スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カカシは何故、オビトの死を忘れられないのか?

 
波風ミナト

波風ミナト(illustration:senkou-banrai)
忍者登録番号 ?
誕生日 1月25日(享年20歳?・みずがめ座)
身長 179.2cm 体重 68.1kg 血液型 B型

はたけカカシ
忍者登録番号 009720
誕生日 9月15日(27歳・おとめ座)
身長 181cm 体重 67.5kg 血液型 O型

リン
忍者登録番号 010885
誕生日 11月15日(?歳・さそり座)
身長 ?cm 体重 ?kg 血液型 A型

うちはオビト
忍者登録番号 010886
誕生日 2月10日(享年13歳・みずがめ座)
身長 154.2cm 体重 44.5kg 血液型 O型

(個人情報は『闘』の書より引用)


「カカシ外伝」の冒頭部分で、ミナト班の集合にオビトが遅れてしまって、ハァハァ言って駆け付けた直後。勢ぞろいしたミナト班の微笑ましい(笑)語らいのシーンがあります。「カカシ外伝」は本編の第一部と第二部の繋ぎに週ジャンに連載されたスピンアウトで、単行本だと第27巻に収録されています。この時のカカシの描写が、口煩(くちうるさ)い小姑のような役回りで、思わず萌えてしまったのを思い出しました。

「ルールや掟を破る奴は忍者としてクズ呼ばわりされる!
そうでしょ!」(カカシ)

「………アハハ…」(ミナト)

「てめーは心の優しさってもんがねーのか!
いつもルールだ掟だ。うっせーんだよ!
要は自分の中の自制心だろーがよ」(オビト)

<ピキィ>(カカシ)

「…」(ミナト)

「まあまあ、二人ともやめようよォう。
同じチームなんだからさーあ」(リン)

「リンは甘いんだよ。オビトに…
今日はオレにとっても大切な日なんだからさ……」(カカシ)

「そ…そうだよねぇ…」(リン)

「? なんだっけ?」(オビト)

ここで、カカシが上忍に昇格した事を知らされます(27巻/72頁)。カカシは登場人物中、屈指の才能の開花の早かった超エリートで、5歳でアカデミー卒業し、6歳で中忍に昇格しています。そして、12歳で上忍昇格です。カカシが7歳(神無毘橋の5年前)の頃のサクモの「死」さえなければ、このタイミングはもっと早かったかも知れません。僕はカカシの7歳~12歳の間に、ヤサグレた期間が存在していると推察しています。

カカシが言い知れない喪失感に苛まれ、無為に流されるように生きる意味を見失いかけた…痕跡。それを何とか引き戻したのが、波風ミナト…後の四代目・火影との出会いだったのだと思います。お陰で、カカシの停滞した人生は再生を始め、こうして上忍にも昇格できました。その「これからッ!!」って言う、「大切な日」だったんだと思います。その意気込みに、カカシが第一部で見せない、背伸びしたような雰囲気も感じます。

ま、ここは、そのお祝のプレゼントを持ち寄るシーンの導入なんですが、ミナトが「飛雷神のクナイ」で、リンが「救急セット」(お守り付き・)を手渡しています。どちらも「カカシ外伝」の中で大きな意味を持つアイテムになっているものです。この時、オビトだけが何も渡しませんでした。そして、それが物語の終盤の大きな伏線になっていて、カカシの"写輪眼"に結びつく「オチ」になって行きます(実に隠し味の効いた嫌らしいくらい上手い導入でした)。

リン・オビト・カカシ


で、ちょっと脱線します(滝汗)。

ミナトのアカデミー卒業は10歳でした(「闘」の書)。意外に遅かったんですね(汗)。以前、ミナトの「九尾事件」での年令を考察しましたが、その時は、この記述に気付かなくて、6歳程度でアカデミーを卒業した事になってます(笑)。三代目の「走馬灯」の絵柄からミナトと自来也の出会いを推測したんですが…と言う事は、10歳で自来也に弟子入りしたと考えるべきでしょう。ま、この後、猛烈なスピードでミナトはスキルアップして行って、そのまま「火影」になってしまったのです。

