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自来也(自来也の苦悩・六)


自来也は苦悩していた…

自来也(illustration:senkou-banrai)

「閃光万雷」のWILLIAMさんの方角に一礼の後、ご自由にダウンロードして下さい。一応、携帯の待画に収まるサイズに作っております。再配布や二次加工は厳禁で…一つよろしくお願いいたします。ズーッと前に拵えて、これまでアップできずにいました。師のちゃんとした考察が書けるまで…と我慢しておりました。師の偉業に見合える考察が書けたかは微妙ですが、師の活躍への敬意を「自来也の苦悩」に託します。お時間がありましたら、「序」より順に通して味わってみて下さい。如何に師が多くの人々に(正確には蝦蟇も含むじゃ)愛されていたか?そして、師がどれだけ必死に、それに応えていたかが伝われば良いな…と思います。

ナル×ジャン ケルベロス(2009.01.21)



駄目だ…気が遠くなる…

ワシは…死ぬのか?

失敗なのか?

忍は生き様ではなく死に様の世界…
忍の人生とは
どうやって生きてきたかではなく
死ぬまでに何をしたかで
その価値が決まる

…思い返せば
ワシの物語は失敗ばかりだった…

綱手にフラれ続け
を止めることも出来ず
弟子を守ることもできなかった…

火影たちが成した偉業に比べれば
ワシのしてきたことは
取るに足らぬくだらぬことばかり…

ワシも歴代火影たちの様に死にたかった

物語は最後の”結び”の出来で決まる

失敗も一興!
その試練が己を磨いてくれると信じ
生きて来た
その代わり…
今までの失敗をチャラにするような
大きな偉業を成し遂げ
立派な忍として死ぬ!

…そのハズだった…フフ…
だが…その”結び”
死に様がコレか…

大ガマ仙人は
ワシを”変革者を導く者”と予言した
忍の世界の安定と破滅に関わる
大きな選択をする者と…

これでペインを倒し
”暁”を止め
忍の世界を破滅から救う
結局その選択も失敗してしまった…

…情けないのォ…
…これが自来也豪傑物語の結びだとはの…

くだらぬ物語だった…

第382話「本当の選択!!」(42巻/45-49頁)の走馬灯の前段部分です。自来也の名誉の為に、この場の弱音ともとれる自来也の告白は血刀で体中の急所(五カ所)を貫かれ、ほぼ即死状態になり折れかかっていた部分です。そして、この後、ミナトとクシナがそれに割って入り、ナルトの命名の行で自来也が忘れかけた「ド根性」を思い出し、心臓が止まっていたにも拘らず、気力で吹き返し、フカサクの背中に暗号を残して本当の選択をした後、果てることになります。最終的には、しっかりと本懐を遂げますれば…。

ま…その前に弱気になり、これまでの人生を卑下してしまった…だけ…。自来也は幼い頃から自分を大蛇丸と比較する事で量るところがあり、大蛇丸とは三代目が認めるように眩いばかりの才能に溢れた希代の大天才でしたから、自分と大蛇丸との間にあった…その如何ともし難い「差」が自来也の自己無価値観を形作って行ったように思います。その末の放浪(失恋の痛手もありました…笑)…でもそれが自来也を妙木山に導き、自来也は「予言」に出逢い、挫折や閉塞感ばかりの人生に光明が差すのです。

”変革者を導く者”

どんなに頑張って言い寄っても綱手にフラられ続け、何をやっても大蛇丸に及ばなかった敗北者とも言える自分(自来也)に、その時、恐らく自来也にも発症して居たであろう「中二病」を満足させるに足る大義名分を、自来也は実に良いタイミングで付与されたのです。大ガマ仙人(妙木山)の「予言」が自来也に「役割」を与える事で、自来也のアイデンティティが確立した…結果的には…ですがね。ぶっちゃけ、自来也はいきなりえらく高尚な肩書きを授かった訳です。

確かに「役割」とはアイデンティティの一つの側面であり、アイデンティティ確立の方法論としても間違いじゃないと思います。ただ、自来也の場合は自分で得たものではなく、与えられたと言う一点に問題があったと、僕は考えています。「役割」の付与…これは悪い言い方をすれば「刷り込み」とも言えます。もっと悪い言い方をすれば、これは「洗脳」に類する精神操作とも言える行為です。非常にタチが悪いと言うか、理解し難い(不自然な)のは、ここに一欠片の悪意やドス黒さが感知されないところです。

