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カカシと「九尾事件」

 
「四代目は…へその尾を切ったばかりの赤子のへそに九尾を封印したのじゃ。
ナルトは里の為に九尾のバケ狐の器れ物になってくれたんじゃよ」(三代目)

生まれたての赤ん坊だったナルトの臍に四代目が「封印術・屍鬼封尽」を用いて封印する事で終結した九尾事件(1巻/74頁)。ナルトの全ての始まりです。でも、意外と語られてない話なんです。ちなみに、「封印術・屍鬼封尽」は木の葉崩しで三代目が大蛇丸を退ける為に使っています。「四代目の術…」から察するに四代目にオリジナル忍術のようですが…。

術者自身の魂を介して身体から死神の腕を伸ばし、相手の魂を引きずり出して封印する術。封印が終了した時点で術者の魂も死神に食われ、両者の魂は死神の腹の中で絡み合い憎しみ合いながら永遠に戦い続ける事になる

と言う術の体系からは少し離れている。普通に考えると、四代目と九尾の魂が契約した死神に食われて無くなる筈なんだけど、九尾はナルトの中に封印されてます。四代目(の魂)は何処に行ったんでしょう?

ナルトの中の九尾は檻のような太い鉄格子の向こうに独りで幽閉されているような描写です。扉にはお札が貼ってある。ナルトがチャクラを借りに行くと、その鉄格子からチャクラが溢れだしてくる。ナルトの腹部には「屍鬼封尽」によって施された術式が残っていて、感情の昂りやチャクラを練り込むと浮き上がって来ます。水面歩行の修行をした温泉で浮き上がったナルトのお腹の封印式を見た自来也が、その術式の分析をしています(11巻/17頁)。

「四象封印が2つ…二重封印…八卦の封印式かの…
四象封印の間から漏れる九尾のチャクラを
この子のチャクラに還元できるように組んである…
………この子を守るためだな………四代目よ…」

「四象封印」(ししょうふういん)とは、尾獣の力を押さえ込む封印式で、それを二重に配置する「八卦の封印式」(はっけのふういんしき)で、封印の強化を図ると共に、封印の隙間から漏れ出た分のチャクラをナルト自身のチャクラに還元できるように組んであるようです。チャクラの還元の仕組みは、太い鉄格子から漏れ出す九尾の赤いチャクラに上手く符合しますね。

多分、四代目は「屍鬼封尽」と「八卦の封印式」を組み合わせて応用したんです。加えて、新生児の「臍」の利用。母の胎内(子宮)で胎盤と赤ちゃんを繋いでいた部位に例えば「神聖な力」があって、「屍鬼封尽」のオプションとして、術者の命と引き換えに対象者の魂を、その「臍」に封印できる…抜き出した対象者の魂を第三者に封印するような仕組みだったと、僕は考えています。

「あの九尾を封印したというのも…この術というわけかっ…」

木の葉崩しで三代目が「里を救った英雄の術」と言い(14巻/122頁)、魂を引き摺り出されそうになった大蛇丸も術の存在を知っていました。考察では描写が唯一の事実ですから、それを重く受け止めて考えると、この場合は新生児の「臍」を使った「屍鬼封尽」+「八卦の封印式」の応用と考えるのが妥当だと思います。当然、四代目の魂は死神に喰われ、ミナトは絶命している筈。クシナの生死、消息が留保されているのは、屍鬼封尽の補完に或いは、彼女が機能した可能性の含みかも知れません。それを視野に入れた考察もあるんですが、余りにも…なんで、それこそ封印しました(笑)。

まずは、九尾事件の時系列を考えてみましょう。

九尾事件の終結は、九尾を産まれ落ちたばかりのナルトの臍に九尾を封印した事から推察すると、現時点から15年前の10月10日←ナルトの誕生日です(「闘」の書/29頁)。それを終結させたのは四代目・火影の波風ミナトです(39号/第367話「イタチとサスケ」で判明しました。他にもミナトがナルトの父親である事、母親の名前がうずまきクシナであり、元渦の国のくの一である事も同時に判明しています)。時期的にはカカシ外伝の神無毘橋の戦いの後、第三次まで長らく続いた忍界大戦が終結し、ミナトが四代目に就任した直後と考えられています。

