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九尾は何故、「…とやらに」と言ったのか?

  
(何でだ!?
何でこうなっちまう!?)(ナルト)

「お前なら平和をつくるために
この憎しみとどう向き合う?
お前の答を聞こう」
(天道)

(…そんなの分からねェ…!
苦しい…イヤだ……)(ナルト)

「ナルト…」(九尾)

<ポコココ…>「分からねェ!!
オレってばどうすりゃいい!?
もう何も分からねェ!<ゴポ>
誰か助けてくれ!
答を教えてくれ!」(ナルト)

「全てを壊せ
苦しむもの全てをなくせ」
(九尾)

「……!」(ナルト)

「お前の心を全てワシに預けろ
そうすれば苦しみからお前を救ってやる」
(九尾)

「!!」<バチィ>(ナルト)

<スウー…><グルルルルルル>(ナルト)

<ドプドプ>(ナルト)

<ジワー…><サー…>(ナルト)

「そうだ…それでいい」(九尾)

ナルトが九尾のチャクラを租借するケースは数回ありました。第439話「地爆天星」でもその光景は不変で、辺り一面が<ポコココ>っと泡が立つ粘度のある液体が満たされていて、大きな鉄格子で仕切られた向こう側に九尾が捕われている通路のような場所です。水量に関しては一定でなく天井まで水没してる時もありました。あの天地橋任務で大蛇丸に煽られた回です。(待てって…待ってくれ……サスケェ…)(第33巻/64-65頁)と、離れて行くサスケの影を追いかけるナルトは泳いでいました。また鉄格子の広さも一定では無く、そこを通り抜けて九尾の手の中に包まれて…あの時は四本目になったんですよね。やはり、九尾を阻む鉄格子には「封」の張り紙があって、それが最終防衛ラインのようです。

今回は天道の執拗な無理問答に撹乱された上に、仙術の師匠であるフカサクを串刺しにされ、告った直後のヒナタまでもが目の前で殺されてしまい、勢い六本目まで出して天道を追うも地爆天星に取り込まれ万事休す…。そこでナルトが頭を抱えて悩んでるところに、機を見た九尾が接近して来ます。それでナルトはこの場所…水浸しの牢屋の前に呼ばれた訳です。ナルトも肉体的にも精神的にも追い込まれてて九尾の誘いに易々と乗ってしまいます。後々、判るんですが、どうもナルトはこの時、九尾の精神汚染…幻術に落ちていた様です。…で、八卦の封印式への九尾のアクセスを許し、九尾と共同して八卦の封印式を緩めてしまいます。この時、八卦の封印式がこれまでになく術式を変形させています。

同時に<ドプドプ>と、八卦の封印式の中心から黒い?液体が漏れ出し、足下を満たす水?(粘性のある透明の液体)に広がり、辺り一面を黒く染めて行きます。この黒い液体はナル×ジャンの見解では八卦の封印式やカカシが八卦の封印式のモニタリング用にヤマト用に施したであろう封邪法印(…か、似た様な制御系の封印式)の液状化したものであり、術者の血がその組成とすれば、恐らく血であり、色はなのかも知れません。怖いのはこの描写は今までなかった…術式が液化するって事は術式が無効化してるって事だから、封印そのものが無くなりつつあるって事です。緩むのとは根本的に違います。そして、それを見て九尾はシメシメ…と、ちょっと良い気分になっているんだと思います(笑)。


思えばナルトは「九尾の箝口令」を敷かれた木ノ葉で極めて陰惨な幼少期を過ごしました。無視され、嫌われ、阻害され…人の心の汚れた部分を見せられ続けたんですよ。ナルトは…。きっとその都度、ここで暗闇の中で頭を抱えるように、誰かに救いを求める状況が多々あった事でしょう。里内部での孤立。両親が居ない家。独ぼっちの食卓。カップ麺。落ちこぼれ…普通に考えたら、ナルトが真っ当に育つなんてあり得ません。そりゃ身体は成長できても、心は歪に捻曲がり、とても快活に笑い、他者の悲しみや苦しみを理解・共感し、その暗闇から救い出す気持ちがナルトに芽生えるなんて想像できません。普通なら、もっと薄汚く卑しい輩になっていた事でしょう。しかし、実際にナルトは不思議なくらい曲がらずに折れずに育っているではないですか。途中、幾多の出会いを経験し、それらを漏れなく吸収し、確実にステップアップしてるんです。何の指導もなく…一応、自力で…見事なまでに…。

