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第518話「奇襲部隊の攻防!!」


「こりゃ戦争だ!!
きれい事言ってんじゃねーぞ
うん!!!」(デイダラ)

<ザッ>(オモイ)

「ホヘト タンゴ 続け!
イッタンは次だ!」<ザッ>(カンクロウ)

「デイダラ…貴様…!」<ザッ>(イッタン)

<ギン>「兄さん!!
しかりして」(サイ)

<ザザン>「いい動きだ!
だがオイラを斬ろうが何もならんぜ!」
(デイダラ)

(かわすまでもねェ うん!)(デイダラ)

オモイは剣士だから自分の刃が敵に届く距離=間合い…というものが在る。だから、猛烈なスピードで敵に突っ込んでる。その動きをデイダラが褒めてるんだけど、サスケ戦で雷遁の形態変化のバリエーションの多さを褒めたのと凄く似てます。デイダラは本来、才能に満ち溢れた芸術家だったから、他者の光り=才能にも敏感なんだと思います。そして、その認識がデイダラの中に恐怖を立ち上げているのでしょう。確かにデイダラは穢土転生で召還され、塵芥で構成されるお人形だから、斬られようと砕かれようと再生が可能です。だから、オモイの刃をデイダラは避ける必要はない…なのに、デイダラはオモイの刃が恐い…と感じている。それはデイダラがオモイの才能を認めているから、斬られる事に対する恐怖が在る。


(雲流―

裏斬り!!)
<スパパパパパパパパパパパ>(オモイ)

「!!?」(デイダラ)

「チイ!」(何ともねェ!!
己の前を斬りつけるフリをして
後ろを斬るだまし斬りの技か
くだらねェ!」(デイダラ)

<ガッ><ズザザ><タン>(ホヘト)

<ガッ><ズザザ>「オモイ!
良くやったぞ!!」(タンゴ)

(オレのチャクラ糸を斬るか…
いい太刀筋だ)
(サソリ)

サイ兄をサイが抑え、サソリの傀儡と化したトクマ(白眼)とランカをオモイが制する…デイダラに行くと見せかけて”裏斬り”(笑)。デイダラの腰が退けてるからオモイにコケにされるんです。デイダラはオモイの刃が恐いから太刀筋を見てなかったんじゃないかしら。恐らく眼を瞑ってた…。だからバックリと開いたオモイの前面に起爆粘土で攻撃を仕掛けられなかった…。オモイはデイダラを睨んでるだけなのにデイダラは何も出来なかったのね。それが悔しいからデイダラは「くだらねェ!」と吐き捨てるだけで、代わりにサソリがオモイの太刀筋を褒める羽目になっちゃう(笑)。そもそも「不死」なんて下らない才能はデイダラに必要ないものだから、単に馴れてないのかも知れませんね。

ちなみに草薙の封印剣(やだ…カッコ良い!!)と期待したオモイの剣は切れ味の鋭い単なる名刀でした(汗)。裏斬りで刀身にチャクラを纏った描写がない事からチャクラすら斬れる名刀…或いはスキルがオモイにあるのだと思います。或いはチャクラ刀がチャクラに干渉できる特性がある可能性もあるけど、それだとチャクラ刀が最強過ぎるし、サソリの評価を鑑みオモイの太刀筋に秀でたものが在るとするか。そして、その眩いばかりの才能をデイダラが認めた結果恐怖してたんだと、僕は考えます。僕は穢土転生という忍術に甚だしい不条理を感じてて、それと似た感覚が穢土転生で召還されるデイダラやサソリに芽生えてるんじゃないかと考えています。その予感がこの行を大いに加速させてる点に注目して欲しいです。


<ピッ><ピッ><ピッ><ピッ><ピッ>(ここだ!)(カンクロウ)

<ピタ><ピタ><ピタ>

「!?」(サソリ)

<グイン>「ウォラァ!!」(カンクロウ)

<グラッ>「!!」(サソリ)

「イッタン上げろ!!」(カンクロウ)