「確かに九尾は昔から時代時代の節目に現れ…あらゆる物を破壊し尽くしてきた妖魔
だから昔の人々は天災の一つとして九尾を恐れた」

自来也はナルトの中に居る得体の知れない存在をナルトにこんな風に教えます(17巻/95頁)。ギャンブルに狂う「伝説のカモ」綱手を探しに向かう辺りのエピソードです。木の葉を蹂躙した九尾事件が「時代の節目」と言う言葉と上手く合致しますね。

時系列的に、大蛇丸は九尾事件の後、暫くは木の葉にいます。四代目が戦死して三代目がもう一度、火影に就任した後で、木の葉で謎の失踪事件が頻発し、禁術の開発現場を三代目に押さえられ、大蛇丸は里抜け…と言う流れです(14巻/87頁)。つまり、九尾事件の時期、大蛇丸を監視する必要もないので、木の葉に居た筈なんですが、九尾事件で自来也が里を守り闘った描写はありません。それは大蛇丸も同じで、恐らく放浪していると思われる綱手を除いて「三忍」の二人が九尾事件に登場していないのは何とも解せない(と言っても描写自体があまりないので…)。実は一緒に戦ってた…と言うのもアリなんでしょうが、それだと一方的に九尾に蹂躙されるのがしっくり来ないんです。

可能性としては、大蛇丸がこの時期、既に「音隠れの里」を徐々に作ろうとしていたとして、その用事で里をコソコソと抜け出していて九尾事件に居合わせられなかった…とか。大蛇丸は四代目・火影に立候補するも三代目に却下され、ミナトが四代目になった時期ですから、人望・才能とも類い稀なる逸材であるにしても、随分と歳下の、しかも、自来也の弟子!(←これが大蛇丸には我慢ならなかった一番強烈な大蛇丸の琴線だったと思います)ブチ切れて、自分の隠れ里を創るモチベーションになったとも、僕には思えます。そして、その行動に不信感を抱いた自来也が大蛇丸の見張りに追従したので、自来也も九尾事件に居合わせなかった可能性を感じています。

つまり、以上の理由(か他の理由の可能性もあるけど…)で頼みの綱の「三忍」が九尾事件では木の葉の里に居なかった。木の葉もきっと総出で九尾には交戦したと思うんですが、何せ相手は九尾の妖狐です。次元が違う強さだったのかも知れません。どのくらい強かったか?と言うと、第二部の天地橋でナルトがブチ切れて三本目→四本目になった時の描写で類推可能だと思います。

三本目では驚くべき威圧感で空気を振るわせ、頑丈なはずの橋脚をいとも簡単に破壊してしまいます。「肌で感じて分かる…コレはコントロールできるような質のチャクラじゃない!」(33巻/50頁)と、サクラも初めて見る九尾の本性に畏怖の念を感じていました。カブトなんかチャクラの圧力だけで吹き飛ばされてしまいました。三本目までは何とかナルトの意志も反影できるみたいですが…。

四本目ともなるともう怪獣です。「片腕を振り下ろしただけで何て衝撃波だよ、まったく!」(ヤマト)「これじゃ近付けない…」(サイ)(33巻/84頁)とあるように、四本目が手を振り下ろしただけで、大地が裂けてましたね。あれじゃ、まるで大ッきな綱手です(笑)。この時、闘った大蛇丸も人外の様相で、怪獣大戦争風(笑)の闘いになりました。しかも、これでもまだ四本目です。あと五本あるんです。全部で九本ですから…(汗)。九尾事件の描写では建物との対比でも山ほどもある、どデカい妖狐が九本の尾を振るって木の葉の里を蹂躙しています。