それがナルトの陰惨な幼年期とどうしても繋がりません。きっと、同じ事を我愛羅やサスケはナルトに感じている筈です。ナルトの「曲がらなさ」「折れなさ」は異常過ぎます。あの寒々しい住居で一人カップ麺を啜る生活から、これほど清らかで邪でない心は育めない。誰だってそう思う筈です。現実問題としてサスケは「復讐」と言う闇に魅入られ、長門も「傷み」に押し流されて醜く歪んでいます。ナルトだってそうなってもおかしくないのです…って言うか、なって然るべきです。しかし、実際にはそうはならなかった…。だから、普通にナルトと接してると気が変になるんじゃないかと思います。現に、カカシもナルトが判らないと良く言いますし(カカシの言う「意外性」はカカシには理解できないって言う意味です…ハイ)、自分だけが不幸のズンドコにいると確信してたサスケなんか、サスケに匹敵するような陰惨な生い立ちを引き摺るナルトとの比較で真っ逆さまに堕ちてしまった筆頭ですから(笑)。

ちなみに人の強さ…ここでは特に心の強さを考えています。何かを動かしたり、砕いたりする「力」は物理的には無限です。しかし、無限な頑丈さは考え難いです。所謂、最強の矛(ほこ)を最強の盾(たて)で衝くとどうなるか…「矛盾」(むじゅん)のパラドックスです。心の強さも外力として外に向けられる他に、外から力を受けた時に、それに対処する強度として考えれば、無限に強い外力に対してどう対処するかが重要になって来ます。先に提示したように無限に頑丈な強度が存在しないとすれば、力には際限がない以上、自分の限界を超える力には対応し切れません。結果、折れてしまう。心もそれと同じで、限界を超えて苦しかったり悲しかったり辛かったりすると、心は折れてしまいます。また、折れるまでもなくても曲がってしまう場合もあります。それは力に力で抗した末路とも言えます。

実際、サスケは曲がり、長門は折れた訳です。しかし、ナルトはそうはならなかった。しかし、ナルトだって陰惨で寒々しい幼年期を過ごしたし、辛いく悲しい別れだって何度もありました。今回だって失意のどん底に突き落とされようとしています。大きな…無限とも思える外力…地爆天星がナルトを押し固めているではないですか。しかし、恐らくナルトは折れも曲がりもしない…。それがナルトの不思議さなのです。どんな巨大な外力が押し寄せようと、ナルトの心は、それを去(い)なし、一時は撓み、傷付こうとも、何故かしら立ち直るのです。そして、それを信じてしまう自分が何故だかまた…いる。それがナルトの不思議さとも言えるでしょう。腕力が凄く強いとか、誰よりも凄い忍術ができるとか、ホントの強さはそんな事じゃないと、ナルトに教えられてるような気がしてなりません。

少年少女よ!!

躓(つまず)く事を恐れてはいけない。
傷付く事から逃げてはいけない。
失敗に諦めてはならない。

それは本当の強さを誤認している事だと気付いて欲しいです。

惨めに転んでも、
例え傷を負う事があっても、
人前で恥をかいても、
テストで思うような結果がでなくても、
告って「ごめんなさい」されても、

それが終わりではないから…。

”失敗”を”敗北”と、
”敗北”を”終焉”とするのは
誤った刷り込み(教育)です。

切り裂かれても凹んでも、
心も身体も治癒(なお)るのです。

転んだらまた立ち上がって歩めば良い。

失敗しようと、
敗北しようと、
何度でもやり直せるのです。

そして、それは決して恥ずかし事ではない。

天道の神羅天征心の頑さそのものです。全てを弾く力は心を硬直させてしまいます。ただ、その力量が大きく、ナルトの一生懸命(六本目)も弾かれてしまい、今のところ凹んでるだけで、「力の大きさ比べ」の結果に過ぎません。それがどんなにか虚しく愚かしいかを、僕らは考えるべきなのです。大凡(おおよそ)、長門の闘いとは痛快でも愉快でもないでしょ。それは既に長門の心が折れてしまっているからです(ま…折れてても強いんだけども…汗)。そして、ナルトがここから巻き返す事を僕らはどうしても期待している…。ナルトの「諦めないド根性」こそ、躓いても転んでも失敗しても、そこから立ち上がりやり直せる復元力なのです。

