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”番”


「シカマル!テマリさん!ホラ!誰だと思う!?」

木の葉隠れの里の中の商店街でサクラに見付かってしまった…シカマルとテマリ(28巻/52頁)。サクラが声を掛ける前に二人が「!」っとなってるところがポイントで、二人とも何かしらの"後ろめたさ"みたいなものがあって、それが綺麗にシンクロしています。

「そちらもデートですかい?」<ズイ!>(ナルト)

「そんなんじゃねーよ」(シカマル)

ナルトの下世話な穿鑿(せんさく)にシカマルは涼しい顔(28巻/53-54頁)。ナルト的にはサクラとデートしてる気分だから、シカマルも同じだったら良いなと思っているから、こう言う聞き方になるんです。如何にもナルトらしい、子供っぽい共有感なんですが、これにムキになって応えるテマリとシカマル…。これはゲロったのと同じです。完落ちです。

「冗談はよせ。何でこんな奴と…
もうすぐ中忍試験がある。その打ち合わせで
砂と木の葉を言ったりきたりしてるだけだ」(テマリ)

「で、めんどくせーがオレは試験の係になってっから…
砂の使者さんをお見送りするよう言われてるだけだ」(シカマル)

二人とも超クールなんですが(28巻/54頁)、言ってる事とやってる事が全然違う(笑)。ホントに二人ともさっさと終わらせようと言うなら、こんな人込みをわざわざ歩いたりしないです。それに、サクラに見付かった時も急いでいる風ではありませんでした。むしろ、のんびり歩いているように見えました。木の葉の出口が近付くのが惜しい…みたいな。

ホントは二人とも少しでも長く一緒に居たかったんです。きっと、二人きりになれるなんて、見送りの時くらいしかなかった筈です。だから、どちらともなく、わざわざ歩くのに邪魔な人込みを選んだんです。チャンスがあれば、お茶でも飲めるし。どちらも相手が切り出すのを待っている状態ではありますが…。それに、二人は横並びに歩いてますよね。もし、急いでるんならどっちかが先を行きますよね(笑)。

しかも、手を繋いだりしてはいないけど、結構、近いです(手を繋いでも良いくらいの距離です)。これだと、誰かを避けようとしたら、身体が触れたりしたんじゃないかと思います。でも、それでどちらも嫌な気持ちになったりはしなかった。だから、人込みの中であの距離(着かず離れず)を維持できたんですね。二人がサクラに見付かった時に「!」となったのは、そんな"やましさ"があったんですね。きっと…。

でも、二人のあの距離からすると、既にデキてる…とは考え難く、その直前?かな…。どっちも「良いな…」(と言うか…「悪くない」なんですけどね)と、気になる関係と言ったところでしょう。友達以上恋人未満…。ちょっと甘酸っぱくて、良い感じの距離感ですよね。気が付いたら相手の事を考えてた…そう言う関係かな…と思います。ほんのりと甘い香りがする。これって間違いなく…"恋"ですよね。

えーっと、シカマルとテマリが既にデキてて、例えば、シカマルが影まねの術で…ザザザ…ってたとか、もっと言うと、影縫いで…ザザザ…んでたとかも、あるにはあるんですが…。これはちょっと描写がアレで、ここでは書けない(汗)。第二部で、シカマルの影が物理攻撃できると判った以上はバリエーションはなんぼでもあるんですよ。それに…テマリもそれはやぶさかじゃないとも思うんですね。

でも、シカマルがテマ…ザザザザ…を…ザザザザ…るなんて事はしないと思うんです。シカマルは正々堂々とした男だから、無理矢理ってのはないと思うんです。テマリがそれを望んでも、テマリ(テマリは"ドM"だとは思うんですよ…実は…)が意地っ張りだから、自分からは言い出さない筈です。だから、今ある"均衡"はそんなに簡単には崩れないんです。

だから、心底、期待させてしまった皆さんには非常に申し訳ないんですが、(現状では決して)エロくはならないんです。それは、シカマルの"男っぽさ"であり、テマリの"意地っ張りさ"にあるんです。シカマルとテマリがそうなるのはそう遠くはないと思うんですが、それはテマリがちゃんとシカマルにお願いした時だと思います。テマリが、そうならないとシカマルは決して手を出さない…。それが、シカマルですから…。

逆に、それがテマリの「ドM」っぷりに拍車をかけて、シカマルにどっぷりと沈んで行く要因になるんだと思うんです。だから、シカマルが別にテマ…ザザザザ…を…ザザザザ…ったりしなくても、テマリは充分に恍惚なんですよ。何を隠そう…テマリは完璧な「受け」なんですね。詳しくは「ブラック・ケルベロスのオトナ部屋」で…パスワードはね…ザザザザ…(って、「ザザザザ」で入ろうとしてもダメよ…ダメッ!!…笑)。