そんな凶悪な未曾有の大敵に木の葉も必死になって抵抗してました。「今や、うちは一族も小さくなってしまったけど」(25巻/57頁)とイタチが回想するように、うちは一族が決死の覚悟で、この事態に望んで戦死者が多数出た嘆きにも取れましたし。また、「はなせー!!とーちゃんとかーちゃんがまだ戦ってんだ!!」(1巻/26頁)と泣叫ぶイルカの想いも空しく、イルカの両親もこの時、戦死しています。きっと、大勢の木の葉の忍が戦死していると思います。正に、九尾の妖狐に木の葉は蹂躙されたのです。

「四代目が来るまで足止めをかけろ」

木の葉の忍たちが勇敢に九尾と闘っていました。この台詞から判断するなら、この時、四代目も里には居なかった事になる(1巻/26頁)。大戦が終結して四代目に就任。恐らく四代目のスケジュールは多望を極めたと思われます。同盟国の砂との合同演習などの対外的な調整などの執務もあったろうし、内政の対応もあった。「根性は筋金入り」と自来也が評するように((39号/第367話「イタチとサスケ」)、ミナトの事ですから全てに全力で応えていたものと想像できます。多分、この時も運悪く里を空けていた…これは想像に難くない想定です。

それでも、里の危機を出先で聞き付けて、ミナトは急遽戻って来た。神無毘橋の戦いからそう遠くもない事ですし、写輪眼を備えた傑物・優秀なカカシはミナトの腹心であったものと思われますから、カカシもミナトと共に行動していた。また、リンはどうでしょうか?優秀な医療忍者(医師)だし、ミナト班の一員として行動していたかも知れません。存命ならば…でえが。或いは、クシナの出産をミナトから任されていた可能性もあると思いますが、描写がありません。想像(妄想かな…)の域を出ませんが、女医であり、信頼できる技術や度胸を見込んで、ミナトがリンにクシナの出産を任せた…と言うケースはあってもおかしくはないと、僕は考えています。

ただ、カカシはこれまで「みんな死んだ」とは言っていますが、リンの消息についての回想や発言が皆無です。これは変です。また、カカシはクシナの事を知っていたんでしょうか?それ以前に、ナルトが四代目の子供である事をカカシは知っていたんでしょうか?また、もっと突っ込んで、カカシは生まれ立ての赤ん坊だったナルトを見ていたんでしょうか?カカシとナルトの初対面でちょっと引っ掛かるところがあります。

「ここがナルトの家ねェ」

恐らく、これがカカシの初登場シーン。カカシはナルトとの家に調査?に来ていたか、呼びに来たけど居なかったか(1巻/107頁)。何故か同伴の三代目が「お前は鼻がきく」と、カカシにナルトを監視させる為にカカシ班(第七班)で面倒を見させる考えを示しています。カカシを選抜したのは三代目なのです。三代目はカカシが最適な監視役だと判断した。それは何故か?

カカシとナルトの初対面は非常に軽く、十年以上前に見た赤ちゃんと再会した懐かしさみたいなものは描かれてませんでした。「大きくなったなぁ…」って、僕なんかだったら、速攻、落ちてました(笑)。最近は仔犬で泣けるくらいです(汗)。ズバリ!、「カカシは生まれ立てのギャーギャー泣く赤ん坊のナルトを見てはいない!」もし、見てるとしたら、初対面で懐かしさが、カカシなら溢れ出すと思うんです。そう言う人格ですから、カカシは…。

「ナルトが九尾の化け狐だと知っておるのは12年前、あの化け物と戦った大人達だけじゃ。
そして、ワシはこのことを口外無用として、掟を破った者には厳しい罰を与えてきた」

カカシも多くの里の大人の中の一人に過ぎないのではないでしょうか(1巻/73頁)。取り敢えず、ナルトの中の九尾に関しては…。しかも、カカシはナルトがミナト(先生、四代目)の実子だと知らなかった…と、ジワッと疑いが滲み出して来ます。それに加えて、九尾事件は何故かカカシはあまり触れていません。確かに木の葉の里にとっては甚大な危機であったんでしょうが、カカシ個人としての反応が希薄に感じられます。もしかしたら!カカシは「九尾事件」をどんな風に見ていたんでしょうか?どんな風に体験したんでしょうか?