多分、自来也が「予言」の付託に人生をかけて応えようとしたのは、そんな「善意」に絆されての決心であったと、僕は考えています。この優しき人たちを(正確には蝦蟇じゃ)信じよう…大ガマ仙人以下、誰も彼もが100%の「善意」で100%当たる「予言」を成就させようと躍起になっている。自分たちは平和で長閑で静かな生活を営んでいて、人間界(忍界)の事など放っておけば良いのに、それを捨て置けない…純粋な優しさや思い遣りに自来也は心打たれたんじゃないかと、僕は考えているのです。

それに、「予言」で示された「変革者」「導く者」と持ち上げられた…おっと…任命されたもんだから、やっぱりそれは嬉しい事だったのだと思います。自来也は大いなる存在に認められた…のですから。しかも、「蝦蟇の力」=「仙術」まで授かって、きっと”仙人ナルト”(第431話「ナルト大噴火!!」)みたいに強くなってしまった…。それが、ナルトの中の得体の知れない力=九尾…がサスケを焦らせたように、大蛇丸も自来也の成長に畏れ戦いき、劣等感を感じ、多いに焦った…。

大蛇丸も流石にこの「チート設定」に押し流され、禁術にまで手を出してしまう…。何の事はない…大蛇丸の堕天は自来也にも責任がある訳です。そんな大蛇丸を必死に(強くなった自来也が…)力尽くで止めようとするののだから「バカにも程がある」(27巻/39頁)と呆れられる訳です(笑)。ま…この行(くだり)が大蛇丸を差し置いて火影にはなれない…とする自来也の胸中を示したのが…「自来也は何故、”火影”を固辞したのか?」です。お時間のある方は読んでみて下さい。

「この妙木山に
一人の人間の子が迷い込む…
その子に蝦蟇の力を与える…
それがワシ自身のために見た
予言だったんじゃ」(大ガマ仙人)

確かに、ドス黒くもなく、邪(よこしま)でもない(41巻/129頁)。それは解るんです。自来也ほどのインテリが、ガチガチに信じ込んで疑わないほど、清らかで美しい心で大ガマ仙人は自来也に接し、「予言」を付託したものと思います。しかし、しかしです。この言葉…自来也にアイデンティティを与えたであろう…さもありなんの「予言」。この「殺し文句」を大ガマ仙人は自来也にのみ言ったのか?僕はドス黒くて邪(よこしま)で嘘つきだから、そう考えるのかも知れないんけど、使い回しなんて…そんな酷い事、しないですよね(黒汗)。

「僕は君と逢う為に生まれて来た…」(エロベロス)

<ブルッ><ゾクッ>スミマセン?!風邪引きました?!こんな寒い台詞は間違っても吐いた事は無いけど、定形の口説き文句と言う事で…一つ(笑)。大ガマ仙人が自来也に告げた自らに下った「予言」も何だかそれと似てるなーっと、僕は考えています。取りあえず、数打ちゃ当たるでバラまく…や、やった事はないですよ。僕は『誠実』が座右の銘ですから(薄笑)←何でッ!!…でも、妙木山に迷い込んだ子供たちに片っ端から大ガマ仙人が、件(くだん)の「殺し文句」を使ってたと言う黒い疑惑…。

「アホー!倒すなー!
先人達になんちゅーこと
すんじゃー!」(ガマ吉)

だって、蝦蟇の油の滝の修行場の大ガマ岩の数…あれって仙術修行の失敗例なんですよね(第414話/「暴れ牛」)。自来也にしか「予言」の付託が無かったのだとすれば、あの数は説明できない(汗)。何であんなに沢山の「成れの果て」を生み出す修行が必要だったんでしょうか?自来也って沢山居る「予言」「変革者を導く者」の一人だったんじゃないのか?蛙が驚くほど多くの卵を産み、種の存続を為し得るように、数打ちゃ当たるで「予言」を成就させようとしたんじゃないか…(勿論、善意で…)。

