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「言い訳」(まっカカ…其の六)


<ハァ><ハァ>(やばい!!)

<ハァ><ハァ>(…このままだと…
殺される!)
(オビト)

(間に合うか!?)<ガッ>(オビト)

「!!うわぁあ!」<ガザザザザザ>(オビト)

<ズサッ>「!」(オビト)

「ギリギリか?」(オビト)

「いや遅いから!オビト!」(カカシ)

集合時間
何時だと思ってんのよ!
お前は!
一人前の忍なら
決まりやルールを
ちゃんと守るのが
当たり前でしょーよ!」
(カカシ)

「いや…途中
荷物持ったヨタヨタおばあさんに
道聞かれちゃってさぁ…

…つーか目にゴミが……」(オビト)

「ハイ!うそでしょ
それ!」
(カカシ)

ん!
そう言うなカカシ!」(ミナト)

おばあさん
付いていってあげたんだよ
オビトは…ね!」(ミナト)

「荷物も持って
あげましたー!」
(オビト)


「…先生は素直すぎです」(カカシ)

「…大体いつもいつも
そうオビトの前に困った人が
いるわけないでしょよ!」(カカシ)

「ルールや掟を破る奴は
忍者としてクズ呼ばわりされる!
そうでしょ!」
(カカシ)

「………
アハハ…」
(ミナト)

「カカシ外伝」の冒頭(第27巻/68-71頁)、オビトが「死」を意識しながら疾走します。相当にヤバい状況…かと思っていたら、それが集合時間に遅れそうで、怖ーい顔して待っているカカシに対する恐怖だと解り、きっとみんなもミナトのように「アハハ…」となった事でしょう(笑)。仔カカシの氷のように冷たい目でオビトを睨みつけ、バレバレのウソを頭ごなしに遮るのを、ミナトが必死に和ませようとするも、カカシが正論でばっさりと断ち切っています(笑)。

ま…カカシが必要以上に掟やルールに厳格になるのはトラウマと言うべき心の傷であり、それがカカシの性格を形成していて、オビトはオビトで写輪眼が一向に開花しない焦りや不安が、早熟(多分カカシが一つ年下)で上忍になったしまったカカシに対する劣等感がミックスになり、ギスギスした関係性を生み出していました。それに、リンがカカシに片想いで、オビトがリンに片想いする一触即発の恋模様が混ざり合って、それを管理するミナトが鬱病を発症してしまうとは…(←ウソですよー)。

冗談はさておき、若き日のカカシ、オビト、リンが織りなす戦場のボーイズライフはまさに『NARUTO -ナルト-』の恋愛強化書とも言うべき存在であり、「おまいら一体何歳なんだよ!!」と、十代前半(ローティーン)の設定を些か疑いたくなるほど、高度な恋愛で、もしかしたらその重々しさに耐えかねて第三次忍界対戦が終結したんじゃないか…と当時、勘ぐったほどです(笑)。そんな恋愛の赤裸裸を「オビトは何故、”目薬”をさしていたのか?」(恋愛論)にまとめています。恋ってつくづく残酷なのよね…。

結局、「カカシ外伝」の終盤で、オビトはカカシを庇い大岩の下敷きになってしまいます。そして開眼したばかりの写輪眼を、その前にオビトを庇って失ったカカシの左眼に移植する事になります。それが何とも悲しみのパズルか知恵の輪に見えて、心の柔らかい部分が鷲掴みになりました。そして、このエピソードが単にうちはの血継限界にないカカシが何故、写輪眼を持っているのか?と言う疑問に答えるだけのお話ではない事に、そのズーッと後に気付かされて仔犬のようにブルブルと震える事になる訳です(笑)。

「…オレはもう…死ぬ
…けど…お前の目になって…
これから先をみてやるからよ…」(オビト)

これがそれ以降のカカシの人生を暗闇に封印した呪文であった事を、僕は知る由もなかった…。詳しくは「焚き火」(まっカカ…其の伍)をご一読下さい。ぶっちゃけ、ナル×ジャン的解釈では…カカシはオビトがこれから送れるであろう人生を代行する決意をする訳で、カカシが冒頭で見せた冷たく厳格な真面目さや几帳面さが、その決意を補強する流れに感電するが如く…。そして、それが僕らの知るカカシを形成して来た事に気付くに至って更に激しい感動の波が襲って来るのであった…<ザッパァアアア~ンッ!!>。



「やー諸君
おはよう!」
(カカシ)

「おっそーい!!!」(サクラ・ナルト)