「よし…どんだけのもんか、オレの螺旋丸とぶつけ合う。用意しろ」

風遁・螺旋丸の修行の終盤、カカシはナルトの螺旋丸の威力を確かめるシーン(37巻/186頁)で、風遁・螺旋丸の威力とナルトの成長を痛感すると共に、ナルトに四代目の面影…デジャヴを見ます。この時、カカシはナルトと四代目の関係性を感じたかも知れません。もし仮に、カカシがミナトとナルトの「親子」と言う関係性を知っていたらこんな風に驚きを感じない筈です。こんなの「親子だから当たり前…」となったと思うんです。知らなかったから、ナルトの「力」に四代目の面影がナルトの後ろ姿に被ったんだと、僕は思います。

一方、当の九尾はどうでしょうか?

「お前は弱いな…小僧ゥ……感謝…するんだな…このわしに…
そして、このわしを貴様ごときに封じ込めた四代目・火影とやらにな…」

終末の谷でサスケとナルトがガチンコ勝負を繰り広げるシーン(26巻/82頁)で、何度目かのシーソーゲームの果て、ナルトが「九尾の衣」を引き出す時の九尾の台詞です。語尾の「とやら」がポイントです。何だかサイを呼ぶ時の大蛇丸みたいですね(笑)。九尾は四代目をしっかり覚えていない。見てすらいないかも知れない。自分を赤ちゃんの臍に封印した憎っくき敵の筈ですよね。なのに実際に会った事がないような口ぶり…。これはどう言う事でしょうか?

ちょっと話は前後しますが、カカシ外伝(どうしても”戦場のボーイズラブ”とサブタイトルを付けてしまう…笑)で、上忍に昇格したカカシに四代目班の班員からカカシに上忍の昇任祝いのプレゼントが送られます。ま、それがこのエピソードの大きな「オチ」になっているんですが…。この時、ミナトはカカシに「オレはコレをあげるね。特注クナイだよ」と、珍妙な形をした特製のクナイをプレゼントします。物語の後半、オビトを失い、決死の覚悟でリンだけは守ろうと闘うカカシの左手にそのクナイはありました。

「このクナイの術式はオレが時空間忍術で飛び回るための目印なんだよ…」

ミナトのオリジナル忍術の「飛雷神の術」のターゲットになる術式が記されたクナイ。四代目はそれを目印にカカシの居場所に一気に飛び、押し寄せる岩忍の一団を殲滅してしまったのです。文字どおり、このクナイはカカシにとっての「お護り」となった訳です。神無毘橋の戦いで上忍になったばかりのカカシはその生真面目な本性もあって、危険を顧みない闘いをすると、ミナトは想定していたのでしょう。同時に、カカシを弟子として大切に考えていたから、このような「保険」を掛けていた。もし、ミナトが同じ事を他にもしていたら…大切な人を守る為に!

そこで、モクモクと、ある妄想が湧き上がって来ます。久々に、呪印が…。




ミナトはクシナにも術式入りの特製クナイを手渡していた!

きっと、ミナトは愛するクシナにも「お護り」として特製のクナイを手渡していた筈です。クナイの後ろの輪っかに指を通して、ブラブラと揺らしながら「変な形だけど…オレだと思って持っていておくれ…」とテレながら、ミナトはクシナに飛雷神の術式を施したクナイを手渡したんじゃないでしょうか?

