スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

”ド根性忍伝”の主人公の”髭”は何故、描き足されたのか?

  
「カバーのイラスト…カッコ良いな…」

…なんて…愛でるように発売された当日の「巻ノ四十五」を、僕はソッと開いたんです。エアコンから暖かい風が吹いて、ベットに半分埋まった足もポカポカして良い気持ちでした。45巻のレヴューは別にまとめた通り、”鷹”が強敵・キラビに揉まれる中でみごとに一つになって行く…「水魚の交わり」を遂げる行(くだり)です。後半はいよいよペインが木ノ葉に襲来し、カカシがそれを食い止めるべく、ちょっと嫌ーな雰囲気を醸しつつ、ガクブルでメシマズになって行く…色んな意味でナイトメアな一冊ですが…でも、ま…通して読むと『NARUTO -ナルト-』って面白いから…ね。

で…大人しく読んでたとですよ…キラビがサスケの”万感の天照”に焼かれ、仲間を守る為に自分の万華鏡の真の力を抉じ開け、消し去った…威挫凪(いざなぎ…仮称)…。そして、ナルトも自然eのガマの油を利用した取り込み…仙人修行の第一フェイズをクリアした…「新しき力!!」(ep415)に目覚めたところで、機を見たフカサクさんがナルトに一冊の本を手渡すんです。ナルトもサスケも若いですから、過ぎたる力は傲慢を生みます。サスケはそれを誰にも戒められず、ナルトはいつも誰かしら居て正してくれる…これは不公平な事だけど、同時に二人の成長の方向性を意図した”必然”…”運命”なんだよな…と読み耽ったとです。

それで「ド根性忍伝」(ep416)に読み進んだ途端、血糖値が急上昇…違いました…血圧が上がった…。「えっ!?何だ…コレ…」と、お眠モードが突然、考察モードに反転して、心臓が急加速で脳にブドウ糖を送り始めたのです。「ド根性」の主人公の頬に「髭」アザが描き足されてたんです。目を擦る…<ゴシゴシ>ってホントにやるんですね。マジに我が目を疑ったし、書店に積まれてた本でラップされてたからまさか誰かの悪戯じゃ…などと一瞬でいろんな事を考えました。週ジャンも単行本を購入と同時に破棄するので廊下に梱包してたのを解いて見たりもしました。確かに週ジャンではなく、単行本には「髭」があった…。

キッシーのタイムマシンだ…!!!

総毛立ちました。週刊本誌の感想を読んで貰えれば「髭なし」のシミュレーションは解ると思います。もし、あの時、「髭」があったなら、今になってこんなにアタフタとはしなかったと思います。個人的にこのタイムマシンはデカイです。野球で作戦の指示をするのに監督はブロックサインと言う暗号を使います。物語の「伏線」とはそのブロックサイン(暗号)に似たメッセージであると、僕は考えてるんですけど、実際の野球でサインの二度出しはしないのが鉄則です。それは情報戦の観点から…敵に注意して見られるし、一度目と二度目の差異で分析精度が飛躍的に高まるので…ほぼ間違いなく敵方にバレてしまうからです。

そして…キッシーのタイムマシンはこれと似てます。

この「二度出し」…タイムマシンの解釈については個々にあると思います。僕の中でもいろいろとあります。何度も漏らした…白くもなれるし黒くもなれる…。一つ、確かな事はキッシーが自分の意志でタイムマシンを発動し、『NARUTO -ナルト-』の歴史を書き換えた…と言う事実が存在すると言う事です。そして、それはある種のリスクを内包している。それを知った上でキッシーは敢えてタイムマシンを使った。この解釈は多々あるでしょう。考えは自由だから…。そして、僕も自由に考えるつもりです。御用とお急ぎでない方は一緒に考えてみて下さい…僕の”ナイトメア”の正体を…。

何だか”胸騒ぎ”がして寝付けない夜だったなァ…。




「これは自来也ちゃんが
最初に書いた小説じゃ
ここには自来也ちゃんの
想いが込められとる…」(フカサク)

「……」(ナルト)

「読むとええ」(フカサク)

「ド根性…忍伝…」(ナルト)

ナルトの仙術修行の一区切りでフカサクが取り出した一冊の本(第45巻/58-59頁)。恐らく、ミナトとクシナが絶賛した主人公が登場する…と言う事で、”ナルト”の名前を自来也から頂戴する一冊であろうと思われます。フカサクがこのタイミングでナルトにこの本を手渡すのは、この本に「自来也の想い」が詰まっているからです。ナルトが今まさに得ようとする「仙術」とは戦局を一人でひっくり返せる程の、人にあっては過ぎたる「力」ですから、それをナルトに託す意味についてもナルトに考えて欲しい…と言うフカサクの思惑があったものと思います。この行いには非常に純度の高い「親心」を感じてしまいます。