「来ないんならこっちから行くぞ!!」(テマリ)

シカマルとテマリは中忍試験で対戦しています(12巻/144頁)。やる気がないシカマルに苛ついたテマリが先制攻撃を仕掛けています。この前に「シノVSカンクロウ」が予定されてたんですが、カンクロウは木の葉崩しを意識して棄権したんです。テマリはそれにイラっと来てて、シカマルのやる気なさが余計に癪(しゃく)に触ったんです。

「あーあ…やる気まんまんだよ。あの女
中忍なんてのはなれなきゃなれないで別にいんだけどよ。
男が女に負けるわけにゃいかねーしなぁ…
まぁ…やるか!」

シカマルは渋々、テマリに応戦するかのような態度ではありますが(12巻/145頁)、むざむざとテマリに敗れるわけにはいかない。そこにはシカクの教え…奈良家のしきたりが存在したようです。「男は女より強くあらねばならない」…恐らく、それをシカクがその行いをもってシカマルに叩き込んで来た事なのでしょう。

「……………つっても…
男が女殴るわかにやいかねーしなぁ…」(12巻/150頁)


で、シカクは同時に「男」が「女」を傷つける事を戒めてもいます。きっと、これも日常の行いでシカクが身を持ってシカマルに刷り込んで来た事なのでしょう。こう言う「力ある者」の奥ゆかしさを伝えるシカクは抜かりないと思います。同時に、これがテマリを落としたシカマルの雰囲気になっている事に気付いている人は少ない…かも知れない(笑)。

中忍試験でシカマルの知略の果て、テマリを影まねの術にハメたシカマルがテマリに近寄って行く時に、シカマルは右手を突き上げますよね(12巻/183頁)。あれって、シカマルはギブアップを宣言するつもりだったんだろうけど、テマリはシカマルに打(ぶ)たれると勘違いしていました。

テマリは<ビクッ>っとなって、目を閉じてました(影まねの術は表情までは制限しないと、僕は考えてます)。あれって、テマリのトラウマと言うか、きっと、幼い頃から厳しい訓練や躾(しつけ)で、恐らく父親に打たれる事があったからではないかと思うんですね。だから、忍者なのに頭を叩かれると思い込んで怖がったと思うんです。

しかし、シカマルはテマリを打たなかった。テマリはそんなシカマルに驚くと同時に興味を持ってしまったのです。この時の胸の<ドキドキ>がテマリの"恋"の始まりだったんじゃないかな…と、僕は考えています。恋の始まりには理由はないんだけど、始まった瞬間はあるんですね。後は、テマリがどんな風に素直になるかにかかってる…。

そして、もし、そんな描写があったら、今度こそ!!すっごいエロい考察を書きますから…その時は期待して下さいね。その時は…もう、少年少女が泣いちゃうくらい!!!!そりゃもう…ザザザザザザザ…(果てしなく暴走してしまった故、割愛)…ザザッ…。

羊のアニメ(左)



それと、"叱"(シカマルの考察)で書いたんですが、奈良家には「男」と「女」と「腰抜け」のカテゴリーしか存在しないわけで、ま、「腰抜け」を除外すると、この世には「男」と「女」しかいないと言う教えになるんだと思います。これは、シカク流の適格で合理的な「性教育」だな…と、僕は考えています。

それが、顕著に描写されているのが、シカマルの中忍昇格の登録の時のシカマルとシカクとの会話でしょう。ナルトと自来也が綱手を木の葉に連れ帰り、綱手が五代目・火影に就任した直後。忍者登録室の近くで、シカマルとシカクは綱手と交錯します(以下:20巻/13-14頁)。

「あの女が五代目になるんだってよ。何者だ、あの女」(シカマル)

「お~いシカマルよォ。
あの人ぁ~この世で一番強く美しい女だぜ~…
なんせ"三忍"の紅一点だからなぁ…」(シカク)

綱手はシカクを「奈良家のガキか!」と子供扱いでした。年齢的には一回り程度違うのかな。綱手がブイブイ言わせてた辺りでシカクがアカデミー入学だろうから、きっとシカクにとって綱手は雲の上の存在みたいだったのでしょう。それに若い頃の綱手は綺麗でめちゃめちゃ怖かった(汗)。大蛇丸をカカシが心底恐れたように、シカクにとって綱手もそれに近い畏怖(いふ)があったのかも知れません。

