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ヤマトの眼差し

 
「この体に取り込んだ大蛇丸様を超え
新たな強い自分を見付けるよ」(カブト)

「新たな自分を見付ける…
君はそのヒントをくれた
だから感謝してるのさ…ナルト君」(カブト)

「大蛇丸様は再生の象徴
僕の超えるべき存在として
僕の中で生き続ける」
(カブト)

ちょっとホラーな方向に転んだ展開で、カブトがちょっと逝っちゃった感じで終わったもんだから…(第39巻/136-137頁)、ナル×ジャンを初めて間もない僕も芸風が決まってなくて「カブトは大蛇丸を…」(アイデンティティ)なんて、ちょーっと痛いお話を書いたもんだわサ…と、痛痒く思い出します(笑)。でも、ま…アイデンティティの形成における失敗例としてのカブトを考えるのは外れてないと、僕は思います。カブトもナルトに負けず劣らずの可哀想な幼年期を過ごし、置き忘れなんかもパネーんだけれども…ぶっちゃけ、ナルトの異常者っぷりに人生を見誤った被害者に過ぎず、お悔やみ申し上げます…としか言いようがありません(笑)。カブトの場合は多少なりともナルトの「チート設定」は知ってるんですが、勿論「八卦の封印式」の真相なんかは知らない筈。それでもナルトを模して行動しちゃうのって、置き忘れの欠乏感がカブトを導いたとしか思えないです(笑)。カブトの魂の不遇さには、まるで自分を見てるような痛さがありました。

大蛇丸の「不死転生の術」の組成…依憑(よりわら)の内部に憑く「白蛇」や、サスケに乗っ取られた転生空間の「抑えのチャクラ」が外れて出て来た「八岐の術」などを見ても大蛇丸が尾獣に近い存在だったか、尾獣化することが「永遠の命」を得る為の手段と考えた結果だったのかも知れないと、僕は考えます。今にして思えば、大蛇丸が写輪眼に憧れたのが、うちはの集会場の下に在る六道仙人が遺した「石碑」を読む為だったのかなーとも思えるし、カカシの万華鏡開眼に大蛇丸が一枚咬んでるのだとしたら、カカシの万華鏡を開いた見返りに「石碑」の解読を要求したんじゃーないか?なんて思えたりもします。カブトがナルトを見本にして大蛇丸を取り込んだのは理屈的には解る…んだけど、方法論としてどうなのよ?って言うのは確かにあります。ナルトの傍らでモジモジしてる…お方の…その気持ち…何だか、僕には手に取る様に解ります。個人的に完璧ツボに入った僕はその深層に潜るにつけ、感じ入り震えてましたっけ(笑)。


「取り込んだ…だと?」(ナルト)

<スッ>「なに…
サスケくんが倒した大蛇丸様の亡骸の一部を…
少しばかりこの体に移植しただけさ」(カブト)

「!」(ナルト)

「とはいえ凄まじいほどの生命力だよ
逆に僕の体をどんどん取り込もうとするんだ…
これがね」(カブト)

「馬鹿な事を…」(ヤマト)

ヤマトがボソリ…黙って見てようと思ったんだろうけど、辛抱堪らず漏らしちゃったんですね(笑)(第39巻/140-141頁)。非常に不遜ながら、ヤマトの気持ちが僕には痛いほど解る…。ちょっと逝っちゃった目のカブトに「馬鹿な事を…」と漏らしたヤマトの気持ち。それって、僕がカブトに感じた「痛さ」と…きっと同質だったんだろうなー…と思います。ヤマトは千手柱間の遺伝子情報を組み込まれた実験体だったから、自分の中に「何か」を入れる事で得られる「アイデンティティ」なんてない事を知っていたんでしょう。ヤマトの場合は赤ん坊の段階で人体実験されたから仕方なかったんだけど、それを任意でやっちゃったカブトを咎めずには居られなかった…ちゅーか、自分の意志でそんな事をしちゃったカブトが酷く哀れに感じたんでしょう。しかも、それが自分を造り出した大蛇丸の細胞(白蛇)と来たもんだから、因果を感じた筈です。

しかし、ここでふと疑問に思うのは、カブトをそんな風に責める事ができるヤマトのしっかりとした物腰であり、怖いくらい確立されたヤマト自身の強固なアイデンティティの存在です。大蛇丸が生まれたばかりの赤ん坊に千手柱間の遺伝子を組み込んだは良いけど、拒否反応が酷くてバタバタ死んでいった大勢の中の唯一の生き残りのヤマトが、そんだけ手厚く愛情を注がれて育てられたのか?大蛇丸ですらヤマトの生存は知らなかったのだから、その存在は完全に秘匿されていた筈です。もしかしたら、その為に暗部に所属してたんじゃないか…そう考えると、三代目火影・ヒルゼンがナルトを庇護(九尾・人柱力の箝口令など)したように、暗部にヤマトを囲い、木遁忍術をナルトの九尾と同様に箝口令で守ったんじゃないかと思えて来ます。暗部の方がパッケージとしては通常任務よりは小さいだろうから、情報の漏洩は防ぎ易かった事でしょう。