奇しくも機を同じくしてサスケも「新しき力」を我がものにしますが、サスケはそれを誰にも戒められる事無く、自身の欲求に任せた思索を繰り返す描写に、言い知れない”孤独”を感じます。ナルトはいつだって誰かが歯止めなり気付きなりを与えてくれるのに、サスケにはそれがありません。古くは「波の国任務」の「白」との出会いから続く伝統のようでもあります。ここまで不公平なのだから、サスケがドス黒くなるのも仕方ない(笑)。サスケは可哀想だ…と、サスケの不遇や不幸を哀れんでしまいがちなんだけど、どっこい、それもチト違う…と、僕は考えています。サスケは単に、それから目を伏せてるだけなんだな…。

今や”鷹”のリーダーで、万華鏡写輪眼も開眼して、自分でも大した力を手にしたと思っちゃいるけど、サスケは如何に多くのものをイタチによって与えられたかに目を伏せています。それもイタチの死があって、それを見たくはない気持ちが形成している防壁なんだけど、現実的にやや思い上がった方向に転んでいます。サスケは常に自分とナルトを比較しているから、ナルトの異常な「曲がらなさ・折れなさ」に嘖まれてるだけで、サスケだってしっかりと守られてる事に気付けないでいるだけ…。ぶっちゃけ、サスケはイタチの敷いたレールの上を走ってるだけなのです。ここは別の考察(終末)でキッチリと説明したいと思います。

取り留めがなくていけない…話を元に戻すと、フカサクさんはナルトが傲慢に転ばないように、大きな力を与えるのと同期させるように、自来也の「想い」を伝え、バランスを取ろうとしてるのだと思います。天秤が偏らないようにその反対側に重りを乗せるように…。そして、それを当たり前のようにナルトは受け入れます。実はこの素直さがナルトの「異常」たる所以であり、「折れなさ・曲がらなさ」を作っているんですが、実はそれも「敷かれたレール」の上だったりするならば、ナルトもサスケもそんなに変わらないなぁ…と、僕は思う訳です。モゴモゴと、ちょっとアレですが、二人は違うように見えて実は似てるのです。

(…もっと大切なもん
もらってるからよ)(ナルト)

で…その時、フカサクさんに渡された「ド根性忍伝」。その主人公の名は確かに「ナルト」だと思います。それを「ド根性忍伝」の読後に、自来也への感謝と言う形でナルトは示したのだと(第45巻/70頁)、僕は考えています。「(サインなんかより)もっと大切なもん」とは、きっと「名前」の事だった…と言う事です。ナルトは自来也が自分の名付けの親であり、同じ名を持つ「ド根性忍伝」の主人公のような諦めないド根性を携えて生きて欲しい!!と言う想いを託された事を認識した。それが鼻水であり、目を伝う涙だった…と、僕は考えています。そして、それを意図したフカサクのアクションだった筈です。

「くっ…オ…オレを倒しても
また次の刺客ががこの里を襲う…
ケケケ…オレ達が呪われた忍の世界に…
生きているかぎり平穏は…ない」(悪者?)

「………なら…
オレがその呪いを解いてやる
平和ってものがもしあるのなら
オレがそれを掴み取ってやる!
オレは諦めない!」(ド根性忍者)

「き…きさまは…?」(悪者?)

「オレの名は―(ナルト)」(ド根性忍者)

そして、その主人公に「髭」の痣が描き足された…(第45巻/65頁)。その事実は、「ド根性忍伝」の主人公と自分自身を重ね合わせた結果だった…ナルトが主人公に感情移入して自分の将来像を投影した…キッシーはそれを強調したかった…。と捉える事ができます。つまり、「小説」と言う文字情報をナルトの脳内で映像化するにあたって、ナルトが「髭」を思い浮かべた…と言う事になります。何故なら、自来也がその想いを主人公の名前に託した事がナルトには伝わっていたんですから…それをナルトが映像化して行く中で自分の外見を加味して行く事は自然な事だと思います。同時にナルトの素直さにも奇麗に符合していると思います。


「だがのォ…こんなワシでもこの忍の世に
憎しみがはびこっているのが分かる」(自来也)

「…憎しみ…」(ナルト)

「その憎しみを
どうにかしたいとは思っとるんだが
どうしたらいいのかワシにもまだ分からん…
だがいつかは…
人が本当の意味で理解し合える
時代が来るとワシは信じとる!!」(自来也)

「なんか難しいってばよ」(ナルト)