でも、10歳で自来也に弟子入り(アカデミー卒業)が確定するなら、「神無毘橋」の18歳。「九尾事件」の20歳はかなり濃厚になるんじゃないかと思います。自来也の時系列的にも、長門達の弟子受けから卒業の3年間とミナトの弟子受けにも余裕が生まれ、自来也の「掌の返しの遅さ」=「不器用さ」と符合して心地よくもあります。自来也は長門達の戦死を聞き及び、恐らく、自分自身で確認に行った筈です。そして失意に沈んだ…。その失意の闇に差し込んだ「光」。それがミナトとの出会いだったんだと思います。

ミナトが自来也の弟子として過ごした期間は、螺旋丸の開発に要した期間から最低でも「3年」と思われ、それが上手い事(笑)、カカシの父…サクモの「自死」と被ります。この運命の綾に、ミナト→カカシの師弟関係のベースに自来也が存在するのでないか?と僕は勘ぐっています。才能ある「卵」(=カカシ)が闇に沈みそうになっているのを知り、自来也が見つけ育てた「光」(=ミナト)で、その「闇」を照らしたんじゃないかと思うんです。

きっと、自来也はカカシが幼い頃から気に止め、その成長を見守っていたと思うんです。しかし、自来也も何分忙しい身故、パートタイムでしか愛情を注げないし、自来也が感じるカカシの「天秤」(天賦の才能)は自来也には重く感じられたと、僕は考えてまして…それが、カカシが自来也に抱く「刺刺しさ」の自来也側からの根拠になっています(ミナトの場合は自来也との出会いで急激に開花し、ミナトが自来也を包み込むような理解者に、一気になってしまったと理解しています)。

カカシは非常に複雑な心の内部構造があって、愛情の発露や、感情の移入の仕方が一般ピープルと違います。実は自来也ほどではないにしてもミナトに対しても「わだかまり?」…と言うか…「遠慮?」…と言うか…「距離?」…みたいな障壁を持っていて、それがカカシのミナトに対する独特の反応になって、その場その場で現れています。つまり、カカシがミナトとの出会いで完全に過去を払拭できてはいなかった…と言う事です。

カカシとミナトの間には微妙な雰囲気が漂っていた…!?

例えば、カカシが開発中の「千鳥」を披露し、単独で敵に飛び込んで行こうとした時です。「行くぞ!!」(27巻/85頁)とやる気満々のカカシをミナトは無言で制止しています。

「大勢の敵がいても、この術なら一瞬でやれます。
先生の通り名と同じですよ…
それに…先生…アナタが言ったんです。今の隊長はオレです。
チームは隊長命令に従うのがルールでしょ…先生!!」(カカシ)

「………」(ミナト)

結局、ミナトはカカシを止める事はできませんでしたが…(27巻/88-89頁)。ミナトは敵の布陣(多重影分身の分散配置)や敵本体(ミナトは一人と察知していました)との距離から、カカシの単独での突入の危険性を感じていたのです。しかし、制止はしてみたものの、それでカカシが止まるとも思ってはいなかったようで、その直後のミナトの神速とも言える援護射撃に繋がります。

カカシはカカシで、「先生の通り名と同じですよ…」と言う台詞からもわかるように、ミナトの存在を思いっきり意識しています。カカシの「千鳥」の開発エピソードのベースは「螺旋丸」です。カカシの"写輪眼"獲得と前後するのでややこしい考証でもありますが(汗)、「千鳥」がミナトを意識した、カカシの「背伸び」を起点にしている事は、この時の二人のやり取りからも感じられます。

この時のミナトの諦めを事前に織り込んだようなカカシへの対応は、カカシに対する期待感の裏返しかな…と、僕は考えています。二人の時系列を対比してもアカデミーの卒業がミナトの10歳に対してカカシは5歳ですから、カカシは超の付く異例の「早咲き」であったと言えます。しかも、ミナトは「木の葉の白い牙」と謳われた、はたけサクモを恐らくはリアルで知っています。

サクモとミナト

ミナトとサクモ(illustration:senkou-banrai)