「自己紹介」(まっカカ…其の弐)の後の第七班の”鈴取り”(試験)の待ち合わせにカカシは思いっ切り遅刻して来たんでしょうね(第1巻/122頁)。第一部…しかも一巻の後ろの方ですから、僕らもこの頃はカカシってこんな感じのちょっとルーズでとぼけたオトナなんだ…って、普通に思ってた筈です。「そうね…見た目ちょっとあやしいし」(第1巻/113頁)のサクラが疑ったのが全てだと思います(笑)。全てがカカシの「黙秘」(まっカカ…其の四)だったと知るのはかなり後の事です。

ま…この時のサクラとナルトの雰囲気から何時間も待たされたように思います。サスケもムッツリでカカシに対して声に出して「遅い!!」と指摘はしなかっただろうけど、腕組みをして珍しくカカシを面と向かって睨んでいるようです。かなり待たされた。みんなそれにご立腹だったんだと思いますが、「カカシ外伝」の仔カカシの厳格さと対比すると、カカシの変容は明らかで、それがオビトの人生代行と知る由もなく…これがカカシのセットした「時限爆弾」だったとは…まったくカカシッt(ry

「やー諸君
おはよう!

今日は道に迷ってな
………」(カカシ)

「いつも真顔で
大ウソつくなっ!!!
たいがいにしろ!」(サクラ)

「忍者失格だってばよ!!」(ナルト)

波の国任務から帰って来て、ホッカリしてた頃の第七班です(第4巻/124頁)。この時は言うに事欠いてナルトが偉そうな物言いで、カカシの胸の内を知らない三人と僕(ら)は、これがカカシだ…と思ってた筈です。きっとカカシがルーズなのはベットでなかなか放してくれない人がいるんだわサ…とか、きっと、陰に隠れてあんな事やこんな事に忙しいに決まってるってばよォ!!と…概ね「エロ」の方向に一直線に突っ走ってましたっけ…ね(笑)。それも「まっカカ」ではあるんですが(笑)。


「やあ!
お早う諸君!!

今日はちょっと
人生という道に
迷ってな…」
(カカシ)

「!!」(ナルト)

「ハイ!嘘ッ!!
ちっとは反省しろ!」
(サクラ)

基本的にサクラが仔カカシ役なんですかね(笑)(第4巻/164頁)。躍起になってカカシのこんなシーンを探したんですが、僕の目に留まったのはこの程度です。カカシがルーズで胡散臭くて、屢々、待ち合わせに遅れて来る…もっとあっても良い筈なのに…って思うのは、オビトの「目薬」と似てるなーと思いました。実際にはもっと頻繁で、その頻繁さが第七班のサクラやナルトの仔カカシ的口喧しさを生んでた…オビトの「目薬」はミナトが指摘してたけど、それと似てるのが…やはり…ありました。


「(月光)ハヤテ(に逢いに来たの)か…
三代目の葬儀がもう始まってる…
急げよ…」(カカシ)

「カカシ先輩こそ
オビトさんへですか…
いつも遅刻の理由
考えるぐらいなら

もっと早く来て
あげればいいのに」(夕顔)

「………(「…!」:夕顔)
…来てるよ…朝早く…」(カカシ)

「…ただ
ここに来ると…
昔のバカだった自分を
いつまでもいましめたくなる…」
(カカシ)

木ノ葉崩しで戦死した三代目の葬儀の朝(第16巻/80-81頁)。カカシは演習場の一角にある慰霊碑の前に佇んでいました。そこに現れた夕顔ちゃんに気付いたカカシが言うに事欠いて(笑)、夕顔ちゃんに葬儀に早く行け…なんて、どんな面でいってるんだと(笑)。この時カカシは、こんなに可愛い夕顔ちゃんを一別もしていないんですよ。ズーッと背中を向けてる…と言いますか、面と向かって話さないんです。でもこれはカカシが見たくなかったんじゃなくて、見られたくなかったのかと思うと…。

「仇はきっと
とってあげる」
(夕顔)

<スッ>「行くぞ!!」(夕顔)

木ノ葉崩しの終盤、木ノ葉の底力が猛烈な反撃を生み出します(第16巻/34頁)。その中で、夕顔ちゃんも部下を引き連れ勇猛果敢に反撃してたんだと思います。そして、その決意を慰霊碑に誓うんですが、明らかに暗部の小隊長でした(汗)。こんな可愛い顔してるのに…もし、お店にいたら…「君みたいな娘が何でこんな仕事してるのー」と、エロジジイっぽい言葉を投げかけちゃいそうな夕顔ちゃんがですよ。暗部のお面して五人一組の明らかに小隊長でしょ。しかもカカシを「先輩」と呼ぶ夕顔ちゃん…。

