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「サスケの瞳孔」(壱)

 
「ナルトか…
お前までいたのか」(サスケ)

「…………」(ナルト)

「なら
カカシもいるのか?」
(サスケ)

<ザッ>(ヤマト)

「……!」(サスケ)

「カカシさんじゃなくて残念だけど
ボクが代役だ」(ヤマト)

「これからカカシ班
君を木ノ葉へ連れ帰る」(ヤマト)

天地橋の追撃戦で大蛇丸のアジトに辿り着いたカカシ班とサスケの接触で(第34巻/136-137頁)、サスケがちょっと痛い機微を見せてしまいます。サイ→サクラ…と来て、ナルトまで出て来たもんだから、きっとカカシも!!とサスケは考えたんでしょう。それで、ついナルトに「カカシ」の名前を出してしまった…。サスケの気持ちの昂りを機敏に察知したのがヤマトで、かなりイヤミな口調でサスケに返してましたね(笑)。サスケはバツが悪かったのか、この直後、荒れに荒れます(笑)。果敢に立ち向かうサクラなんかは、マジに草薙の剣で串刺しにしかねない勢いでした(汗)。ま…それを庇ったヤマトが草薙の餌食になっただけで…決して、その後、ヤマトが言った「悪いがもう本気でやるよ…」(第34巻/183頁)が照れ隠しだったなんて…(汗)。ヤマトはサスケを無傷で捕獲したいが為に手荒(本気)じゃなかったんです…よね(笑)。

それで、サスケの「痛さ」…ってのはカカシへの想いであり、その前に、サクラやナルトには自分がどんだけ強くなったか…超速の瞬身や草薙の剣(チャクラ刀)、千鳥流しなどの新術を惜しげもなく曝し、自分の成長を示したのも自分が大蛇丸の下に来た正当性を誇示する為…を見せつけていまして、当然、カカシにも見てもらいたかった。自分がどんなに強くなったかを…。大蛇丸の下に走った自分の考えは正しかったのだと…何よりそれをカカシに見てもらいたかったからだと、僕は考えています。だから、ナルトの登場に気持ちが昂って「カカシ」の名を出してしまった…。それって、「カカシに逢いたい!!」と言ってるのと同じだな…と、僕は思いました。ヤマトには、その気持ちが解るから「残念だけど」とエクスキューズが入ったんですね。ヤマトにはサスケが強がっているのが解ったんです。だから、ホントに手荒なマネはしたくなかったのよ。


「アンタに何が分かる!!
知った風なことをオレの前で
言ってんじゃねーよ!」
(サスケ)

「まぁ…落ち着け…」(カカシ)

「何なら今からアンタの
一番大事な人間を殺してやろうか!
今、アンタが言ったことがどれほどズレてるか
実感出来るぜ!」(サスケ)

「…………」(カカシ)

「そうしてもらってもけっこーだがな…
あいにくオレには一人もそんな奴はいないんだよ」(カカシ)

「……!」(サスケ)

「もう…みんな殺されてる」(カカシ)

サスケの里抜け直前の樹上の慰留…(第20巻/111-112頁)。サスケの自信は「うちは虐殺」があるからで、自分より不幸な人間はこの世に居ないと真剣に思ってるからです。オレは全てを無くしたんだ!!お前らにその苦しみや悲しみが分かるものか!!と雄叫びを上げてる訳です。それに対するカカシの反応が非常に冷ややかなのは、それが独りよがりである事を物語っているのだと思います。だから、この状況で言っちゃいけない台詞をカカシは言ってしまったのかなー(笑)。確かにサスケは非常に不幸だけど、忍であれば…ましてや忍界大戦を経験したカカシには、サスケの不幸自慢が鼻に付いたのかも知れません。って言うか、不幸を比べるなんて馬鹿げてますから。長門もそうだったな…。アイデンティティって、結局は「自分と他人は違う」と言う事を知る事なんですよ。それを知らない子供が…と、カカシは<ムカッ>となったのかも知れません。

「もう…みんな殺されてる」(カカシ)

カカシがサスケにこう言ったのには、オビトの呪縛が関係してると、僕は考えてるんで…詳しくは「焚き火」(まっカカ…其の伍)に認めておりますれば、ここでは割愛させて頂きますが、カカシがあの時、「オレの言ってることがズレてるかどうか よく考えろ」(第20巻/114頁)と言い残し、余りにも淡白にサスケを放免したのは、カカシがカカシとしてサスケに接する事を許さない…カカシの生真面目さがあったのだと思います。ぶっちゃけ、カカシはサスケを前に説教たれるのが辛くなって、サスケと一緒に居る事が堪らんかったんだと思います。もしも、カカシが両方持ってて、サスケを許すだけじゃなくて、しっかりと立たせて歩ませる事が出来れば良かったんだけど、カカシの分担からはちょっと外れてました。許しのキャパシティにしても大蛇丸に断然分があった…しかし、サスケを止められなかったカカシを誰も責める事は出来んでしょう。

勿論、サスケを立たせ、歩ませたのはイタチで、それがイタチの役割でありましたから。カカシもある程度、承知の上だったろうけど、サスケの里抜けを阻止出来なかった後悔は半端なかったでしょう。しかし、サスケは大蛇丸のアジトにナルト達が迎えに来てくれたのは嬉しかったのだと思います。そこにカカシが居なくてキレちゃった訳ですが、それはサスケにしてもカカシを振り切って大蛇丸に来た成果=成長をカカシに見てもらいたい…と言う気持ちの裏返しでもあった。カカシが居ないもんだから、(多分…)麒麟まで出そうとしてたし…大蛇丸が止めなかったらヤバかったと…。大蛇丸に止められてアッサリ止めちゃう辺りは迷ってたんでしょうが、ナルトやサクラなんかはどうでも良い…って雰囲気がサスケにはありました。ただ、サスケはカカシにもう一度逢って、カカシを確かめたい…それが、サスケの唯一の心残り=プライド?

サスケは大蛇丸もイタチも、その手で殺しちゃったから、罪悪感のリミッターは外れてる…。それでも、サスケにはカカシが残っているのです。サスケにとってカカシは唯一の希望なのだと、僕は考えています。その役目はナルトには出来ないだろうし、サスケもそれは嫌でしょう(笑)。サスケにあの木の上でカカシがサスケに「もう…みんな殺されてる」と言ってしまった深層などサスケには分かる筈も無い。カカシも夢見(サクモさんとの瓦解)の後の黄泉返りを経験して一皮剥けた?だろうし、今、二人が向き合ったら違う展開があるかも知れません。サスケは、あの…カカシの一言に目を真ん丸にして…ガッツリと開いた「サスケの瞳孔」にカカシが焼き付いた筈です。きっと、自分はカカシにとって「大切な人」だと、サスケはそれこそ鉄板に思ってた筈だから、里抜け直前のあのタイミングで、カカシの口からそれはないだろ…みたいな(笑)。

今もサスケはカカシを想っている…のだと、僕は思う。
それがサスケの「迷い」であり、唯一の「救い」なのだとも。


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