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フカサクは自来也の全てを伝えたのか?

  
「奴らの目はリンクしとる!
視野が繋がっとって共有しとるんじゃ
ペインを相手にするときは
一対一にもってくのが基本戦術になるけん覚えとれ
奴らは一個体につき一系統の能力しか使えん…
その能力を見極めるのが肝心じゃ」(フカサク)

カカシは天道との闘いでフカサクが示したペインの情報を反芻するかのように思い出していました(第422話「カカシVSペイン!!」)。しかし、仙人モードでフカサクは自来也の肩に融合してうて、畜生道、人間道、餓鬼道三体との闘いや六道の集結の一部始終を体験しているのだから、フカサクがその全てを包み隠さず伝えているのだとすれば、カカシがこの程度の情報しか持ち得ないと言うのは些か少な過ぎると、僕には思えます。

「こいつ…術を吸い取りやがる…」(木ノ葉A)

「直接攻撃しかないな」(木ノ葉B)

第422話「カカシVSペイン!!」で、餓鬼道の「封術吸印」を目の当たりにした木ノ葉の忍達がフカサクが対峙した筈の餓鬼道の情報すら持ち合わせず、明らかに手探りで闘っています。もし、この時、自来也の繰り出した「超大玉螺旋丸」や「仙法・五右衛門」を喰らい尽くした能力者であると知っていれば、それは自来也の仇なのだから、木ノ葉の忍達の反応はもっと違ったものだったでしょう。

「…コレで一匹はやれたな
カカシ」(チョウザ)

また、同じエピソードで、修羅道を部分倍化の一撃でペシャンコにしたチョウザも、修羅道が自来也にどんな事をしたのかまでは知らりませんでした。修羅道は自来也の左腕を捥いだ張本人ですし、フカサクにも怪腕ノ火矢の一撃も喰らわせていました。本来はフカサクからの聴取でモンタージュ作るだろうし、ペイン六道の手配書も配布すると思います。

木ノ葉には暗部のビンゴブックなどを作成するノウハウや設備がありますから、チョウザの反応を重視するなら、そんなモノはなかったと考えるべきで、もしペインの情報があったなら、スヌーピーに似てる修羅道であれば一見で判別出来るだろうし、それをペシャンコにしたチョウザは自来也の仇をとれたのだから、もっと嬉しがった筈です。

それ以上に恐ろしいのはチョウザが修羅道をペシャンコにしただけで殺したと認識しているところで、自来也が二大仙人の魔幻・蝦蟇臨唱にハメた畜生・人間・餓鬼道の三体を石剣で仕留めたにも関わらず復活した情報が明らかにチョウザに伝達されていません。もしチョウザが知っていたならば、きっと残心してただろうし、念には念の策があったでしょう。

明らかにフカサクから得た情報は木ノ葉の全てには周知徹底はされてはいません。軍隊の情報下達の仕組みに照らし合わせると、フカサクが持ち込んだ情報は命令系統の集合体(大隊→中隊→小隊…)の上位から下位に定期的な更新を繰り返しながら周知されるのが常套なんですが、各集合体の隊長の定期的な集会や連絡の描写はありませんでした。

軍隊にあっては「朝令暮改」と揶揄される程、情報の更新は頻繁でもあり、戦闘集団にあってフレッシュな情報とは重要な意味を持っていると言う事です。しかし、木ノ葉はそれを行ってはいません。いない筈です。でなければ、末端の忍であるならまだしも、主要メンバーのカカシや、それに準じるチョウザなどにまで情報が均一でない描写の説明が付きません。

「…シズネ…サクラはお前同様
私が信頼できる数少ない忍だ」(綱手)

天地橋任務の前に綱手はシズネにこんな事を言っていました(第32巻/32頁)。火影である綱手がこんな悲しい事を言うなんて…(笑)。火影を取り巻く組織の情勢はかなり微妙な状況だったんじゃなかいかと思います。明らかに「一枚岩」でないです。八方塞がりとも言える軋轢の中で綱手ももがいていた可能性を感じます。人材難も同時にあったでしょう。

ここは情報操作や介入が綱手の行動を制限していたのではないかと考えるべきで。そこにはダンゾウの働きかけもあっただろうし、相談役の影響力もあった…。五代目火影の選抜でダンゾウは除外されていた事実から想像すると、相談役はダンゾウを信頼や評価をしてはいません。少なくとも火影を含めて三系統の権力の分岐があった可能性が浮かびます。