「よし!!」(土遁・地動核!)<ダン>(イッタン)


<ゴゴゴゴゴゴ>

<ブチャ>「くっ!」(デイダラ)

<ザッ>

<ゴッ>「ぐあ!!!」(デイダラ)

<ズズン…>

<ザッ>(サイ兄)

「オレの糸に己の糸を結び付けて
引っぱり込むとはな…
少しは糸の使い方が上達したな…
カンクロウ」
(サソリ)

「なろー…」(デイダラ)

カンクロウ以下、忍連合の奇襲部隊の面々が、この鍔迫り合いの前にデイダラとサソリにお待ち願って作戦タ~イム!!『NARUTO -ナルト-』でよくある…めっちゃ良い人で時間を与える…敵同士なのに…の、お約束)と催した描写はなかったので、この子らはきっとそれぞれのチャクラ特性や戦闘スキルを自己紹介かデータブックか何かで頭に叩き込んだだけで連係をしてるんだと思います。つまりサッカーの名選手が状況判断で有機的に絡み「美」を創造するファンタジスタを、この子らはデイダラとサソリの芸術コンビに見せてるんだと思います。その意味では既に嫌らしい(笑)。それで、デイダラとサソリが凡人に見えちゃう。僕はこの辺りで勝負あったな…と、喉の奥の酸っぱいのが下った感じがしましたっけ(笑)。

結構おっちゃんだけどいぶし銀のイッタンの土遁はデイダラの起爆粘土の攻撃からカンクロウの小隊を護ったんだけど、陣地をメチャクチャ高速で上下に動かせるみたいです。オモイの才能に恐怖して萎縮してるとは言え、ホバリングしてる粘土木菟が地面に激突してるのを見ると相当に速いでしょう。それにサソリを引きずり込んでカウンターでゴッチンさせてます。この行の始まりにカンクロウがイッタンに出してた指示はいつでも地動核が出せるようにチャクラを練っておけという意味だったんでしょうが、意外にカンクロウに小隊長の才覚があって見直しました。きっと我愛羅奪還編で赤砂のサソリに喫した完敗に臥薪嘗胆の日々を過ごした成果かと思います。弛まないカンクロウの努力がそこにはあったのでしょう。


「赤秘技操演者のアンタに
褒められんのは正直うれしいが
今じゃ黒秘技のオレの方が上だぜ」<スッ>(カンクロウ)

<シュルル…>『蠍』(カンクロウ)

<ボン>(カンクロウ)

傀儡の術の流派としてチヨ様の「白秘技・十機近松の集」(第31巻/18頁)と、サソリの「赤秘技・百機の操演」(第31巻/23頁)があって、それとは違う流れをカンクロウが「黒秘技」として練り上げたんじゃないかと思います。カンクロウは先人を尊敬しながら、自分流を編み出して行ったんだと、僕は思います。勿論、そこにはパネー努力があった筈で、恐らく我愛羅奪還編で敗戦したサソリ自身の人傀儡を回収し、それを意のままに操り納得できた結果が、カンクロウが今、小隊長として落ち着きと安定感を小隊に齎す自信となって漂ってるからだと思います。その中でカンクロウは「強さって何だろ!?」に触れたんだと思います。僕はカンクロウの姿に輝かしい忍界の未来を予感してならないのです。

第一部で背の伸びきらない、所謂卑屈さに塗れたカンクロウは今は昔。闊達自在な青年に成長し、傀儡部隊の天才造型師であった赤砂のサソリを超越した存在になった。これこそカンクロウの成長だったと思えます。そして、努力の末にカンクロウは自己同一性(アイデンティティ)をも獲得している。その確固たる自己がサソリの魂の欠損部分を鋭く見つめています。この行の中でカンクロウが厳しさに満ちた目でサソリの言葉を、魂を弾き返しています。カンクロウの「………」です。これが決定的な死者と生者の差なのだと、僕は思いました。心と体、それと魂が三位一体になって人は人になる…それが成長なのだと、僕は教えられた気がしています。そして、もしかしたら…穢土転生って…と不穏な考えが湧くのですが…。


