないです。何せ、素の状態で「神」ですから(笑)。大真面目なんですよ、きっと長門は…。それが小南と言う女のを守る為の弥彦と長門の願いであったならば、何だか僕にもペイン(長門)が叫ぶ「神」は解る…。

男の子は女の子の為に頑張っちゃう生き物だし…。それがましてや「連れ去られ系」の女の子だったら…(笑)。やっぱ小南と言う女の子が居たから弥彦が居て、弥彦が生かした長門が居るのであって…。これからシステムペインの成り立ちのネタバレはあると思います。なきゃ話が進みませんし(笑)。ま…その仕組みはどうあれ、弥彦と長門を奮い立たせたのは小南だと、ナル×ジャンでは断言させて頂きます。だって、小南は「マドララ」そのものですから!!あんな風に母のように男の子に目的や居場所を与えられる女の子に僕は痺れてしまうのです(ああ、そうさ…マザコンさぁ!!マザコンの何処が悪いn(ry…謹んで割愛させて頂きます)。

ここは…長門と弥彦に大きく影響する小南の気持ちが自来也にあったにも関わらず、自来也が忍術皆伝した後に三人の子供達を放免し、一切関与しなかった意味が問われるところです。もしかしたら、予言が安定と平和の対極である混乱や破壊を齎す因子を産み落とす条件を内包していて、自来也が意図的に「間違った予言の子」を生み出すべく雨隠れの三人を選定したのだとすれば、妙木山の大ガマ仙人の予言にも大きな疑念を持たざるを得ません。アッサリと突き放した長門達と妙木山の庇護に浴するナルトとの差異は極めて大きく…予言に離反する自来也の意図も感じられないでもなく…謎は更に深まる一方なのです。

でも…ま…何だかんだ言ってますが…
男にとって女は「神様」と言うことで…



  
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「言い訳」(まっカカ…其の六)


<ハァ><ハァ>(やばい!!)

<ハァ><ハァ>(…このままだと…
殺される!)
(オビト)

(間に合うか!?)<ガッ>(オビト)

「!!うわぁあ!」<ガザザザザザ>(オビト)

<ズサッ>「!」(オビト)

「ギリギリか?」(オビト)

「いや遅いから!オビト!」(カカシ)

集合時間
何時だと思ってんのよ!
お前は!
一人前の忍なら
決まりやルールを
ちゃんと守るのが
当たり前でしょーよ!」
(カカシ)

「いや…途中
荷物持ったヨタヨタおばあさんに
道聞かれちゃってさぁ…

…つーか目にゴミが……」(オビト)

「ハイ!うそでしょ
それ!」
(カカシ)

ん!
そう言うなカカシ!」(ミナト)

おばあさん
付いていってあげたんだよ
オビトは…ね!」(ミナト)

「荷物も持って
あげましたー!」
(オビト)


「…先生は素直すぎです」(カカシ)

「…大体いつもいつも
そうオビトの前に困った人が
いるわけないでしょよ!」(カカシ)

「ルールや掟を破る奴は
忍者としてクズ呼ばわりされる!
そうでしょ!」
(カカシ)

「………
アハハ…」
(ミナト)

「カカシ外伝」の冒頭(第27巻/68-71頁)、オビトが「死」を意識しながら疾走します。相当にヤバい状況…かと思っていたら、それが集合時間に遅れそうで、怖ーい顔して待っているカカシに対する恐怖だと解り、きっとみんなもミナトのように「アハハ…」となった事でしょう(笑)。仔カカシの氷のように冷たい目でオビトを睨みつけ、バレバレのウソを頭ごなしに遮るのを、ミナトが必死に和ませようとするも、カカシが正論でばっさりと断ち切っています(笑)。

ま…カカシが必要以上に掟やルールに厳格になるのはトラウマと言うべき心の傷であり、それがカカシの性格を形成していて、オビトはオビトで写輪眼が一向に開花しない焦りや不安が、早熟(多分カカシが一つ年下)で上忍になったしまったカカシに対する劣等感がミックスになり、ギスギスした関係性を生み出していました。それに、リンがカカシに片想いで、オビトがリンに片想いする一触即発の恋模様が混ざり合って、それを管理するミナトが鬱病を発症してしまうとは…(←ウソですよー)。

冗談はさておき、若き日のカカシ、オビト、リンが織りなす戦場のボーイズライフはまさに『NARUTO -ナルト-』の恋愛強化書とも言うべき存在であり、「おまいら一体何歳なんだよ!!」と、十代前半(ローティーン)の設定を些か疑いたくなるほど、高度な恋愛で、もしかしたらその重々しさに耐えかねて第三次忍界対戦が終結したんじゃないか…と当時、勘ぐったほどです(笑)。そんな恋愛の赤裸裸を「オビトは何故、”目薬”をさしていたのか?」(恋愛論)にまとめています。恋ってつくづく残酷なのよね…。

結局、「カカシ外伝」の終盤で、オビトはカカシを庇い大岩の下敷きになってしまいます。そして開眼したばかりの写輪眼を、その前にオビトを庇って失ったカカシの左眼に移植する事になります。それが何とも悲しみのパズルか知恵の輪に見えて、心の柔らかい部分が鷲掴みになりました。そして、このエピソードが単にうちはの血継限界にないカカシが何故、写輪眼を持っているのか?と言う疑問に答えるだけのお話ではない事に、そのズーッと後に気付かされて仔犬のようにブルブルと震える事になる訳です(笑)。

「…オレはもう…死ぬ
…けど…お前の目になって…
これから先をみてやるからよ…」(オビト)