しかし、それをしても僅か六体のゲリラ…しかも実際は揺動班の三体のみの攻撃に五大国最強とも言われる木ノ葉隠れがここまでコテンパンにやられるのはどう考えてもおかしいです。百歩譲って、ゲリラの奇襲に対する初期の動揺であっても、一度、反撃に転ずれば容易に圧倒出来る「物量」や「機動力」が木ノ葉隠れの里にはないと言うのが信じられません。

もし"無い"なら…「一国一里」の制度自体が揺らぎます。忍術・幻術・体術を敵味方双方が持ち得る状況であれば、「数の論理」が勝る。それが大国が形成・維持される原則と言えるからです。しかし、非常に特殊な能力者ではありますが、システムペイン(六道)が木ノ葉を押しているように見える現実があります。そして、その現実は理論的には容認し難いのです。

木ノ葉は何らかの機能不全に陥っているか、能力を阻害される状況にある筈です。それがダンゾウや相談役の思惑なのか、他の策謀が影響しているのかは余談を許しませんが、木ノ葉が本来の能力を発揮できていない状況でなければ、六道の木ノ葉蹂躙の説明や、もっと大元の"暁"の目的…禁術兵器製造の根幹である「尾獣集め」すら、その意味を失ってしまいます。

ここは綱手が六道に劣勢であるとワザと見せていて、その裏で温存した主力で編成したスペシャルフォースが存在して、敵の「本物」(本体)を叩く構想がある…と思いたいところですが、それはペイン六道が雨隠れの一番高い塔から発信される高周波チャクラで死体を遠隔操作するラジコンヤローである…と言う荒唐無稽な仮説を持っていないと厳しい。←これは読者レベルの情報量がないと立案できない作戦でしょう(後述)。

ここまで木ノ葉隠れがペイン六道に圧倒されたのには木ノ葉隠れの機能不全や内部の確執が大きいかとは思いますが、同時にフカサクの齎した情報もやや懐疑的に見ています。何よりフカサク自身が持つであろうアイデアは何一つ提示していません。フカサクは木ノ葉に対してあまり協力的ではないと思えるし、ペインの情報にしたってホントに全てを伝えたのかは些か怪しいんじゃないかと、僕には思えるんですが…。

『本物葉意無椅』

「ホ・ン・モ・ノ・ハ・イ・ナ・イ…か」(フカサク)

自来也の残した暗号解読の結果を知らされても(第44巻/104頁)、フカサクはピンとは来ないようでした。忍術には傀儡の術だってあるので、遠隔地点から忍具を操作でき、それで戦闘する概念は普通に存在するだろうに、自来也VSペインの詳細を体験したフカサクなのに、思いつきや可能性の提示すらもなかったです。でも、待てよ…。変だと思いませんか?

「ペインラジコンヤロー仮説」って、読者なら普通に抱く考えだと思いませんか?ま…それは僕らが物語を俯瞰できているからなんですが、自来也がペインの正体に気付いたように、その一番近くでペインと闘っていたフカサクなら、僕らがフツーに抱いた考えと同じような仮説は持ち得て然るべきだと思えます。でも…何故だかそれを綱手には提示しなかった…。これがフカサクの用心深さなんでしょうか。

「あの六人の中に
長門の面影を感じる者は一人もおりません」

「だが輪廻眼を持っていた
長門とワシしか知らぬハズの会話を
別人のペインが知っていた」

「顔は違うが長門を感じるのは確かです」

フカサクは確かに自来也が漏らしたペインの不可解さを思い出しています(第44巻/105頁)。しかし、この様子だと綱手達にそれを話してはいません。ペインの謎を推し量る上では重大なヒントになるネタだとは思うんですが、フカサクは何故だかそれらを綱手に伝えません。勿論、その流れに「悪意」は感じません。ここには何かしらの考えがあるんだと思います。

「最初は自来也ちゃんも
情報集めが目的じゃった
ペインと戦うつもりではなかったようじゃ

じゃあけどペインの能力
想像をはるかに超えとった…
あの男の能力が分からん以上
何度戦こうても誰も勝てりゃあせん

自来也ちゃんは無理をしてのう…
ペインの能力の正体をもう少し
暴けるところまでいったんじゃ
自来也ちゃんじゃなけりゃ無理じゃった…

じゃけんじゃ…
逃げようと思うたら逃げられたのに
命と引き替えにこの暗号を残した
お前らに後を託したんじゃ」

フカサクが提示した自来也の最期はこの程度なんです(第44巻/62-63頁)。ま…ここでフカサクは大きな伏線を残してはいます。自来也は「託した」と言うところです。ここまでいろいろ考えてみましたが、フカサクは意図的にペインの情報を木ノ葉に対して濁しているように感じます。かなりのところまでは判ってはいるが「答え」は教えられない…と(ホントは真相も知っている?)。

