スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第650話「眠るのは」⑤

 
「なぜ起き上がる…!?
お前は何のために戦っているというのだ?
仲間の為か
それともこの世界の為か?

いいか…仲間にはいずれ裏切られる
そしてこの世界では愛は憎しみに変わる
お前も分かってるハズだ

かつて里の者もサスケもお前を裏切ってきた…
そして自来也の愛がお前に憎しみを与えた

お前もオレと同じだ
積み重なる苦しみが
いずれお前を変えていく
そして今
お前にさらなる憎しみが
襲うことになる

それでもお前は
自分が変わらないと
言いきれるのか!?


またいつ仲間が
お前を裏切るかも分からない
連合がまたいつ戦争をするかも
分からない
そしてこのオレに勝てるかも
分からない…

こんな世界の為に
もう戦う意味はないハズだ…
もうこの世界も数分で終る
そうまでしてなぜ戦う!?」(オビト)

圧倒的な「力」の差を見せつけたにも関わらず、それでも再び立ち上がるナルトにオビトはこのように問うております。オビトが「自来也」の名を口にした時は、太い鉈で胸を裂かれたかのような激しい鈍痛に襲われました(汗)。この戦争でネジも死んでいます。多くの忍が白ゼツ軍団と穢土転生軍団と戦い無為に逝っています。それでもナルトは立ち上がる。その姿にオビトは自分の身の内から湧き上がる疑問を抑えきれないのでしょう。オビトの「心」は大好きだったリンを失った瞬間に<ポキリ>と呆気なく折れておりまして、ここまでナルトが持ち堪えられるのが不思議で堪らないのです。だから、ナルトが何の為に戦うのかをオビトは知りたいのです。そして、ナルトはキッパリと…こう言い放ちます!!

「まっすぐ自分の言葉は曲げねェ

それがオレの忍道だからだ」(ナルト)

こんな風にと自分の気持ちを、この状況で答えられるナルトはカッコいい…と思います。そして、サスケとチャクラを合わせて”仙術尾獣モード””須佐能呼”が合わさって”阿修羅モード”(仮称)になるなんて素敵…とは思いますが、いやいやいやいや!!これは危ういでしょ!!と、僕は言いたいのです。そもそも『NARUTO -ナルト-』世界異常なんですよ。この世界には「憲法」「法律」もない。これまで忍社会が積み上げて来た歴史を紐解く「学問」もない。一切の「教養」というものがない。下手したら某国の「文化何たら革命」みたいのがあって「智慧」を捨てさせられた忌まわしい過去すら想定してしまいます(汗)。そうなんです。この世界には何もないのです。

しかし、忍はチャクラ忍術を有し、条件さえ整えばオビトのようにたった一人で世界(ほしいまま)にできる「力」を得られます。僕らのリアルで「核」に相当するようなとんでもない「力」を、この世界では個人が所有できるにも関わらず、それを規制する思考が存在しません。僅かにナルトが主張する「忍道」が良心なんだろうけど、それは忍が個々に唱える思い付きにも似た個人の信条に過ぎません。忍が個々の信条である「忍道」に拘って行動する限り、結局は一人の忍がピラミッドの頂点に立って仕切るしか纏めようがありません。歴史的には六道仙人がそうでありました。この世界にはそもそも「学問」「教養」もないから、その問題問題として知覚・認識できないだけなのです。

この世界異常なのです。忍が有する大きすぎる「力」を制御する為の「智慧」が圧倒的に不足しているのです。自分達が味わう「痛み」の原因や原理を客観的に分析できないから、「痛み」でしか返せない。過去を反省しないから同じ過ちを何度も繰り返す。この世界はもっともっと考えねばならないと、僕は思います。そして、そこで得られた「知識」を蓄積し、研磨する努力も必要でしょう。そこからいろいろな「学問」が育まれ、この世界の人々に「教養」を与える筈です。そうやって、この世界「智慧」が満たしていくなら、六道仙人の遺志を明察し、六道仙人が一度世界に齎した「安寧秩序」とは違うきを、この世界に齎す事が叶うのではないかと、僕は考えています。

オビトがナルトに問う「それでもお前は自分が変わらないと言いきれるのか!?」とは将にナルトがドヤ顔で口にする「忍道」が持つ危うさを指摘している訳です。そんな個人的な想いに囚われるのではなく、真に人と人が繋がれる社会の在り方を目指さねば、同じ過ちを繰り返す。それ程に人は愚か危うい生き物なのであります。その愚かさ危うさを人に認識させる「力」こそ「教養」なのであります。オビトは六道仙人を再現しているのです。その上で個人の「力」世界を安定させるのではなく、普遍性不変性を兼ね備えた人の「智慧」である理性によって世界かれるべきなのだと、その烈日なる想いでオビトがこの世界を照らしているように思えてなりません。

オビトはこの世界を…啓蒙している…。

第650話「眠るのは」
ナル×ジャン ケルベロス


ホント…スミマセン(131021) | BLOG TOP | 第650話「眠るのは」④

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。