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「窓越し」(まっカカ…其の九)

 
「おそらくコレのことだ」(カカシ)

「イチャイチャタクティクスの…
タ!」(シカマル)

「カカシ先生!」

「気になって
こっちへ寄ってみたら
声が聞こえてきてな
だいたいは聞かせてもらった」(カカシ)

カカシ先生ってば…「窓好き!?」と気付いたのが(第44巻/86-87頁)、暗号解読に躍起になるシカマル・シホ・ナルトに助け舟を出したカカシが何故だか暗号班の窓からイチャイチャタクティクスを携えて現れた時です(笑)。カカシが「声が聞こえてきてな」と言い訳(笑)をしていましたが、普通はちゃんと入り口から入って来るでしょうよ(笑)。ま…この後、「椅子がギシギシと音を立てて…」(P15)とか「意外に大きいのね…」(P7)と、暗号解読のヒントをカカシが与えた為に、普段、カカシが読み耽っている「イチャイチャ」がどんだけイカガワシイ読み物であるかがナルトやシカマルに知れて、自分で掘った墓穴に自分で入るハメになり、ナルトは兎も角、ちょっとオトナなシカマルにイチャイチャの内容が漏れたのが、何よりもカカシにとっては痛かったように思えます(笑)。

シカマルやナルトがなんぼ幼いとは言え、一応は忍なのですから、不意の接敵があったなら察知するくらいのスキルはあると思います。しかし、この時もカカシが声を掛けて初めてナルトやシカマルがカカシの存在に気付いたのは、寧ろ、シカマルやナルトの感知を掻い潜る卓越したカカシの接敵能力隠形(おんぎょう)を褒めるべきでしょう。カカシは例え忍相手であろうと、察知される事無く近付き様子を窺う(透遁)なんて得意中の得意だったんでしょうね。そして、それには「窓」がお誂え向きだった…。カカシは常に忙しい人だから手っ取り早く情報が入手できる「窓>玄関」で、それを誰にも察知されないように、秘匿し続けているところがまたカカシらしく、奥ゆかしい…と言うか複雑と言うか…まったく…カカシってヤツは…と、僕らが感じてしまうとこなんですよね(笑)。

「………
お前の目になって
先を見すえるのは……

どうやらここまでのようだ」(カカシ)

例の「死ぬ気満々」のカカシの走馬灯ですが(笑)(第46巻/44頁)、カカシがオビトの代理人生を送っていたんじゃないかと、改めて気付いた時(詳しくは「焚き火」まっカカ⑤参照して下さい)、何だかカカシの「窓好き」が染みて来たんですよ…。染みた…と言うよりは痛かった…かな。カカシの「黙秘」(まっカカ④)にこれまで散々騙されて来た訳ですが、同じ事はナルト達にも言えて、カカシはこのオビトの代理人生と言う極めて自虐的な生き方を送る事実を、誰にも悟られる訳にはいかなかったのです。だから、カカシはソッと「窓越し」に大切な人達を静かに見守る事しか出来なかったのです。それをカカシの「窓好き」として、それを滑稽に思い笑っていた僕は浅はかでした…。カカシがどんな想いで子供らを見守っていたのか…それに気付いた時には…まったく…カカシってヤツは…どんだけオトナなんだってばよォ!!??……と。


「もう……
みんな殺されてる」
(カカシ)

「オレもお前より長く生きてる
時代も良くなかった
失う苦しみは嫌ってほど知ってるよ」(カカシ)

「……」(サスケ)

「ま!
オレもお前もラッキーな方じゃない…
それは確かだ
でも最悪でもない」(カカシ)

「!」(サスケ)

「オレにもお前にも
もう大切な仲間が見つかっただろ」(カカシ)

そのカカシのオトナっぷりが揺らいだエピソード…(第20巻/112-113頁)。それがカカシがワイヤーでサスケを拘束した樹上のサスケの慰留の行でした。この時、カカシが「オレもお前もラッキーな方じゃない…それは確かだ」と言うように、神無毘橋で盟友・オビトを失いオビトの写輪眼と言う「十字架」を背負ったカカシと、うちは虐殺で全てを失い、兄・イタチを憎しむ事でしか生きられない「イバラの道」を歩むサスケにカカシは確かに共感を感じていて…それは「オレと似たタイプだったからだ」(第13巻/94頁)と…千鳥伝授(中忍試験のサスケVS我愛羅戦)の行で、カカシが言い訳した台詞に奇麗に符合します。カカシはサスケには明らかに特殊な感情を抱いているように思います。そして、その一端がこのシンパシィ(共鳴?)にある事は間違いないでしょう。そしてここでカカシは大きな過ちを犯しているのです……(汗)。

「オレにもお前にも…」

それは別に「もう……みんな殺されてる」と、サスケの儚い期待(サスケは自分がカカシの「大切な人」じゃないと知って唖然とした…実際はカカシ側の事情があったんだけど…それを知る由もなく)を打ち砕いた冷淡さではなく…第20巻/112頁…最下段のサスケのポカン顔のカット…カカシがサスケに「大切な仲間」の存在を問うた時も、勢い余ったのか「オレにもお前にも…」と付加してしまったところです。その前にカカシはサスケに「もう……みんな殺されてる」と言ったばかりなのに……(笑)。カカシは確かにオビトの代理人生を送っているのだと、僕は確信しています。サスケが自分に向かって「大切な人を殺す」と言っているのだけど、オビトとして生きるカカシにとってっは「もう……みんな殺されてる」は正しい訳です。ここまでカカシはオビトの人生を正確にトレースしてたんですよ……。しかし、カカシも人の子…生身の人間です。そんな…機械のように精密で完璧な行動をとるのは不可能なのよ。