これがそれ以降のカカシの人生を暗闇に封印した呪文であった事を、僕は知る由もなかった…。詳しくは「焚き火」(まっカカ…其の伍)をご一読下さい。ぶっちゃけ、ナル×ジャン的解釈では…カカシはオビトがこれから送れるであろう人生を代行する決意をする訳で、カカシが冒頭で見せた冷たく厳格な真面目さや几帳面さが、その決意を補強する流れに感電するが如く…。そして、それが僕らの知るカカシを形成して来た事に気付くに至って更に激しい感動の波が襲って来るのであった…<ザッパァアアア~ンッ!!>。



「やー諸君
おはよう!」
(カカシ)

「おっそーい!!!」(サクラ・ナルト)

「自己紹介」(まっカカ…其の弐)の後の第七班の”鈴取り”(試験)の待ち合わせにカカシは思いっ切り遅刻して来たんでしょうね(第1巻/122頁)。第一部…しかも一巻の後ろの方ですから、僕らもこの頃はカカシってこんな感じのちょっとルーズでとぼけたオトナなんだ…って、普通に思ってた筈です。「そうね…見た目ちょっとあやしいし」(第1巻/113頁)のサクラが疑ったのが全てだと思います(笑)。全てがカカシの「黙秘」(まっカカ…其の四)だったと知るのはかなり後の事です。

ま…この時のサクラとナルトの雰囲気から何時間も待たされたように思います。サスケもムッツリでカカシに対して声に出して「遅い!!」と指摘はしなかっただろうけど、腕組みをして珍しくカカシを面と向かって睨んでいるようです。かなり待たされた。みんなそれにご立腹だったんだと思いますが、「カカシ外伝」の仔カカシの厳格さと対比すると、カカシの変容は明らかで、それがオビトの人生代行と知る由もなく…これがカカシのセットした「時限爆弾」だったとは…まったくカカシッt(ry

「やー諸君
おはよう!

今日は道に迷ってな
………」(カカシ)

「いつも真顔で
大ウソつくなっ!!!
たいがいにしろ!」(サクラ)

「忍者失格だってばよ!!」(ナルト)

波の国任務から帰って来て、ホッカリしてた頃の第七班です(第4巻/124頁)。この時は言うに事欠いてナルトが偉そうな物言いで、カカシの胸の内を知らない三人と僕(ら)は、これがカカシだ…と思ってた筈です。きっとカカシがルーズなのはベットでなかなか放してくれない人がいるんだわサ…とか、きっと、陰に隠れてあんな事やこんな事に忙しいに決まってるってばよォ!!と…概ね「エロ」の方向に一直線に突っ走ってましたっけ…ね(笑)。それも「まっカカ」ではあるんですが(笑)。


「やあ!
お早う諸君!!

今日はちょっと
人生という道に
迷ってな…」
(カカシ)

「!!」(ナルト)

「ハイ!嘘ッ!!
ちっとは反省しろ!」
(サクラ)

基本的にサクラが仔カカシ役なんですかね(笑)(第4巻/164頁)。躍起になってカカシのこんなシーンを探したんですが、僕の目に留まったのはこの程度です。カカシがルーズで胡散臭くて、屢々、待ち合わせに遅れて来る…もっとあっても良い筈なのに…って思うのは、オビトの「目薬」と似てるなーと思いました。実際にはもっと頻繁で、その頻繁さが第七班のサクラやナルトの仔カカシ的口喧しさを生んでた…オビトの「目薬」はミナトが指摘してたけど、それと似てるのが…やはり…ありました。


「(月光)ハヤテ(に逢いに来たの)か…
三代目の葬儀がもう始まってる…
急げよ…」(カカシ)

「カカシ先輩こそ
オビトさんへですか…
いつも遅刻の理由
考えるぐらいなら

もっと早く来て
あげればいいのに」(夕顔)

「………(「…!」:夕顔)
…来てるよ…朝早く…」(カカシ)

「…ただ
ここに来ると…
昔のバカだった自分を
いつまでもいましめたくなる…」
(カカシ)

木ノ葉崩しで戦死した三代目の葬儀の朝(第16巻/80-81頁)。カカシは演習場の一角にある慰霊碑の前に佇んでいました。そこに現れた夕顔ちゃんに気付いたカカシが言うに事欠いて(笑)、夕顔ちゃんに葬儀に早く行け…なんて、どんな面でいってるんだと(笑)。この時カカシは、こんなに可愛い夕顔ちゃんを一別もしていないんですよ。ズーッと背中を向けてる…と言いますか、面と向かって話さないんです。でもこれはカカシが見たくなかったんじゃなくて、見られたくなかったのかと思うと…。

「仇はきっと
とってあげる」
(夕顔)

<スッ>「行くぞ!!」(夕顔)

木ノ葉崩しの終盤、木ノ葉の底力が猛烈な反撃を生み出します(第16巻/34頁)。その中で、夕顔ちゃんも部下を引き連れ勇猛果敢に反撃してたんだと思います。そして、その決意を慰霊碑に誓うんですが、明らかに暗部の小隊長でした(汗)。こんな可愛い顔してるのに…もし、お店にいたら…「君みたいな娘が何でこんな仕事してるのー」と、エロジジイっぽい言葉を投げかけちゃいそうな夕顔ちゃんがですよ。暗部のお面して五人一組の明らかに小隊長でしょ。しかもカカシを「先輩」と呼ぶ夕顔ちゃん…。

これからカカシと夕顔は暗部で関係があった事が解るし、夕顔がカカシを敬う関係性はカカシが夕顔の上位にあった事を提示してる筈です。つまり、カカシは夕顔ちゃんの事を良く知ってる訳で、おそらく砂の上忍・バキの風の刃に斬り裂かれ逝った月光ハヤテと恋仲にあった事も知っている。だから、夕顔ちゃんがここに足を向ける気持ちはカカシには痛いほど解るのです。そして、それが夕顔にも筒抜けな事もカカシなら解ってます。だから、心が剥き出しになってるのを見るのも見せるのも嫌だった。

