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香燐はどんな想いでサスケに腕を噛ませたのか?

 
「一つ聞いていいかな?」(水月)

「何だ?」(サスケ)

「どうして仲間を集めるの?」(水月)

「オレには目的がある…
その目的に近付くには
小隊の方が効率がいい」(サスケ)

「でも…何で僕が?」(水月)

「大蛇丸に近付いた時から
こうなった時を考え力のある忍を
前もって選抜しておいた」(サスケ)

「ヘッ…」(水月)

「…けど…だったら
香燐を選ぶ事は無いと思うけどね
あいつはボクと違って大蛇丸の部下だよ」(水月)

「あいつにはボクも何度か体をいじくられたし…
第一、あの性格が好きになれない」(水月)

「………」(サスケ)

「確かに扱い易そうな強い忍は他にいくらでもいた
しかし奴は他に無い特別な能力を持ってる」(サスケ)

「まあ…それは認めるけどね」(水月)

香燐を"蛇"に勧誘する目的でサスケと水月は南のアジトに向かいました(第38巻/156-157頁)。その道すがら二人は話し合うんですが、水月が香燐の性格の悪さ?を指摘したところで、サスケはやや詰まるように反応(「………」)します。二人とも香燐の事は良く知っていて、しかもあまり良い印象を持っていないようでした。

そして、サスケは更にその上の既知があるようで、水月の思い込みにやや詰まったんだと思います。この時はまだ香燐の異能に関しては提示がなく、チャクラ感知能力のミスリードっぽい示唆があるだけでした。ただ、サスケが性格に問題のある香燐を"蛇"に勧誘する意図がある以上は何かある!と、皆一様に考えたものでした。

そして、第412話「かつてない戦慄」でサスケの受けた手傷を超回復する香燐の異能が描かれ、喉の奥の方に刺さった魚の骨が抜けたみたいに「しかし奴は他に無い特別な能力を持ってる」と言ったサスケの考えが解き明かされ、同時に水月が揶揄(やゆ)した香燐の性格悪さに対するサスケの反応が何だか沁みました…。

「ホラ!サスケ
さっさとウチに噛みつけ!
ホラはやく!」

香燐は袖をたくし上げ歯形?だらけの右腕を露(あらわ)にし、サスケに<ガプ>っと噛ませます。この時、香燐が「あああーん…」となったのが世の女子をドス黒い気持ちにさせちゃったみたいだけど、それは香燐が感じてる?と勘ぐった為で、あの超回復がサスケの深手を一瞬で治癒させた反動を香燐が負(お)ってるとすれば、それも揺らぐ?

超回復の能力があるにも関わらず右腕全体に残る夥しい数の歯形?も、チャクラを吸わせる方式の反動…火傷(やけど)みたいな痛みがあるのかも知れないし、高速治癒にしたって自分に対する恩恵はなさそうです。香燐が袖をたくし上げる時に見せた恥じらいとも躊躇いとも取れるスローモーさはこの能力に対する香燐の「恐れ」であると、僕は思います。

「助かったぞ香燐」(サスケ)

「ああ…」(香燐)

第412話「かつてない戦慄」の超回復の後、サスケは香燐に一礼しています。この時、香燐はヘタヘタと事が終わった時のようにグッタリとした感じで、これを恍惚と捉えるならドス黒くもなるってもんですが、それなら香燐の性格の悪さからするならワザとサスケを傷付けても噛みつかせるか、ただ噛んでくれるように哀願するんじゃないでしょうか。

しかし、香燐はこの能力を躊躇するよに恐れすら感じさせるのは、身体の中核から生命力(チャクラ)を抜き取られるような…快感にはほど遠い痛みとか辛さがあって、おまけに歯形?がうら若い身体に刻まれるリスクだらけの能力だからじゃないかと思うんです。もしかしたらこの能力は香燐の寿命すら削る可能性もあった?

「香燐。ついて来い
お前が必要だ」(サスケ)

「はぁ!!?何でお前なんかに?
ウチはここを任されてるんだよ!!」(香燐)

サスケはストレートに香燐を"蛇"に勧誘しています(第38巻/161-162頁)。そして、それを無下に香燐は一蹴しているんですが、それは水月が近くに居たからで、その前から香燐は水月を徹底的に無視していて、その余りの酷さにさすがの水月ですら「ひどいな…ボクもいるってるのに」とこぼしてしまう程でした(笑)。

あからさまに水月はお呼びじゃなかったわけで、これはこの後、牢獄に幽閉された忍を解放に向かう為に水月がこの場を辞したタイミングで香燐がデレデレモードにチェンジした描写に表れてて、サスケに対する香燐の一方的な思い入れを感じさせました。確実に香燐はサスケを以前から好きで、何かしらの関係があった…。

「ホントは知ってんだよ…
昔、君はサスケに…」

水月の言葉に香燐は空かさず反応して水月をぶっ飛ばし口を塞いでいます(笑)(第39巻/57頁)。サスケは香燐に対してほぼニュートラルで、そこから判断すると、サスケとしては直接的に香燐との経緯(いきさつ)は認識していない…伝聞?…大蛇丸経由の情報で香燐を認識していたと思えます。

一方、香燐は直にサスケを感じてて、二人きりの擦り寄りで示すようにデレデレのベッタベタにサスケが好きなんだと思います。つまり、香燐はサスケとの接触か経緯をしっかり覚えているわけです。そして、その思い入れに従って香燐は"蛇"への入隊を受け入れ、以降、サスケに付き従う道を突き進むのです。