いつもながらめちゃくちゃカッコ良い!「閃光万雷!」のWILLIAMさんのイラストですね。このイラストをお借りした当初、右の人物を「カカシ」と誤認していました。それで、左眼に傷がなく、"写輪眼"でもない事から、ミナトとカカシのアナザワールドかな?とワクワクしてしまったんです。つまり、オビトの死がなかった「未来予想」です。

でも、それはWILLIAMさんへのインタヴューで敢え無く沈没(汗)。このイラストは在りし日のサクモとミナトである事が判りました。それを聞いてやっと「閃光万雷!」さんにアップされてた記事を思い出して青くなったケルベロスです。さ、最近、い、忙しくて…も、物忘れがは、激しくて…(汗)。と何度も何度も心の中で言い訳したものでした(笑)。

WILLIAMさんに盛大な拍手をッ!!

ナル×ジャン的時系列の分析からはややミナトの外観が年齢的には上(仔カカシ程度)かな…とも思われますが、ミナトの纏う「カカシを想う空気」からは、若かりしミナトがサクモと行動を共にした痕跡…サクモに対する恩義や尊敬を感じます。その根底に、ミナトがサクモを「神格化」してしまうようなエピソードがあった可能性に期待してしまいます。

例えば、カカシとの関係に悩むオビトに、カカシの持つ「複雑さ」を説明する時に、ミナトはカカシの父・サクモの存在を取り出しています。この回想のカットでサクモのシルエットが紹介されていまして、それは今のカカシと非常に似ています。恐らくカカシはサクモの生き写しのような外見だったのではないかと思わせる描写でもあります。

「カカシは"木の葉の白い牙"と恐れられた天才忍者
はたけサクモさんの息子でね…
その親父さんの前では"伝説の三忍"の名すらかすむほどだった…
そんな天才のもとで幼少期を過ごしたんだから、
キミ達を見て、時折、物足りなさを感じるのもムリないのかもね」

ミナトの口振りから、サクモを畏怖(いふ)するベクトルすら僕は感じています(27巻/103頁)。"伝説の三忍"を引き合いにだし、更にその上にあると言う事は、「…くっ、刺し違える……!?バカか…オレは…!」の…かつてカカシが大蛇丸を恐れた描写(8巻/129頁)と比較しても如何にサクモが偉大な存在であったかを物語っていると思います。

そして、サクモの子であるカカシも近寄り難い(面倒臭い)存在として周囲には好まれはしなかったと、僕は想像しています。それは同年代の忍(アスマや紅ら)の対応を見ても理解できるところです(4巻/149頁)。だだ一人の存在…ガイだけを除いては…(笑)。二人の関係性はまた特殊で、説明が長くなるので別の「考察」に委ねることにしましょう。

ミナトは懇々とオビトに説明をしているんですが、自分がオビトと同じ年頃(13歳程度)で直に感じたサクモの存在感を今も生々しく覚えているんではないかと思うんです。きっと、師である自来也すら子供扱いしてしまえるようなサクモの力量をミナト自身も忘れられないでいるのだと、僕には思えるのです。

ミナトはカカシの育成には手を焼いていた!!

きっと、カカシの「才能」とはミナトにとっても驚きに近いものだっとろうと、想像しています。そして、人を教育する立場の人間としての「葛藤」がミナトにもあったのだんではないでしょうか。カカシの豊かな「才能」を如何にして伸ばそうか?そこには「欲」もあったろうし、カカシの持つ「繊細さ」もミナトには心配の種であったとも思います。ミナトはカカシの育成に関して、相当、慎重であったと僕は考えています。

やや遅咲きのミナトは自来也に師事する事で猛烈なスピードで開花して行った事は時系列での分析でも疑う余地のない部分です。しかも、ミナトの絶大なる自来也へのリスペクトも「本当の選択!!」(第382話)の自来也の「走馬灯」で描写があります。二人の濃厚な師弟関係の有り様から、ミナトの「教育方針」は自来也のそれに準拠していたと、僕は想像しています。