「オレの傀儡か
…今となればその体もくだらねェ…
今のオレはまさに朽ちる事のない
本物の人形そのもの!
かつて望んだ体だ!」
(サソリ)

「………」(カンクロウ)

<ピタ><ピタ>

「!!」(ホヘト)

「逃…げろ…」(サイ兄)

「イッタン
負傷者とキリを岩でかこめ!
キリは回復に専念しろ」(カンクロウ)

「隊長…あの”根”の者!
腹の中にまたあの粘度だ…」(ホヘト)

「!?」(サイ)

「デイダラの起爆粘土は雷遁に弱いと
聞いた事がある…」
(イッタン)

「少しならオレが…」(オモイ)

<ズズズ…><ザッ><ザッ><ザッ>

キリキリと的確な指示を小隊に送るカンクロウと対照的に尚もド汚い戦法を懲りずに続ける芸術コンビですが、最早、攻め手をサイ兄に仕込んだデイダラの起爆粘土に限定されていて敗色は濃厚です。イッタンがデイダラの弱点を漏らした事でそれが確定したと思います。そして、やっぱりオモイは雲隠れの忍らしく雷遁特性があるんだけど、あんまり得意じゃなさそうですね(笑)。多分、オモイは忍術チャクラを練るのが不得意な子だったんじゃないかと思うんですね。でも、その欠点を補う知力や運動能力があった。そして素晴らしい太刀筋をモノにできる剣技の才能があった。問題はコンプレックスに飲み込まれるか否かにあって、飲み込まれたのが芸術コンビで飲み込まれなかったのがオモイやカンクロウだと、僕は思います。


<スッ>(カンクロウ)

<ザッ>

<ギン><ブブン><ゴッ>

<ババババ>

<ザッ>

<ザザ>



「………」(サイ)

(遅い!!)(喝)(デイダラ)

(今だ!!)(カンクロウ)

<ズオ>(黒秘技山椒魚!!)(カンクロウ)

「!!?」(サイ兄)

<カッ>(サイ兄)

「兄さーん!!」(サイ)

<ズーン…>

<タッ>「!」(中吉)

「爆発!?…
とにかく増援…敵つぶす」(中吉)

<ゴゴゴ…>

「ザジ!外は!?」(キリ)

「大丈夫っス
チャクラは感知できてる…
皆生きてる!」
(ザジ)

ココまで来ると芸術コンビが後手後手なのが可哀想になってしまいます。それと穢土転生の弱点ちゅーか、僕らが感じる不条理さが明確な歪みとして顕現して来ます。それが霧の中吉のイミフなカットで、最初読んでて意味が全く解らなかったんだけど、”暁”の奇襲部隊の中で唯一、中吉がカブトに個性を消されてるんですよね。だから、喋りが鈍くて…。心が完全になくなってしまった。だから、命令だけで動くしかなくなってると思うんですね。そこにデイダラとサソリは自分の戦いにのめり込んでしまって中吉に指示が出せずに放ったらかしにしたしまったんじゃないかと思います。それで中吉は遠くで響く爆発音に仲間の心配すら出来ずに機械的に初期の命令を実行するホントのお人形でしかなかった。

対してイッタンの土遁に護られながら奪還したトクマやランカを治療するキリ達は分厚い岩の壁の向こうから伝わってくる爆発音に外で戦う仲間の心配ができるのだと思います。心を残せば制御しきれない。心を消せば使えない。これがカブトの穢土転生の弱みでしょう。僕は「例えば…」でいいわけさせて貰ったけど、この戦争に興味がなかった。下らないと思ってた。それは一生懸命に生きたイタチやチヨ様が汚されるのが本当に辛かったからで、何でこんな事するんだろうと、キッ神を恨みさえしておりました。しかし、その心配が徐々に消し飛んでおりまして、その先には何でカブトが穢土転生なんか引っぱり出したのか?の真意に対する興味が湧いてますが、それは兎も角として少なくともイタチやチヨ様は心配ないでしょう。