それが…心のしなやかさなのです。

そして、その心の強さ…しなやかさを、どうしてナルトが持っているのかが、僕は不思議なのです。寒々しく惨めで暗い一人ぼっちの生活とカップ麺の食事で、どうしてナルトがこんなにもしなやかなのか?僕には理解できんのです。ま…そこにはヒーローもの特有の依怙贔屓(えこひいき)と言いますか、ナルトの折れなさ、曲がらなさにはある「秘密」があります。ちょっと脱線してしまって長くなっちゃったけど、それを説明する為に、頭から軽ーく湯気を立ててる訳です(笑)。あらま…そんなズッコイ…なんて思っちゃうでしょうが、そこはそれ世の中にかつてない安定を齎す救世主ですから。”暁”なんて人外と闘うヒーローでもありますれば、この程度の特権は、一つ…ご苦労に免じ…と、僕は鉄板で信じてる訳なのだ(閑話休題)。

「クク…お前は弱いな…小僧ゥ…
…感謝…するんだな…このわしに…
そしてこのわしを貴様ごときに封じ込めた
四代目火影とやらに」(九尾)

ところで、肝心の九尾ですが、終末の谷でサスケを止めようとしたナルトが九尾のチャクラを借りた時に(第26巻/82頁)、九尾が「四代目火影とやらに」と言ってるんです。ナルトへの九尾の封印は特に特殊で九尾は陰陽分離され陰のチャクラは屍鬼封尽され、術者の魂(陽=霊体)と共に死神の腹に収まっています。六本目で出現した骨格は陰陽論では陰に相当し、屍鬼封尽で魂=霊体(陽)を引き剥がされた結果で上手く符合します。ナルトの九尾封印の特殊性は、陰陽分離された陽を更に陰陽分離(陽を陽と陰に分離できる…陽中の陽と陰)にあって、二段階の屍鬼封尽か陰陽分離+屍鬼封尽のコンボに相当するプロセスが必要で、これをミナト一人で行えたのかが、僕には疑問でありました。

そして九尾が「四代目とやらに」と言うのは心=陽中の陰が分離され、ナルトには陽中の陽=魂のみが封印されており、自来也が言った屍鬼封尽された「九尾の陰(カゲ)のチャクラ」とは九尾の心(陽中の陰)で、(記憶)がないから九尾が伝聞に拠る認識で…と言う見解でナル×ジャンではこれまで説明して参りました。詳しくはチャクラの考察の「九尾の陰(かげ)のチャクラって何だろう?」をご覧になって下さい。脳の機能である心…陽中の陰=陰(カゲ)のチャクラを屍鬼封尽されたから、九尾は四代目火影を覚えていない…だから「とやらに」になったと、僕は考えていたんですが、それが第439話「地爆天星」のミナトの登場に対する九尾の意外にも思える反応でグラグラと揺らぎました(汗)。

「グオオ!!お前は!!!」(九尾)

「四代目…火影……」(九尾)

第439話「地爆天星」で「封」の張り紙を剥がそうとしたのを四代目火影・波風ミナトが止めるんですよ。八本目が出た時点でナルトの意識の中にミナトが登場するセッティングが八卦の封印式に組み込まれていたと言うのですが…。そして、そこに登場したミナトを九尾は「お前は!!!」と漏らしてて、明らかに知っていました。自分を封じ込めた…とされる…四代目火影。この時の九尾の反応は明らかに「四代目火影とやらに」と言う様な人伝(ひとづて)の認識ではありません。九尾も魂(陽中の陽)=本能だけの存在に分離されたもののミナトの存在は認知していたのです。それは実際に闘った経験からだったんじゃないかと思いますが、でも終末の谷でナルトに対しては何故、九尾は「…とやらに」と口走ったのか?

「ミナトは
九尾の陰(かげ)のチャクラしか
屍鬼封尽しておらん」(自来也)

しかも、「胸騒ぎ」(ep370)で自来也が言うように、陽中の陰=九尾の陰のチャクラをミナトが屍鬼封尽したのなら(第41巻18頁)、死神の腹の中でミナトは闘ってる筈だから、九尾の八本目が出たタイミングでこんな風にホイホイと出て来るなんてミナトには不可能な筈なんです。九尾の八本目。あと一本で封印が崩壊しちゃう…如何に火急の要件とは言え、死神がそんなお人好しとは思えませんし(笑)。でも、実際にミナトはナルトの八本目でナルトの意識の中にではありますが出現しています…って事は、ミナトは死神の腹の中には連れて行かれていない…つまり、九尾を屍鬼封尽したのはミナトではない…って事じゃないでしょうか。それが九尾の「四代目火影とやらに」とした九尾の複雑な心境ではないでしょうか。