当の大ガマ仙人も「人間の子」としか言ってないし、それが自来也のみとは明言していません。あくまでも、一つのパターンとして定義してるだけですから、別にウソを言って自来也を騙した訳でもないんです。全ては「予言」の一方である「安定」を世に齎す為の努力だったと思います。その行いに曇りがなく清らかだったからこそ自来也も人生かけて「導く者」を務め、ある時は心を鬼にして可愛い弟子を消去して来たんだし…。全ては「これまでにない安定」も為だったのです。そして、それを信じる事が自来也のアイデンティティでもあった訳で、自来也とは切り離せない……。

「どちらにしろ
正しくなけりゃ殺さにゃいけん!」(フカサク)

「まああの予言
大ボケじじいの戯言じゃ
気にすんな!」(シマ)

シマは最も大ガマ仙人に妙木山で最も近しい存在だからそう言えるんじゃないかと思います(第41巻/119頁)。それに対してフカサクは大ガマ仙人の弟子上がりの入り婿…と、僕は想像していて、大ガマ仙人の盲目的信者で、それが妙木山全体をまとめる大勢をなしていたのだと思います。それがフカサクの責任感や真面目さで補強され「予言」を成就へと導こうとする原動力が強固になっていた。一方、自来也の死を契機に一気に冷めてしまったシマはナルトの仙術修行からも少し退いた位置で支援に徹していたのだと、僕は考えています。

それでもシマが完全に「予言」の執行から退かないのは、夫であるフカサクを心配する女心ではないかと、僕は思います。表面上はキリキリしたテンポで気の休まらないおばちゃんにしか見えませんが、ホントは心の底からフカサクを愛する女性で、常にフカサクと共に戦火を潜るのは、一緒に居てフカサクを守りたいからなのだと…考える…否…これはもうそう思いたい!!願望です!!(笑)そして、その裏返しに「予言」なんてマジに「戯言」だと思うシマさんが、睨みを利かせている…ってこった…。

「世にそれまでにない
安定をもたらすか……
破滅をもたらすか
そのどちらかの変革じゃ」(大ガマ仙人)

そもそも、予言のブレ幅(第41巻/127頁)がハンパないですから…「安定」「破滅」の両極端の…。でも、「予言」って大ガマ仙人の「夢」なんですよね。それで大ガマ仙人がその両方を危惧するって言うのは、その「安定」「破滅」のそれぞれを見たんでしょうか。それにしては具体性がないし、違う未来を見るって難しくないですか?それに、「変革者」が何人かいて、それぞれの未来が提示されたなら、「変革者」の具体的な情報があっても良いし、そもそも「安定」とか「破滅」とか…一体どんなビジョンをみて、その言葉を選んだんでしょうか。

予言全体が大雑把で具体性が無い割りには、結果のみがはっきりと示されているのは、大ガマ仙人が夢の中で、誰かの話を聞いた…と考えるのが、今のところ僕の中では有力です。例えば、大ガマ仙人の前に誰かが現れて予言めいた事を告げる。それで大変な事になるから人間の子を導いて世界を守って欲しい…と、大ガマ仙人が自来也に告げたような事を大ガマ仙人も夢の中で忠告を受けた…つまり、「伝聞」であったなら、不可解な大ガマ仙人の夢…そこから導き出される「予言」の不可解な部分も一応、説明できると思います。

ここには非常に微細ではありますが、「教唆」(きょうさ)の線も存在致します。大ガマ仙人は、その「教唆」に従って(悪い言い方をすれば)妙木山に迷い込んだ人間の子を片っ端から「導く者」(選択者)に任じて動かしていた可能性があります。有り体に言ってしまうなら、操られていた…(黒汗)。ま…極微細な可能性と言うところでの話です。しかし、妙木山ののんびりした雰囲気を見れば、そこで暮らす純真な蝦蟇たちを騙すのは、比較的容易い事だったんではないかと…邪な企みをもって大ガマ仙人の夢にアクセスした者が居たとすれば…戯言ゆえスルー願います(笑)。

「予言」の一方が示す「安定」を世に齎す為に妙木山が積極的に「予言」に関与して、間違った成長を遂げたと思われる「変革者」を殺して来た事実を考えれば、その介入のプレッシャーが「変革者」をダークサイドに突き落としてた可能性も頭ごなしに否定できるものではないと、僕は思います。自分の知らぬ間に「予言の子」にされて、妙木山の意向に沿わなければ殺しに来るんですから、当事者にしてみれば堪ったものではないですから。筋から言えば、全てを説明してからじゃないと弟子にしてはいけないでしょう(笑)。