ナルトは「ド根性忍伝」の読後に、自来也と修行に励んだ中での暫しの語らいを回想しています(第45巻/68-69頁)。その中で、「ド根性忍伝」の主人公が持つものと同種の「苦悩」を自来也がナルトに冗談混じりに託していた事を思い出します。詳しくは「自来也の苦悩」(序・壱・弐・参・四・余・伍・六・終)で切々と書いて居りますので、そちらを読んで頂くとしまして、「苦悩」で終わったちゅー事はついぞ解決はしなかった…ちゅー事です。自来也は答えを見つけられずに逝ってしまったのです。それで、その続きをナルトに託した…。それをナルトに気付かせる為にフカサクは「ド根性忍伝」を読ませた…のです。

修行時代の自来也は絶えずナルトに「想い」を託してた訳で、それが伏線となって「ド根性忍伝」で弾けたのです。つまり、自来也はかなり周到に物事を考えていた筈で、綱手を50年越しに愛し続けた生き様からして、相当に執念深いところもある訳です。その自来也が最初に書いたとされる「ド根性忍伝」が薄っぺらな描写であったとはどうしても僕には思えんのです。何せ「処女作」なのだから、そりゃ思い入れもあるし、勢いもあるでしょう。当然、物語の内容や文章などは何度も練り直され、自然に分厚くなって行ったんじゃないかと思います。少なくとも僕が自来也だったらそうするな…と思います。

その漢…木ノ葉の忍にて「火の意志」を継承せり。
身の丈六尺余。その体躯は屈強にして剛健…
木ノ葉の額当てと中忍ベストを纏う精悍な出立ちなり。
齢二十歳にして血気盛ん。涼しい瞳。凛々しい眉。
左右の頬には三本の髭の様な痣ありけり。
何事にも挫けぬ「ド根性」の持ち主にして、無類の拉麺好きなり。
その忍、名を「ナルト」と申す―。

自来也の文体がどんなだったかは、「イチャイチャ」の断片しか資料が無く、「意外に大きいのね」とか「無理そんなの」とか「椅子がギシギシと音を…」くらいしか解らなくてアレですが、主人公の外見的な特徴くらいはお話の導入で書くんじゃないだろうか?…と自然に思います。特に顔の特徴的な部分などは漏れなく…もしも「髭」みたいな痣があるんなら、間違いなくお話の冒頭で明記してたんじゃないかと思います。つまり、「ド根性忍伝」の主人公に「髭」のような痣があった…とする描写(タイムマシンの結果)はナルトの妄想の産物ではなく、自来也の文章の提示に拠るイメージ(映像化)だった可能性だってあると言う事です。

「この物語は素晴らしいです
エピソードが先生の数々の伝説になぞらえてあって
何か自伝小説っぽくて―」(ミナト)

「だがの…まったく売れんかった
次回作はお得意のエロ要素でも
入れてみるかのォ」(自来也)

「この本の主人公…
最後まで諦めなかったところが
格好良かった…
先生らしいですね
この主人公」(ミナト)

ミナトの感想からすると(第42巻/50頁)、「ド根性忍伝」の主人公は自来也自身であり、しかも「処女作」だった事を考慮すると、時系列的にミナトの情報がフィードバックされている可能性も、ましてやその子であるナルトの期待的な情報が加味されている線は皆無です。つまり、ミナトに対する自来也の憧れ(はあったと思うんです。弟子なんだけど自来也が羨ましがるミナトだったのだと思います)は加わっていない。だから、ミナトの外見の情報から連想される将来のナルトが織り込まれていた可能性は断たれる訳です。もし、「髭」が自来也が提示した情報であっても”偶然の一致”に過ぎない…ちゅー事になるのです。

それにしても、もし「ド根性忍伝」の描写中に主人公の説明に「髭」が盛り込まれていたなら…大大大問題だ!!と、僕は総毛立った訳です。知っての通り、「髭」の痣(アザ)は九尾の人柱力の最大の特徴です。それが、自来也の「処女作」に明記されていたのならば、自来也の若かりし時代に九尾の人柱力を自来也は見るか聞くかして知っていた事になります。そして、それが木ノ葉の額当てをして、木ノ葉ベストまで着用して活躍する…つまり、木ノ葉隠れには昔から頬に「髭」の痣のある九尾の人柱力が存在した可能性がある事になるんじゃないかと…その可能性が僅かながらにもあるな…と、僕には思い当たった訳です。

「今度生まれてくる子供も
こんな主人公みたいな忍に
なってくれたらいいなって
だからこの小説の主人公の名前
いただいてもいいですか?」(ミナト)