「もうお前には会いたくも
なかったしね…九尾

でも…
成長した息子に会えるには
少し楽しみでもあったから…
イーブンてとこかな」(ミナト)

…と、九尾に厭味ったらしく言うミナトがプリセットされた人格プログラムには、僕には見えません。ちゃんと考えや気持ちを持つ…心のある存在(ナルトの意識中に現れた…)であろうと思います(ミナトが九尾に「もう会いたくなかった」と言っているので、ミナトの一部が八卦の封印式に同梱されてナルトを守ったとする案は却下です…笑)。成長したナルトに会えるのが楽しみで嬉しいと言ってますからね。これが予めルーチンとして書き込まれたプログラムだったら、非常に煩雑な想定問答に対応する複雑で高度なプログラミングが必要だから、九尾との対決の合間にチョチョッと書き込めるような代物ではないように思います。「封」の張り紙を剥がそうとしたナルトを思い止まらせる為に現れたミナトが、縦んばプログラム(忍術においては術式化)であったとしても、八卦の封印式に対する「細工」に関しては封印後の作業だったのではないかと思います。

先にもちょこっと提示しましたが、九尾の封印では最終的に「九尾の陰のチャクラ」のみがナルトの八卦の封印式に封印されています。屍鬼封尽は術者が死神と契約し、対象者の肉体(陰)から霊体(陽)を引き出し、陰陽論的な「死」=陰(肉体)と陽(霊体)の分離した状態を生み出す封印術です。術者は封印の代償として、自らの魂(霊体=魂+心)を死神に食われ(死神の腹の中で対象者の霊体と絡み合い未来永劫戦う)死んでしまう自爆技でもあります。しかし、自来也の証言通り、「九尾の陰のチャクラ」が封印されているならば、通常の屍鬼封尽のプロセスに加えて、封印される霊体を更に陰陽分離し、九尾の霊体(陰)から陽中の陰(カゲのチャクラ=心)を引き剥がし、九尾の陽のチャクラ(陽中の陽=魂)だけを生成するプロセスが必要になるのです。

ちょっとややこしいんですが、この複雑なプロセスにクシナが関与しているんじゃないかと、僕は常々考えておりました。しかも、度々描写されるナルトの中の九尾の檻周辺のそこをかしこを満たす粘着性の液体(泡立ってるヤツ…アレですアレ…)。もしかして…あれって「羊水」なんじゃないかと、どうしても思えるんです。そもそも八卦の封印式やナルトを九尾の浸食や汚染から守る仕組みって、赤ちゃんを胎内で育む時に活躍するお母さんの機能…「胎盤」(たいばん)に非常に似ています。これも実は過去に「九尾の陰(かげ)のチャクラって何だろう?」で説明してるのでご一読願います。八卦の封印式を初めて見た自来也も「………この子を守るためだな…………四代目よ…」(第11巻/17頁)と四代目を思い返していましたが、それって四代目の複雑な心境を慮っていたんじゃないかと考えられませんか…ね。

「四代目火影とやらに」(九尾)

九尾がワザワザ、「とやらに」をつけたのは、一般的に九尾(自分)を封印した英雄は四代目火影と言われているが…とするエクスキューズだと、僕は思うんです。尾獣の王とも言うべき九尾が、まさか赤ちゃんを産んだばかりの年端もいかない…こんなうら若き…しかも清楚で可憐な…ぶっちゃけ、めちゃめちゃメンコイ女子…であるクシナに、(究極のチャクラ兵器である九尾様とあろうものが)ましてやくそガキ(←ナルト)に封印されたなんて積極的に公開したくはなかっただろうし(笑)、そんなチマチマとした細かい事に拘ってみせるのは大物の名折れだと自負があったのかも知れません(笑)。それで、ワザワザ訂正をしない。或いは自分も核心には触れられたくない弱みがあるから「…とやらに」と濁したんじゃないかと、ミナトがナルトの意識の中に現れた時にズキュンと閃きました。

クシナは、ナルトがお腹に居る状態で屍鬼封尽を発動した!!

