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第520話「穢土転生の秘密」(中編)

 
「うっ…」(アンコ)

「その女…まだ生きているようだな」(トビ)

「この女は大蛇丸様の呪印に適合し
大蛇丸様のチャクラを体内に持っている
まだ殺せない」(カブト)

「ダメだ…今ここで始末しろ
この女はオレ達のアジトの正確な場所と
入り口を見ている」(トビ)

「生きたまま大蛇丸様のチャクラを
吸い取り回収する必要がある…
ボクの体は大蛇丸様の体といってもいい…
ボク自身の力を向上させるためには絶対だ

そうすれば穢土転生を縛る力も強くなる
それとさらに重要なのは…
この術は生きた人間の体を使う
…この女を生かしておくのはそういう事だ

より戦力を増す事が
君への貢献度を増す事にもなるだろう?
違うかい?」(カブト)

「今日の友は明日の敵…かもしれん…
お前の利でこちらが不利になる可能性もある」(トビ)

<スッ>(カブト)


「まだ信用されてないみたいだね…
どうしろと?」(カブト)

穢土転生の術
それが本当に生きた体を使うのか
ここで証明しろ
それと……

その術の全てをここで説明してもらう!
もちろん止め方もだ」(トビ)

<ギロリ…>(カブト)


「嫌だと言ったら…」(カブト)

「お前のほしいものは一生手に入らない上
ほしいものが別になる

自分自身の命だ!」(トビ)

「……」(ここで輪廻眼をあいてにするのはマズいな…
ボクにもまだ切り札がある…焦る事もない…)(カブト)

僕はカブトとトビの丁々発止のやり取りがかなり好きです。基本、トビはカブトを疑ってるんです。でも、大蛇丸の遺産という物凄い戦力を有している。まだ明かされていませんがトビの泣き所も握られてる。だからカブトを拒絶しないで利用しようとしてるんですが、これ以上カブトに”暁”に食い込まれるのはマズい。恐らく、柱間の細胞を押さえ込む薬品が外道魔像の蓮華座に連なるゼツの発生源に注入される可能性を危惧してるんじゃないかと思いますが、まずはカブトの穢土転生の秘密を秘匿する戦略に歯止めをかけようと駆け引きしてるのです。確かに穢土転生はカブトの現状の主戦力ですし、如何にトビに写輪眼が備わっていようとも術の発動を確認しなければ術コピー、或いは解析ができないのでしょう。

加えてカブトは輪廻眼の驚異も感じてて、忍連合軍が接近するだろう状況の中、トビと殺り合う選択に合理性を見出せないのです。カブトの余裕を感じると、ガチでトビと対戦しても五分五分以上の力量がカブトにあるようにも思えます。しかも、「切り札」を隠し持っているようですから、トビですら無視できない存在に昇格したと言えるでしょう。しかし、まさにトビが率いる”暁”にとって「毒」とも言えるカブトすら利用しようとする大胆さにトビの並々ならぬ度量を感じ、タイトロープを迷いなく渡って行く勇気には少なからず「男気」を感じます。それってトビの一生懸命だと、僕は思うんです。トビもまた大切なモノの為に闘っているのです。善悪で判断すると『NARUTO -ナルト-』は分かり難いです。

それと過去にアンコの呪印が大蛇丸に感応している描写がありましたが、それはアンコが大蛇丸のチャクラを体内に宿していたからだったんですね。似たような例で音の四人衆が大蛇丸に縛られているような提示があったけど、あれはダンゾウが根を支配した呪印による呪縛だった可能性があり、アンコのそれとは違いそうです。明らかにカブトはアンコを意識してるし、トビとの交渉で譲歩を余儀なくされるリスクを冒してまでアンコを確保しようとするのには、カブトの言う通り、アンコの中に大蛇丸のチャクラが存在して、それが音隠れ等で手に入らないレアなチャクラだと考えるのが妥当でしょう。例えば、カブトが大蛇丸の意志に引っぱられててアンコに情けを掛けてる可能性もあるけど提示が足りないです。