もしかしたら、これは大ガマ仙人の「予言」に関係する制限じゃないでしょうか。そもそも、選択者…「導く者」としての自来也やペインの本体であろう自来也の弟子の長門は「予言」の流れの上にあると言えます。ミナトやナルトも同じラインにいるでしょう。そして、それらが「予言」の結末を引き寄せるべく闘っているのです。そして、フカサクはそれを見守る立場(監視者)にある…筈です。

分からん…(『本物葉意無椅』)
これだけじゃまだ漠然としすぎじゃ」(フカサク)

「じゃあ、何か思うところはあるんスね」(シカマル)

「ペインのことで分かっとることはもう話したのぅ…
死んでも生きかえるような奴じゃ…
憶測だけでは何とも言えんし
この状態でペインを相手にするのは危険じゃ
ちゃんと謎を解かにゃいけん」(フカサク)

シカマル…やっぱスゲーよ!!(第44巻/106頁)って思いました(笑)。フカサクがすっとぼけた感じに「分からん」と答えたのに、ソフトに食い付いています。この場に居合わせた忍で唯一、シカマルだけがフカサクの違和感に気付いていたのです。そして、これ以上、フカサクを追い込まなかったのは、それに到る事情をフカサクが抱えていると考えたからでしょう。

以上を踏まえて考えると、フカサクは「予言」の啓示に沿った行動をとっていてかなり窮屈な立場に在りそうです。もっとも、木ノ葉だって六道の強襲に遭い被害を被っているのですから、「予言の戦い」に全く関係ない訳でもない。それが木ノ葉隠れの里にフカサクが訪れた「真意」でしょう。フカサクは木ノ葉隠れに「問題提示」をしに来たのです。

だから、フカサクは自来也の全ては伝えなかった…。

それが自来也の「死」をもって「お前らに後を託したんじゃ」(第44巻/63頁)なのでしょう。フカサクの口ごもったような…結論を濁すような雰囲気は忍界全体を巻き込む騒動の中心に存在する「予言」を強調しているように感じてなりません。そして、それを示唆するだけで決して教えないところに事の「真相」が潜んでいるのではないかと、僕は考えています。

「どうするか…
自分で考えることだ」(自来也)

雨の夜、悩み苦しむ長門に自来也はそう言いました(第41巻/70頁)。自来也の行動が予言に関わる…長門に影響を与える。それと同じように、この「予言の戦い」に接する人々全てにこれが要求される事になるんじゃないかと…。フカサクは騙している訳じゃなくて、期待しているのです。つまり、「自分で考えろ」…だから、「答えは教えられない」。それが「予言の戦い」に関する「不文律」であると!!

そして、唯一人、シカマルだけはフカサクの苦悩の先にあるその…「何か」に逸早く気付いている点に、僕は注目しています。きっとシカマルは、それを足場として「自分たちが何をすべきなのか?」を考えている事でしょう。そして、シカマルの思考する「力」が忍界全体を覆い尽くす闇に差し込む一筋の「光」になるんじゃないか?と思えてなりません。

確かに木ノ葉内部、火影周辺の不協和音は存在します。それは木ノ葉隠れの里に対する想いが錯綜する中で生まれた「軋轢」(あつれき)だと言えるでしょう。木ノ葉隠れが巨大な組織であるが故の「亀裂」であろうと思います。その間隙を縫ってペインが木ノ葉を圧している。甚大な被害が木ノ葉を崩壊の危機に直面させています。それが現状でしょう。

しかし、同時にフカサクの示唆を無駄にする事無く、木ノ葉は必死に考えています。自来也が命懸けで掴みとった情報を手分けして究明しようとしています。もしかしたら、それが人のあるべき姿なのだと「予言」は啓示しているのではないでしょうか。自来也はそれをして「成長」と長門を励ましました…。そして、それが長門を導いたと考えて良いと思います。

「痛みを知れ」(天道)

現在、木ノ葉隠れの里は「痛み」を味わっています(第423話/「天道の能力!!」)。ペインが、その「痛み」を与える為に「予言」によって生み出された存在なのだとしたら…。そして、その「痛み」を乗り越えた先に在るもの。それこそ、人の世の「変革」なんではないかと考えると、「予言」が何故、自来也に付託され忍界全体を巻き込んで回転しているのかが見えて来るのではないでしょうか。

木ノ葉隠れの「陣痛」は続いている…。



  

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