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第698話「ナルトとサスケ⑤」

 
(…ナルト…
お前が昔…常に一人でいるのは知っていた
生き残ったうちはのオレと同じで
里で皆に阻害されていたな…

バカな事をしては
わざと叱られようとしていた…

他人と関わる為だろう…

最初はそんなお前を見て
くだらない奴だと思った

じゃれたいだけの弱い奴だと

…だが
何度もバカをして叱られているお前を
ずっと見ていると

…なぜだか気になるようになった

その時思った…

お前の弱さがだんだん
オレに染まってきたんだと

それからお前を見る度にどんどん
気になるようになっていった

他人と繋がろうと必死なお前を見ていると

オレは家族を思い出すようになっていた

そしてなぜだか安心したんだ


だがそれは…
同時に弱さだと思った

オレはその弱さから逃げるように修行をした…
兄への復讐のために…
兄より強くなるために

なのにお前と同じ班になっちまった…
そしてまた家族がチラつく……

火影になりたいとほざくお前と
一緒に任務をこなし…
互いに強くなっていくのを
実感したオレはいつしか

お前とも戦いたいと
そう思うようにもなった

そしてオレは
七班に己の家族の影を見るようになっていた…

だから…お前の苦しむ姿を見る度…

そう……
オレも—

オレが痛くなったんだ

お前の痛みが分かった時
初めて仲間と思えた

そしてその反面…
急激に強くなっていくお前を
ほっておけなくなった

どんどん強くなっていくお前を見て…
オレは…)(サスケ)

(オレだっていつもお前が一人なのは知ってた
同じような奴がいるって安心した…
すぐに話しかけたかった…
なんだかうれしくてよ!

けどそりゃ止めた…
何でもできるお前がうらやましくて…
オレのライバルに決めた!

お前はオレの目標になった
何にもなかったオレがつながりを持てた

第七班で任務やってよ…
お前みたく強くかっこよくなりたくて
ずっとお前の後を追いかけてた)(ナルト)

(逆だ……
本当はオレがうらやましかったんだ

オレには無い強さがあったから…

お前はいつもオレの前を歩いてやがった…
まるでかつての兄さんのように—

そして今日も…)(サスケ)

とうとう…ナルトとサスケの終末の谷の決闘決着しました…。もう随分と永く僕はこれを待っていた…筈なんだけど、何と言うかあまり感慨がない。だから感想が書けない(汗)。或いは余りにも感慨が深い所為か…もうどうでもいい事だ…。その昔、六道仙人アシュラ(=ナルト)とインドラ(=サスケ)を生み出した。アシュラ「愛」を、インドラ「力」を、それぞれ悟り、六道仙人の後継者としてアシュラが選ばれたが、インドラはそれに承服できず戦いの歴史が始まった…。ここでサスケはナルトとのこれまでを思い返しています。そしてその中で自分に足りないものをナルトに見出していたと告白しています。それが自分の弱さでもあったとサスケは実感しています。

ウロボロス(拾い物/サイズ変更)

自分に欠けた部分を他者に見出しそれを喰らおうとする…。ナルトにしてもそれは同じだった訳だ。それはまるで二匹の蛇がお互いの尻尾に噛み付いてぐるぐる回るウロボロスのように。時にそれは全てでありでもある。ナルトとサスケ…。太極ここに極まれり…なのであります。これでお終い?!いやいや…これが始まり!?よくよく考えてみると「力」を振りかざして一人になろうとしたサスケを「愛」で繋ぎ止めたナルトが飲み込んだ訳であります。陽が陰を喰らってしまったのです。これでは陽が勝ち過ぎて安定できません。例えばこの結末が全く逆になっても同じ。ナルトとサスケの存在。それを「愛」「力」と置き換えて考察するならば両者の拮抗にこそ安定があるのだと言えましょう。

一人完璧になろうとして失敗したイタチ。何でもかんでも欲しがって取り込み続けた大蛇丸やカブト。彼らもまた物事…森羅万象の理から外れた存在だったように僕は思います。「愛」だけでも「力」だけでも世界は回らないのです。「愛」「力」が合わさって初めて世界安定するのだと、僕はこの物語から教えられた気がしています。だからこれは終わりではなく始まり…。この世の安寧とは創造と破壊、生と死、愛と力…正反対が絡み合う上に秩序を保つものなのでしょう。奇麗なものばかりで世界は作られていない…のかも知れません。清濁を合わせ飲んでこそ人は人たり得る。そういう風に創られているのではありますまいか?ああ…しかし…終わってしまうのですね。