屍鬼封尽とは対象者の霊体を、契約した死神の肱(かいな)により術者の肉体に引き摺り込む忍術ですから、そもそも屍鬼封尽を用いて術者としてあり得ないナルトに対象が封印されるのには無理があったんです。ただ、ナルトがクシナの胎内に居る状態で屍鬼封尽が発動されれば話は別で、クシナの身体に取り込まれるプロセスで、それと一体であるナルト(胎児)に封印する図式は一応考え易いです。ま…これが八卦の封印式の術者がクシナだと考える根拠なんですが…。しかも、クシナとナルトを繋ぐ命綱であり、二人の共有部分である「臍の緒」に九尾は封印されています(第1巻/74頁)。自爆技の屍鬼封尽で、ナルトの臍の緒に九尾を封印できるのは、ナルトを身籠った状態のクシナしかあり得ないんです。恐らく、屍鬼封尽の死神の腕がナルト越し(臍の緒経由)にクシナの背後から通り抜け、九尾の霊体を呼び込んだんじゃないでしょうか。

八卦の封印式はクシナの胎盤を術式(データ)化した!!

また、クシナは最期の力を振り絞って自分の胎盤を利用して八卦の封印式を組んだんではないかと僕は考えています。自来也がナルトの封印式を読み解きながら漏らした「この子を守るためだな」(第11巻/17頁)とは、クシナまで「九尾事件」に巻き込まざるを得なかった四代目の”断腸の想い”を察した自来也の眼光紙背だったんじゃないかと思います。また、クシナがナルトを九尾の汚染や浸食から守る為に我が身を裂いただろう事への着目が自来也を圧したのでしょう。確かに「九尾事件」で、愛するクシナに九尾封印の分担を余儀なくされたミナトの心中は想像を絶します。しかし、それら全てが忍界の為、木ノ葉の為。そして、ナルトを守る為の必要不可欠であり、今後、ナルトが一人で生きるしかない想定の下、親が一生かけて注ぐ愛を一瞬で注ぐ決意が二人にはあった筈です。

ナルトは九尾を封印された人柱力でありますが、同時に母親であるクシナの想いをその腹に刻み込まれた特殊な人体構造を持っていたのだと、僕は考えています。普通は出産と同時に母子は物理的に分断され、徐々にその間隔を広げて行くのですが、ナルトの場合は八卦の封印式と言うクシナの身体の一部、それに込められた想いと共に成長して来たと言えるでしょう。外見は普通の少年ですが、内部的には胎児に似た…しかも常時、母の庇護が完備された…ちょっとズッコイ構造だったのです。母親の愛の化身である胎盤…クシナは迷わずそれを用い封印式を構築した。クシナは九尾の封印と同時に自分の想いや愛情をナルトに封印したのです。全てはナルトを九尾の悪しきチャクラから守る為に…。そして、ナルトが独りでも荒まないように…。クシナはナルトの為だったら自分の命なんて惜しくはなかった…。自来也はその想いに気付き、震えたのだと思います。

僕はズーッと捻くれたり、卑(いや)しくならないナルトが不思議で堪りませんでした。悲惨な境遇で、悲惨な生活をしてるのに…何で、こんなに元気で明るく歪んでいないのか?!って…。その答えが八卦の封印式の組成にあったなら、個人的には凄くスッキリします。八卦の封印式の表裏を逆転させれば(クラインの壷のイメージ)、ナルトは未だに胎内にいて、クシナの庇護を受けているようなものだから、あり得ないナルトの「折れなさ」「曲がらなさ」がそのお陰って言うのならば、何だか判る…って言うか、ズーッとお母さんのお腹の中に居た(のと同じ)なんて、そりゃサスケや我愛羅が「何なんだコイツは!?」となりますって。あんな寒々しい生活でも歪まないもの当たり前ですって…(もしこれをサスケや我愛羅が知ったら、もの凄く悔しがるでしょうね…笑)。

ぶっちゃけ、(コレが事実なら)かなりズッコイお話です(汗)。ナルトは気付いてないだけで、ズーッとクシナが付いて、常時サポートしてるんだから、そりゃ寂しくなんかないでしょう。しかし、でもなければ、年端もいかない子供が独りきりの淋しい部屋でカップ麺啜るような生活してて、こんなに立派に成長できる筈ないじゃない!!(笑)でも、ま…ナルトは主人公だし、救世主だし、ヒーローだし、いろんな難敵と対戦しなきゃなんないから、このくらいの補強は必要なんでしょう(笑)。ま…それが八卦の封印式に関して僕が感じていた「秘密」だった訳です。子供を悪い誘いから庇う防波堤。それって、まんまお母さんでしょ。そもそも八卦の封印式の意匠自体が胎盤っぽいし…。そして、この「秘密」がナルトのしなやかさを培ったんだと、僕はズーッと考えてたんですよ(探してみて下さい…いろんなところで堪らず漏らしてます…笑)。こんなのもあった…(汗)。