「イテテ………」(オモイ)

「下に隠して防御用の傀儡で爆弾を囲うとはな…
おかげで爆発威力はいまいちだったな…うん…」(デイダラ)

「防御用の山椒魚だ…
昔オレが造った」(サソリ)

「……爆弾…だと……」<ムク…>(サイ)

「うん…?
何か文句でもあんのか!?
サスケの後釜にもなれねェ
お前みてーなカスが
弱えーくせにでしゃばんじゃねェ!」(デイダラ)

さて、オモイの目線で展開していた奇襲部隊の衝突でありましたが、ここから一気にサイの目線にスイッチして行きます。サイがいきなり切れたのは、サイ兄をデイダラが「爆弾」と言い捨てたからだと思います。デイダラに取っては穢土転生で呼ばれた魂が便宜的に形を成しただけの塵芥(ちりあくた)に過ぎないから、そう言ってしまったんだろうけど、この心なさが穢土転生の欠点である事にデイダラは気付きもしてません。まったくホントのデイダラはこんな子じゃなかったのに。ホントの強さとは人が成長できるところにあるんだと、僕は考えています。それには肉(体)と心、そして魂が必要であるとも。それは人が生きてる要件でもある。魂だけを呼び寄せる穢土転生には余りにも欠損が多過ぎます。


<ズズズズズ…>

<ズズズズ>

「魂がこの世に縛られてる限り
何度でも復活できる…
また爆弾にしてやんよ
クハハハ!!」(デイダラ)

<ズズズ>

「オレは…お前を傷付けたくはない
…死んで…もう”根”から解き放たれたのに…」(サイ兄)

「木ノ葉の”根”の噂は知ってる…
幼い頃から生活を共にさせ
兄弟のように育ててから
最後に殺し合いをさせる
感情を殺す鍛錬とシステム

心を無くせば迷いはない…
それが本当の強い忍だ
”根”のお前はオレに近い」
(サソリ)

「………」(カンクロウ)

”根”の強化法をしてサソリは己の忍道を説明しているのですが、そこにチヨ様&サクラのタッグに敗戦したサソリの敗因が在る事をサソリは見逃しています。これを見て僕は穢土転生でサソリが呼ばれた意味があるのかな…とふと思うに到ります。そして、この行で終始一貫して示されるカンクロウの哀れみをたたえた眼差しと沈黙がそれとシンクロしてるのを感じてなりませんでした。手痛いサソリ戦での敗戦を糧にカンクロウは臥薪嘗胆したのだと思います。努力精進を重ね、ついには赤秘技を超える黒秘技を確立する頃には、カンクロウは完全なアイデンティティを構築してた筈です。カンクロウは立派になった。しっかりと成長できたのです。逆にそれが出来ずに停滞していたのが死者の魂であったと言えるでしょう。


「いっぱしに絵なんか描いて芸術気どってんな!
芸術は爆発だ!さてもう一発ハデにいくか!」(デイダラ)

「………」<スッ>(サイ)

<ピチャ>

「やってみろ」<ピキキ…>(サイ)

<バサ>

<パラパラ…>

「……!」<シュー…>(サイ兄)

「兄さんに見せたい絵があるんだ……
まだ完成はしてないから…もう少し―」
(サイ)

サソリの心を失う事が真の強さであるとする妄信と、デイダラの自分だけが正しいとする妄信が彼らの魂の欠損部位でありましょう。そして、生者であるサイにとってデイダラの心なさがその琴線を掻き鳴らす事を想像すらできない。サイは心の底から憤怒し、その際限のない怒気はサイのポテンシャルを如何なく引き出します。サイはかつては里影並みの強さを誇った二人の背後を一瞬で取り、二体の仁王を超獣偽画で召還します。これはまさにサイとサイ兄の怒りの代弁。この力を押さえ込んでいたサイが本来持つ優しさという人間味を怒りが滅却した結果でしょう。サイは怒る事を覚えたのです。サイは感情を取り戻しているのです。肉と心と魂が三位一体で回転した成果です。サイが生きてるからこそこの成長があったのです。