「……いいだろう…
だがここには生贄にする者がいない…
この女は使えないと言ったね」(カブト)

<ズズズズズズ>(トビ)

「その人達は確か…」(カブト)

「ダンゾウの犬だ
捕えた時からずっと写輪眼による
幻術をかけている」(トビ)

<ガッ>(トビ)

<ゴキ>(トビ)


「!?」(カブト)

「容赦ないですね…」(カブト)

「さあ術の用意はしてやった…
今オレが殺したこいつを
こっちの奴を使って穢土転生しろ」(トビ)

カブトが「大蛇丸様」と大蛇丸を未だに「様」と読んでたり、フーやトルネの存在を知ってて、少しは丁寧な言葉遣いをするのが妙に気になっています。しかも、ダンゾウが苦手なトルネの首を一気にへし折ったトビの行動に驚きを隠せなかった。そもそも穢土転生なんて命を弄ぶ禁術をガンガン使ってるのに、トルネを瞬殺したトビに「容赦ない」はないだろうと思います(笑)。この辺の機微にカブトの真意が潜んでるのかなーと思わせるんですけど、『NARUTO -ナルト-』のキャラに一々期待してたら身が持たないので、トビが相当なプレッシャーをカブトに掛けてて、えらく高飛車なカブトですが、内心はドキドキしてる…と考える事にしましょうか(笑)。白蛇で強化されても内面はもやしヤロー疑惑(笑)。


<スッ>(カブト)

<ズズ…>(カブト)

<ズッ……>(カブト)

<スウー…>(カブト)


<グイ>「…初めに言っておく…
これは口寄せの術に分類される…」<フワッ…><スッ>(カブト)

<プッ>「死者の魂をあの世である浄土から
この世…穢土に口寄せする…

そのためにはまず蘇らせたい人間の体の一部…
一定量の肉体が必要だ」<ピッ><グリィ>(カブト)

「個人情報物質(DNA)である体の一部がね
それが無い者は穢土転生できない
さらに魂が浄土にない者…
つまり魂そのものを別の場所へ封印されていた場合も
転生はできない」<クチャ>(カブト)

「かつて大蛇丸様は四代目火影を転生しようとして失敗した…
すでに屍鬼封尽による封印術で魂は死神がもっていたからだ」(カブト)

そして…木ノ葉崩しの時…
三代目火影ヒルゼンも同じ封印術をした
初代と二代目の魂を道連れにしてね…」(カブト)

いよいよ穢土転生の秘密の核心に踏み込むんですが、木ノ葉崩しの三体目の穢土転生は四代目だったんだ!!エーッ!!!大蛇丸は九尾事件における四代目の屍鬼封尽の使用を知らなかったんでしょうか?ま…屍鬼封尽がレアな封印術で、術者の魂まで死神の腹の中に行くのを知らんかったのかも知れんけど、賢い大蛇丸がテストもせずに大一番にいきなり投入するなんて事するんだろうか?と疑問が残ります。なので、三つ目の棺は「はたけサクモ」か「うちはマダラ」かな…と思ってたんです。でも、カブトが「四代目」と提示した以上、大蛇丸が木ノ葉崩しで呼ぼうとしたのは「四代目」に確定します。その点を重く見れば、大蛇丸も穢土転生の全てを解き明かした訳ではなかったのかも知れません。

恐らく、カブトは大蛇丸の命(めい)で手練の死体を漁(あさ)り、個人情報物質を集めに行かされたんでしょう。その中で穢土転生の秘密を知るに至り自らも会得した。大蛇丸亡き後も研鑽(けんさん)に励んだんじゃないでしょうか。カブトがサソリの成仏(穢土転生の失効)で感じたのは、魂の縛り方の勘所で、運用面での戸惑いであって術の理論に関しては充分に完成してる筈です。しかし、写輪眼、それに輪廻眼まで所有するトビの前で術の全てを曝すんですから、術式から何からコピーされるのは覚悟の上ですからカブトの戦力的にはそれ程重要な忍術でもないと思われます。という事は、大蛇丸の遺産は他にもまだまだ在るって事でしょう。これで音隠れの里が未だに残存するならば”暁”に比肩する第三の勢力でしょう。