「…るっせーよ…ウスラトンカチ」(サスケ)

このお話の最後にサスケがそう言います。ナルトとサスケの利き腕は二人の衝突に削られてしまっていました。夥しいが流れ出て、しかしてそれが二人を繋いでいる。「愛」「力」の闘争の果てに二人はやっと結ばれたかのようです。しかし、こんなものナルトの陽遁があればチョチョイのチョイと直せるのでしょう。ふとそう思ってしまう自分が悲しい(笑)。カカシの眼を一瞬で創造したんだから腕なんて朝飯前でしょう。しかし、それで人は幸せになれるのでしょうか?痛み痛みとして引き摺らずに人は正しく生きていけるのでしょうか?人生なんて後悔ばかりだ…と僕は思っていますが、それには満更でもない気持ちも多分に含まれています。忘れないから後悔できるのです。

後悔できる人は他者を思いやれる。理解できる。それがきっと人の清濁であり森羅万象の陰と陽に符合する部分なのだと思います。そういうバランスの上で人は世界は漂っているのではないでしょうか?そう考えていると『NARUTO -ナルト-』で示された「チャクラ」というチートなエネルギーとそれを現象として出力する「忍術」というものが如何にも余計に感じられます。それはナルトとサスケという蛇が食いついた双方の尻尾なのかも知れません。そうなんだ!!これは終わりのない物語なのであります。生きるという事は即ち戦う事なのであります。優しいだけでもいけない。厳しいだけでもいけない。人生においては繋ぎ止めているだけでなく時には何かを切り捨てる必要もあるでしょう。

「愛」だけでも「力」だけでも大切な人は守れません。その双方をバランスさせてこそ人は…世界安定できるのです。そうであってこそ人は本当に強くなれるのです。波の国「白」がナルトに告げた言葉の、それが本意でありましょう。少年少女もいずれはあなた方を育んでくれた親御さんの「愛」を知る事となる。そして彼らが振るった「力」と流した「血」にもあなた方は気付くでしょう。そして気がつけば今度は自分が愛する人と寄り添い守っている事でしょう。あなた方も蛇の尻尾に食らいついているのだ!!!それを逃してはいけない。死んでも放してはいけない!!!良い事も悪い事も、奇麗な事も汚い事も、成功も失敗も…それらを繰り返して人生は、世界は回転しているのだから。

僕らは『NARUTO -ナルト-』という偉大な作品で出会い繋がれたのだと思う。僕はそれを手放せずに沸々としていた。余りにも壮大で底知れないスケール故に離脱された方々の想いも僕は勝手背負ってここまで来れた。自分の意に反して逝かれた方の想いも僕は手放せずにここまでやって来た。しんどい時もあった。逃げ出したい時もあった。それでも続けて来れたのは皆さんのお陰だったと思うし、未だ見ぬ少年少女の澄んだ瞳のお陰なんだと思っている。そして、それらこもごもの想いを受け止められたのはやはり『NARUTO -ナルト-』だからなんだ。こんなに愛せる作品に皆さんと同じ時期に出会えて本当に良かった。この幸せに心の底から感謝したい。ホントにホントにありがとう!!!

そして次週、いよいよ最終回であります。何とはなしに大団円予感がしますな。ところでかの自来也先生は雨隠れの深い深い水底に沈む件で「物語は最後の”結び”の出来で決まる」などと申していましたが、キッ神もハードル、自分で高くして!!と内心、僕は心配しています(笑)。しかし、そこはキッ神の事ですからきっと大丈夫でしょう(笑)。長かったな…長かったけど一瞬みたいにも感じる。僕は『NARUTO -ナルト-』最終回最終頁をどんな風に捲るんだろう。そして皆さんも。少年少女心して捲られよ。そして、今度は僕も含めて皆さんの、少年少女もだよ…それぞれの物語が始まるのです。僕らはこの出会いを胸にこれからを歩むのです。この一期一会噛み締めながら。

第698話「ナルトとサスケ⑤」
ナル×ジャン ケルベロス



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