ミナトは自来也に比して数(十?)段、如才なかった事でしょうが、それでもカカシが自来也に抱いていた「棘棘しさ」を極微少ではありますが、ミナトに対してもカカシが抱いていた雰囲気は感じます。「カカシ外伝」におけるカカシとミナトの関係はと言うと、ミナトのカカシに対する視線も単なる弟子と言うよりはライバルに近く、お互いを意識しあい認め合うような関係へ移行してく過渡にあった気がしています。少なくともミナトはカカシに可能性を感じていると思います。

カカシも幼い頃から、「三忍」をも凌ぐような大天才の父・サクモの英才教育を受け、ミナトが分析するような「物足りなさ」をオビトたちだけでなく、自分の周りの多くの忍者(オトナ)たちにも感じていたのだと思います。それはサクモを不幸にして失ってしまった直後(カカシが7歳程度)、更に拡大して行ったんじゃないでしょうか?

同じように周囲のオトナもカカシには一目置いてしまった…。と言うか、煙たがったり、近寄らないような傾向にあった。つまり、少なからず疎外されていたのです。カカシの幼年期はナルト程でもなく、種類は違うにしても、決して恵まれた暖かさはなかった事は確かだと思われます。

カカシの時系列を考察していると、6歳の中忍昇格から12歳の上忍昇格までの6年間にどうしてもうらぶれて、やさぐれてしまった「空白期間」を想像してしまいます。そして、それを自来也が危惧し、ミナトと引き合わせた…。その流れは極めて自然なエピソードとして僕には容認できるのです。

そして、ミナトはカカシにとってサクモを彷佛(ほうふつ)させる存在であった…。ミナトとの出合いは、カカシにとって稀に見る信頼や尊敬に値するオトナとの出会いだったのだと思います。

「それと、もう一つ…カカシ。
さっきの術(千鳥)なんだけどね。
あの術はもう使わない方がいい。
見たところ一点集中型の突き…
確かに破壊力とスピードはあるけど…
自分自身の移動スピードが速すぎて
相手のカウンターを見切る事が出来ない…
不完全な術だからね」

「……」(カカシ)

神無毘橋の戦いにおけるカカシのミナトへの服従には、カカシ側の「ざらつき」を強く感じます(27巻/100頁)。カカシの痛いところを突かれた…と言うような驚きの表情。その直後の沈黙。この時のミナトの突き放したような対応を、カカシは冷たく感じていたのではないでしょうか。ここで、カカシがミナトに服従するのは個人的なリスペクトによったんではないかと、僕は考えています。

カカシのグレっぷりや、理屈っぽさから想像すると、サクモは理論的で周到な説明をカカシに行なったんではないかと思うんです。それが急に居なくなってカカシは戸惑ってしまったんです。代わりにミナトがカカシの師になるわけですが、恐らく、ミナトは自来也譲りの放任主義だった(笑)。カカシはその大きな落差に違和感を感じていたとは思います。

ミナトとも「九尾事件」によって別れが訪れてしまいますが、自来也とはその後も関係がカカシにはありました。やはり自来也のカカシに対する接し方は、カカシにとっては違和感があったと思います。それが時間と共に成長し、「棘棘しさ」になって行った…。だから、もしかしたら…なんですが、ミナトが存命していたと仮定して考えれば、カカシもいつかはミナトにも棘棘しくなったかも知れないと思えるのです。何故なら…

カカシはちゃんと言って欲しい人だった!!

サクモだったら、ちゃんと「言葉」で伝えてくれたんだと思います。「千鳥」だって、ミナトのように「不完全な術」とか言うだけじゃなくて、「じゃ、どうすれば良いか?」をちゃんと理詰めで、カカシに教えてくれたと思うんです。人を導く上で「相性」は確実に存在します。ミナトは自来也と相性が抜群で、カカシは自来也と相性が良くはなかった。それからして、ミナトとカカシの「相性」は良くなかったのではないか…と、僕は考えています。

カカシの他者に向けられる「棘」は、カカシ自身の持つ一種の厳しさなんだろうと思います。そして、カカシのその厳しさは父・サクモにも向けられています。カカシは父・サクモの自死に極めて間近で遭遇している描写(シルエット)が残っています。幼かったカカシは父の「弱さ」を責めたことでしょう。何故なら、カカシは独りぼっちになってしまったから。サクモの死によって、カカシは引き蘢るより仕方ない状況に追い込まれたのだから…。それは、ミナトも感じてたと思います。