「昔のバカだった自分を
いつまでもいましめたくなる…」
(カカシ)

カカシはカカシに戻っていた…。

オビトの代理人生を送るカカシが唯一、カカシに戻れる…のがこの慰霊碑の前だったんじゃないでしょうか。カカシは本来、真面目で几帳面な性格で、仔カカシのドライで超合理主義的な人だった筈だから、ちょっと間抜けでルーズなキャラはオビトを演じてる訳で、それはナルト、サスケ、サクラに向けられた暗部のお面にも似た存在だったと思います。その悲しき生き様から唯一解放されるのは、カカシがカカシとして懺悔する…慰霊碑の前だったんじゃないかとすれば、そんな皮肉…気取られたくはないわな…。

それは暗部の任務中にも関わらず、慰霊碑に立ち寄り、ワザワザお面を外し復讐を誓った夕顔も同じ事。勿論、夕顔にカカシに課せられたオビトの呪縛の深層までは解らなかったでしょうが、ある種の共有感はあった筈です。だから、カカシはカカシの言葉でカカシの気持ちを…ハヤテを失った夕顔ちゃんにだけは告げる事が出来たのだと思います。もしかしたら、任務に就いているとき以外、カカシは一日のほとんどをここで過ごしていたのかも知れませんね。そう言えば、カカシの住居の描写は少ない(第20巻/43頁)…。

「遅刻の理由を
考えるくらいなら…」
(夕顔)

ゴーグルをしてるのに
目にゴミが入るわけないよね」(ミナト)

そして、夕顔が言う「遅刻の理由」とは、カカシを窘めたミナトがオビトも均等に叱った行に酷似しています(第27巻/99頁)。これは、描写以外にもいろんなところでカカシが「言い訳」をしていた証拠と言えます。勿論、そのルーズさはカカシが演じる…と言っても良いくらいのオビトへの贖罪に塗れた人生の代行の結果ではあるんですが、夕顔はそんなカカシの行動に少なからず…否…大量の違和感を感じていたのでしょう。この行はその共感にカカシが図らずも反応してしまったのだと思います。



「忍者の世界で
ルールや掟を破る奴は
クズ呼ばわりされる」
(カカシ)

「………けどな!
仲間を大切にしない奴は
それ以上のクズだ」
(カカシ)

ナルト、サスケ、サクラ…三人の前でカカシはオビトを演じていた…んだと思うと(第2巻/24頁)、鈴取りでカカシが言った合格通知とも言うべきこの見得は、オビトが神無毘橋でカカシをぶっ飛ばした時と生き写しである事が一層切なく感じられます。そして、その一部始終がオビトの御霊を祀った慰霊碑の前で行われていて、その上でカカシが猛烈に湧き上がる自責の念と戦いながら三人の下忍を相手にしていたのかと思うと、カカシがその最中に「イチャイチャパラダイス」をこれ見よがしに読んでしまう気持ちが何だか解る(笑)。

「ごーかっく♡」

そして、この場で初めての合格者を出せた事がカカシはどんなに嬉しかったでしょう(第2巻/22-23頁)。ナルト、サスケ、サクラは曲がりなりにも「昔のバカだった自分」と同じ過ちを犯さなかった…。カカシはそれが嬉しかった筈です。これまでの受験者は全て不合格でしたから、それに初めて応えられた三人はカカシにとっても特別に映った事でしょうが、それを受け入れる事はオビトとの約束に反します。ま…カカシの一方的な自分ルールな訳ですが、それがカカシなんだから…仕方ない。

「………けどな!
仲間を大切にしない奴は
それ以上のクズだ」
(カカシ)

これもカカシの…ある意味…「言い訳」だったんだと思います。悲しいかな、自分はこの「過ち」に気付くのに遅れたてしまったから…自分の大事な人は「もう……みんな殺されてる」(第20巻/112頁)になる訳で、カカシは、こんな風にズーッと「言い訳」ばかり考えて、その真意を誰にも悟られぬように”笑顔”の奥底に隠して…。そしてカカシがあの時、許容できなかった「言い訳」を、オビトに成り代わり…かなり頻繁に…かなり執拗に…「言い訳」する姿に…「もう充分だよ…」と言ってあげたいケルベロスなのです。

「言い訳」まっカカ…其の六)
まったく…カカシってヤツは…



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「焚き火」(まっカカ…其の伍)


「…里の奴らが…
何と言おうと…
…お前は立派な上忍だ…
…オレはもう
………死ぬ
けど…お前の目になって
…これから先を
見てやるからよ…

リン
頼むぜ…」(オビト)

「オビト…」(カカシ)

「………
お前の目になって
先を見すえるのは……

どうやら
ここまでのようだ」(カカシ)

「…リン
守れなかった
オレだ
お前との約束
破ってばっかりだが…
許してくれ…

オビト…
リン…
先生…


…オレも…
今からそっちへ行くよ」

第425話「はたけカカシ」の冒頭の凄くヤバいシーン(第46巻/43-44頁)。「しつこい奴らだ…」(第46巻/38頁)と、「それは君の事なんだよ運動」が全国で巻き起こった修羅道のミサイル(ミサイルですよ、ミサイル!!)を神威で<ズチィ>と喰ってチャクラとスタミナを使い切ったカカシが「死ぬ!」(第46巻/40頁)と、ま…これが世の「カカ専」を悲しみのズンドコに沈めてるカカシの「死ぬ死ぬ詐欺」で、本人も木ノ葉の上忍として必死に頑張った結果で、悪気はないと思います。

(ま…どうやらオレも…
ここまでのようだよ
オビト…リン…)(カカシ)

