スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第592話「第三勢力」①

 
(一族とは…何だ…?

…里とは…何だ…?

…忍とは何だ…?)(サスケ)


「…………」(サスケ)

「オレはいったい…」(サスケ)

<ドカ>

「!!」(サスケ)

<ガラ><ガラ>

<ザッッ>(サスケ)

<ガラ><ガラ…>「見ーつけた!」(水月)

カブトとうちは兄弟が闘った洞窟…一転、訪れた静寂の中、何をか物思うサスケの横顔。その脳裏に去来する面影。サスケに「愛している」と告げて今生の別れを遂げた…兄・うちはイタチ。凛々しく優しく温かい兄の…笑顔?その眼はサスケをしっかりと見つめている。父・フガク、母・ミコト。在りし日のうちは一族の諸々。瞬身のシスイ。木ノ葉隠れの上層部…三代目火影・猿飛ヒルゼン。ダンゾウ。ホムラとコハル。木ノ葉隠れの里のシンボル・火影の顔岩。水・風・火・土・雷…五影。木ノ葉隠れの忍。サスケの同世代の忍達。師・はたけカカシ。第七班・春野サクラ。九尾人柱力・うずまきナルト。そして、サスケ。永遠の万華鏡写輪眼開眼者にして最後のうちは…うちはサスケ。

こんなに静かにサスケがものを考えるのは久方ぶりではないでしょうか。そして、その思考に「方向性」を感じます。これまでサスケは「憎しみ」に支配された、無軌道で暴力に塗れた単なるDQNだった…というのも強ち言い杉でもないでしょう。それは結果的に自分がその手で兄・イタチを殺めてしまった現実を、木ノ葉隠れの所為にして逃れようとする子供っぽい衝動にサスケが駆られていたからです。しかし、穢土転生の「泣きの一回」が齎した兄・イタチとの再会で、サスケは「イタチの価値観」を目の当たりにします。それが「イタチの生き様」に照らし合わせて整合性がある…と、賢いサスケには何となく理解できたのでしょう。サスケは徐々に冷静さを取り戻そうてしたいます。

これまでサスケは「社会」という人の生きる仕組みに頓着しなかったというか、受け容れずに大きくなって来たところがあろうかと思います。ちなみに「大きくなって来た」というのと「成長した」というのは全く別ものなのでお間違えなく。それは「自分独りで生きている」みたいなサスケの子供っぽさに見て取れます。イタチはサスケに関わらないと心に決めた筈です。ただ一言…大切な言葉だけをサスケに手渡して逝こうと決めていた筈です。しかし、サスケの考えの未熟さ…如何ともし難い子供っぽさをそのまま放置する事も出来ない。それに訪れた好機こそ「薬師カブト」との交戦だったのかも知れません。図らずもその場にサスケが合流してしまう幸運。イタチはそれを利用したのです。

イタチはカブトを理解した上で、その過ちを見事に指摘し、「アイデンティティ」とは何ぞやを懇々と語りました。それはカブトに向けた言葉でしたからサスケに関わる事には当たらない。偶々その場に居合わせた暴漢の耳に、偶々流れ込もうと、それは自らを戒めた決め事に触れはしない。イタチが舌ベロを<ペロッ>と出して苦笑いする様が見えて来るようです(笑)。そして計算通り、イタチの説法はサスケをしました。「社会」というものを否定し、自分独りで「完璧」になる事の、成ろうとする事の愚かさを、出来損ないの六道・薬師カブト(カブチ丸)を持って提示し、それを完膚なきまでに打ちのめし、イザナミの回廊に、「出口」を一つだけ残し閉じ込めました。

その「出口」とは、サスケが「今」…こうして見つめる先と、恐らく同義でありましょう。その意味で、カブトが改心しイザナミの回廊を抜け出す可能性は非常に多く残されている様に思います。凄く余談で申し訳ないですが、更生したカブトの恩返しみたいなものがこの先在るだろうと、僕は確信めいた期待を抱いております。イタチはカブトを利用してしまいました。そう言ってしまって差し支えないでしょう。カブトと闘うフリをして実はサスケと取っ組み合いの「兄弟ゲンカ」をしていた様なものでしょう。それが、木偶の様に突っ立つカブトが「出涸らし」になってしまった本当の理由でしょう。カブトは文字通り「出汁」(だし)にされてしまったのです。実に良い出汁が出たもんです(笑)。

イタチはカブトをしながら実はサスケを懇々としておりました。カブトもサスケもその無意識にはそれを感じていたと思いますが、イタチの如才なさは、それを表に出させずにやり過ごさせました。イタチは確かにイザナミでカブトを嵌めました。しかし、同時にサスケもイザナミに掛かったようなもんだと思います。ただし、「出口」はサスケ任せ。それがイタチのカッコ良さなのであります。サスケはイタチに託された想いを、「今」…必至に噛み砕くのです。牛が発酵した干し草から美味しい肉と脂と乳を作り出す様に、イタチが塗れた「泥」を自分のものの様に感じながら、自分が何をすべきなのかを真摯に考えているのです。サスケは充分にイタチにされたのです(「薫陶」参照)。

そんな良い流れに水を注す様に静かな薫陶場が急に騒がしくなる(汗)。水月と重吾がサスケを見つけ出しました。重吾の呪印の正体が「仙人モード」に由来する提示がありましたが、恐らく相当高い感知能力が備わっている筈です。動物と話せるのも動物の脳波や心音、発汗量や微妙な体温の上下など諸々をその感知能力を介して言語に変換しているのかも知れません。水月は未だに二重スパイ臭がプンプンしますが、重吾のピュアな感じは信用してもいい気がしますね。しかし、この再会が指向性を帯びたサスケの思考に悪影響を及ぼさなければ良いですが…。余計な心配をしておりましたら、お時間となりました。仕事がちょっとアレなもんで、またブツブツと細切れに上げさせて頂きます故。

と言う訳で(言い訳で)続きます。

第592話「第三勢力」② | BLOG TOP | 第591話「リスク」⑤

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。