クシナは臨月でした。いつ産気づいてもおかしくない状態だったと思われます。そんな身重のクシナ一人を残して任務に出るのは忍びなかったでしょう。クシナがミナトの特製のクナイの意味を知っていたかどうかは別にして、きっと、四六時中握りしめていたと思います。肌身離さずに、そのクナイに、クシナはミナトとお腹の子の無事を祈っていたと思います。

そして、任務先か、帰還の途中で木の葉のこの大事件を知らされた…。ミナトの顔色が変わります。あの真剣な「先生」の眼になった筈です。一瞬、印を結んだかと思うと…。

「カカシ…悪いがオレは先に行くよッ!」

飛雷神の術でミナトは一気にクシナの元に飛びます。「先生…」カカシも猛追しますが、里はまだ遠い…。ミナトがクシナの元に到着した時、既に出産は終わっていたと思われます。クシナが産み落とした「珠」のような男の子をミナトはどんな風に見つめたのでしょうか?初の我が子との対面。ミナトは子供が好きそうですよね。意外と親ばかだったりして…。でも、「高い、高いーッ」ってやった日には、何十メートルも高く上がって危なそうですね(笑)。

しかし、九尾は里を壊滅状態に追い込み、尚も暴れ続けている。恐らく、九尾の魔の手は生まれたばかりのナルトにも及ぼうとしていた筈です。しかも、尾獣を殺してはいけない「何らかの」理由があった(としたら…)。どうしても殺せない。屈強な忍を擁する木の葉の里が九尾の妖狐にここまで押し込まれたのも、その理由に因るかも知れません。

そしてこの時、ミナトが導きだした最善策が、「ナルトの臍に九尾を封印する」事だったんだと思います。里長として、親としての最善…。ミナトの決断は一瞬だったと思われます。そして、勝負も一瞬で決したと、僕は考えています。

そして結局、カカシは…。ウッ……呪印が…。




カカシは九尾を見る事はなかった!!

四代目・火影は九尾を一瞬で沈黙させてしまったと思います。九尾は四代目を見る事すら出来なかった。九尾の妖狐の凶暴な爪も、禍々しいチャクラも、ミナトには届かなかった…。何せ、九尾が相手にしたのは「木の葉の黄色い閃光」…稀代の大天才…四代目・火影なのですから。だから、九尾は「四代目とやら…」になるのだと思います。(ナルトの中の九尾がミナトを知らないのは、ミナトが九尾の「心」(陰のチャクラ)を屍鬼封尽したから…と言う見解に推移しています。詳しくは「九尾の「陰」(かげ)のチャクラって何だろう?」を参照して下さい)

そして、カカシが木の葉に帰還した時には、九尾も四代目も姿はなかった筈です。そして、九尾を封印したナルトも居なかった。多分、秘密保全の為に隠蔽されたものと思われます。恐らく、その秘密保全は三代目自身が行ったと、僕は考えています。

十中八九、この場に三代目は居合わせている筈です。何より、如何にミナトが辣腕だったとは言え、生まれたばかりの首も座っていないような赤ん坊を抱いて、九尾と闘う事は適わなかったでしょう。印を結ぶのもしんどい!ここは強力なサポートが必要です。恐らく、これに三代目が当たったと、僕は考えています。九尾を「屍鬼封尽」で拘束した後、三代目が赤ん坊のナルトを優しく抱きかかえてミナトの元に届けた。三代目はナルトの出産の秘密を知り得る唯一の生き残りであった可能性があります。多少、これを後押しする描写もあります。

「これが四代目の言っていたこの術と契約した者のみが見えるという死神か…」

木の葉崩しで三代目が「封印術・屍鬼封尽」を発動した時(14巻/91頁)、そう呟いています。術の仕組みとして発動した忍は死んでしまう訳ですから、「死神を見た」事実を知り得る場所に三代目が居た事を根拠付ける描写であると言えます。つまり、三代目は九尾を封印する四代目と一緒にいたんです。多分、印や術の発動の仕方はこの時、見取ったのだと思います。だから、三代目が四代目のオリジナル忍術である筈の「封印術・屍鬼封尽」を木の葉崩しで大蛇丸に対して使えたんです。闘いの最中、「これが死神か…」とでも四代目が呟いたんじゃないでしょうか?

