スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第615話「繋がれるもの」②

 
「ネジが…

死んだ……!?」(忍連合軍)

「これからコレが続く…
お前の軽い言葉も理念も偽りになる

理想や希望を語った結果がコレだ
これが現実なんだ

…ナルト…
この現実に何がある!?
父も母もいない…師の自来也も…
そしてお前が対立する限り
これから仲間もそうやって次々いなくなる…
お前を認める者が存在しない世界だ…」(オビト)

「……
オビト…」
(カカシ)

「その先きに待っているのは…
お前もよく知る最も恐ろしい…

孤独だ!」(オビト)

「……」(ナルト)

(ヒザシ…すまぬ…ネジを…)(ヒアシ)

(まるで
かつてのオレの様になったな…オビト…
ナルトはもう少しで落ちる…
連合の心を折るか…)(マダラ)

「現実に居る必要がどこにある?
いいかげんこっちへ来い!ナルト」<スッ>(オビト)

<スッ…>(ヒナタ)

<ペチィ>(ヒナタ)

「!!」(ナルト)

「……」(ナルト)



「…!」(オビト)

「!」(カカシ)

「さっき…ネジ兄さんが言った
”ナルトくんの命は一つじゃない”って意味…

「分かる…?」(ヒナタ)

ネジが死んだ…忍連合の背骨に一瞬悪寒が走ります。きっとそれはネジという人物が木ノ葉隠れだけでなく忍界全体で評価されていた証なのだと思います。そして、その重さをオビトは巧妙に利用しナルトを突き崩しにかかります。ナルトは無知で無垢だと、僕は思っています。それは凡そネジとは正反対であり、特にナルトは気持ちの出力が極めてストレートです。ネジだったらもっとしっかりした仮面を被って対応できたんじゃないでしょうか。ナルトが俯いてしまうのは今の気持ちがそのまま表現されているだけなのです。そして、それが分かり易いからオビトに付け入られる。大人になれば誰しも仮面を纏って外圧に備えるものなんですが、恐らくナルトには少し前まで必要なかったと思うんです。

しかし、九尾のコントロールに際して「ミナト→クシナ」と、八卦の封印式に織り込まれた虎の子のチャクラを解放してしまったから、ナルトは外圧に対して滅法弱くなってしまいました。おまけにミナトが待ちに待った我が子との再会に驚喜し八卦の封印式を組み直しています。僕はこれらをしてナルトにしてみれば「親離れ」であり、ミナトやクシナにしてみれば「子離れ」であったと認識しています。ナルトの「チート設定」とは、四代目火影・波風ミナトとうずまきクシナの子としての血統だけではなく、八卦の封印式の存在が大きいでしょう。それはナルトが体内に「九尾の(陽の)チャクラ」を保有している事も含めて『NARUTO -ナルト-』に登場する他のキャラと一線を画すものだったと思います。

そもそも、「ドベの落ちこぼれ」とされたナルトが「火影になる!!」などといった大それた夢を平気で公言できたのも八卦の封印式がナルトに組み込まれていたからだろうと思います。ぶっちゃけ、この当時(ペイン戦以前)、人知れず八卦の封印式のサポートをナルトは享受しておりまして、死んだ筈の父・ミナトと母・クシナを八卦の封印式に隠し持ち、誰よりも近くに父・母を備へ、ナルトの無意識は絶えず安定していた訳です。加えて八卦の封印式の内部には九尾のチャクラが封印されていて、そこから漏れ出すチャクラを徹底的に解毒してナルトの経絡系に還元されていたんですから、ナルトは常にフル充電された蓄電池の様に力が漲(みなぎ)っており、それが常人の何百・何千倍なんだから身の程知らずに傾いた…。

ナルトは物心ついた頃には独りで生活していたようですが、それを許容させたのも、ナルトがこんなに快活な子に育てたのもみんな八卦の封印式のお陰なんだけど、それが軍事的にも木ノ葉の最高機密でもあったから情報操作も手伝って提示されなかったから、ナルトと同じ世代はきっと不思議に思えた筈です。それが嫌悪に転ぶか、興味に転ぶかでナルトと同世代の忍がナルトとの関係性を違えているのが個人的に面白いです。ナルトは八卦の封印式に全てを詰め込んでいましたから、そこには温かな食卓やそこで繰り広げられる家族の団らんというものが存在した事でしょう。しかし、それはナルトを含めた全員が認知していませんから、登場人物には「不思議な子」だし、物語を俯瞰する読者には「狡い子」に映る訳です。

ナルトと同じように独りぼっちだったのがサスケなんだけど、サスケには八卦の封印式などありませんから、自分と比較して明らかに歪んでいないナルトが如何にも不思議で得体が知れない。しかも、八卦の封印式に封印された九尾のチャクラがナルトに供給する潤沢なチャクラがナルトをファンタジスタに仕立てるもんだからサスケはいたたまれない。結果的に強烈な劣等感がサスケには植え付けられて里抜けに走ってしまいます。しかし、ネジはそうならずに済みました。それどころか、ナルトに敗れた事実をを足掛かりとして更なる高みに向かっていたのです。それで上忍も一番乗りしたし、忍連合の内部でも一目置かれる存在となっていました。そんなネジを支えたのが、ヒアシだったと僕は考えています。

中忍試験の後、ヒアシ「日向事件」を包み隠さずネジに吐露し、謝罪しました。その後は分家の子であるにも関わらずネジを招き修行すらしました。ヒアシがネジを理解し導く事でネジは孤独を免除されたとも言えるでしょう。サスケにはそのような繋がりが無く、復讐の仮面を被ってでもサスケがイタチを求めたのは救命信号に近いものだったのかも知れません。そして、それが結局はサスケを「うちは虐殺」から解放し、彼をオトナへと押し上げた訳で、それがイタチの死を足掛かりにしているのは皮肉ではありますが、紆余曲折はあれど子供らの成長を支える繋がりが事実としてあった…ということです。そして、それに類する事をナルトは内包する「チート設定」があった…。ペイン戦前までは。

今はミナトとクシナのチャクラも使い果たし、九尾ともダイレクトに繋がれるに至り、ナルトに対する「内なる庇護」というものが失せております。そして、それは”尾獣モード”効果時間が終わり、九尾がチャクラを練る為に引き蘢った途端、ナルトが不甲斐なく情けなくなってしまいました。しかも、心が俯(うつむ)けば体も俯いてしまうくらい対外的な防壁がナルトは未成熟なまま。これはナルトの「チート設定」が齎したナルトの致命的な欠陥であります。ナルトはその組成上、単独で完結してきましたから八卦の封印式が沈黙した今、好機でもあるのです。ネジやサスケが誰かに助け導かれたのと同じ。そして、その好機を見逃さないのが、八卦の封印式のお眼鏡に適ったヒナタだったから…これはもう!!

ナルトは何故、いきなり六本目になったのか?

<ペチィ>

続きます!!



第615話「繋がれるもの」③ | BLOG TOP | 第615話「繋がれるもの」①

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。