ナルトの心は何故だかいつも平穏で安らいでいた事でしょう。
…当然です…だって…母親のゆりかごの中に居たんだから…。

<グルルルルルル>

<ドプドプ>

<ジワー…>

<サー…>

(そうだ…それでいい)(九尾)

しかし、地爆天星(ep439)の圧倒的な力量の前に六本目をも封殺されたナルトは、九尾の甘い誘いに乗ってしまいます。ナルトは九尾が望むままに八卦の封印式を解き、四象封印の隙間を広げ九尾に八本目までの浸食を許します。この時、八卦の封印式も大きく形を変え、ナルトのお腹からは液状化(ナルトの血液ではないと考えています)した術式が、辺りを埋め尽くす羊水?に流れ出し、辺りを埋め尽くしました。傾きとしては悪い仲間(不良=九尾)に唆(そそのか)される馬鹿息子っぽいです(笑)。馬鹿息子も調子に乗ってお母さんを毛嫌いして悪ぶる…みたいな(笑)。しかし、ベクトルとしてはあまり良くはありませんが、真の母子分離とも取れる流れは、ナルトの成長には不可欠とも言えるものなんですが…何だかちょっと、複雑な気分です。


「八本目の尾まで封印が解放してしまうと
オレがお前の意識の中に出てくるように
封印式に細工をしておいたのさ」(ミナト)

そして、とうとうナルトの前にミナトが登場するのです。クシナの想い…「封」の張り紙を剥がそうとするナルトを<ガッ>と力強く制しました。八本目→九本目=八卦の封印式の崩壊…<ドプドプ>と液状化する描写…を合図にミナトが出てくるのも、母親の言う事に聞く耳を持たない馬鹿息子を叱り飛ばす父親…っぽくて好みです(笑)。このタイミングは恐らく九尾封印のデッドラインで譲れなかったのです。だから、ミナトが登場するセッティングだったと思うんですが、ミナトは何処かで生きてるんでしょうか?それとも、これは単なるプログラムなんでしょうか?この判定は仮説の仮説(の仮説…?)になってしまうので難しい…って言うか、ここまででも既に怪しさ満点ですから(笑)。

クシナが九尾を屍鬼封尽でナルトの臍の緒に追い込んだ…を受け入れるなら、ミナトはそれ以降に九尾の霊体(陽)を更に陰陽分離し、そこから九尾の陰のチャクラ(陽中の陰)を取り出し、ナルトには九尾の陽のチャクラ(陽中の陽)のみを残す作業を分担した筈です。既に九尾は八卦の封印式の向こう側…ナルトの臍の緒に収まっていますから、そこから作業したんだとしたら、きっと「鍵」が必要になります。それがゲロ寅(巻物蝦蟇)に写し取られたものなのかも知れませんね。それに、「封印式に細工」って言うのも、既に書かれたもの(クシナが書いた…)にミナトが手を加えた…とするのが、僕にとっては自然です。問題は封印した九尾の霊体の陰陽分離にミナトが更に屍鬼封尽を使ったか否かにあると思います(自来也はゲロ寅に屍鬼封尽と言及したけど、混濁の可能性もあるので…)。

もしミナトが屍鬼封尽を用いたならば、ミナトは死神の腹の中でややこしい事になっていて決して出て来れないでしょうから、ナルトの意識の中に現れたミナトは単なるプログラムと言う事になるし、屍鬼封尽以外の方法で九尾の霊体を陰陽分離する事が出来たなら、何らかの方法(図抜けたチャクラ云々)で存命、或いは、部分的に残留?している可能性があります。ミナトがナルトの中に九尾と共に残留するアイデアは「もうお前には会いたくもなかったしね…九尾」で、個人的に潰(つい)えていますし(笑)、やはり、九尾の封印はクシナの手に拠って成り、その過程でクシナの想いがナルトに宿り、ナルトの「折れなさ」「曲がらなさ」を育み、しなやかな心を培ったのだと、甘えん坊(マザコンなのか!?ケルベロス!?)の僕としては、どうしても考えたいのです。

ナルトの心がこんなにしなやかなのは
クシナが内側から支えていたからだと…

訊(き)いてみましょうか…四代目火影とやらに




  

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