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天道は何故、弥彦なのか?

  
「オレはな…
その憎しみの連鎖を止めるために”暁”を立ち上げた
オレにはそれ(←憎しみの連鎖を止める)ができる…
そのためには九尾の…その力が必要なのだ
全ての尾獣の力を使い
この里を潰した数十倍の力を持つ尾獣兵器を作る
一国を一瞬で潰せるほどのな

本当の痛みを世界に知らしめ
その痛みの恐怖で戦いを抑止し…
世界を平和と安定へ導くのだ」(天道)

「……だからってそんな平和…
そんなの嘘っぱちじゃねえかよ!!」(ナルト)

人間はそんなに賢い生き物ではない
そうしなければ平和を作れないのだ
…やがて
その痛みも何十年と時が経てば癒えていく
抑止力は低下しそして人々は争い
今度は自分達で尾獣兵器を使い
本当の痛みを再確認する」(天道)

第436話/「平和」で、圧倒的な力量の差を見せつけた天道に独り喋りで、精神的にもナルトを追いつめて行きます。ペインは木ノ葉襲撃で「人を殺せば人に殺される」(第429話/「痛みを」)を、大国の隠れ里である木ノ葉に憎しみが連鎖すると言う事を実際に展示してみせ、その上で、忍そのものが持つ「力」が如何に救いが無いものかをナルトに問うた訳です。この件に関しては自来也も苦悩してた訳で、その答えをナルトに求めたところで「分かんねェ…そんな事…」(第436話/「平和」)と、ナルトが窮するのも当たり前っちゃあ、当たり前です。ま…その状況に追い込むのが長門の狙いであった筈で、神羅天征が均した木ノ葉のように、ナルトの思考を一度崩壊させてから具体案を刷り込む…簡単な意識の誘導…軽ーい洗脳に近いと言えます。

「そしてまた一時の平和が訪れる
…この終わりなき憎しみの連鎖
流れの中に痛みにより
一時の平和を生み出す事…
それがオレの願いだ」(長門) 

長門の提案は人が愚かで信用できない生き物であるところから立ち上がっていて、恒久的普遍的な「平和」を端っから諦めた非常に消極的な願いとも言えます。木ノ葉を一瞬で灰燼に帰すような大した「力」を持つ長門にあっては、些か控えめ過ぎるとも思えます。これには長門がそんなには生きれない…世界を後見できない…諦めが関与しているのではないかと、とうとう登場した長門…ペインの本体を見るにつけ思えて来ます。大きな切り株か木造の廃屋の中か…俯き痩せ痩けた長門と小南。弥彦は多脚式の戦車に載ります。その多脚戦車も各部がひび割れ、クタクタにいたんでいます。「お前は確かに強い…ペインがここまでやられたのは初めてだ」(天道)(第434話/「ナルトVS天道」)によれば、この多脚戦車が直接戦闘した経験は無い筈。かなり長く使った経年による痛みなのでしょうか。

ペインの本体…長門

多脚式戦車風の乗り物。長門の激痩せはダイエットが高じた訳ではなく…下半身を包帯?に覆われ、両手も拘束具のような筒に仕舞い、恐らく長門の半身不随を臭わせているように思います。それに背中に林立する無数の黒い棒…(ナル×ジャン的”血刀”)の部分の背もたれが抉られたデザインなのは直接背中に突き立てられた…神経接続の可能性があり、長門が如何にも不遇な状態にある事が窺えます。しかも、多脚式と来ている。自分じゃ歩けないので、この形態になってるんでしょうか。もしや…両手も筒からは出せない?サソリの本体が赤秘技・百機の操演をコア(蠍)との神経接続が成し得たように、長門の両腕の神経系と六道の神経接続が、印を結べない(手の不具合か有無)長門の方便だとすれば、各指の神経か経絡系とのダイレクトな接続による六道の操作が、各個体が単一の機能しか持たない(発揮できない)理由を説明す材料になるんじゃないかと考えています。