それとさっきはフーとトルネに少しばかり気を遣った風ではあったけど、トルネにクナイを突き立て穢土転生の説明を粛々と行う冷血モードのカブトですが、アンコをそそくさと白蛇に隠させる様子を見ると、フーとトルネの何倍もアンコが大事なんだな…と感じました。まだ生きているフーを生贄にしちゃうとこら辺では恐ろしくキレが良い切り替えでした。ましてやトビに付け入る隙を与えた結果になって穢土転生の秘密を曝さなきゃなんなくなったんだから、アンコの存在は大きいです。それが単に大蛇丸のチャクラに対する拘りなのか否かがカブトの今後を大きく左右するんでしょうが、僕は「カブトのもしかしたら良い人説」も嫌いじゃないです。その方がカブトのアイデンティティ論を展開しやすいです。


「つまり…
もう初代から四代目まで穢土転生
できないという事か?」(トビ)

<バッ>「ああ…

いくつも転生させたけど…
個人情報物質を集めるのは
本当に大変だったよ…」<ジュウ…><ズズ…>(カブト)

<ブン><ドサッ>「それって
つまり慕い探しだからね…
腐って誰だか分かりやしない
失敗作もいくつも作った」<ズオオオオオオ>(カブト)

「これが術式か………」(トビ)

この行でトビの穢土転生が使用可能になったと思われます。カブトが結ぶもしっかりとトビは記憶した事でしょう。写輪眼に全て見せるという事はそういう意味を持っていると思います。そして、そうなる事をカブトは織り込んでいますので、カブトの「切り札」は更にその上位にあると考えるべきでしょう。しかし、ここに来てカブトがこれほどまでに存在感を示すとは思ってもみませんでした。僕はてっきりあのまま大蛇丸に食われちまうと思ってたんですが、白蛇が柱間の細胞を応用したチャクラと肉体活性の技術であり、その細胞に大蛇丸の意志とも言える「情報生命体」が乗っかってるのなら、その意志を具現化しようとするカブトもまた大蛇丸と言えるのではないかと、ちょっとややこしい事を僕は考えています。

そもそも大蛇丸もサソリと似た方式で自分のオリジナルの肉体を棄てちゃってるんです。その行き先がサソリの場合は「魂の消去」であり、大蛇丸は「永遠の命」で、サソリは魂を軽んじ、大蛇丸は魂を永遠にこの世に固定する方法を「不死転生」に見出したんじゃないでしょうか。大蛇丸が「永遠」を欲したのは全ての忍術に対する知識欲に起因していると思うんです。全ての忍術の真理を解き明かすために死ねないと考えて、自らの意志を情報化して柱間の細胞に運ばせた訳で、その意味でカブトが大蛇丸の意志を継承し、具現化してる以上、カブトは大蛇丸と同義でありましょう。これはアイデンティティに関わる問題なんだけど、”暁”の人外共は尽くその失敗例を僕らに示してる気がしてならないです。


<バッ>(カブト)

<パラ><パラ>

<ズズズズ…>「……!」(フー)

「……!」(トビ)

<ズズズズズズズ>「ぐああああ!!!」(フー)

「こうやって生きた人間を
死んだ者の魂の器にする
そうすれば穢土転生の完成だ」(カブト)


<ハァ><ハァ><ハァ>(穢・トルネ)

「!!
これは!?」(穢・トルネ)

<スッ>「この術は忍世界において
最大最強の術と言っていいよ!
二代目火影が考案し大蛇丸様が完成させた
この世に残る最大の遺産!