…で、この時、真っ暗闇の中、か細いカカシの懐古が始まってましたっけ(笑)。カカシは神無毘橋の戦いで親友のオビトを失い、その時、負傷していた自分の左目にオビトの写輪眼を移植した…詳しくは「カカシ外伝」(戦場のボーイズライフ・単行本の27巻)をご参照下さい。それで、カカシは自分が死ぬと思ってますから、お約束で過去の思い遺しの回想…所謂、「走馬灯」がオッ始まってる訳です(笑)。…ですが、この「走馬灯」。よくよく、考えてみると、このカカシの回想…何か変なんですよ。

オビトは「お前の目になって…」と言ってますよね。オビトが言う「お前」って勿論、カカシで、オビトはカカシの代わりに「これから先」を見ると言ってて、カカシはカカシで「お前の目になって…」と44頁で切り返していて、それが「どうやらここまでのようだ」としてるんです。この時、カカシは自分が死ぬと思ってますから、もう「これから先」は見れないと思ってるんですよね。この時、カカシは第一部のナルト達を回想しています。そこにはサスケ(ちょっとスカして横向いてるけど…笑)もしっかり居るんですよ。

このカットの前に「オビト…」(43頁)としてるので、それ以降の台詞がカカシからオビトに向けられた言葉だと解釈しています。つまり、カカシはカカシでオビトの代わりに、オビトが見れなかった「これから先」を見てあげている…と言う意識があると言う事です。普通なら、カカシにオビトの写輪眼を移植したところで、それで見える景色はカカシが見るものですから、カカシの回想にはもの凄く違和感を感じます。何故かって言うと…まるで自分(カカシ)が居ない…みたいな言い方だと思えるからです。

「何なら今から
アンタの
一番大事な人間を
殺してやろうか!

今 アンタが言ったことが
どれほどズレてるか
実感できるぜ!」(サスケ)

「………
そうしてもらっても
けっこーだがな…
あいにくオレには一人も
そんな奴はいないんだよ」
(カカシ)

「もう……
みんな殺されてる」
(カカシ)

里抜け直前のサスケをカカシが思い止まらせようと説教をたれるシーンがあって(第20巻/111-112頁)、そこでカカシがサスケに変な事を言ってるのを思い出しました。変な事…って言うのは、多分、サスケもそう感じたと思います。サスケが大きな樹の幹にワイヤーで縛る付けられながら、カカシの「一番大事な人」を殺すと言った時なんですけど、この時のカカシの台詞がサスケが望んでた答ではなかったのは明らかで、僕も何でこんな事言うんだろう?と…。

この周辺のカカシの振る舞いと、並行するように提示されたガイの描写が非常に好対照で、次の「まっカカ」で「ガイ」も書こうと思ってるんですが、ま…それとはちょっと趣が違って、単にカカシ→サスケの単体で考えるならば、カカシが「大事な人」がいない…って言うのに、サスケは明らかに落胆していました(笑)。カカシは本気でサスケを止めようとしたんかしら…と思えるほどこの時のカカシは冷たかった…。サスケはカカシの「一番大事な人」自分だと思ってた…。

なのにカカシは、そんな気持ちにお構い無しに「みんな殺されてる」と、暗にサスケが自分にとっては何でも無い…単なる生徒、或いは第七班の班員に過ぎないと宣言した訳です。20巻/112頁の下段のサスケの豆鉄砲を食らったような落胆した表情は、明らかにサスケの落胆ぶりが窺(うかが)えます。もしかしたら、カカシはサスケをワザと大蛇丸の下に向かわせようとしたのかとも疑える…ま…俗に言う「黒くなれる」…と言うヤツですが、ここでは置いときます(笑)。

…で、このカカシの「もう……みんな殺されてる」(第20巻/112頁)を、カカシの「死ぬ死ぬ詐欺」の走馬灯のオビトの言い分と、カカシの言い分で補完するならば、カカシはオビトの死を受けて、無くした自分の左眼にオビトの写輪眼を移植してから、オビトが遺言で残した「…オレはもう………死ぬけど…お前の目になって…これから先を見てやるからよ…」(第46巻/43頁)を、生真面目で堅物のカカシがマジに履行してたと考えられはしまいかと…。

「もう……みんな殺されてる」

カカシはオビトの『人生の代行者』に徹した……。

つまり、「オビト…リン…先生…」がカカシの「一番大事な人」であって、ホントにみんな死んでる。それ以前に、オビトを亡くした以降のカカシの人生はオビトの人生の代行に過ぎない…カカシの覚悟があったんではないかと、僕は考える訳です。神無毘橋以降、カカシには自分の人生などなかった。だから、第一部で出会い愛した筈のナルトやサスケやサクラ…他にも46巻/44頁の上段のカットに描かれた個性豊かな下忍達(第一部)…それはオビト(が居たならば…愛したであろう)の大事な人達であって、カカシのは想いはそこに在ってはならない…と。

だから、サスケを思い止まらせるキーポイントの局面でも自分の大事な人として「サスケ」の名前をカカシは出せなかったんじゃないかと思うんです。カカシはオビトの代わりにオビトの人生を代行してる訳ですから、カカシとしての想いは在ってはならない訳です。だから、サスケがカカシに対して投げかけた言葉に対して正直に応えるならば、カカシの大切な人は「オビト…リン…先生…」であり、ならばカカシにとっては「みんな殺されてる」としか言いようが無かったんじゃないかと考えてしまう訳です。

逆にカカシのその「バカ正直さ」が、オビトの遺言を真に受けて、ホントにオビトに成り代わり「これから先」を見てたから、カカシは「お前の目になって先を見すえるのは……どうやらここまでのようだ」と言ってしまう気持ちももの凄く良く分かる。カカシがオビトにこんな風に謝るのは、カカシがオビトの人生の代行者として生きる信念がカカシにあったからだから…。それを飲み込めば、当時カカシが「いつ死んでもオレは構わない症候群」の患者に見えた(誤診だったけどね…笑)のも頷けます。