そして、<ハァ><ハァ>と登場していきなりの体調不良で吐血すらする長門。超特大の神羅天征の反動か?元々、良くなかったのかは知れませんが、それ程、長生きできそうにも見えません。この多脚式戦車が生命維持をも分担する医療機器にも見えて来ます。一緒に居る小南も(本人も長門を看る…と言っていました)さながら看護士のようで、長門の状態の悪さはほぼ鉄板でしょう。非常に余談ですが、「あの幻術はもう懲りてるよ」(第435話/「万象天引」)でフカサクを殺めた天道の物言いから、雨隠れの自来也戦で魔幻・蝦蟇臨唱に長門(本体)がハマっていて、それを今回も側に付き添う小南が異常を察知して、長門にチャクラを送り込み、正気に戻したんではないかと思います。小南が居なければヤバかったんでしょうね。今からすれば、あの幻術で長門はあと一歩まで…崖っぷちに追い込まれたのだと思います。なので、躊躇無くフカサクを仕留めたんでしょう。

…で、まあ、ペインの本体である長門の姿を率直にカッコ良いとは思わなかったし、どっちかって言うと見窄(みすぼ)らしく感じました。どう見ても一人で世界征服できるじゃん!!と言うくらい強い「力」を持った忍には見えなかった(笑)。寧ろ、こんな姿になってまで長門が生きながらえなければならない使命感と言うか、意義が長門にはあったのだと思います。長門もまた真摯に「平和」を望んで止まないのでしょう。その真っ直ぐで無垢な欲求が、悪辣極まりない木ノ葉襲撃での所行に邪魔されて見え難くなっているんですが、それにしても長門が願うのが、巨大な痛み(尾獣兵器)が齎す「一時の平和」にあると言うのだから、小さい…って言うか、ホント、控えめ過ぎ(笑)。やっぱ、それってそんなに長く生きられない自分の生に対する諦めがあるんじゃないかと考えてしまう訳です。少なくとも長門が持つ「力」とは大きくかけ離れた願望だと思えるのです。

  1. 神羅天征
  2. 万象天引
  3. 地爆天星
  4. 鏡面襲者の術
  5. 五封結界
  6. 幻龍九封尽
  7. 雨虎自在の術
  8. 幻灯身の術
  9. 象転の術

ところで、ペイン六道にあって、天道って特殊だと思いませんか?…天道が使う忍術だって、思いっ切り、”一個体につき一系統の忍術”に反しています(笑)。それに天道には明らかに感情らしきものも感じるし、ユーモア(諧謔…かいぎゃく)やペーソス(哀愁)だってある…と思いませんか?特に木ノ葉襲撃で、ナルトに接見してからは仄かな表情と言うか、天道が有する人間味を感じています。どう見ても、多脚式戦車に載る危篤状態の長門よりは見栄えは良いし、何より自由です。天道の身体が弥彦であると言う事は、弥彦は既に戦死してて、長門が今の姿にならざるを得ない状況が過去に在ったとして、多分、その二つは無関係ではないでしょう。また、長門の急場しのぎ的かつ、一度もペインが全滅した事がない筈なのにクタクタでヨレヨレで見窄らしい多脚戦車の姿に身を窶(やつ)すのは、弥彦を残そうとした結果だったんじゃないかと、僕は考えています。

多分、長門一人であればもう少しスマートに生き存(ながら)える事ができたと思うんです。何しろ大したチャクラがあるようですし。なのにこんなに痩(や)せ痩(こ)け、今にも事切れそうな姿でいるのは、マダラ(トビ)と対比してもオカシイです。もしかしたら、長門も君麻呂みたいな治療不能の病気なのかも知れません。それなら、「一時の平和」っていうのも何だか解ります。それにしても、長門の今の状態と天道である弥彦を比べてみると、長門は明らかに弥彦を大事にしてないでしょうか。弥彦には六道の”一個体につき一系統の忍術”に反する特権すら与えています。”暁”にあっても中心的な役割を付与し、弥彦が生前持っていた志を体現させているようにも見えます。ちなみに小南が言った「彼の思想」(第41巻/50頁)とは弥彦の考え(第372話/「泣いている国!!」)であると、僕は考えています。そして、長門は弥彦の想いも遂げさせているのだとも…。

「ああ…いたな
そんな奴も
とっくに死んだよ
そんな奴は」(畜生道)