「大蛇丸が死んだからって
勝手されちゃ困るんだよォ!」(香燐)

しかしサスケの勧誘を断る時に、大蛇丸に南のアジトを任されてると言う香燐は、その前のエピソードで既に大蛇丸の「死」を知っているんです(第38巻/153頁)。だからここで大蛇丸の命令を引き合いに出して断るのは表面的なポーズだったと考えるべきで、これには香燐の自発があり、その態度は"蛇"への加入と相似してるように思えます。

多分、大蛇丸亡き後も香燐は大蛇丸の意志や命令を忠実に履行しようとしてたんじゃないかと思います。もっともそれはサスケの登場と共に崩壊するんですが(笑)、少なくともそれまではある程度真面目に自分の役割を果たそうと考えてた筈です。でなければ、南のアジトなんてさっさと抜け出して、何処かでのんびり暮らすか何か別の人生もあったと思います。

香燐の右腕の無数の歯形?…

逆に考えると、香燐は与えられた南のアジトしか居場所がなかったとも思えます。ここには大蛇丸の存在感があって、その優しさや理解力や知性で、香燐を包容していた…大蛇丸は香燐に居場所や生きる意味を与える存在だったんじゃないかと思うわけです。そこから香燐の右腕の無数に残る歯形?を考えると、香燐の陰惨な過去を想像せずには居られない気持ちになってしまいます。

恐らく、香燐の高速治癒・超回復の能力は特異体質の決血継限界か香燐独自の一代限りの特殊能力でしょう。そして、あの歯形?の数から考えると、その能力を利用されて来た過去を感じます。サスケが香燐の性格の悪さを揶揄した水月に詰まったような反応を示したのは、その可哀想な香燐の過去に対する哀れみがあったんじゃないかと思うんです。

サスケも血継限界の写輪眼が齎(もたら)した「うちは虐殺」の経験者ですし、特異体質や異能を利用しようとする忍の世にあって土を嘗めるよな悔しさの中で生きて来た一人だから香燐の歪みっぷりが良く分かるんだと思います。それは水月だって同じなんだろうけど、水月の性格なのか、香燐の情報が不足してるのか香燐の理解に対しては開きがありますね。

しかし、その対比が香燐の二人に示す態度の違いにも反映していると思います。同じように大蛇丸に対しても香燐は経緯を示しているようで、それは大蛇丸は香燐を「道具」としてではなく、一人の忍として「アジトの管理」と言うかなり重要とも思える役割を与え、認めたんじゃないかと思うんです。それは例えば再不斬が「白」を生かしたような優しさを感じます。

その気持ちに香燐は応えようと、大蛇丸の死後も南のアジトから離れる事なく、大蛇丸の与えた任務を粛々とこなしていたんではないでしょうか。そして、そこにサスケが現れ、香燐を「必要」だと言った。もし、水月があの場に居なければ香燐はサスケに飛びつくように従ったんじゃないかと思います。それは大蛇丸に代わる新しい居場所になった事でしょう。

サスケは香燐を認めた数少ない忍だった…?

誰もが香燐の能力をただ利用するように「道具」として見たきた中で、サスケは違った。香燐を理解し認めたんじゃないでしょうか。きっと大蛇丸と同じように…。大蛇丸の凄いところって、部下の欠落部分を埋めてしまうところにあって、それと同じ「優しさ」がサスケにもある。この「優しさ」には…リーダーの資質と言っても良いくらい…同質のカリスマ。

それが第411話「八尾VSサスケ!!」で重吾の回復に時間を作ったり、水月の首斬り包丁を傷付けずに奪還した描写に表れていましたね。重吾も水月もその分厚さを感じ、言葉には示さなくても感じ入ったからこそ第412話「かつてない戦慄」で絶妙の連係を生み出し、キラービーに「八本目」を呼び出させるまでに追い込んだのです。

サスケは過去に香燐の腕を噛んでいる?

サスケの香燐に対する既知にはかつてサスケが香燐の能力に触れた経緯を強く感じます。そこで香燐はそれまでの自分の歴史の中で聞いた事もないような言葉をサスケに聞かされた筈です。「道具」として見られ続け、リスクがバリバリにある超回復を自分の意志に関係なく搾取されて来た香燐が感じられなかった満足感をサスケは与えたんじゃないか。

その時、サスケは夢うつつだったか、意識が混濁してて香燐をライブでは感じられなかったのでは?と思います。一方、香燐はバリバリに覚えてる筈で、この二人の温度差が香燐の「ツンデレ」の源泉であり、香燐にとっての大切な想い出になってるんだと思います。きっとサスケは香燐の強烈な痛みや苦しみを伴うような「超回復」で救われた過去がある…。

それは香燐にとっては誰にも気付かれたくない大切な想い出でもあることでしょう。だから、それを知っているかも知れない水月が香燐は許せないのだし、大嫌いなわけです(笑)。その想い出が香燐の「居場所」であり、強烈なリスクを省みる事なくサスケの回復に献身させるのです。香燐は…ただ歪んだだけのブタヤロー(笑)ではないと思います。

その時…サスケは混濁する意識の中で香燐に感謝した…。

「ありがとう…」

香燐の「胸キュン」はその瞬間始まった…。
香燐もサスケの「優しさ」に感謝している。

 

NARUTO-ナルト-第43巻に寄せて… | BLOG TOP | 第412話「かつてない戦慄」

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