「あ~あ…女が火影かよ
女ってのはどーも苦手なんだよ
ワガママで口うるさいしよ…
みょ~にさばさばしてる割にやたらつるむし
仲いんだか悪いんだか、よく分からねーし…
大体、男が自分の思い通りになると思ってっからな
とにかく、めんどくせーぜ。女は…」(シカマル)

シカマルの脳裏にはイノやサクラがしっかりと浮かんでて、シカマル的な「"女"の悪い凡例」となっているようです。この場合、イノとサクラの心のベクトルはサスケに向いてますから、シカクの言う「女」には当たらないんす。まだ、シカマルの前には自分に向くベクトルを持った「女」が現われてないだけなんです。

「………」(シカク)

多分、シカクはシカマルのこの言葉でそれを察しているんです。だから、黙り込んだ…「………」で考量するんです。シカクは決してシカマルに「答」を教えたりはしないんです。そりゃ、どうでも良い事は教えますけど(笑)、シカマルの事を何よりも大事に思うから、肝心な事は決して教えないんです。

それは、シカマルに出会ってもらいたいから…。

人でも、モノでも、事でも、ホントに大切な事は引き合わされてはいけないものなんです。本人が自分の力で出会うべきなんです。それが本当に気付くと言う行いなんです。シカクはそれを意識してますから、シカマルにはヒントしか与えないんですね。これが、本当の親心なんじゃないでしょうか。シカマルを本心で思えばこそのシカクの心の中の「鬼」なんですよ…。

「シカマルよォ…
女がいなきゃ男は生まれねーんだぜ
女がいなきゃ男はダメになっちまうもんなんだよ
どんなにキツイ女もな~
ホレた男にゃ優しさを見せてくれるもんだ

お前も年頃になりゃ分かる」(シカク)

シカクはその「行ない」によって、シカマルに教えていると、これまで、散々書いて来ました。つまり、シカクの日頃の行いの、そのほとんどはシカマルに対する示唆なわけです。しかし、「男は女より強くなければならない」と言うわりには、そうでもないシカクの日常。だから、シカマルは図らずもこう思ってしまいます…。

(いつも母ちゃんに頭上がんねーくせによく言うぜ。オヤジの奴)(シカマル)

しかし、ここにはシカクのあざとい計算があって、この"パラドックス"とも言うべき問題定義はシカマルの心にずっとある命題でもあるんです。シカマルは<ビッ>としたシカクも知っているんですよ。だから、この弱腰にも見えるシカクはシカマルにとっては「痼り」以外の何者でもないわけです。つまり、強く刷り込まれた残像みたいなもんです。シカマルは常にそれを問う事になるのです。だから、シカクはこんな捨て台詞でこの場を辞すのです。

「おっといけねェ!
お前はこれから用事があんだろ?
じゃオレは先帰るぜ~母ちゃんにどやされっから」(シカク)

「男」(シカク)が「女」(ヨシノ)の尻に敷かれるのは、それが「楽」だからなんです。シカクはシカマルクラスの賢さを持っていますから、ややもすると全てが心配事になってしまいます。だから、仕事以外の家事とか、経済的なやりくりと言った"雑務"(主婦の皆々様には唯唯、不遜な形容ですが、"仕事"との対比と言う事で…一つ…)を、信頼できる伴侶に任せるのが、一番、合理的であるとの判断なわけです。

物理的な「力」…つまり、「攻撃力」。悪い言い方をするなら「暴力」であれば、「男」の方が生物学的にも、現実でも強いんです。でも、それを前提にして、付き従うような振る舞いをするのは、大きくは信頼であり、究極的な容認であるわけです。ヨシノこそが、自分が認めた「女」だから任せるわけです。それが、ホントの意味での「楽」なのだと思います。

「……………」(女がいても駄目になる男もいるってことだな…)(シカマル)

シカマルはまだ、それが判っていないんですね。でも、シカクは(やはり)その行いを持ってシカマルに、ある種の"種"(タネ)をシカマルに植え付けていますね。これと似たやり取りは実はもう一ケ所あって、シカクのあざとさを決定付ける描写にもなっています。何にしても、シカマルはシカクにハメられてるんです。そして、これが、この後にあるサスケ奪還編のシカマルのピンチで、砂の救援が入り、そこでテマリがシカマルを救うエピソードに嫌らしく繋がります(笑)。

サスケ奪還編の「シカマルVS多由也」で、シカマルの知略は多由也を追い詰めるんですが、シカマルの想定外の「状態2」による抵抗によって、予想通りにチャクラ切れ…(シカマルは多由也にも手を上げずに済んだんです)。絶体絶命のピンチに加勢する砂の三兄弟。その紅一点のテマリは何故だか、シカマルの援護にしっかり就いています(僕は、これをテマリの自薦だと思っています)。