「カカシはそれ以来、親父さんのことを口にしなくなり、
掟やルールを守ることに固執しはじめた…」

ミナトの回想からはこの頃からカカシやサクモとミナトが関係があった臭いを感じます(27巻/105頁)。そして、カカシは父を死に追いやった「掟やルール」に逆に引き蘢っていったんですね。それは、幼い自分を遺して逝ってしまった父・サクモを責める行いでもありました。カカシは父をも恨んで行ったのです。そして、繊細なカカシは、父をも恨んでしまう自分を苛(さいな)んで行ったのです…。

カカシは自分の心に「棘」を突き立てていた!!

カカシが神無毘橋で不自然に力(りき)み、息(いき)み、「掟やルール」に固執する様は、その「棘」の痛みにもがき苦しむ悲鳴のようでもありました。勿論、その「悲鳴」には、ミナトも気付いてはいましたが、ミナトはカカシ自身にその「棘」を抜かせる道を選択していたのです。カカシが自分の力で、その痛みを払拭できる時が来ることを信じ、暖かく見守っていたのです。

確かに、人を教える方法は何種類もあって、ミナトの選択は決して間違いではなかったと思います。ミナトも本心でカカシの事を案じ、カカシの豊かな才能を如何にして伸ばすかに腐心していた事は疑う余地もなく、闘いの最中にあっても、きめ細かい配慮があったり、絶妙な距離感をもって、カカシの事をミナトは気遣っていました。それがミナトの教え方だったのです。

もう、ここからは「相性」の話になってしまって、その機微は「恋愛」に近いんです。「恋」が初めからそこにあるように、「相性」が良い悪いって言うのも、努力でどうこうなるものじゃないんです。最初から決まってる事だから、こればかりはどうしようもないんでうすね。だから、相性の良い師に出会うって言うのは幸運な事なんですよ。妙に心に残ってる「先生」って、それだと思いますよ。

カカシはナルトの「天然」と言うか、感覚的な物事の理解の仕方に驚きを隠せないタイプの人なんです。それがカカシの言うナルトの「意外性」なんですが、逆にカカシを起点に「教育」や「学習」を考えると、ちゃんと、そのものズバリを指摘し、説明してもらいたいと思う生真面目な側面が、カカシには多分にあるんだと思うんです。

カカシの心にはグッサリと太い「棘」が刺さっていた!!

カカシに言わせてみれば、「"棘"が刺さってるんなら抜いてくれれば良いでしょ」(或いは抜き方を教えてくれ…)になると思います。また、サクモが居たら抜いてくれたんでしょうね(そもそも刺さらなかったろうし…)。しかし、ミナトはそれを良しとはしなかった…だけなんですよね。これで、カカシを「甘えん坊」とするのもちょっと違うな…と思うんです。こう言う反応って、むしろ「性分」ですから…。

「カカシ外伝」の終盤…カカシを隊長にオビトとリンの3マンセルがミナトと別れ別行動を取るんですが、途中、岩忍の奇襲に遭い、リンを拉致られてしまいます。残ったカカシとオビトは任務の続行か?リンの救出か?の二者択一を迫られる事になります。そして、「掟やルール」にこだわるカカシの選択に、オビトが食ってかかるシーンに、二人の「魂」の鬩ぎあいが克明に描かれています。

『オレは"白い牙"を本当の英雄だと思ってる…』(オビト)

「……!!」(カカシ)

「…確かに忍者の世界でルールや掟を破る奴は
クズ呼ばわりされる…けどな…」(オビト)

(………)(カカシ)

『仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ!』

「どうせ同じクズなら、オレは掟を破る!
それが正しい忍じゃないってんなら…
忍なんてのは、このオレがぶっ潰してやる!!」

この時のオビト(27巻/125頁)は、木の葉病院で自来也を言い負かしたナルトそのものでしたね(27巻/41-45頁)。オビトがカカシに告げた言葉はカカシにとっても本心であったと思います。カカシはそれを誰かに教えてもらいたかったのです。しかし、誰も自分を恐れ近付こうとしない(カカシは優秀過ぎた)。唯一とも言える信頼できるオトナであるミナトも、肝心な部分には冷たかった(そう言う方針だった)。