「…………オビト……
…お前が完成させてくれた術だ…」
<バチ…><バチチチチチ>(カカシ)

「!」(リン)

オビトの写輪眼があって初めて完成した雷切(第27巻/178頁)。カカシがそれを唯一のオリジナル忍術とした心意気に、やはりオビトの人生を代行する決意を感じます。そもそも、カカシほどの才能があって、何で雷切だけしかオリジナル忍術が無いんだ…と疑問に思っていましたが、オビトがくれた写輪眼を使った術コピー以外はオビトとの約束に反する…とカカシのバカ正直さが拒否ったと考えるのが妥当でしょう(天道に使用した千鳥の変形「千鳥獣撃」(仮称)(第45巻/167頁)は除外…笑)。

また、神威もオビトの写輪眼が与えてくれた術ですからカカシは使用した訳で、多少のブレはありますが(汗)、皮肉にもカカシのバカ正直で律儀な気質こそが、オビトの人生の代行するカカシにとって唯一のカカシらしさと言うことになります。ある意味、カカシにとって自分が生きる事も苦痛だったのかも知れません。そりゃ人間だもの…カカシにもカカシのやりたい事や、カカシ自身の思い残しだってあったろうに…。しかし、それが奇妙にも思えたカカシの儚さの正体だったんでしょうね。

「ああ…お陰で身体がボロボロだ
正確には千鳥という術だがな…」(サスケ)

ちょっと余談ですが…デイダラVSサスケでもサスケが変な事を言ってるな…(第40巻/38頁)ってのもありました。デイダラのC4カルラを凌いだサスケが、ヘトヘトのボロボロなのに、デイダラがカカシの雷切に影響されているのを捨て置けなかったサスケがワザワザ、「千鳥」エクスキューズしてましたっけ(笑)。カカシにとって「雷切」は特別な忍術だったから、カカシがそれを意図した教え方をしたのか、サスケがそれを察したのかは不明ですが、その深層も今ならば理解できそうです(笑)。

以上を踏まえて、もう一度カカシの「走馬灯」を再読すれば、カカシが回想したシーンは全てオビトとしてのカカシが見たものであって、カカシとしてみたものではない…と言う点に気付くと思います。オビト、リン…そして第一部でカカシを「先生」と呼んだ下忍達ですら、その映像はオビトの想いとする…カカシの毅然とした分別であると…。だから、カカシが自分の言葉で謝罪し悔恨する場面は全てが「暗闇」なんではないか!?その「暗闇」に潜むカカシの決意に気付き、僕はガタガタと震えました(←マジ話)。

この「暗闇」こそカカシの人生だった…。



「!」(カカシ)

「カカシか
…?」
(サクモ)

「…こんな所に
居たんだ…」
(カカシ)

「お前の話を
聞かせて
くれないか?」
(サクモ)

カカシはズーッと「暗闇」の中を歩いていた…。

暗闇の中…それがカカシの人生だった(第46巻/44-45頁)。カカシはオビトの人生代行を引き受けた訳だから、自分の人生なんてのはその時点で消滅してたんです。だから、カカシはズーッとこんな暗闇の中を歩んで来たんだと思います。馴れっこだったから、足下が覚束ない筈なのに、少しも不安でなく、何かに躓くでもなく、行く当てにも困らなかった訳です。カカシが向かう先…オビト、リン、ミナトが待つ冥府なのでしょうが、そのまま進めばカカシはホントに死んでしまいます。それは許容できない(笑)。

しかし、いつもと違う景色がカカシの眼に飛び込んで来るのです。それが、暗闇の中に灯った温かで、何故だか懐かしい…「焚き火」だったのです。そして、その灯りにカカシは吸い寄せられるように近付きます。それが亡き父、サクモとの再会になろうとは!!しかし、カカシは「…こんな所に居たんだ…」と、さして驚かず、サクモの傍らに腰掛けます。そして、同じように静かにカカシを受け入れたサクモがカカシに「お前の話」と切り出しています。カカシはサクモを探し求め、サクモはカカシが気掛かりだった…。

「カカシの父
サクモさんは中傷され御自分で
自分の命を絶たれたんだ
五年前…ある極秘任務で
隊長として適地に潜入した彼は
そこで”二択”を迫られた
任務遂行か仲間の命か…
もちろん里の掟に沿えば
任務放棄はご法度…
だが彼は仲間を救うため
任務を中断したんだ
しかしそのことで
大きな損失を出した
火の国や里の仲間は彼を責めた
挙句の果てには
助けた仲間たちでさえも
彼を中傷したんだ
その任務が元で心も体も
悪くしたサクモさんは自ら…
カカシはそれ以来
親父さんのことを
口にしなくなり
掟やルールを守る事に
固執しはじめた…」
(ミナト)

これがミナトがオビトに告げたサクモ自死の一部始終ですが(第27巻/104頁)、カカシがサクモを語らずに、オビトに対して冷徹に掟やルールの履行を口やかましく指摘する姿には非常にリニアであります。カカシはオビトによってこの一件でネジ曲がった性根を叩き直されるんですが、その直後、運命がオビトを奪ってしまう。そして、オビトの呪縛とも言うべき写輪眼がカカシに遺されてしまうのです。カカシにはサクモへの想いもあったでしょうが、それよりオビトへの贖罪を優先したのです。

悲しいかな、オビトが居なければカカシはサクモの呪縛から抜け出せないで居たのだろうし、サクモの呪縛を払拭してくれた直後に、今度はオビトを失い、それに対する責任を一身に背負い、新たなる呪縛を背負い込むカカシの気質と申しますか、悲しき性(さが)に翻弄されるカカシの生き様がそこには滔々と流れているように感じます。そして、天道との一戦に破れ、自らの死を意識した(思い込んだ…)カカシが冥府に向かう中で、オビトに対する贖罪はカカシの中では果たされた…ように思います。