テマリの「術」や「チャクラ特性」との相性の悪さを悟った多由也(シカマルの敵って必ず"女"で、分析力の高い頭のキレる娘ばっかりなのね…)が距離をとって様子を窺う場面で、シカマルがテマリの能力を過小評価するような事を言ってしまうんですが、それにちょっと"ピリッ"と反応したテマリが指を噛み、センスに血を塗りながら威圧感のある言葉を吐きます(24巻/123頁)。

「私の力を見誤るんじゃないよ…私を前にして…
笛の音が届く程度の距離で安心して隠れてるつもりなら甘いんだよ」(テマリ)


テマリは中忍試験では披露しなかった「力」を誇示(あの時は"木の葉崩し"も視野にあったし…温存してたのかも)して、多由也を圧倒してしまいます。相性で言えば、テマリと多由也は最悪でしたから…。テマリは、ことさら自分の徹底的な優位さを見せつけるような、多由也を意識すらしないような闘い方に終止していましたね。そして、テマリは常にシカマルとだけ話をし、シカマルだけを見ていました。

そこには、大きな意味があった…。

これって、恋愛的なぶつかり合いでもあって、時が時で、場合が場合なら、シカマルと多由也って、お互いを認めあうような関係にもなれるくらい似つかわしい組み合わせだったかも知れないんです(タイプ的には、僕はアリだと思っています)。多由也も口は悪かったけど、シカマルをきっちり認めてるんです。これが敵じゃなかったら…(汗)。でも、テマリはそれを一瞬で吹き飛ばしてしまった。これは、「女の意地」だったんじゃないか…と、僕は考えています。

「どう?終わったわよ」(テマリ)

「………」(強引な奴……こいつ、うちの母ちゃんより怖えー女だな…)(シカマル)

テマリの圧倒的な強さを前にして、シカマルは案の定、シカママのヨシノ(シカママって"ヨシノ"って言うのね)を思い出しています。ま、マザコンと罵(ののし)られても良いですよ。男の子はほとんどもれなくマザコンと思って良いくらいですから。お母さんって子供がマザコンになるように育てるんだから仕方ない…。それは幸せな家庭であればあるほど、「鉄板」と言える現実だと思います。

奈良家の日常もそれに漏れず、このサスケ奪還編の導入部分のエピソードに、きっちりシカマルの人格形成と言うか、嗜好を決定付けるような日常の描写が織り込まれています。そこにはシカクの例の"性教育"も相まって、実に綿密で分厚い伏線になっています。例の奈良家の朝の風景です(21巻/33-35頁)。

「ファ~…」(シカマル)

大あくびのシカマル。

「お前も早く食べなさい!
今日からお父さんも任務なんだから!
朝練習の時間はそんなに無いわよ!!」(ヨシノ)

シカママのおでこに怒りマーク(笑)。このキリキリとしたビートはシカママ・ヨシノのテンポなんですね。でも、そのテンポにシカクは乗せられていません。シカクは自分のペースで朝食をとり、お茶を啜っています。これも、大きな意味ではアイデンティティなんです。もっと冷静に観察すると、シカママもシカクには干渉してない事に気付くと思います。

「ハイハイ…」(シカマル)

「ハイは一回!!」(ヨシノ)

(朝からガミガミめんどくせーな…)(シカマル)

ヨシノは激流みたいなもんですから、それに逆らうのは考えがないのです。シカマルは賢いとは言え、経験値が少ないですからシカクのように振る舞えないのです。だから、ヨシノの流れに翻弄されてしまうのです。シカクの所作はその流れの外にあります。シカクはこの間合いを自分で作り出しているのです。

<ピンポーン>

「! こんな朝早くから誰かしら?」(ヨシノ)

良いタイミングで綱手の命を受けたイズモとコテツが奈良家に訪れます。これが、サスケ奪還任務の使者なんですが、今はそれを知る由もない。気持ちの良い朝日が奈良家の食卓に暖かく差し込んでいます。

ヨシノが玄関でイズモとコテツに対応する間隙を縫って、シカマルがシカクとヨシノのなれそめ?関係?をシカクに質問します。ヨシノが居たら決してできない質問です。シカクも鬼の居ぬ間(笑)にシカマルの質問に応えます。ちなみに、シカクがお茶でモグモグと口を濯(ゆす)ぐのもヨシノが居ないからやってるんです。居たら確実に叱られてますから…(汗)。

「なあ…オヤジ」(シカマル)