この札で人格を抑え一定の命令を与えれば
蘇った者は生前の能力が戻り
さらに死ぬ事なくボクの命令に従うコマになる」(カブト)

<ズズ…>「!!」(穢・トルネ)

「もちろん六道の輪廻眼や
イタチの写輪眼のような
希少な能力もそのままにね」(カブト)

「…だが…うちはシスイの死体はどこにもなかったし
自来也の死体は人の入れない水圧の深海の中
ダンゾウの右眼や六道ペイン達の武器になら
まだ彼らの個人情報物質がそれなりに…」
(カブト)

「図にのるな…」(トビ)

トビがカブトの口を塞ぐように威圧するのは、シスイの生死に言及しようとしたからだと僕は考えています。確かにダンゾウの右眼はシスイの写輪眼でしたから、シスイの個人情報物質が得られるでしょう…が、ダンゾウが回収不能(多分、裏四象封印で持って行ったんだと思います)にしちゃったし、自来也を突き刺した六道ペインの「血刀」にも自来也の血痕とか組織が残ってるかも知れません。もっと嫌らしい眼で見るなら、シスイと自来也が何らかの形でトビか”暁”と繋がってて、思わせぶりに喋りまくるカブトがその秘密すらしってるかも知んないと焦ったトビが思わず黙らせたんじゃないかと思えるんです。言葉通りに受け取ると自来也はもうアレですが、「元…”暁”のメンバー」(ep515補足)で書いちゃったから…(黒汗)。

ただ、”暁”内部の情報を大蛇丸がトビが予想していた以上に知られていたから、カブトがシスイのネタに言及するのが恐かったんだと思うんです。だから「図にのるな…」と、トビは凄む訳です。もしかして、シスイが生きてたら大外一気でラスボスに名乗りを上げるんだけど(笑)。そんな風にトビとカブトの打々発止は面白いです。凄く面白いんだけど、カブトが喋り過ぎなせいで、いろいろと新事実が出て来て、それがこれまでの描写と矛盾して来ます。一番ショックなのは自来也の穢土転生不可の理由で、「人の入れない~深海の中」って、死人すら生き返る忍術があるのに、水遁でもダメなんですかね。それじゃ土遁で穴ほれば良いじゃない…と普通に思います。木ノ葉に居た時に自来也の髪の毛とか集めても良かったんだし。

もう一つは「輪廻眼」穢土転生で長門の魂を呼んで「輪廻眼」が発現するって事は、「輪廻眼」が元々長門の所有物=長門の血継限界という事になると思います。トビは長門に「輪廻眼」を与えたと豪語してますから、百歩譲って長門の素性に働きかけて開眼させたという事になるのでしょうか。しかし、それでもトビは元々「輪廻眼」を所有してたみたいな事を言ってるし、それって「六道仙人の死体」にアクセスして「輪廻眼」を手に入れ長門にコソッと移植した…と、僕は考えてたんです。長門の魂が輪廻眼を発動すると、「うずまき一族の末裔」輪廻眼の血継限界を所有する事に繋がるし、ならば弟系というよりは兄系の遺伝形質になりそうで、もうチンプンカンプンになってしまいます。


「…まあいいや…
もう手ゴマは充分か…」(カブト)

「これだけ都合のいい術だ…
何かリスクがあるハズだ…」
(トビ)

「ククク…」(カブト)

ネゴシエーションにおいてカブトが優位に立ってるのはトビを完全に追い込んで論破してしまわないところに見え隠れしてます。しかも、カブトをして「忍世界において最大最強の術」とも言わしめる穢土転生を捨て駒にする潔さって、ハッキリ言って恐いです。トビがカブトを一気に殺さないのは、未だにカブトを読み切れてないところにあると思います。或いはカブトを殺める為のリスクを相当高く見立てているから手を出せない。カブトもトビと同じようにタイトロープを渡ってるんだと思います。喉の奥がヒリヒリと乾くようなカブトとトビの緊張感が、如何にも大人好きのするお話を構築しています。そして、ここで垣間見せるギリギリのやり取りの中にカブトの一生懸命もまた大量に感じられるのです。

カブトもまた「大切なモノ」の為に闘ってるのです。


 

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