そして、カカシはサスケに自分を重ねて感情移入してますから、ナルトを見守る様な冷静さは持ち得ない訳です。ココ(←冷静さ)はちょっと「アレ!?」っと思うだろうけど…いつか書きます…「黙秘」(まっカカ④)でも書いたけど、カカシはミナトにナルトを託されている筈で、巻物蝦蟇(ゲロ寅)を自来也に委ねたミナトが、それと等価な「何か」をカカシにも委ねた可能性がある…のです……ここでカカシはサスケに対して自分の自虐的な生き様を同期させているので、大きな不条理や欠落感を抱えたサスケの遣る瀬なさが良く分かるのです。だから、サスケを前にしたカカシはオビトではなく、どうしてもカカシとして対応してしまうのでしょう。それが「オレにもお前にも…」の持つ不整合さです。言い換えればこれはカカシの人間味であり、温かさです。そして、カカシはサスケに対しては冷静でいられなかった…。サスケはカカシにとって「特別」だった…。

「オレの
言ってることが
ズレてるかどうか
よく考えろ」
<ザッ>(カカシ)

里抜けにリーチが掛かってるサスケに(第20巻/114頁)、この淡白さはないだろ!!と思ってしまったカカシのサスケ慰留でしたが、これ以上、カカシがサスケに接する事にカカシの方が絶え切れなかったんじゃないのかな…と、僕は思うんです。カカシは特殊な生き方を余儀なくされているから、こんな風に心が剥き出しになってしまう相手に接するのは、繊細でナイーヴなカカシには苦痛だったんだと思うからです。この不整合さがカカシがサスケを止められなかった理由であり、ガイがリーを立ち直らせる事が出来た行(くだり)との対極にあるカカシの心理です。これはズーッとお待たせしてる「ガイ」(まっカカX)で書きますね。カカシはバツが悪くなって立ち去ったようなもんで、ズレてるかズレてないか…って言われれば、明らかに…ズレてましたよね(笑)。

カカシはオビトとして生きる決意を誰にも悟られないように実践してたから、カカシが前面に引き摺り出される相手…特にサスケにはカカシは苦慮してたのでしょう。だから、カカシのサスケに対する淡白な態度は悪気があった訳ではなく、もっと大きな目で見ると「イタチの意向」と言うものがサスケには纏わり付いていて、それをカカシは知らなかったとは思いますが、「運命」と言う必然がサスケを里抜けさせてしまった…。カカシがサスケの慰留に失敗したのも不可避な側面が多分にあって、どうしても僕には責められない…。ここには『NARUTO -ナルト-』と言う物語の孕む「謎」が潜んでいまして、それを書きたくて…でも書いてしまったら……と、切ない気持ちで一杯なんだけど、このお話はもう少し温めさせて下さい。



<コン><コン>「!」(ナルト)

「な…なんだ…
カカシ先生か……」
(ナルト)

「五代目がお呼びだ
すぐに支度しろ」
(カカシ)

「窓越し」(まっカカ…其の九)

「窓越し」(まっカカ…其の九) illustration:Cerberus

自来也の訃報をナルトに知らせる行で(第44巻/27頁)、カカシがナルトを呼び出しに来ています。「窓好き」のカカシはやっぱり窓ガラスを叩いてナルトを起こします。この時、カカシはナルトの心中を察するあまり冷静さを欠いていました。何故なら…こんな風にナルトを起こしたら、いつもこうしてナルトの寝顔をカカシが確認してたのが、僕にバレちゃうじゃない……。この自然さは明らかにカカシにとっての日常であり、当たり前の行動だった証拠と言えるでしょう。勿論、ナルトにも誰にも気付かれないようにして…。ナルトに対してはサスケに対するそれとは違った想いがカカシにはあった筈で、そこには明らかに「ミナトの意向」が影響していたんだと思います。だから、カカシはナルトを穏やかに眺める事が出来るのです。ナルトに対しては冷静で居られるのです。それがサスケとナルトが託された「それぞれの意向の差異」と言えるでしょう。

カカシは自来也に常に棘棘しかった…。サスケには何処か余所余所しかった……。そして…今にして思えば…ナルトには白々しかった……。そこには明らかに「ミナトの意向」があり、カカシは確かにミナトから依頼された「約束」が存在するのだと、僕は考えています。しかし、カカシはオビトの呪縛も同時に抱えていた…複雑な生き方をする人だったから、その日常は「謎」に満ち溢れ……そしてすごく切ないのです。ただ…カカシが「窓越し」にナルトを確認する時、カカシはカカシで居られたんじゃないかな…と思います。カカシがカカシとしてナルトを大切に思えた…。そして、薄っぺらな窓ガラス一枚が、カカシがナルトを抱き締めてしまう衝動を阻止してくれた…。死ぬ気満々のカカシはミナトとの「約束」を、サクモさんとの邂逅できっと想い出すでしょう。その「雷閃」が煌めくまで、後少しのご辛抱を……。

カカシはナルトの寝顔を「窓越し」に静かに見守っていた…。

「窓越し」(まっカカ…其の九)
まったく…カカシってヤツは…



 

第448話「形見…!!」 | BLOG TOP | 弥彦は何歳で死んだのか?

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