そして、そんなカカシに唯一人きり、真正面からぶつかってくれたのがオビトだったのです。オビトはカカシの才能とか、父・サクモの存在なんかにお構いなしに、カカシと言う「人間」をぶん殴ったのです(27巻/120頁)。カカシが殴られるなんて、サクモ以外にはなかったでしょう。そして、敢えてそうしなかったミナトの態度に、カカシは「冷たさ」や「距離」を感じていたのだと思います。

何より、オビトは真直ぐな子でした。リンへの分厚い想いもありました。そして、カカシに対する友情も芽生え始めていた。同時に、カカシに対する尊敬もあった。そりゃ、反発も大量にありましたけど…。それらのごちゃ混ぜの想いが、カカシにぶつけられた「拳」であり、カカシの心の深層への「理解」だったのです。

オビトはサクモを認め、カカシの本心を肯定してくれたのです。オビトはカカシが引き蘢ることで目を背けていたカカシの「本心」を言い当ててくれたのです。カカシはその一言が聞きたかったのです。つまり、答えは既にカカシの中に存在した。ただ誰かに背中を押して貰いたかった…。

オビトがカカシの心に刺さった「棘」を抜いたのです。

ミナトと出会う事ですらカカシは過去の全てを払拭は出来なかった。だから、「カカシ外伝」の冒頭から全開のバリバリに(笑)、カカシは棘棘しい「掟やルール」に固執した歪んだキャラだったんです。カカシがミナトと出会う事で完全に過去を払拭できていたら、また違う未来があったんだろうなと思います。オビトも死ななかったかも知れない(汗)。この想像が今のカカシを責めてるんですけどね…。

確かに、ミナトとの出合いはカカシにとっては大きな出来事であった筈です。ミナトは、それまでカカシを恐れるように遠巻きに見ているだけのオトナたちとは明らかに違う存在だったでしょう。ミナトとの出合いが、カカシに無為に過ごす事を止めさせ、歩みを再開させたのも確かだったと思います。ミナトは多大な影響をカカシに与えた一人でだった筈です。

でもね…、他人に「棘」を刺さないように注意してしまうような優しい人って、他人の「棘」も抜く事が出来ないんですよ…往々にしてね。何故なら距離をおいて接しているから…。これって、ミナトとか自来也のラインなんです。こう言う「優しさ」ってのもあるんですよ。気付いてるか気付いてないかは微妙なんだけど、カカシも実はこのタイプなんです。つまり、カカシと自来也やミナトは非常に似てるんです。

そして、カカシのホントに痛いところに手が届いたのはオビトだったのです。だから、オビトがカカシの人生を変えてしまった。そんなオビトにカカシは心から感謝しているのです。そして、神無毘橋で、オビトの「死」を防げなかった(むしろ、原因になってしまった)自分を、カカシは責めてしまうわけです。哀しいループがここには存在するんです。今も…カカシの心は神無毘橋のオビトが沈んだ岩宿を彷徨っているのかも知れません。

人って生きてる限り、誰かを傷付けてしまったり、犠牲にしたりしてしまうものです。普通はそれを仕方ない事と片付けたり、忘れてしまったりするものなんですが、カカシの人一倍豊かな優しさは、それを許さないわけです。忘れてしまわないように、自分で自分に「棘」を突き立ててしまうのです。

哀しいかな、オビトが命をかけて抜いた「棘」の傷も癒えない内に、カカシの心にはまた別の「棘」が刺さってしまうのです。カカシの人生はその繰り返し…。カカシとは、女々しい程に過去を引き摺って仕舞える…優しい…不必要なほどに…優し過ぎる「男」なんです。だから…カカシはオビトの死を忘れる事ができないでいる……。

カカシの心には神無毘橋で刺さった「棘」が今も残っている…。

 

『風魔手裏剣』 | BLOG TOP | NARUTO-ナルト-第41巻に寄せて…

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。