カカシはオビトから解き放たれたのです。そして、そのカカシが安堵を感じながら歩む暗闇にサクモが焼(く)べた焚き火の灯りが差し込みます。まるで、カカシを足止めさせるように、その灯火はカカシを誘うのです。暗闇の中に居るカカシはオビトの人生代行ではなく、カカシの人生を象徴してるのだと思います。そして、その暗闇に真っ先に登場したサクモ…カカシにはサクモが最大の心残りだったのだと思います。そして、それはサクモとて同じ事。幼くして遺した我が子を気に掛けない親などいる訳は無く…。



「ああ…
すごく長く
なるから

ゆっくり
話がしたいん
だけど…」(カカシ)

「ああ…いいさ」(サクモ)

「あのね
父さん」
(カカシ)

そして、極自然にカカシはサクモの傍らに腰掛け(第46巻/45頁)、長い話を始めると言います。そして、サクモもそれを快く了承するのです。温かい焚き火の炎が照らすカカシの笑顔は少年のようでした。もう何か月も前の話ですが、きっと今もカカシは久し振りに再会できた父・サクモとの募(つの)る話の最中なのでしょう。カカシがカカシだった頃。そしてオビトの人生を代行したこれまで…と。そして、サクモにはサクモの想いがある筈です。きっと八本目で出て来たミナトと同じ様な…。

「カカシは
”木ノ葉の白い牙”
恐れられた天才忍者
はたけサクモさんの息子でね…
その親父さんの前では
”伝説の三忍”の名すら
かすむほどだった…

そんな天才のもとで
幼少期を過ごしたんだから
キミ達を見て時折
物足りなく感じるのも
ムリないのかもね」(ミナト)

「…白い牙
そういえばオレも…
聞いたことがある
里を守り殉職した
英雄だって…
カカシの奴
一言もそんなこと…」
(オビト)

「カカシ外伝」のミナトとオビトの会話で(第27巻/103頁)、如何にサクモが凄い忍であったかが提示されています。それはオビトですら知る伝説だった…。カカシはそのサクモの子供なのです。カカシの早熟な能力の開花は偏(ひとえ)にサクモの影響だと言えるでしょう。サクモは”伝説の三忍”をも霞ませるほどの忍です。そのチャクラが今もカカシに宿っているのだし、現にこうして焚き火を焚(た)かせ、カカシを呼び止めているではないですか。思念の残留に関してはミナトでの提示もあったし…。

つまり、カカシに長い話があるように、サクモにもカカシに対してはあると思うんです。折しもカカシの勘違いで「死ぬ死ぬ詐欺」の真っ最中ですし、サクモがそれを戒めないとは、僕には思えんとです。しかも、グッタイミングにオビトの呪縛からもカカシは解き放たれた訳で、「暗闇」から脱し…今度はカカシがカカシの為に人生を歩む良いチャンスなのだと思います。”木ノ葉の白い牙”の想いが通じるならカカシはきっと蘇る筈です…”木ノ葉の白き雷閃”として…。その為にサクモはここに居るのです。

「暗闇」に佇むカカシを照らす「焚き火」を焼(く)べて…。

サクモの焚き火のように温かなが…
きっと…カカシを目覚めさせてくれる!!

「焚き火」(まっカカ…其の伍)
まったく、カカシってヤツは…




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NARUTO-ナルト-第46巻に寄せて…


「NARUTO -ナルト-」46巻に寄せて

早速、購入した46巻。週ジャンで言うと…08年49号から09年9号までの全10話収録です。ちょっと旗色の悪くなったカカシにチョウザさん達の増援が来たところから木ノ葉に帰還した仙人・ナルトが完成した風遁螺旋手裏剣でペインを削って行くところまでです。木ノ葉の意外なマグロさ加減に食傷気味で個人的には本編に対して面白いと手放しで喜べない状態です。でも、ま…そこを何とか…と腐心している様子は…「疑問の考察」に当時、認めてまして…それで確認してみて下さい(笑)。カバー絵に関してもカカシがズボンのポケットに手を突っ込んで立ってるのが気に掛かる程度で、アイデアを感じません。熱があまり伝わって来ないと言うか…こっちが熱くなり過ぎてるからか、こう言うのを「温度差」と表現するんでしょうが、46巻は個人的にはちょっと物足りないです。

「フカサクは自来也の全てを伝えたのか?」(11/15)

「天道は何故、カカシの生死に対して淡白だったのか?」(11/17)

「カカシはどんな"夢"を見るのか?」(11/26)

「ナルトの"通り名"は何がいいだろう?」(11/30)

「ナルトは木ノ葉丸にどんな術を教えたのか?」(12/01)

「ナルトは木ノ葉に帰って来れるのか?」(12/04)

「木ノ葉は何故、冷凍マグロだったのか?」(12/09)

「ペインVS木ノ葉隠れ…対戦の傾向と対策」(12/11)

「ミナトは何故、"黄色い閃光"だったのか?」(12/20)

「シマは誰を呼んだのか?」(12/23)

「長門の在り処」(12/27)

「長門は何故、綱手を殺さなかったのか?」(12/28)

「長門の病状」(01/07)

「シカクは何故、仙術を知っていたのか?」(02/01)

「ナルトには何故、”閻魔蟋蟀”が見えたのか?」(02/04)

「ペインは何故、シズネを殺したのか?」(02/17)