<ドゴ>「ぐあ!」(サソリ)

<クイ>(黒秘技―)(カンクロウ)

<ガチャ><ガチャ>

<バシュシュ>「!!」(サソリ)

<ズイ>「くそ!こんな事なら
さっさと自爆すんだったぜ!
究極芸術をそう何度も世に出すのはダセーと
思ってたんだが仕方ねェ!!うん!」
(デイダラ)

ここでデイダラが斬られる事を内心では恐れてるのと、どんな事をしても死なないのに、何でC0を連発しないんかしらという疑問が繋がりました。サスケ戦でデイダラは敗戦するんですけど、あの時、デイダラは命を燃やして自分の存在を世に知らしめたと思うんですね。それがナル×ジャンの「デイダラ」(”暁”の考察)を生んだんですけど、穢土転生で呼ばれたデイダラ…つまり、命の揃っていないデイダラにアレだけの御業が可能かしらと不思議なんです。デイダラはC0用の口を胸に備えてますけど、きっとあの時みたいな立派な爆発は起こせないと思うんです。だから、最初からC0を使わなかった。それは使えなかったからで、避ける必要などないオモイの刃に恐怖したデイダラの小心さに非常に似ています。

デイダラのC0とは自らの命、心や魂、信念までも燃やし尽くして力に換えたデイダラの真の力だったと思います。だから、サスケを捜索し周辺を奔走するめちゃくちゃ鈍感な木ノ葉の忍達の気に止まった…あの時、誰もが振り返る爆発が起こせたのです。あれこそデイダラの本当の強さだった筈です。しかして、今や魂だけが辛うじてこの世に縛られ、心は都合良くあちこち殺されている。体は既にない。穢土転生なんて不条理な忍術の致命的な欠陥が浮き上がってくるじゃないですか。恐らく、今のデイダラが何ぼ胸の口に粘土を食わせようとあの時の大爆発は起こせませんて。それを何故かしらデイダラは感じてたんじゃないでしょうか。オモイの刃を恐れたように。穢土転生の無意味さをデイダラは無意識に見抜いてたんです。


<ズカ>「!!」(雷遁!!?)(デイダラ)

<ズカ><ズガ>

(機々三発!!)(カンクロウ)

<ハァ><ハァ>(オモイ)

オモイの雷遁チャクラが捕獲されたデイダラの胸に注がれ、デイダラの起爆粘土は一掃されたでしょう。これで新たにC0を造る事はできなくなった思います。造れた所で通常の起爆粘土と同程度の爆発でしょうし。これでデイダラの爆発は封じられたんじゃないかと、僕は思います。そしてサソリも黒秘技によって動きを封じられた。芸術コンビの完敗だと、僕は断じています。二人の敗戦は端から濃厚でした。大蛇丸が呼び出した初代と二代目の印象が強かったけど、カブトの穢土転生はそれほど強くないようです。これは操作する距離によるのか、カブトの力量が上限を定めるのか不明ですが、心(個性)の残し方により変化するフレキシビリティの有る無しも相まって使えない忍術です(笑)。


<シュウー>

<グルルルル>

<ザッ>(サイ)

「よくやったオモイ!
ここからはオレがすっと
こいつら二人を傀儡の術で縛り続ける!
サイの兄を何とかしてくれ!!」(カンクロウ)

「オウ!!」(オモイ)