「だがのォ…
こんなワシでもこの忍の世に
憎しみがはびこっているのは分かる」(自来也)

「…憎しみ…」(ナルト)

「その憎しみを
どうにかしたいとは思っとるんだが
どうしたらいいのか
ワシにもまだ分からん…
だがいつかは……
人が本当の意味で理解し合える
時代が来るとワシは信じとる!!」(自来也)

自来也は忍界大戦の経験者ですし、戦いの中で仕方ないとは言え、多くの命を奪って来た筈です。それが出来たから生きて来れた訳で、誰も自来也を責める事は出来ないと思います。「平和」と言う大義の下に戦争してる筈なんだけど、そこから生まれて来るのは「憎しみ」しかなかった…。自来也はそう言ってるのです。そして、それはナルトには言えない「予言」の執行でも同じだった。「間違った弟子」を殺める自分の手がどれだけ血に塗れている事か…そして、恐らくそんな”憎しみ”や”悲しみ”の向こうに「平和」「安定」なんて在りはしない事は、自来也にもちゃんと解っていた…筈です(第416話/「ド根性忍伝」)。

それでも自来也が「予言」に付帯する任務を粛々と執行して行ったのには、大ガマ仙人以下、フカサクやシマに対する感謝があったからだと思います。妙木山は自来也の存在を認めてくれた存在だったから。フカサクとシマはまるで父と母のように自来也を立たせ、歩ませてくれた偉大な存在だったから。その恩義に報いる事が自来也の唯一の選択肢であったものと思います。同時に、妙木山も一欠片の悪意もなく純粋に人の世を憂い、善かれと思う一心で介入しており、その純粋さが更に自来也の仁義を激しく刺激し、雁字搦めにして行ったのでしょう。そして、それが「自来也の苦悩」を形作っていたのだと、僕は考えています。

『今こそが
大ガマ仙人の予言された選択の時!』

あの時、自来也はワザワザ、蝦蟇瓢牢から出て再びペインと対峙する必要はなかった…(42巻/35頁)。僕には未だにあの時の自来也の言った「選択」の真意が解らないです。フカサクも「ダメじゃ!次出ていけば必ず殺される!!」と必死になって止めたし、結果的に揃った情報も件の「選択」の前後で大差ないものでした。なのに自来也は蝦蟇瓢牢から出た…殺されると判っていながら…妙木山に悪意や下心がないからこそ、自来也は「予言」の執行に携わっているのだから、当然、自来也のこの「選択」もその流れにそぐわないものではない筈です。だから、自来也の「死」そのもに意味があったのだと、僕は考えます。

つまり、自来也はペインに殺される事を選択した…

自来也は自らの「死」「予言」を終わらせようとした…
それが、この憎しみの連鎖を食い止める「選択」だった…

自来也は人一倍、頭が良くて切れ者だったけど黒くはなかった…。その意味で、ナルトに九尾を託し、「予言」に逆らうように逝った…ミナトは少しは黒かったのかも知れません。何せ「融合」を拒絶する八卦の封印式を仕込んだ我が子を、しっかり自来也を『名付け親』に選び、妙木山への道筋を作っていたんですから!!ただそれは、ミナトにしてみれば「予言」など全体の中の僅かな胎動に過ぎず、もっと大きな視野で「忍界」を見つめた結果であって、邪な考えではなかった…と、僕は考えています。

これは忍界が妙木山を中心に回転していると思った自来也と、それ以外に意識が及んだミナトの違い…。自来也は純粋過ぎる人だったから…それに気付けなかったからこそ、「自来也の苦悩」があった訳で、だからこそ…自来也は「死」を選択した…のだと思います。じゃ、ミナトは何に気付いていたのか?そして、忍界は何を中心に回転しているのか?それらが「自来也の苦悩」の向こう側に横たわっています。実は自来也も薄々、それには勘付いてはいたんですよね…それが…「胸騒ぎ」(第41巻/20頁)だったのです…。あともう一つ…続きます。

「ミナトは何か重大な事実を知っていて…」


  

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