「カカ専」の皆様にはちゃんと「まっカカ」(エーッと、決して「まっかっか」ではなくて…「まったくカカシってヤツは…」の「まっカカ」です…笑)を用意してますんで、46巻に付帯するカカシの考察はそっちでガッツリ書く事に致します。確かにカカシの旨味は46巻にはあると思います。ただ、それをあまり前面に出せない…これは考察領域外の製作上の事情と思われ、長い長いお話の中の「谷」(正弦波の下の部分)みたいなものでもあり、ここまでのボリュームのお話ですから、全編通した面白さを考えるなら致し方ないかと。キッシーも辛いと思います。些かチャクラ切れも感じられ、お話を端折ったり、先急いだりもあって、そこはファンとしても(ミスと手抜きを分別した上で)厳しい目を持つ必要があると思うし、時に目の肥えたサポーター然としたブーイングだって必要だと、僕は考えています。

個人的にナルト以外とペインが戦うのは「力量」の如何ともし難い格差があって、それが忍の優劣…生死=勝敗を決する悲しい現実を提示してると考えています。そこには創意工夫、戦術、知略と言った第一部で味わった「力のインフレ」を抑制するアイデアと言うものが介在する余地がない訳で、それが木ノ葉の「マグロっぷり」の正体であったと、今は考えています。一度はやられたフリをして…敵が気を抜いたのを見計らって後ろをとって反撃する…なんてのは結果的にもなかったし(笑)。この辺の釈然としないお話の流れに萌えられなかった人も多いと思います。僕も46巻を読み返して正直、素晴らしい!!とは思えなかった…。僕が単体でズレてて、物語の旨味から離れたところに味蕾をあてがって居るのであれば救われるます。それなら寧ろ救われます(笑)。

ナルトVSペインではそれが一転して、戦いと言うよりはカウンセリングになっていて、「迷える神様」の悩み相談室になるんですが、実はその前に長門が擦り寄った相手がいます。お話としては46巻の97頁からの第428話「対談!!」です。天道は確か九尾(ナルト)を捕獲するために木ノ葉を襲った筈です。ほぼ顔パス状態で木ノ葉を練り歩ける状態なのに、何故だか綱手と長話しています。綱手の護衛の暗部がお茶でも出そうものなら、もう少しノンビリして行く雰囲気すらありました(笑)。一応、交渉っぽい対談ではありましたが、双方相容れぬ立場は最初から決裂しかない事も織り込み済みで、対談と言うよりはペインが綱手と単に話がしたい…趣の対峙であって、それでもそれに気付かない綱手がKYなビッチに見えて…男の子としては長門に同情を感じました。

「ナルトの居場所を言え」(天道)

「…………
今は我々の持てる全ての力を注ぎ
お前達をたたく!それだけの事!
それにお前は一つ勘違いしている」(綱手)

「……」(天道)

「お前達が一番欲しがっているものは
手に入りはしない!」
(綱手)

「…木ノ葉の忍が
ナルトを庇いきれると
思っているならそれは…」(天道)

「違う」(綱手)

「?」(天道)

「ナルトは―強いぞ」(綱手)

綱手が自信満々にナルトを天道に自慢しちゃうなんてッ!!(第46巻/107-108頁)天道はきっと悔しかったと思います。僕も、これを天道に言っちゃう綱手ははっきり言って頂けないと思いましたもの。綱手は天道がどんな気持ちを持ってこの場に来たかなんてのは全く考えなかっただろうし(逆に天道の心の内を汲んだ上でこの態度だったなら、どんだけ酷い人間なんだよと言うことになりますので)、自来也の気持ちをほぼ50年間拒否って来ただけのことはあるな…と感心してしまいます(笑)。天道(弥彦であり長門である)に綱手がこんな事言うなんて、綱手は自分が天道に敵わない事を悟ってて、その悔しさを天道に打つけたのだとしか、僕には思えないッス。このヒステリックな綱手の拒絶が木ノ葉隠れの里を圧壊させた元凶だったと思います。しかし、綱手が弥彦であり長門である天道に向かって、「一番欲しがっているものは手にはいりはしない」なんて、皮肉過ぎて泣きそうになりました(笑)。

「…お前は…その顔
弥彦なのか…」(自来也)

「ああ…いたなそんな奴も
とっくに死んだよ
そんな奴は」
(初代・修羅道)

「一体どういうことだ…
弥彦は死んだんじゃ…
それにその眼…」(自来也)

「…オレに弥彦の面影を見たか
やはりかつての師だけはある
…だがすでに弥彦は死んだ
ここに居るのはペインだ」(天道)

雨隠れの対ペイン戦で自来也が修羅道に腕を捥がれ、六道が見得を切った直後(第42巻/8-9頁)、自来也は天道に弥彦の面影を見出します。ここで、初代・畜生道が言ったぞんざいな「弥彦の死」を思い出しています。この機微に関しては個人的に長門のジェラシーを多量に感じています。自来也が事もあろうに…風魔の忍で弟子でも何でも無かった…初代・畜生道を長門と見誤り、その上「弥彦はどうした?」(第41巻/84頁)と訊いたもんだから、長門は半ギレしたんだと考えてます。自来也は長門と弥彦だったら弥彦とウマが合ったんだと思います。それで天道を一見して弥彦と言い当てた自来也に、何で畜生道を(お前が三年間も面倒見てくれた…)長門と勘違いしちゃうんだよ!!と、「やはりかつての師だけはある」とチクリと自来也を刺した訳です(笑)。

長門には「弥彦は直ぐに分かったものだな…」と、油女シノ的な僻(ひがみ)気質があるのだと思います(笑)。自来也を殺すために口寄せが出来る畜生道を先ず出した長門ですが、自来也が長門を見誤ったのはかなりショックだったでしょう。そして、その原因が輪廻眼だけに自来也が注目してた事に長門は更にショックを受けたんだと思います。自来也はそもそも「才能」と言うものを否定的に捉える…ま、大蛇丸の対極なんだけど、それでも輪廻眼には相当な期待をしてしまったのも事実です。これは自来也らしくない反応だったと違和感を感じたところでした。そこには長門が非常に優秀な弟子で、有り得ない「五通りのチャクラ背質変化」(笑)を一人でやってのけた逸材だったのもあるんだけど、だったら尚更、弥彦よりも長門だろ!!と思う訳です。