「何だ?」(シカク)

「どうしてあんなキツい母ちゃんと
結婚したんだ?」(シカマル)

「…………そだな…あんな母ちゃんでも
優しく笑う時がある…それでかな…」(シカク)


「…………そんだけ?」(シカマル)

シカマルはレディネス(精神的な準備体勢)が整ってないから、シカクの言葉の意味を理解できないでいます。シカクもこれ以上、具体的にシカマルに教えないのは、シカマルに自力で辿り着いて欲しい事柄だからなんです。つまり、シカマルにも(シカクがヨシノを見初めたような)出会いをして欲しいと願っているからです。

「シカマル!五代目の使者の方々がお見えよ」(ヨシノ)

「!」(シカマル)

この時のシカマルの「!」の顔。シカマルはこのエピソードでもう一度することになります。そして、この時、玄関の火影の使者(イズモとコテツ)の接待から食卓に帰って来たヨシノの表情に注目して下さい。ヨシノは若きイケメンのイズモとコテツの前に出ていたんですよね。つまり、「よそ行きモード」だったんです。きっと、優しく微笑んで二人に接してた筈です。しかも、火影の使者で、中忍に成りたての愛(まな)息子に勅命を届けに来た…。

それは、ヨシノにとっては誇れる出来事だった筈です。率直に嬉しかった…。だから、ヨシノは食卓で見せた「キリキリモード」にリセットして、食卓のシカマルの前に戻る事ができなかったのです。「よそ行きモード」のまま、シカマルに火影の使者の来訪を告げてしまったのです。そして普段、見ないようなシカママの柔らかい表情にシカマルは「!」となったにです。

この時、シカマルはヨシノを『可愛いッ!!』と思って(いると思)います。もともと、母親の"柔らかさ"や"暖かさ"はシカマルが物心付く前から刷り込み済みですから、基本、シカマルはヨシノが好きなんです。ただ、それはシカマルの自我が確立しようとする辺り(反抗期)から、母親を擬似的に嫌悪し始めていた筈です。それが、この非日常なヨシノの「よそ行きモード」の表情でやや揺らぐんですね。

そして、その"揺らぎ"がサスケ奪還編の終盤に嫌らしく合流して来るんです。キッシーって、こう言う描写と伏線の準備が抜群に上手いんです。あざとく嫌らしい…まるで、シカクのようですね(笑)。


多由也を「口寄せ・斬り斬り舞!!」(24巻/123頁)で、完膚なきまでに粉砕したテマリ。猛烈な風の攻撃的なチャクラ特性の圧倒的な力を目の当たりにしたシカマル。その直後、シカマルは見てはいけないものを見てしまう事になるのです。これをして、僕は「ヤバい」と散々、アナウンスしていたのです。男の子にとって、この出合いは相当にヤバいんです(汗)。だって、雁字搦(がんじがら)めになってしまうんだから…。

「どんなもんだ?」<ニシシ>

それは…キラキラと輝くような…優しさをたたえたテマリの笑顔でした(24巻/127頁)。きっと、シカマルの脳内では「あんな母ちゃんでも、優しく笑う時がある…」と言うシカクの言葉がこだましている事でしょう。シカクが教えたいと願った「事」にシカマルは出会えたわけです。そして、賢いシカマルはそれを静かに受け入れて行きます。正しく、「気付く」とは「築く」と言う事なんですね。

「………」(でもまあ…今回のところは感謝するしかねー…な)(シカマル)

テマリの笑顔の下のカットで、シカマルは沈黙しています。この表情はあの食卓で「よそ行きモード」のヨシノを見て「!」っとなった時と同一です。そして、この瞬間、シカクの言い含めた伏線がシカマルの内部で弾けています。テマリには多由也も完璧にノックアウトされたけど、シカマルも別の意味でノックアウトされてしまったんです!!(笑)

人を人が好きになる事に理由はないと、僕は考えています。やはり、そこには運命しかない。ここでは、シカマルがこのテマリの「笑顔」に出会ってしまうと言う運命しかない…と。そして、シカマルと同じように、テマリもシカマルにぞっこんなのに気付くと思います。

シカクはシカマルにこうも言っていましたよね………(20巻/14頁)。

「どんなにキツイ女もな~ホレた男にゃ優しさを見せてくれるもんだ」


"番"(つがい)。《動詞「つがう」の連用形から》[名]
1 二つのものが組み合わさって一組みになること。また、そのもの。対。
2 動物の雄と雌の一組み。また、夫婦。「文鳥を―で飼う」
3 からだなどの各部のつなぎ目。関節。
(引用:大辞泉)




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