これからカカシと夕顔は暗部で関係があった事が解るし、夕顔がカカシを敬う関係性はカカシが夕顔の上位にあった事を提示してる筈です。つまり、カカシは夕顔ちゃんの事を良く知ってる訳で、おそらく砂の上忍・バキの風の刃に斬り裂かれ逝った月光ハヤテと恋仲にあった事も知っている。だから、夕顔ちゃんがここに足を向ける気持ちはカカシには痛いほど解るのです。そして、それが夕顔にも筒抜けな事もカカシなら解ってます。だから、心が剥き出しになってるのを見るのも見せるのも嫌だった。

「昔のバカだった自分を
いつまでもいましめたくなる…」
(カカシ)

カカシはカカシに戻っていた…。

オビトの代理人生を送るカカシが唯一、カカシに戻れる…のがこの慰霊碑の前だったんじゃないでしょうか。カカシは本来、真面目で几帳面な性格で、仔カカシのドライで超合理主義的な人だった筈だから、ちょっと間抜けでルーズなキャラはオビトを演じてる訳で、それはナルト、サスケ、サクラに向けられた暗部のお面にも似た存在だったと思います。その悲しき生き様から唯一解放されるのは、カカシがカカシとして懺悔する…慰霊碑の前だったんじゃないかとすれば、そんな皮肉…気取られたくはないわな…。

それは暗部の任務中にも関わらず、慰霊碑に立ち寄り、ワザワザお面を外し復讐を誓った夕顔も同じ事。勿論、夕顔にカカシに課せられたオビトの呪縛の深層までは解らなかったでしょうが、ある種の共有感はあった筈です。だから、カカシはカカシの言葉でカカシの気持ちを…ハヤテを失った夕顔ちゃんにだけは告げる事が出来たのだと思います。もしかしたら、任務に就いているとき以外、カカシは一日のほとんどをここで過ごしていたのかも知れませんね。そう言えば、カカシの住居の描写は少ない(第20巻/43頁)…。

「遅刻の理由を
考えるくらいなら…」
(夕顔)

ゴーグルをしてるのに
目にゴミが入るわけないよね」(ミナト)

そして、夕顔が言う「遅刻の理由」とは、カカシを窘めたミナトがオビトも均等に叱った行に酷似しています(第27巻/99頁)。これは、描写以外にもいろんなところでカカシが「言い訳」をしていた証拠と言えます。勿論、そのルーズさはカカシが演じる…と言っても良いくらいのオビトへの贖罪に塗れた人生の代行の結果ではあるんですが、夕顔はそんなカカシの行動に少なからず…否…大量の違和感を感じていたのでしょう。この行はその共感にカカシが図らずも反応してしまったのだと思います。



「忍者の世界で
ルールや掟を破る奴は
クズ呼ばわりされる」
(カカシ)

「………けどな!
仲間を大切にしない奴は
それ以上のクズだ」
(カカシ)

ナルト、サスケ、サクラ…三人の前でカカシはオビトを演じていた…んだと思うと(第2巻/24頁)、鈴取りでカカシが言った合格通知とも言うべきこの見得は、オビトが神無毘橋でカカシをぶっ飛ばした時と生き写しである事が一層切なく感じられます。そして、その一部始終がオビトの御霊を祀った慰霊碑の前で行われていて、その上でカカシが猛烈に湧き上がる自責の念と戦いながら三人の下忍を相手にしていたのかと思うと、カカシがその最中に「イチャイチャパラダイス」をこれ見よがしに読んでしまう気持ちが何だか解る(笑)。

「ごーかっく♡」

そして、この場で初めての合格者を出せた事がカカシはどんなに嬉しかったでしょう(第2巻/22-23頁)。ナルト、サスケ、サクラは曲がりなりにも「昔のバカだった自分」と同じ過ちを犯さなかった…。カカシはそれが嬉しかった筈です。これまでの受験者は全て不合格でしたから、それに初めて応えられた三人はカカシにとっても特別に映った事でしょうが、それを受け入れる事はオビトとの約束に反します。ま…カカシの一方的な自分ルールな訳ですが、それがカカシなんだから…仕方ない。

「………けどな!
仲間を大切にしない奴は
それ以上のクズだ」
(カカシ)

これもカカシの…ある意味…「言い訳」だったんだと思います。悲しいかな、自分はこの「過ち」に気付くのに遅れたてしまったから…自分の大事な人は「もう……みんな殺されてる」(第20巻/112頁)になる訳で、カカシは、こんな風にズーッと「言い訳」ばかり考えて、その真意を誰にも悟られぬように”笑顔”の奥底に隠して…。そしてカカシがあの時、許容できなかった「言い訳」を、オビトに成り代わり…かなり頻繁に…かなり執拗に…「言い訳」する姿に…「もう充分だよ…」と言ってあげたいケルベロスなのです。

「言い訳」まっカカ…其の六)
まったく…カカシってヤツは…



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