しかし、人の心とは思うようにはならないもので、自来也が弥彦とウマが合い、傍目でも仲が良い事は長門にも小南にも、そして弥彦にも分かっていたでしょう。長門が自分を「神」と言ってしまうのには、そんな人の心の不条理が受け入れられなかった事による反動形成があったと思います。一によっては、これを「中二病」と言うんですが、長門の病状は明らかにそれだったと、僕も思っています(笑)。だから、そんな長門に綱手を自慢してしまうセンスが、僕には理解できない訳です。これが煽りと言うのは、その力量の差からは考えられず(煽りで崩してどうこうなる差ではない為)、やはり綱手の負け惜しみとしか思えないです。三忍として、木ノ葉の五代目火影として譲れなかったのか?…否…それは単なる綱手の理解力の低さにあったと思います。

「最後に一ついいか…
その足のチャクラ
オレの術に対応するためか
どうやらオレの能力は
知られてしまってるようだが…
圧倒的な力の前では全てが無意味
お前達大国が証明してきた事だ」(天道)

結局、天道は対談を一方的に切り上げ、綱手の元を去るんですが(第46巻/115頁)、綱手や護衛の暗部の足に蓄えられたチャクラを一刺ししてその場を辞します。天道を拒絶し、ナルトを自慢した綱手。しかも、天道の術(能力)に水面下では用心していた。綱手のこの態度を天道は裏切りに近い受け取り方をした…と、僕は考えています。木ノ葉に押し入ったテロリストが何を!!と思うでしょうが、長門の内部的な成熟度はその程度じゃないかと、僕には思えるんです。この時、天道は既に綱手や暗部に背中を向けていて、その無防備さは綱手や暗部の手練を取るに足らない相手として蔑んだ態度でもありました。そして、天道が背を向けた体勢でネットリと綱手を睨みつける天道の視線には歪んだ慕情…綱手に纏わり付く様な天道の想いが感じられてなりませんでした。

ダメよ!あの術は
アナタの命を縮める事になる!
どうしてもやるのね…長門」(小南)

「ここより世界に痛みを
神羅天征」
<ドッ>(天道)

…で、結局、長門は神羅天征で木ノ葉を一瞬で圧壊させてしまいます(第46巻/124-125頁)。この行動を生んだのは間違いなく綱手のKYな煽りです。長門は自来也に誤認されただけで傷付く繊細な子だから、自分の力量を嫌と言うほど見せつけた上で、綱手に自信満々にナルトを自慢されたのは正直、我慢ならんかった筈です。そして、それが綱手の口から出た時点で、命を削ろうと綱手が一番大切に想っている…木ノ葉隠れの里を跡形もなく潰す決意をしたんだと思います。このだだっ子にも似た愛憎が長門の中二病の所以です。そして、それを見抜けなかった綱手の母性の足りなさでもあります。長門たちが「間違った成長」を遂げた原因は綱手にその多くが起因していると、僕は考えています。それは綱手には青天の霹靂であり、もっともな話とも思いますが…(笑)。

それを言うなら、自来也の弟子が「予言の子」なんて妙木山の自分ルールで、一方的に運命背負わされた長門達だって同じ事でしょう。僕は常に妙木山の一方的な予言には違和感を感じてきました。また、自来也が長門達を三年間面倒を見ただけで、その後、全く関知しないとか、力だけ与えて野放図にする、ある種、無責任な成長への関与は間違ってるとも思っています。寧ろ、予言が今起こっている忍界の不穏の元凶とすら感じている…。予言がなくて、自来也がそれに必死になって応えようとしなければこんな事にはならなかった筈です。また、同時に「忍のシステム」の根源的な不条理も並行してこれには絡んでいる事に注目すれば、妙木山の存在が何なのかが、ジワッと浮き上がって来るように感じます。恐らく、ミナトはそれに気付いていたんだと思います。

「どうしてこんな無茶を…」(小南)

小南の微妙な歯痒さに注目して欲しいです(第46巻/147頁)。長門が小南に綱手に代わる存在を感じているならば、きっとこんな未来はなかった筈ですから。人の心とは思い通りにならない…きっと小南もそう考えてた事でしょう(笑)。ま…そんな不条理が混ぜこぜに襲って来るのが人生であって、それを教えるのがなんだと思います。戦争が…忍のシステムが、それを長門から奪ったのです。しかし、それは長門だけでもない事を長門は気付けずにも居るのです。現に、長門の一番近くに居る小南だって似た様な人生を送っています。小南と長門の違いは愛の発露があるかどうかだけなのです。小南は子供の頃から弥彦や長門を愛し見守って来たのです。それに気付けない長門には救いがないです。神様が救われないなんて皮肉なお話ですよね(笑)。

そして、同時にこんな重いテーマに取り組んだキッシーにも同情申し上げる(笑)。例えば、46巻をいきなり手にして、『NARUTO -ナルト-』にハマるか?と言われれば、僕はないと思います。イルカのとか、再不斬と「白」の切ないとか、我愛羅の改心に震えた僕らには如何にも物足りない筈です。他にもハマりどころの話になったら一晩あっても足りないくらい沢山ありますよね。それが僕らが愛して止まない『NARUTO -ナルト-』なんだと、僕は思います。でも…ま…しかし…です。何度も言うように、『NARUTO -ナルト-』と言う巨大なサーガを練り出してまとめあげるには、ペイン編は避けては通れない鬼門でもある訳です。ファンとしてはキッシーを信じて待つのがスジかと思います。それに…畜生ちゃんのように…

キッシーだってきっとこう言うと

「これが…オレの正義だか(ry



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