恐らく、四代目と一緒に居たのは三代目くらいでしょう。他の忍は殺されるか、逃げた(逃がされた)と思われます。依憑(よりわら)になるナルトが多分、泣きじゃくっていたと思います。それを三代目が守っていた。その力強き両腕でナルトを優しく抱きかえていた…。

他にも、木の葉崩しの対大蛇丸戦の終盤の三代目の回想で「おくるみ」に大切に包まれたナルト(14巻/95頁:非常に余談ですが、このナルトの「おくるみ」のカットは是非観て下さい。自分が赤ちゃんだった頃を思い出せるかも知れません)からも窺い知れます。赤ん坊の頬に九尾の憑依の印であるヒゲ状の「痣」があるので、間違いなくナルトです。

上質な「おくるみ」(←赤ちゃんを包む寝袋みたいのを「おくるみ」って言うんですね。これをどう表現すれば良いのか?探しまくりました…汗)は、きっと三代目が用意したんだと思います。自身の「死」を目前にした回想ですから、あの描写は三代目の愛すべき者たちが去来する「走馬灯」の筈です。そこに、ナルトの赤ん坊時代があった。きっと、影の養父としてナルトを面倒みていたのは三代目でしょう。愛すべき四代目・ミナトの実子です。三代目はナルトを自分の孫のように大切に思っていた…。それが、この「おくるみ」に現れているのだと思います。また、クシナはこの時、死んでいたかも知れません。と言うのは、ナルトの出生に関して、余りにも母であるクシナの露出が少ないのです。それか、秘匿された事情があるものと想像されます。

現在までのカカシの描写を見る限りでは、九尾に対する執拗な恨みは感じません。多分、相当高い確率でカカシは九尾事件を「生」で体験していないと思います。急いで九尾事件の現場に駆け付けようとしたにも関わらず、ミナトの電光石火の早業がその前に全てを終結させてしまったと、僕は考えています。カカシが九尾を恨んでいないのは、四代目の遺志を自分が受け継ぐ「決意」があるからなんだと思います。飛雷神でクナシの元に飛ぶ直前、ミナトはカカシに「何か」を託したんだと思います。

カカシは今もミナトとナルトの親子関係については正式には知らされていないかも知れません。それでも運命はカカシとナルトを引き合わせ、カカシはナルトの師匠として、自分をも超える存在になるまでに育て上げました。カカシは現時点ではナルトに対する自分の役割は果たしたと考えていると思います。カカシはナルトの「師匠」なのです。「先生」なのです。その関係性は四代目とカカシの関係に似ているようにも思えます。これが四代目の願いであったと言えるのではないでしょうか。

「四代目火影を超える忍はお前しかいないと…オレはそう信じてるからだ」

そう言った後、ヤマトに静かに言った「本当にそう信じてるのさ」(37巻/37頁)はカカシの偽らざる本心でした。カカシの嗅覚は無意識の内にナルトの素性を嗅ぎ分けていたのかも知れません。ここまで考えてミナトがカカシにナルトを託したのだとしたら…。三代目がカカシを選抜した意図がこれだとしたら…。ないかな。どんな天才であっても、人間はそれほど便利にはれはしない。

ただ、イルカのようにナルト(九尾)を許す為の葛藤が必要ないと言う意味では、カカシはナルトの師匠に適任でした。カカシはナルトを抱き締める為に涙を流す必要がなかったのです。そんなカカシが居たからこそ、ナルトは強く逞しく、そして優しく育つ事ができたのだと、僕は思っています。勿論、イルカに許して貰った意味は基礎的な部分で極めて重要ですよ。これは、その次の段階の話です。

少なくとも、四代目とカカシのつながりが、カカシとナルトのつながりを生む呼び水になっているのは確かです。しかし、それすら、それ以前から連綿と続く「つながり」の中では一部にしか過ぎないのかも知れません。人生とは「ポツン」と存在するものではなく、量り知れない連鎖の果てに成り立っているのだから…。

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