あの雨隠れの自来也戦でこんな風に長門が弥彦を軽んじてみせたのも引っ掛かっています(第41巻/85頁)。この時は自来也が畜生道を長門と思い込み、「弥彦はどうした?」(第41巻/84頁)なんて聞くもんだから長門はイラッと来たんじゃないかと思います。自来也は三人の中でも弥彦が一番のお気に入りだったんでしょう。それに自来也は天道に初対面で「…お前は…その顔は…弥彦なのか…」(第42巻/8頁)と見破った時も、「…オレに弥彦の面影を見たか。やはりかつての師だけはある」(天道)(第42巻/9頁)と、今からすれば僻(ひがみ)や厭味(いやみ)とも取れる様な反応を残しています(笑)。長門と関係のない風魔一族?の畜生道に輪廻眼があるだけで長門と思い込んだのに、天道は一発で弥彦と言い当てた自来也が、長門には腹立たしかった…自来也は弥彦が可愛かったのは良く判ります。そして、そこに長門の複雑な心境もあるのだと思います。

弥彦はボクと小南が
お腹を空かせて泣いている時に助けてくれた
人の食べ物を盗んでまで…
ボクはただ二人を守りたい
どんなに痛みが伴うことがあったとしても」

雨隠れの自来也との修業時代に長門は涙ながらにそう漏らしています(第41巻/70頁)。恐らく、この気持ちが長門が弥彦を天道として動かす動機であると、僕は考えています。そして同時に、長門のこの想いからすれば、自来也が畜生道を長門と誤認したり、天道を弥彦と一発で言い当てた時にペイン(長門)が返した機微は、自来也への愛情…僻(ひがみ)?…の裏返しではなく、長門が持つ弥彦に対する想いである事が分かります。長門にとっては弥彦や小南が大切な人なんだと思います。だから、その二人を守るために長門はこんなにも強くなれるんじゃないでしょうか。そして、長門は弥彦を天道として動かしています。システムペインとして動いている弥彦は既に死人なのでしょうが、天道には神羅天征があります。神羅天征とは輪廻眼継承者である長門のオリジナルの能力の筈。雨隠れの庵で暮らす少年が岩隠れの中忍を吹き飛ばし殺めた…印が必要ないから素人の長門にも出来た…能力での筈です。

弥彦はその能力を発揮できる天道を弥彦に割り当てた訳です。神羅天征とは空間を捩じ曲げる能力…引力と斥力…重力を操る忍術も物理攻撃を拒絶できます。空間を曲げると言う事は、相対性理論の予測でも実証されるように光すら曲げる事ができますから、天照や神威と言った空間座標と術の発動が関係する瞳術にも有効な筈です。つまり絶対不可侵の能力とも言えるものなのです。また、カカシが天道と殺り合った時も神羅天征のインターバルを衝かれた天道を死守する為に修羅道が身を挺して天道を庇っています(第423話/「天道の能力!!」)。この時点では地獄道の復活能力が残っていますから、修羅道と天道でプライオリティが無いのであれば、修羅道はカカシを攻撃してた筈です。でも、修羅道はカカシの攻撃を受ける行動に出て壊れました。

長門は弥彦を傷付けたくはなかったのです。だから、神羅天征の使える天道を弥彦に割り当てたのです。長門は弥彦を、ただただ守りたかった…のです。そして、長門が望む「一時の平和」。その余りにも小さ過ぎる野望が目指すものは、自来也と共に過ごした雨隠れの庵(いおり)での生活を思い起しているのではないでしょうか。火遁で調理した焼き魚に涙した優しい少年…長門。その涙を「弱虫」と励ました弥彦(第41巻/57頁)。その光景をつぶらな瞳で優しく見守った小南。大きく強く頼もしい自来也…。静かに川の字に眠ったあの小さな雨隠れの庵。それが長門にとっての「平和」なんじゃないでしょうか。弥彦と小南と自来也が居る食卓。団欒(だんらん)。そのささやかな平穏が、長門には世界征服の痛みにも等しい存在なのかも知れません(第436話/「平和」)。

「平和は目の前だ」

ペイン=長門がその眼で見すえる平和…
長門はホントに自来也を殺したのでしょうか?



第439話「地爆天星」 | BLOG TOP | 「コードネーム」(まっカカ…其の参)

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