「…という事でだ…
お前にはカカシの代行をやってもらう」(綱手)

「あのカカシ先輩の代行とは…
光栄ですね」
(テンゾウ→ヤマト)

第二部の天地橋任務のタイミングで初登場(第32巻/83頁)したのはヒルゼン→綱手に火影がバトンタッチされたからだと思います。他にもヤマトが充分に強くなって秘匿してまで守る必要がなくなったというのもあるでしょう。同時にナルトに封印された九尾のコントロールやナルトのメンテナンスをナルトの直近で行う必要性を綱手が優先した結果というのもあったでしょう。どちらにしても暗部に所属するヤマトの木遁忍術が大蛇丸にすら知られなかった事実を重く見れば、ヤマトは大切に育てられた可能性は高いと思います。つまり、しっかりした「親」に見守られ育った…ただ、ヒルゼンはアスマのヤサグレ方からすればダメ親でしたから…違ーう!!(笑)或いはカブトに対する感情移入の深さから考えれば、ヤマトが独りぼっちで育った可能性も完璧には否定できないです。なので…ナル×ジャン的には柱間の遺伝子情報云々で片付けるの一番平易そうだなー…(笑)。


「確かにあの力を使えば
サスケを助ける近道になるかもしれない…
だがあの九尾に頼った強さは本当の君の力じゃない
これからもこの九尾の力に頼れば
自分自身を苦しめることにもなるし
仲間を傷付けてしまう力にもなりうる
今回のようにね
君も薄々気付いてたはず
でも力の解放を止めようとしなかったのは
焦っていたからだろう?」(ヤマト)

「今から君の九尾の力はボクが完全に抑える
だがそれで君が弱くなると思ったら大間違いだよ
そんな力に頼らなくても君は充分強いはずなんだよ
君は勘違いしてないか?」(ヤマト)

「……」(ナルト)


「君の強さの源は
九尾のチャクラではなく
恐るべき九尾のチャクラに耐えうる
その君自身のチャクラの力だ」
(ヤマト)

「……」(ナルト)

「サスケを助けたいなら
君自身の力で助け出せ」(ヤマト)

「九尾の目ではなく自分の目で…」(ヤマト)

サスケの姿をしっかり見たいなら、
そして、サクラを守りたいなら」(ヤマト)

ま…ヤマトが異常なくらい良い事を言う訳です(第33巻/180-181頁)。ナルトに対する明解にして愛ある叱責からは明らかにヤマトには自己に内在する「得体の知れない力」を克服した過去を感じます。この叱責によってナルトは立ち直ります。サスケと再会して揺れもしますが、九尾の精神侵蝕の耐性は格段に高まりました。ヤマトの叱責はカカシにもイルカにも為せない父親のそれであり、きっとヤマトにも同じ様に諭してくれる父親(役)が存在した筈なんです。ヤマトの人格形成のモデルになるような立派な人が…。若くして暗部入りを果たした(ナル×ジャン的には神無毘橋の直後から)カカシがヤマトを感化した可能性もありで、第455話「繋がり…!!」「お前もそろそろ自分で気付いてるハズだ……サイ」(カカシ)の回想開けのヤマカカの目配せに、それが滲んでるなー…と思います。


「いつもそう…」(サクラ)

「……?」(ヤマト)

「私がナルトにしてあげられるのは
ほんの小さなことだけ」(サクラ)

「………」(ヤマト)

「出来る事の大きい小さいは問題じゃないよ…
大切なのはナルトを想う気持ちの大きさでしょう」(ヤマト)

「………」(サクラ)

「フッ…サクラ…
君を見ていたら分かる
君はホントは…」
(ヤマト)

でも迷うのはヤマトがナルトだけでなくサクラも吝かじゃないとこ(第33巻/144-145頁)。ナル×ジャン的には柱間の遺伝子情報がヤマトに命じている事になってまして(笑)。ナルトの中に柱間が息衝いている事実は第462話「サスケの忍道…!!」でトビが提示済みです。ヤマトが父性全開でサクラに接するのは、僕には到底見逃せないレベルですし…(笑)。ぶっちゃけ、サクラとナルトは非常に濃い血統に在って…詳しくは「サクラってナルトの何なのサッ!!」(恋愛論)で毒づいてます(笑)。ヤマトの圧倒的な父性=柱間の遺伝子(情報…と言ってしまうと味気ないか…汗)が、トビがナルトの中に柱間の存在を感じた様に、ヤマトもサクラの中に柱間の存在を感じたんじゃないかと、僕は思う訳です。或いは、サクラの中に存在する母性がナルトに向かう様を見逃さなかったのか…どっちにしても、ヤマトがサクラに対する姿には一方ならない感情があるように思います。それが「棘」になってナルトに向かう事だってあったんだから…。

「サクラを傷付けたのは…君だよ
ナルト」(ヤマト)