カンクロウは穢土転生に関する強さの仕組みをある程度理解していて、サソリでもなくデイダラでもない…サイ兄を警戒してるんですね。これは”根”として完全に心がない状態で魂がフィックスされている想定があったからだと思います。そして、賢いオモイはそれを理解している。それがこれからが厄介なんだよ…と意を決するように絞り出した「オウ!!」に滲んでいます。この辺りのネームはやはりキッ神じゃないと書けないなーと思いました。深く読めば読む程よく出来てて、これが『NARUTO -ナルト-』の真骨頂だと、僕は唸ってしまいました。でも、サイ兄は戦いが始まってからズーッとサイの事を心配してましたよね。何処かをイミフに飛び回ってる心を完全に押さえ込まれた中吉と全く違ってるでしょ。


「分かってた…”根”に居る時
兄さんと戦わなきゃならなくなるって事…
あの時…つけられなかった決着をつけ…」(サイ)

「………イヤ……
そうはならない」
(サイ兄)

<ボロ><ボロ>「やっと見たかった絵が見られた…
お前の絵が魂の縛りを解いてくれたみたいだ…」(サイ兄)

(ありがとう…)(サイ兄)

サイもかなり思い詰めて刺し違えてしまうかも…みたいな想像をして「キャーッ!!」と一人奇声を発してたんですが、サイが肌身離さず携えていた例の絵本の例の頁がサイ兄の魂を成仏させてしまいます。ここから穢土転生とは術者と魂が契約するシーケンスで魂の側に何らかの「思い遺し」が必要な条件が浮かびます。魂の在り処を探し当てる為に生前の肉体の一部も必要でしょうが、それ以上に強い「思い遺し」がなければ呼べないんじゃないかと、僕は思うのです。そして、その「思い遺し」が何らかの形で成就すれば穢土転生は解ける…のではないかと思われます。ここで、カブトがいい人かも…という立場に立てば穢土転生がもしかしたらその「思い遺し」を成就させる為に在るのかな…とも思えて来ませんか?

ストーリー的にもサイとサイ兄の関係と絵本の真ん中の見開きの説明も在りませんでしたよね。ぶっちゃけ未消化の伏線でして、このまま行けば「キッ神の忘れ去られた伏線集」に載せられる予定でした(笑)。ま…嫌らしい見方だけど、そのような伏線は数限りなく在ります。それを穢土転生を用いて回収して行こうとしてるんじゃないかと、何だかカブトにキッ神が憑依して操ってるんかしらと思える程です(笑)。それでも、サイ兄が「思い遺し」を成就させ、その魂が報われたのは良かった…。これは同時にサイの「思い遺し」でもあったから。サイが流す涙。サイ兄が噛み殺す(ありがとう…)。その意味ではカブトは善行を成してる事になりますまいか?…というのが、カブトのいい人かも知んない仮説なん(ry


「…どう…いう…事だ?」(糸の手応えがない…)(サソリ)

「サソリ…
アンタの強さはそこに魂があったからだ
アンタはかつて人形になり
魂を消そうとしたが消しきれなかった
アンタの造った傀儡にこそ
朽ちる事のない魂が宿ってんのが
オレには分かる


だが今のアンタは
生身だが本物の傀儡に成り下がった
ただの人形だ」
(カンクロウ)

「………」(サソリ)

「アンタは傀儡を操る一流の忍だった
誰かに操られるようなゲスじゃなかったハズだぜ」(カンクロウ)

僕は穢土転生が嫌いでした。僕の大好きなキャラの命を汚さんでくれと憤りすら感じてました。でも、この戦いで浮き上がるのは命の大切さであり、生きる事の素晴らしさであります。肉と心と魂があって人は人になる生き物であり、成長こそ力なのだと断言できます。その確証を生者が死者をワンサイドに打ち破る中で魅せる…キッ神の思惑が見え隠れしています。かくして立派に成長を遂げたカンクロウや、この戦いの刹那で目覚ましく成長しようとしているオモイやサイを拝めるのは有り難い事でありましょう。それにイタチやチヨ様のように思い遺す事なく燃え尽きた命穢土転生での立ち振る舞いに多大な興味があります。願わくばサソリがゲスな判断を下したり、デイダラのC0が実は可能で水を差しませんように(笑)。

…という事で、穢土転生…恐るるに足りず。


 

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