そして、その「髭」に対する言及のある「ド根性忍伝」をミナトが読んだ上で、自来也に「ナルト」と言う名前を貰いたい(第42巻/51頁)…と申し出た「裏」には、生まれてくる子供に九尾を封印する=人柱力にする…と言う意向が潜んでいたのではないか?と、僕の”黒い魂”が叫び出した…と、まあ、そんなお話です。自来也の雰囲気から「九尾事件」の真相などに関してはそれ程知っては居ない様なので、ミナト側からの一方的な通告だったのかも知れません。或いはホントは自来也も黒い人で「裏の顔」があって、それをミナトがチクリと指す打々発止のやり取りがそこにはあったとするドス黒いお話だって過(よぎ)りました(汗)。

ま…この辺りは疑い出せばもう際限なく黒くなれますし、僕自身はホントの「黒」をお見せする自信があると言い切れる程、黒い人です。でも、自来也は既に本懐を遂げ、全てをナルトに託し逝かれましたし、ミナトだってナルトに九尾を託して、今は死神の腹の中で苦しんで居られる筈です。だから、その御霊に泥を塗る様なことはしたくないので心の中に留めておきます(←既にかなり黒いものを放出した後なんですけど…汗)。ま…「ド根性忍伝」の主人公に「髭」があると物語に織り込まれる描写があった場合は、自来也は九尾の人柱力を見た事があった。つまり、過去にも九尾の人柱力は存在した史実になり得ると思います。

「…リンを守れなかったオレだ
お前(オビト)との約束を
破ってばかりだったが…許してくれ…
オビト…リン…先生…
…オレも…今からそっちへ行くよ」(カカシ)

第425話「はたけカカシ」が弱気になって(この時のアオリが「最期の情景…」だったんですよね…汗)、ま…陸な事は言わないんですが(笑)、カカシはリンの死について…多分、お初じゃないかな…言及するんですよ。カカシが「リンを守れなかった」と言うんですから、目の前か、それを凄く生々しく感じる関係性で体験してると思うんです。神無毘橋ではミナトが飛雷神で岩忍を一蹴してカカシもリンも無事でしたし、忍界大戦も神無毘橋以降急速に閉じたようですから、その後のデカイ事件って言ったら…「九尾事件」くらいしかないです。そして、それとカカシが守れなかった…「リンの死」が結びつくとするならば…

リンは九尾の人柱力だった!?

リンちゃんの頬のテーピングは…

リン (illustration:senkou-banrai)

これは別に目新しい仮説ではないんですが、リンの頬のテープ(?)は「髭」の痣を隠す為のテーピングだったのだとすれば、登場人物中、唯一「髭」のありなしを確認できない疑惑の一つの答えにはなります。そして「ド根性忍伝」の描写に「髭」があったとする件と結びつけば、木ノ葉には過去に人柱力が存在し、それが表面化しないように継承されて来た仮説が生まれます。それが巡り巡ってリンに受け継がれた可能性もあるんじゃないかと思います。それにリンのホッペのテーピングも微妙に説明できる…あれで九尾の「髭」の痣(アザ)を隠してた…そして、ミナトはリンのテープの意味を知っていた可能性は非常に高いと思います。

ナルトが九尾の器=人柱力として箝口令まで敷かれ、その上で阻害されて来たのは、「九尾事件」が誰の目にも止まる大事件で隠し切れなかった為に、ナルトに九尾を閉じ込めた情報が漏れて誰もが周知だったからで、それでもナルトを里に置く方便として、事件のスケープゴート的な存在として広めた苦肉の策だったのではないかと思います。それは三代目の考えで、背面では強力な支援をもってナルトの成長を支えたのだと思います。そして、ナルトには別の「秘密」があって、それで「曲がらない・折れない」…異常な強さがあったのだけれど…それはまた別の機会に…。

人柱力は尾獣を仕舞う「金庫」とするのが、僕の持論な訳ですが、それは尾獣を利用して悪事を企む輩がいるからであり、それを阻止せんが為の柱間以来の慮りだったと考えていまして、ミナトもその例に漏れず、「九尾事件」でその金庫(リン)を飛び出した九尾を自分の命と引き換えに我が子に封じたのではないかと考える事ができます。そうすれば、ナルトの名を自来也から貰う行が屍鬼封尽を用いて我が子に九尾を委ね、自分は亡き者になってしまうので、残された子供だけは自来也にお願いしたい…とした非常にサブリミナルな”ブロックサイン”だったとするならば、あのやり取りはより一層味わい深いものになるのです。

以上がキッシーのタイムマシンで、僕が想像したナイトメアの一部始終です。そして、「伏線」(ブロックサイン)の”二度出し”のリスクを冒してでも、キッシーが描き足さざるを得なかったと…僕が考える…(←ココ、重要ですんで)

「ド根性忍伝」の主人公に「髭」が必要だった理由。

続編:「神無毘橋は赤く燃えたのか?!」


   

第435話「万象天引」 | BLOG TOP | 第434話「ナルトVS天道!!」

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。