サクラが九尾のチャクラ毒に侵されながらも必死にナルトを看護する姿に打たれたヤマトが軽く切れたシーンです(第33巻/174-175頁)。サクラを休ませる場所から距離を置いてナルトを叱るんですが、九尾の四本目まで出して暴れたナルトがサクラを傷付けたのに怒る…見方によってはサクラの保護者みたいな(笑)。これが柱間の遺伝子情報がヤマトに課した義務感だったとすれば、ヤマトが幼年期を独りぼっちで過ごした可能性が高い…と、僕は考えています。もしかしたら、ナルトみたいな感じで…ぼっちでジャンクフードだけの食卓で…(笑)。それでもヤマトが折れず曲がらずに育てたのは、やっぱり柱間の遺伝子情報のお陰で…で説明がつくのかと言うと、それだとトビのヤマトや木遁忍術を完全に無視する態度がリニアじゃない…。それに、カブトへの哀れみに似た「眼差し」が繋がらない。

しかし、どう考えてもナルトだけでなくサクラに対しても吝かじゃないヤマトは変で、ヤマトが魅せる父親の機微に関しては柱間の遺伝子が関与してるとして、ヤマトが発する圧倒的な父性のベクトルを決してるのは一応、理解できるとしましょう。問題はヤマトの毅然としてて良識ある叱責態度を示せる人間性が如何にして培われたかです。ヒルゼンは端っからないけど(笑)、誰かしっかりしたヤマトの「父親」が居たんならいいけど、かなりの高確立で居なさそう…と、僕は考えています。かと言って、ヤマトに組み込まれた柱間の遺伝子情報がナルトの「八卦の封印式」ばりに機能した痕跡もない…って事はヤマトはぼっちで自分の「今」を作り上げた事になります。そんなの可能なんだろうか?と思うかも知れませんが、可能なんです。自分が自分自身の親になる…手があるのです。そういう人格形成は確かに存在します。少なくとも、僕がそうだったから…。

ここ個人的に暴走してて解り難いので追記します(091030)。ただ…どんなに丁寧に説明しても伝わらない内容だと思うので、スーッと入って行く人だけで良いと思います。ヤマトの「馬鹿な事を…」(第39巻/141頁)に射抜かれた人限定としましょう(笑)。例えば親にいろんな意味で恵まれなかったり、いろんな意味で絶望してたりした場合、親を一方的に停電して自分を自分で育てる方法論を人は本能的に持っているんだと、僕は思うのです。これは実践者としての発言権行使だと、僕は考えています。心理学的な裏打ちなんて勿論ないって事です。誰かが耳打ちしてくれた訳でもない。しかし、ヤマトの異常にしっかりした人さ加減と想像される寒々しい生い立ちのギャップは、何故だか僕には見たくないモノだったのは確かです。ヤマトの凛とした姿がその気持ちに拍車をかけたのも事実でした…。

忌まわしい。遠ざけたい。やり過ごしたい…。

こうして大人になって過去を振り返るにつけ…何故だろう…少しの引っ掛かりもなくスーッと入ってくる(笑)。別に、ヤマトみたいに…僕にもしっかりした父性があるとか、あれ程まで理路整然と叱責できる…しかも愛を込めて!!…なんて言いやしませんて。ただ…ヤマトは単に成功例に過ぎない…とだけは言わせて欲しいです。自分で自分の親になる方法論の…。そんな気持ちが僕にはあるもんだから心の中が痛痒い訳。ホントに個人的な思い入れのみが暴走する考えなんですが、何だか叫びたかった…。文章もめちゃくちゃ。構成もめちゃくちゃ……もう赤っ恥どころじゃないけれど、どうしても黙ってられなかったんだなぁー…これが…(笑)。ま…こうなったらヤマトの「馬鹿な事を…」が刺さった人限定で、抱き締めて貰いたい気分です。僕もホントは病んだ人なのよ…(笑)。

ま…そんな過去があるから、こんな風に僕がヤマトに感情移入してしまう訳で、ヤマト的な目で『NARUTO -ナルト-』を見てしまう僕が居るのです。だから、ヤマトがナルトに父性を大量に投入してみせたり、サクラの横顔にソワソワした事を言ってしまうヤマトに痺れちゃうのです。柱間絡みでナルトやサクラに注ぐ父性…があるのは当たり前と言えば当たり前なんだけど、それがカブト(with大蛇丸)にまで及んだ時にはハッキリ言って堪らんかったのを鮮明に憶えています。ナル×ジャンを始めた当時の感想(第357話「デイダラVSサスケ!!」)…実はナル×ジャンの感想の一発目でした…に、”何だか僕はヤマトに感情移入していると言うか、ヤマト目線で『NARUTO -ナルト-』全体を見ている気がする”と、赤裸々に綴っていました(汗)。あの頃から、こうなる予感や期待があったのだと思います。ま…僕の一方的な思い込みなんですが…。

「ヤマトの眼差し」には感情移入してしまう…。
(ヤマトみたいに…イケメンではない点が問題ではある)


 

第469話「サクラの告白!!」①(練炭女疑惑編) | BLOG TOP | 日向ネジ

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